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第18話
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腕時計のアラームが鳴り、和音が赤い目をして起き出すと、既にエセルはブラウンのソフトスーツで身を包み、キッチリとタイまで締めてソファに腰掛けていた。途端に和音は心配になったが、眉間に不機嫌を浮かべただけで口は閉じたままだ。そんな男にエセルが言った。
「アナタ、寝グセが南国の植物みたいだよ」
洗面所の鏡を見て顔を洗い、髪を濡らして適当に撫でつける。部屋に戻ってドレスシャツとスラックスを身に着け、タイを締めて銃の入ったショルダーホルスタを装着し、ジャケットを羽織った。準備が整うのを待っていたようにエセルが立ち上がる。
「じゃあ、朝ご飯食べに行こうよ」
返事もせずに部屋を出たが、傍を歩くエセルの足取りはすっかり戻っていて安堵するよりもっと心配になった。相当無理をしているに違いないからだ。
何も言わずに階段ではなくエレベーターで一階に降りる。
ヤクザに朝七時半は早すぎかと思えば、食堂は意外に盛況だった。
顔見知りとなった男ではなくオバチャンから二人はトレイを受け取ると、近場のテーブルに横並びの席を確保して、魚の照り焼きと厚焼き卵にご飯と味噌汁の朝食にありつく。
恵まれた食生活には感謝しながら、和音はいつもの早食いだ。
一方でエセルは優雅なまでに上手い箸使いを披露しつつ、ゆっくりと久々のまともな食事を摂っている。そうして時間は掛けたが殆ど完食したのを見取って、少し安心した和音はセルフのコーヒーを紙コップふたつ分、調達した。
ここでは分煙などされていないので皆が煙草を吸い放題だ。同じテーブルの男たちが食し終えたのを確認してから、和音も灰皿を引き寄せてポケットから煙草を出す。その際、内ポケットにUSBメモリが入っているのに気付いた。構わず一本咥える。
オイルライターで火を点け、咥え煙草で本日初めての言葉を口にした。
「時間、何時だか聞いてなかったな」
「八時半に出発だよ。ヤクザ屋さんも案外勤勉だよね」
もうエセルは自分もガードに就くことを組長に伝え済みらしい。ムッとしながらも和音だって、二人同時に県警本部か手近な警察署に駆け込むのが最良案だと分かってはいる。
「ふん、勤勉が笑わせるぜ。どうせ組長様は女の所にでもしけ込むんだろ」
「ぴんぽーん。新しい愛人を長瀬組近くの自宅から、夏木組所有のマンションに移す。それが本日の予定だそうでーす」
「けっ、それで嫉妬深い佳人は自らおでましってか」
吐き捨てると煙草二本を灰にして紙コップも干し、エセルと共に席を立った。
二人は二階に上がると執務室前で待機する。部屋を出るときから兵隊に囲ませるなどとは、まるで政府要人気取りだぜと和音は忌々しく思いながら、もう喫煙欲求と戦い始めた。
組長が執務室を出てきたのは予定を大幅に遅れて九時過ぎだった。和音を見て組長は頷き、更にエセルを目にして満足げにニヤリと笑う。その笑みに唾を吐きたい気分で和音は他のチンピラガードたちに倣い、組長を取り囲む一団に加わった。
懐や腹に得物を呑んだ男たちは、本当に要人警護のSPの如く組長を完全ガードして一階まで階段で降りる。玄関ホールにもチンピラたちが二列に並んでいて、組長が姿を現すと一斉にへそを見るように頭を下げた。玄関ドアの前には滝井執事も待機している。
開けられたドアの外、車寄せにはピカピカに磨き上げられた黒塗りが三台も並んでいた。真ん中の一台は水山市内の繁華街を走るというのに大迷惑なリムジンである。
ガードは和音とエセルを入れて十二名という大所帯だった。先日カチコミに遭ったこともあり増員を図ったらしい。ドライバーを含めて前後の黒塗りに五名ずつ、リムジンには勿論ドライバーと組長本人、あとは和音とエセルにガード二名の計六名が乗り込む。
三列シートの最後部に陣取った組長が隣にエセルを指名して、和音は更に機嫌を悪くした。
「おい、やってくれ」
組長の言葉が聞こえたかのように先頭の黒塗りが動き始める。三台は連なって芝生を突っ切る石畳の小径をゆっくりと走り、オートで開いた分厚い鉄板入り木材の門扉を抜けた。
真ん中のシートで目つきの悪いチンピラと並んで座りながら、和音は外部からの襲撃ではなく、背後の気配に対して過剰に神経を尖らせていた。だが朝っぱらからそこまでの元気はないのか、それとも愛人宅に向かっているので何かに気を使っているのか、今は組長もエセルをオモチャにする気はなさそうだった。
危ない目つきのチンピラたちと友情を育みたい筈もなく、和音だけでなく誰もが寡黙なまま十五分ほどで郊外から都市部に向かうバイパスに乗る。
獰猛な鮫のように三台の黒塗りは周囲の車を払う勢いで走り、本家を出てから三十分ほどでバイパスを降りて水山市内でも一、二を争う繁華街に乗り入れた。
繁華街の入り口付近には水山北署がある。そのビルを目で確認しつつ、かつてこの管内にも所属していたことのある和音は、繁華街の裏にマンション群があったのを思い出していた。
予想通りに黒塗り三台は周囲に大迷惑を掛けながら裏通りに入り込む。そうして繁華街の店で夜になって活動を始めるご婦人方御用達のマンション前に黒塗りは駐まった。
「んなとこに駐めて、切符切られたらどうすんだよ?」
などと独り呟きながら和音は他のガードと共に組長より先に黒塗りを降りる。まずは周辺に怪しい人間が潜んでいないかのチェックだ。その際にチンピラたちも二人一組で動いているのに気付く。当然ながら和音は自然派生的なふりをしてエセルとバディを組んだ。
周りは夜になって息を吹き返す店舗と、その関係者が暮らすマンションばかりで、怪しい人影どころか通行人も殆どいない状態である。午前中に組長が動いたのも、そこらを狙ってのことかと和音は推測した。
既にパターンを心得ているエセルがハンドサインで皆を集める。チンピラガード全員で人の盾を作っておいてドアを開けてやり、やっと組長がリムジンから外に降り立った。先に降りていたドライバーが組長の肩にサッと襟にファーのついたカシミアのロングコートを掛ける。
旧いマンションのエントランスにはオートロックシステムもあったが機能していない開放状態で、組長様が自分の愛人を心配するのも分かる安っぽい造りだった。十二階建ての十階にエレベーターで上がり廊下を辿る。その間もチンピラたちは周囲警戒を怠らない。
ただ和音たちにしてみれば何らかのアクシデントがあった方が隙を突いて水山北署に駆け込めるので有難いのだ。ここからなら走れば十五分そこそこである。途中に交番はあるが、ポリボックス程度では二桁ものチンピラにカチコミされたらアウトだ。
けれど何も起こらず、愛人が待っているという十階一〇二七号室に到着する。
薄そうな金属ドア脇のチャイムを組長自らが鳴らしたが、静まり返ったままだ。
「おい、吉乃。俺だ、開けろ!」
インターフォンに向かって組長が声を吹き込んだが何の反応もない。それどころかチャイムも組長の声も室内に届いていないようだと和音は思う。薄っぺらな金属ドアには新聞受けもあったが、そこから聞こえる筈のチャイムが鳴っているような気がしないのだ。
二度ばかり声を掛けただけで、気の短い組長はさっさと強制執行に踏み切る。ポケットからキィを出しロックを解いた。ノブを握って開ける。開かない。元々キィロックは解かれていたということだ。組長がキィをもう一度回す。
妙な胸騒ぎを感じた和音は組長を押し退け、そっと皆を下がらせた。エセルも何かを感じ取ったらしく、ドア脇の壁に張り付いて愛銃のベレッタを両手保持している。
「――三、二、一、行くぞ!」
エセルと同時に飛び込んだ和音が見たのは、玄関に入ってすぐの小さなキッチンで衣服も着けず仰向けに倒れた女性と、辺り一面に飛び散った血痕だった。
「まだホシが室内にいる可能性もある、中には入るな、触れるなよ!」
叫んでおいてエセルと二人、靴のまま室内に踏み入る。本当は狭そうな室内に生きた人間の気配などなかったが、組長たちを室内に入れないのは、余計な痕跡を残されるとあとが厄介という建前の許、刑事として現場保全を考えたからだった。
「アナタ、寝グセが南国の植物みたいだよ」
洗面所の鏡を見て顔を洗い、髪を濡らして適当に撫でつける。部屋に戻ってドレスシャツとスラックスを身に着け、タイを締めて銃の入ったショルダーホルスタを装着し、ジャケットを羽織った。準備が整うのを待っていたようにエセルが立ち上がる。
「じゃあ、朝ご飯食べに行こうよ」
返事もせずに部屋を出たが、傍を歩くエセルの足取りはすっかり戻っていて安堵するよりもっと心配になった。相当無理をしているに違いないからだ。
何も言わずに階段ではなくエレベーターで一階に降りる。
ヤクザに朝七時半は早すぎかと思えば、食堂は意外に盛況だった。
顔見知りとなった男ではなくオバチャンから二人はトレイを受け取ると、近場のテーブルに横並びの席を確保して、魚の照り焼きと厚焼き卵にご飯と味噌汁の朝食にありつく。
恵まれた食生活には感謝しながら、和音はいつもの早食いだ。
一方でエセルは優雅なまでに上手い箸使いを披露しつつ、ゆっくりと久々のまともな食事を摂っている。そうして時間は掛けたが殆ど完食したのを見取って、少し安心した和音はセルフのコーヒーを紙コップふたつ分、調達した。
ここでは分煙などされていないので皆が煙草を吸い放題だ。同じテーブルの男たちが食し終えたのを確認してから、和音も灰皿を引き寄せてポケットから煙草を出す。その際、内ポケットにUSBメモリが入っているのに気付いた。構わず一本咥える。
オイルライターで火を点け、咥え煙草で本日初めての言葉を口にした。
「時間、何時だか聞いてなかったな」
「八時半に出発だよ。ヤクザ屋さんも案外勤勉だよね」
もうエセルは自分もガードに就くことを組長に伝え済みらしい。ムッとしながらも和音だって、二人同時に県警本部か手近な警察署に駆け込むのが最良案だと分かってはいる。
「ふん、勤勉が笑わせるぜ。どうせ組長様は女の所にでもしけ込むんだろ」
「ぴんぽーん。新しい愛人を長瀬組近くの自宅から、夏木組所有のマンションに移す。それが本日の予定だそうでーす」
「けっ、それで嫉妬深い佳人は自らおでましってか」
吐き捨てると煙草二本を灰にして紙コップも干し、エセルと共に席を立った。
二人は二階に上がると執務室前で待機する。部屋を出るときから兵隊に囲ませるなどとは、まるで政府要人気取りだぜと和音は忌々しく思いながら、もう喫煙欲求と戦い始めた。
組長が執務室を出てきたのは予定を大幅に遅れて九時過ぎだった。和音を見て組長は頷き、更にエセルを目にして満足げにニヤリと笑う。その笑みに唾を吐きたい気分で和音は他のチンピラガードたちに倣い、組長を取り囲む一団に加わった。
懐や腹に得物を呑んだ男たちは、本当に要人警護のSPの如く組長を完全ガードして一階まで階段で降りる。玄関ホールにもチンピラたちが二列に並んでいて、組長が姿を現すと一斉にへそを見るように頭を下げた。玄関ドアの前には滝井執事も待機している。
開けられたドアの外、車寄せにはピカピカに磨き上げられた黒塗りが三台も並んでいた。真ん中の一台は水山市内の繁華街を走るというのに大迷惑なリムジンである。
ガードは和音とエセルを入れて十二名という大所帯だった。先日カチコミに遭ったこともあり増員を図ったらしい。ドライバーを含めて前後の黒塗りに五名ずつ、リムジンには勿論ドライバーと組長本人、あとは和音とエセルにガード二名の計六名が乗り込む。
三列シートの最後部に陣取った組長が隣にエセルを指名して、和音は更に機嫌を悪くした。
「おい、やってくれ」
組長の言葉が聞こえたかのように先頭の黒塗りが動き始める。三台は連なって芝生を突っ切る石畳の小径をゆっくりと走り、オートで開いた分厚い鉄板入り木材の門扉を抜けた。
真ん中のシートで目つきの悪いチンピラと並んで座りながら、和音は外部からの襲撃ではなく、背後の気配に対して過剰に神経を尖らせていた。だが朝っぱらからそこまでの元気はないのか、それとも愛人宅に向かっているので何かに気を使っているのか、今は組長もエセルをオモチャにする気はなさそうだった。
危ない目つきのチンピラたちと友情を育みたい筈もなく、和音だけでなく誰もが寡黙なまま十五分ほどで郊外から都市部に向かうバイパスに乗る。
獰猛な鮫のように三台の黒塗りは周囲の車を払う勢いで走り、本家を出てから三十分ほどでバイパスを降りて水山市内でも一、二を争う繁華街に乗り入れた。
繁華街の入り口付近には水山北署がある。そのビルを目で確認しつつ、かつてこの管内にも所属していたことのある和音は、繁華街の裏にマンション群があったのを思い出していた。
予想通りに黒塗り三台は周囲に大迷惑を掛けながら裏通りに入り込む。そうして繁華街の店で夜になって活動を始めるご婦人方御用達のマンション前に黒塗りは駐まった。
「んなとこに駐めて、切符切られたらどうすんだよ?」
などと独り呟きながら和音は他のガードと共に組長より先に黒塗りを降りる。まずは周辺に怪しい人間が潜んでいないかのチェックだ。その際にチンピラたちも二人一組で動いているのに気付く。当然ながら和音は自然派生的なふりをしてエセルとバディを組んだ。
周りは夜になって息を吹き返す店舗と、その関係者が暮らすマンションばかりで、怪しい人影どころか通行人も殆どいない状態である。午前中に組長が動いたのも、そこらを狙ってのことかと和音は推測した。
既にパターンを心得ているエセルがハンドサインで皆を集める。チンピラガード全員で人の盾を作っておいてドアを開けてやり、やっと組長がリムジンから外に降り立った。先に降りていたドライバーが組長の肩にサッと襟にファーのついたカシミアのロングコートを掛ける。
旧いマンションのエントランスにはオートロックシステムもあったが機能していない開放状態で、組長様が自分の愛人を心配するのも分かる安っぽい造りだった。十二階建ての十階にエレベーターで上がり廊下を辿る。その間もチンピラたちは周囲警戒を怠らない。
ただ和音たちにしてみれば何らかのアクシデントがあった方が隙を突いて水山北署に駆け込めるので有難いのだ。ここからなら走れば十五分そこそこである。途中に交番はあるが、ポリボックス程度では二桁ものチンピラにカチコミされたらアウトだ。
けれど何も起こらず、愛人が待っているという十階一〇二七号室に到着する。
薄そうな金属ドア脇のチャイムを組長自らが鳴らしたが、静まり返ったままだ。
「おい、吉乃。俺だ、開けろ!」
インターフォンに向かって組長が声を吹き込んだが何の反応もない。それどころかチャイムも組長の声も室内に届いていないようだと和音は思う。薄っぺらな金属ドアには新聞受けもあったが、そこから聞こえる筈のチャイムが鳴っているような気がしないのだ。
二度ばかり声を掛けただけで、気の短い組長はさっさと強制執行に踏み切る。ポケットからキィを出しロックを解いた。ノブを握って開ける。開かない。元々キィロックは解かれていたということだ。組長がキィをもう一度回す。
妙な胸騒ぎを感じた和音は組長を押し退け、そっと皆を下がらせた。エセルも何かを感じ取ったらしく、ドア脇の壁に張り付いて愛銃のベレッタを両手保持している。
「――三、二、一、行くぞ!」
エセルと同時に飛び込んだ和音が見たのは、玄関に入ってすぐの小さなキッチンで衣服も着けず仰向けに倒れた女性と、辺り一面に飛び散った血痕だった。
「まだホシが室内にいる可能性もある、中には入るな、触れるなよ!」
叫んでおいてエセルと二人、靴のまま室内に踏み入る。本当は狭そうな室内に生きた人間の気配などなかったが、組長たちを室内に入れないのは、余計な痕跡を残されるとあとが厄介という建前の許、刑事として現場保全を考えたからだった。
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