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第39話
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我に返って頭を振り、紫煙の混じらない溜息をついた。
こういった不健全な思考自体が不安定な証拠である。近いうちにカウンセラーか精神科にでも掛かるべきかも知れない。だが治療によって夢ですらエセルと会えなくなるのは嫌だった。いや、だからそういう考え方が……と、和音は何十回も繰り返したループに陥る。
天井を五秒ほど仰いでから再び煙草を吸い始めた。とうとう二箱目を封切って腕時計を見ると既に十五時より十六時に近い。ここまでくるとチーム結成式どころか、そもそも特命要員は俺だけなんじゃねぇかと疑念が湧く。吐き捨てるように呟いた。
「くそう、ざけんなよ……」
非常に美味なコーヒーだけは拾い物だと思いながら、カップを手にしておかわりに立つ。そのときノックの音がしてドアが開いた。ようやく姿を現したのは何と春野県警本部長だった。
「ああ、あんたか」
絞め殺すような元気もなく、ぞんざいすぎる口調で言ったが、六階級も上の雲上人である筈の警視監殿は笑って応える。
「コーヒーはどうだったかな?」
「そういやあんたの独自ブレンドだっけか。旨いと思ったぜ」
「なら良かった。随分と待たせてしまったようで、すまないね」
アルミの灰皿に小山を築いた吸い殻を見て、春野本部長も階級を忘れた物言いをした。ただ、白く煙った空気には穏やかな目を瞬かせている。
「ふん。んで、まさか俺とあんただけが第三SITってことじゃねぇよな?」
「勿論だ。同僚を一人紹介しようと思ったんだが、少々飛行機が遅れたそうでね」
「飛行機って、んな遠い他県から……くそう、マジかよ?」
またも面倒臭いものを押しつけられるのかと思い、和音はうんざりする。
他県からの異動となると地方公務員ではなく最難関の国家公務員総合職試験を突破して警察庁に採用された、いわゆるキャリアと呼ばれるスーパーエリートとしか考えられない。理由はどうあれ、そんな奴が初日から遅刻とは呆れる他なかった。
そこまで鈍臭い奴の面倒など見ていられない。事件のホシは飛行機の到着を待ってはくれないのだ。
何れにせよキャリアは最低でも警部補であり、遅刻野郎は第三SITに於ける和音の直属上司ということになる。何もエリートを差別はしないが、鈍臭い上に階級を振り翳すような奴は徹底して差別することにしている和音だ。
そんな奴に顎で使われるくらいなら、警察を辞めることを真剣に検討した方がいいのかも知れない……などと一瞬でそこまで考えて眉間に不機嫌を溜めた和音を眺め、春野本部長は笑みを深くした。
「まあ、そんな顔をしないでくれたまえ。国際線が遅れるのはよくあることだ」
「国際線……って、どういうことだ?」
「さて、どういうことだろうね?」
外連味たっぷりの本部長の微笑みに、和音は信じがたい予感ひとつを胸に浮かばせながら、急激に高鳴り始めた自分の鼓動を意識する。そんな和音に本部長は大きく頷いた。
「では紹介しよう。入りたまえ」
そうして本部長の背後から室内に入ってきた、ごく細いソフトスーツ姿は――。
思わず和音はカップを取り落とす。がちゃんと壊れたそれには目も向けない。
何故ならそこに現れたのは紛れもなくエセルだったからだ。
「まさかエセル……お前、生きてたのか?」
願望が強すぎてとうとう幻覚になったのかと和音は自分の目より頭を疑った。その間に春野本部長は黙って去る。ドアがパタンと閉められた。それでも和音は棒立ちとなったまま動けない。触れたら消える幻なら、このまま見つめていたかったのだ。
だが一方のエセルは勢い良く駆けてくる。そして和音の制服の胸にぶつかるように飛び込んできた。反射的に抱き留めたエセルは温かく、さらさらの明るい金髪の感触も本物である。
押しつけられた唇も熱い舌も、眩暈がするほど巧みに応える仕草もだ。
呆然としたまま和音も夢中で舌を絡ませ、互いに痛いほど吸い上げる。
「んんぅ……ん、っん……はあっ、和音!」
「エセル、お前……よく生きて……エセル!」
華奢な躰をきつく抱き締めて和音はエセルを見下ろした。もっと白い顔をよく見たいと思うのに、別れたあのときのようにエセルの顔は滲むばかりである。そんな和音にエセルも目を赤くし頬に熱いものを伝わせながら、驚いたようにアメジストの瞳を瞠って呟いた。
「和音、アナタが泣いてる……?」
「泣いてなんか、いねぇよ」
低く唸られて少し困った顔をしたのち、エセルは心配げな目をして和音をじっと見つめる。
「アナタ、少し痩せちゃったね。ちゃんと食べてないんじゃないの?」
「食ってるつもりなんだがな」
「でも制服姿、写真より断然格好いい! すごいすごい!」
「ちょっと待て、エセル。何がどうなったのか説明してくれ」
「うん、分かってる。わあ、ここが和音の職場なんだね。すごく見晴らしがいい!」
窓の方を伸び上がって見たエセルはそう言ったのち、まずは和音が壊したコーヒーカップを部屋の隅に片付けた。そうして応接セットではなくデスク付属の椅子に腰掛ける。窓外の景色がことのほか気に入ったらしい。その間に和音はカップふたつにコーヒーを淹れ、ひとつをエセルの方のデスクに置いた。自分はアルミの灰皿がある向かいのデスクに着く。
「よし。あれから何があったのか教えてくれ」
頷いたエセルは上品にコーヒーをひとくち味わってから口を開いた。
「結果から言うと僕は帰化して日本国籍を取得したんだよ」
「マジで? やったじゃねぇか、出した申請がもう通ったのか?」
「そうじゃなくてね、日本の国籍法の第九条にあるんだけど、日本に対して特別な功労があると、五年以上日本で暮らしてなくても特別に帰化を許可されることがあるんだよ」
「お前、そんな手柄でも立てたのかよ?」
「ううん、アナタとやったこと以外は何もしてないけど。でもそのお蔭で日本政府が動いたんだよ」
「日本政府を動かした?」
オウム返しに訊いた和音にエセルは頷いたのち、当時の状況を思い出したのか厳しいまなざしを遠くに向ける。そしてレトラ連合で起こったことをゆっくりと語った。
所属する諜報機関の上層部の間では実際にエセルを処刑する計画が立てられていたこと。ミドナ国際空港に着くなり、その計画に沿って動いた暗殺者と遭遇し銃撃戦になったこと。
だが何とかミドナ国際空港から脱出したのは良かったが、そのあと約一ヶ月間レトラ連合国内を逃げ回り、逃避行中も幾度となく銃弾の雨をかいくぐったこと――。
「何度『もうだめかも』って思ったか知れないよ」
「そうか。お前はまた地獄を見てきたんだな」
「ん……でもね、『他国と政治取引する派』と上手く出会えたのはラッキィだった」
戦い逃げ回るうちにコンタクトの取れた『他国と政治取引する派』が隠れ家まで用意して匿ってくれた上に、エセルの『亡命』ともいえる帰化を日本政府に掛け合ってくれたのだ。
しかしそういったことに対して非常に腰の重い日本政府は簡単に動かず、交渉過程に於いて和音とエセルに課した『マフィアのドン暗殺』をネタに脅し上げ、ようやく日本政府はエセルの特例的な帰化を秘密裏に承認するに至ったのである。
「――ってことで、僕は晴れて日本に帰化したって訳だよ」
「ふうん、そうか。良かったな」
微笑みを取り戻してエセルは大きく頷いた。頷き返しながら和音は重要なことを思い出す。春野本部長の言葉だ。
「で、ここからは未来の話だ。本部長はお前のことを俺の『同僚』って言ってたんだがな」
「そう、その話なんだけどね。じつは……」
秘密の宝箱でも見せるように、満面の笑みでエセルがデスクに身を乗り出したときだった。ピシッという音がして和音の耳元を熱いものが擦過し、ドアに何かがめり込んで細かな木っ端を散らした。
反射的に振り向くと窓ガラスの一枚に蜘蛛の巣状のヒビが入っている。
「和音、スナイプ!」
こういった不健全な思考自体が不安定な証拠である。近いうちにカウンセラーか精神科にでも掛かるべきかも知れない。だが治療によって夢ですらエセルと会えなくなるのは嫌だった。いや、だからそういう考え方が……と、和音は何十回も繰り返したループに陥る。
天井を五秒ほど仰いでから再び煙草を吸い始めた。とうとう二箱目を封切って腕時計を見ると既に十五時より十六時に近い。ここまでくるとチーム結成式どころか、そもそも特命要員は俺だけなんじゃねぇかと疑念が湧く。吐き捨てるように呟いた。
「くそう、ざけんなよ……」
非常に美味なコーヒーだけは拾い物だと思いながら、カップを手にしておかわりに立つ。そのときノックの音がしてドアが開いた。ようやく姿を現したのは何と春野県警本部長だった。
「ああ、あんたか」
絞め殺すような元気もなく、ぞんざいすぎる口調で言ったが、六階級も上の雲上人である筈の警視監殿は笑って応える。
「コーヒーはどうだったかな?」
「そういやあんたの独自ブレンドだっけか。旨いと思ったぜ」
「なら良かった。随分と待たせてしまったようで、すまないね」
アルミの灰皿に小山を築いた吸い殻を見て、春野本部長も階級を忘れた物言いをした。ただ、白く煙った空気には穏やかな目を瞬かせている。
「ふん。んで、まさか俺とあんただけが第三SITってことじゃねぇよな?」
「勿論だ。同僚を一人紹介しようと思ったんだが、少々飛行機が遅れたそうでね」
「飛行機って、んな遠い他県から……くそう、マジかよ?」
またも面倒臭いものを押しつけられるのかと思い、和音はうんざりする。
他県からの異動となると地方公務員ではなく最難関の国家公務員総合職試験を突破して警察庁に採用された、いわゆるキャリアと呼ばれるスーパーエリートとしか考えられない。理由はどうあれ、そんな奴が初日から遅刻とは呆れる他なかった。
そこまで鈍臭い奴の面倒など見ていられない。事件のホシは飛行機の到着を待ってはくれないのだ。
何れにせよキャリアは最低でも警部補であり、遅刻野郎は第三SITに於ける和音の直属上司ということになる。何もエリートを差別はしないが、鈍臭い上に階級を振り翳すような奴は徹底して差別することにしている和音だ。
そんな奴に顎で使われるくらいなら、警察を辞めることを真剣に検討した方がいいのかも知れない……などと一瞬でそこまで考えて眉間に不機嫌を溜めた和音を眺め、春野本部長は笑みを深くした。
「まあ、そんな顔をしないでくれたまえ。国際線が遅れるのはよくあることだ」
「国際線……って、どういうことだ?」
「さて、どういうことだろうね?」
外連味たっぷりの本部長の微笑みに、和音は信じがたい予感ひとつを胸に浮かばせながら、急激に高鳴り始めた自分の鼓動を意識する。そんな和音に本部長は大きく頷いた。
「では紹介しよう。入りたまえ」
そうして本部長の背後から室内に入ってきた、ごく細いソフトスーツ姿は――。
思わず和音はカップを取り落とす。がちゃんと壊れたそれには目も向けない。
何故ならそこに現れたのは紛れもなくエセルだったからだ。
「まさかエセル……お前、生きてたのか?」
願望が強すぎてとうとう幻覚になったのかと和音は自分の目より頭を疑った。その間に春野本部長は黙って去る。ドアがパタンと閉められた。それでも和音は棒立ちとなったまま動けない。触れたら消える幻なら、このまま見つめていたかったのだ。
だが一方のエセルは勢い良く駆けてくる。そして和音の制服の胸にぶつかるように飛び込んできた。反射的に抱き留めたエセルは温かく、さらさらの明るい金髪の感触も本物である。
押しつけられた唇も熱い舌も、眩暈がするほど巧みに応える仕草もだ。
呆然としたまま和音も夢中で舌を絡ませ、互いに痛いほど吸い上げる。
「んんぅ……ん、っん……はあっ、和音!」
「エセル、お前……よく生きて……エセル!」
華奢な躰をきつく抱き締めて和音はエセルを見下ろした。もっと白い顔をよく見たいと思うのに、別れたあのときのようにエセルの顔は滲むばかりである。そんな和音にエセルも目を赤くし頬に熱いものを伝わせながら、驚いたようにアメジストの瞳を瞠って呟いた。
「和音、アナタが泣いてる……?」
「泣いてなんか、いねぇよ」
低く唸られて少し困った顔をしたのち、エセルは心配げな目をして和音をじっと見つめる。
「アナタ、少し痩せちゃったね。ちゃんと食べてないんじゃないの?」
「食ってるつもりなんだがな」
「でも制服姿、写真より断然格好いい! すごいすごい!」
「ちょっと待て、エセル。何がどうなったのか説明してくれ」
「うん、分かってる。わあ、ここが和音の職場なんだね。すごく見晴らしがいい!」
窓の方を伸び上がって見たエセルはそう言ったのち、まずは和音が壊したコーヒーカップを部屋の隅に片付けた。そうして応接セットではなくデスク付属の椅子に腰掛ける。窓外の景色がことのほか気に入ったらしい。その間に和音はカップふたつにコーヒーを淹れ、ひとつをエセルの方のデスクに置いた。自分はアルミの灰皿がある向かいのデスクに着く。
「よし。あれから何があったのか教えてくれ」
頷いたエセルは上品にコーヒーをひとくち味わってから口を開いた。
「結果から言うと僕は帰化して日本国籍を取得したんだよ」
「マジで? やったじゃねぇか、出した申請がもう通ったのか?」
「そうじゃなくてね、日本の国籍法の第九条にあるんだけど、日本に対して特別な功労があると、五年以上日本で暮らしてなくても特別に帰化を許可されることがあるんだよ」
「お前、そんな手柄でも立てたのかよ?」
「ううん、アナタとやったこと以外は何もしてないけど。でもそのお蔭で日本政府が動いたんだよ」
「日本政府を動かした?」
オウム返しに訊いた和音にエセルは頷いたのち、当時の状況を思い出したのか厳しいまなざしを遠くに向ける。そしてレトラ連合で起こったことをゆっくりと語った。
所属する諜報機関の上層部の間では実際にエセルを処刑する計画が立てられていたこと。ミドナ国際空港に着くなり、その計画に沿って動いた暗殺者と遭遇し銃撃戦になったこと。
だが何とかミドナ国際空港から脱出したのは良かったが、そのあと約一ヶ月間レトラ連合国内を逃げ回り、逃避行中も幾度となく銃弾の雨をかいくぐったこと――。
「何度『もうだめかも』って思ったか知れないよ」
「そうか。お前はまた地獄を見てきたんだな」
「ん……でもね、『他国と政治取引する派』と上手く出会えたのはラッキィだった」
戦い逃げ回るうちにコンタクトの取れた『他国と政治取引する派』が隠れ家まで用意して匿ってくれた上に、エセルの『亡命』ともいえる帰化を日本政府に掛け合ってくれたのだ。
しかしそういったことに対して非常に腰の重い日本政府は簡単に動かず、交渉過程に於いて和音とエセルに課した『マフィアのドン暗殺』をネタに脅し上げ、ようやく日本政府はエセルの特例的な帰化を秘密裏に承認するに至ったのである。
「――ってことで、僕は晴れて日本に帰化したって訳だよ」
「ふうん、そうか。良かったな」
微笑みを取り戻してエセルは大きく頷いた。頷き返しながら和音は重要なことを思い出す。春野本部長の言葉だ。
「で、ここからは未来の話だ。本部長はお前のことを俺の『同僚』って言ってたんだがな」
「そう、その話なんだけどね。じつは……」
秘密の宝箱でも見せるように、満面の笑みでエセルがデスクに身を乗り出したときだった。ピシッという音がして和音の耳元を熱いものが擦過し、ドアに何かがめり込んで細かな木っ端を散らした。
反射的に振り向くと窓ガラスの一枚に蜘蛛の巣状のヒビが入っている。
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