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第38話
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外に出てもこちら側の敵は倒してしまい、何事も起こらなかった。しかしマイバッハを駐車した空き地付近に潜んでいた白ジャージのチンピラが銃を抜く前に恭介は破甲爆雷を一個、外してぶん投げている。見事にチンピラの側頭部にヒットし白ジャージは頽れた。安全ピンは抜かずそのまま投げたので爆発はしない。
「何だって夜に目立つ白い服なんだ?」
「何かポリシーでもあるのかもね。んで、何してるのかな?」
「これだけの大荷物、それも即応体制の確立となると運転席の真後ろに置きたい。だがこの後部座席が邪魔なんだ。外せば全部載るだろう」
「待って待って! これメルセデス・マイバッハだよ? 簡単に壊す気!?」
「壊さん、少し改造するだけだ。退いてろ」
恭介はマイバッハのロックを解き、後部ドアを開けると一旦大荷物は地面に置き、おもむろに後部座席そのものを引き剥がし始めた。下部にクッション性を高めるためのコイルがビヨビヨしていて出しづらそうだったが、結局三分後にはソファ状の後部座席の代わりに武器・兵器・弾薬が収められていた。
その一連の様子を薫は途中から外され地面に置かれた後部座席ソファに座って眺めていた。恭介は謙遜でなく自身の力を過小評価していると薫は思う。左腕の後遺症で多少は気持ちも委縮したのかも知れない。
だが事実としてゴツい外車の馬鹿デカい座席を道具も無しに引き剥がすなんてグリズリーじゃないんだから、やはりオカシイ。
「薫、乗るか残るかどっちだ?」
「運転したっていいよ」
「……いや、俺が運転する。途中で腹ごしらえもするしな」
「別にデカい車だからって、シャブ止めなんかしないって」
シャブ止めとは駐車場の白線を無視した乱暴な停め方のことで、シャブを乱用している者に特有の「細かいことはどうでもいい」思考から生まれた警察隠語だ。
「運転してみたい気持ちは分からんでもない。だがな――」
「――そこまで陰鬱になるなよ、あんたの運転でいいから行こうぜ!!」
順調に走った高級車は牛丼屋の次に幹線道路沿いのコンビニに寄って、大型車両用駐車スペースに鎮座した。
降りた薫と恭介は煌々と過剰な明るさで存在を主張するコンビニ店内に足を踏み入れた。恭介は真っ直ぐにレジへ行き、煙草の補充である。薫はスイーツコーナーや菓子などの棚をあちこち渡り歩いていた。
一緒に支払ってやるつもりで恭介はレジの店員に告げると、真正面をやや避けて待つ。待っているのに気付いていながら薫はスイーツで悩み、結局はアイスクリームにしたらしいが、払いが恭介持ちなのでここは張り込んでハーゲンダッツの期間限定カップを手にしてきた。
車に戻るなり恭介は煙草に火を点けて紫煙を吐き、薫はいそいそとアイスのふたを開けてプラスチックスプーンで削ってはすくって口に運び始める。
「んーん、何で梅雨時に紅茶味なんだろう。美味しいからいいけど」
「分からんが、アジア圏の紅茶の産地ならファーストフラッシュが出回って、加工された製品が売り出されてもおかしくはないと思うがな」
「へ? ふぁーすと?」
「ファーストフラッシュ。その年一番の春の収穫で作った紅茶のことだ」
「に、似合わない……T-1000が『お紅茶の講義』、ププッ!」
「だろうな、どうせ受け売りだ」
「……相棒さんの?」
「さあな、誰だったか。いいか、出すぞ」
幹線道路に乗ってしまってから薫がアイスクリームをすくったスプーンをふるふるさせつつ、恭介の方へと持ち上げて示した。
「溶けて落っこちる前に、早く!」
「ん、ああ。……おっ、思ったより甘くないな」
「ふふん、いけるでしょう。ほら、次。あーんして」
程よく溶けたアイスクリームはあっという間に食べてしまい、薫は僅かに指に付着したベタベタとカップのゴミを持て余す。振り向いたりしたのち、ダッシュボードの物入れから恭介の煙草が入ったコンビニ袋を発見、煙草を出してゴミを入れた。
「何処かにウェットティッシュの筒があった筈だが」
「何処に? 見当たんないけど」
「だから『何処かに』だ。放り込んだ覚えはあるが、一度しか使わんうちに見かけなくなった」
「そういう人って子供の頃、ランドセルからクシャクシャのテスト用紙とかPTAのお知らせとか出てこなかった?」
「鞄を引っ繰り返したら探していた領収書だの、ビニールに入っているのにカサカサに乾いた飯屋の紙お絞りだのが出てくるのは認める」
「あー。嫁さん、貰ったら?」
既に食した後の煙草を吸い始めていた恭介は咳き込んだ。
「ゲホッ、ゴホゴホッ!」
「いないんだね。誰かが『不自由してない』とか見栄張るからさ、もしかしたらって思ったんだけど、やっぱりハッタリだったんだ。代わりに僕でも雇わない、本気で」
「ヤクザを雇う気はない」
「そうか、ふーん。……あ、ウェットティッシュ発見。遠いけど、取れた! これも中身がカサカサなんじゃないかな、いやに軽いんだけど」
「知るか。俺は今、煙草の友がアイスクリームだったことを非常に悔いているんだ」
そんな恭介をひとしきり笑いながら薫は乾燥しかけたウェットティッシュで納得するまで手を拭い、次に何処からかウーロン茶のペットボトルを取り出した。
「でかした、薫! 嫁にしてやってもいい気分だ」
「誰が分けてやるなんて言ったのさ。……うーん、さっぱりして美味しいなあ!」
「今からカチコミだぞ、二人で息を合わせた行動如何によって結果が大幅に変わる。今里の野郎を這いつくばらせて涙ながらに『助けてくれ』と言わせたければ、そいつを寄越せ」
「ウーロン茶ひとくちで変化する戦局に身を投じたくないけど、はい」
三分の二ほども残っていた500ミリリットルボトルを一気飲みして恭介は溜息をつき、後部のガジェット群の方へ空っぽのボトルを放り投げた。
その間にもとっくに佐波市の高級住宅街近くをマイバッハは走っており、既に一本の路地向こうに渡れば樫原組幹部御用達のマンションという所まで辿り着いている。女のところにでもしけ込んでいなければ、今里敬一組長も四階建てマンションの一番見晴らしが良く、一番高級な造りの部屋にいる筈なのだ。
情けない思いを抱きつつ黒塗りに乗せられてこの道を走ったのを思い出したのか、顔色の少々白い薫が唇を引き結んでいた。
だがそれも無造作に恭介がアホみたいにホイールベースの長いマイバッハを小径に乗り入れるまでだ。もう目前には暴力団御用達マンションを護るシンダーブロックを基礎にした青銅の柵が高々とそびえ立ち、先端を尖らせた上に配線を這わせて監視カメラと不審者発見&威嚇のためのライトで周囲を煌々と照らしている。
おまけに明らかに『通常サイズのチャカ』でなく弾丸を沢山バラ撒けそうな、薫の乏しい知識でもサブマシンガンらしきモノを手にしたガードたちがいた。
そして勿論、青銅の門扉は固く閉ざされ……と思っているうちに恭介は明らかに意図してアクセルを踏み込んだ。
巨大なエンジンが唸り、タイヤの燃え滓の異臭がした。
「ちょ、恭介、門の幅! 開いたとしても車幅より狭いって!」
「なら広くするまでだ。ステアリング、頼む」
「そっ、そんな急に……えええ~っ!」
更に薫が驚いたのは、スピードの乗ったマイバッハのサイドウィンドウを開けた恭介が後部から運動会カラーの紐で縛られた通称亀の子・九九式破甲爆雷を二つも手にしていたことである。
ここでそんな大物を使うなよ、自分たちにまで被害が……などと薫は言いたくても言えない。薫はマイバッハのステアリングだけを任されたのであって、アクセルは恭介が踏み続けていたからだ。
見る見るうちに頑丈そうな狭い(標準的用途なら充分に広い)門と、それを護るガード&サブマシンガンの斉射が近づいてくる。
訳も分からず薫が喚いている間に恭介は破甲爆雷の安全ピンを二本とも咥えて引き抜き、雷管部分を両手に持った爆雷同士ぶつけるという方法で作動させ、見事なコントロールで一個は青銅の門扉中心の鋼部分に、もう一個はサブマシンガン・ガードたちの掩蔽物でもあったセダンに投擲しマグネットで張り付けた。
「薫、代われ!」
言われずとも逃げ腰だった薫は助手席に這い戻る。恭介はフルスピードでマイバッハを後退させた。分かっていて数える十秒は割と長く、充分な距離が取れてから爆雷は爆発した。ライトはマンション周辺及びマンションのみを照らし、周囲は薄暗かったので、爆雷がどのくらいの威力なのか確かめるまで時間を要した。
「うーわー、もう殺しちゃったんじゃない?」
「どうだろうな。だが取り敢えずマンション敷地内への入門は可能になったぞ」
「何だって夜に目立つ白い服なんだ?」
「何かポリシーでもあるのかもね。んで、何してるのかな?」
「これだけの大荷物、それも即応体制の確立となると運転席の真後ろに置きたい。だがこの後部座席が邪魔なんだ。外せば全部載るだろう」
「待って待って! これメルセデス・マイバッハだよ? 簡単に壊す気!?」
「壊さん、少し改造するだけだ。退いてろ」
恭介はマイバッハのロックを解き、後部ドアを開けると一旦大荷物は地面に置き、おもむろに後部座席そのものを引き剥がし始めた。下部にクッション性を高めるためのコイルがビヨビヨしていて出しづらそうだったが、結局三分後にはソファ状の後部座席の代わりに武器・兵器・弾薬が収められていた。
その一連の様子を薫は途中から外され地面に置かれた後部座席ソファに座って眺めていた。恭介は謙遜でなく自身の力を過小評価していると薫は思う。左腕の後遺症で多少は気持ちも委縮したのかも知れない。
だが事実としてゴツい外車の馬鹿デカい座席を道具も無しに引き剥がすなんてグリズリーじゃないんだから、やはりオカシイ。
「薫、乗るか残るかどっちだ?」
「運転したっていいよ」
「……いや、俺が運転する。途中で腹ごしらえもするしな」
「別にデカい車だからって、シャブ止めなんかしないって」
シャブ止めとは駐車場の白線を無視した乱暴な停め方のことで、シャブを乱用している者に特有の「細かいことはどうでもいい」思考から生まれた警察隠語だ。
「運転してみたい気持ちは分からんでもない。だがな――」
「――そこまで陰鬱になるなよ、あんたの運転でいいから行こうぜ!!」
順調に走った高級車は牛丼屋の次に幹線道路沿いのコンビニに寄って、大型車両用駐車スペースに鎮座した。
降りた薫と恭介は煌々と過剰な明るさで存在を主張するコンビニ店内に足を踏み入れた。恭介は真っ直ぐにレジへ行き、煙草の補充である。薫はスイーツコーナーや菓子などの棚をあちこち渡り歩いていた。
一緒に支払ってやるつもりで恭介はレジの店員に告げると、真正面をやや避けて待つ。待っているのに気付いていながら薫はスイーツで悩み、結局はアイスクリームにしたらしいが、払いが恭介持ちなのでここは張り込んでハーゲンダッツの期間限定カップを手にしてきた。
車に戻るなり恭介は煙草に火を点けて紫煙を吐き、薫はいそいそとアイスのふたを開けてプラスチックスプーンで削ってはすくって口に運び始める。
「んーん、何で梅雨時に紅茶味なんだろう。美味しいからいいけど」
「分からんが、アジア圏の紅茶の産地ならファーストフラッシュが出回って、加工された製品が売り出されてもおかしくはないと思うがな」
「へ? ふぁーすと?」
「ファーストフラッシュ。その年一番の春の収穫で作った紅茶のことだ」
「に、似合わない……T-1000が『お紅茶の講義』、ププッ!」
「だろうな、どうせ受け売りだ」
「……相棒さんの?」
「さあな、誰だったか。いいか、出すぞ」
幹線道路に乗ってしまってから薫がアイスクリームをすくったスプーンをふるふるさせつつ、恭介の方へと持ち上げて示した。
「溶けて落っこちる前に、早く!」
「ん、ああ。……おっ、思ったより甘くないな」
「ふふん、いけるでしょう。ほら、次。あーんして」
程よく溶けたアイスクリームはあっという間に食べてしまい、薫は僅かに指に付着したベタベタとカップのゴミを持て余す。振り向いたりしたのち、ダッシュボードの物入れから恭介の煙草が入ったコンビニ袋を発見、煙草を出してゴミを入れた。
「何処かにウェットティッシュの筒があった筈だが」
「何処に? 見当たんないけど」
「だから『何処かに』だ。放り込んだ覚えはあるが、一度しか使わんうちに見かけなくなった」
「そういう人って子供の頃、ランドセルからクシャクシャのテスト用紙とかPTAのお知らせとか出てこなかった?」
「鞄を引っ繰り返したら探していた領収書だの、ビニールに入っているのにカサカサに乾いた飯屋の紙お絞りだのが出てくるのは認める」
「あー。嫁さん、貰ったら?」
既に食した後の煙草を吸い始めていた恭介は咳き込んだ。
「ゲホッ、ゴホゴホッ!」
「いないんだね。誰かが『不自由してない』とか見栄張るからさ、もしかしたらって思ったんだけど、やっぱりハッタリだったんだ。代わりに僕でも雇わない、本気で」
「ヤクザを雇う気はない」
「そうか、ふーん。……あ、ウェットティッシュ発見。遠いけど、取れた! これも中身がカサカサなんじゃないかな、いやに軽いんだけど」
「知るか。俺は今、煙草の友がアイスクリームだったことを非常に悔いているんだ」
そんな恭介をひとしきり笑いながら薫は乾燥しかけたウェットティッシュで納得するまで手を拭い、次に何処からかウーロン茶のペットボトルを取り出した。
「でかした、薫! 嫁にしてやってもいい気分だ」
「誰が分けてやるなんて言ったのさ。……うーん、さっぱりして美味しいなあ!」
「今からカチコミだぞ、二人で息を合わせた行動如何によって結果が大幅に変わる。今里の野郎を這いつくばらせて涙ながらに『助けてくれ』と言わせたければ、そいつを寄越せ」
「ウーロン茶ひとくちで変化する戦局に身を投じたくないけど、はい」
三分の二ほども残っていた500ミリリットルボトルを一気飲みして恭介は溜息をつき、後部のガジェット群の方へ空っぽのボトルを放り投げた。
その間にもとっくに佐波市の高級住宅街近くをマイバッハは走っており、既に一本の路地向こうに渡れば樫原組幹部御用達のマンションという所まで辿り着いている。女のところにでもしけ込んでいなければ、今里敬一組長も四階建てマンションの一番見晴らしが良く、一番高級な造りの部屋にいる筈なのだ。
情けない思いを抱きつつ黒塗りに乗せられてこの道を走ったのを思い出したのか、顔色の少々白い薫が唇を引き結んでいた。
だがそれも無造作に恭介がアホみたいにホイールベースの長いマイバッハを小径に乗り入れるまでだ。もう目前には暴力団御用達マンションを護るシンダーブロックを基礎にした青銅の柵が高々とそびえ立ち、先端を尖らせた上に配線を這わせて監視カメラと不審者発見&威嚇のためのライトで周囲を煌々と照らしている。
おまけに明らかに『通常サイズのチャカ』でなく弾丸を沢山バラ撒けそうな、薫の乏しい知識でもサブマシンガンらしきモノを手にしたガードたちがいた。
そして勿論、青銅の門扉は固く閉ざされ……と思っているうちに恭介は明らかに意図してアクセルを踏み込んだ。
巨大なエンジンが唸り、タイヤの燃え滓の異臭がした。
「ちょ、恭介、門の幅! 開いたとしても車幅より狭いって!」
「なら広くするまでだ。ステアリング、頼む」
「そっ、そんな急に……えええ~っ!」
更に薫が驚いたのは、スピードの乗ったマイバッハのサイドウィンドウを開けた恭介が後部から運動会カラーの紐で縛られた通称亀の子・九九式破甲爆雷を二つも手にしていたことである。
ここでそんな大物を使うなよ、自分たちにまで被害が……などと薫は言いたくても言えない。薫はマイバッハのステアリングだけを任されたのであって、アクセルは恭介が踏み続けていたからだ。
見る見るうちに頑丈そうな狭い(標準的用途なら充分に広い)門と、それを護るガード&サブマシンガンの斉射が近づいてくる。
訳も分からず薫が喚いている間に恭介は破甲爆雷の安全ピンを二本とも咥えて引き抜き、雷管部分を両手に持った爆雷同士ぶつけるという方法で作動させ、見事なコントロールで一個は青銅の門扉中心の鋼部分に、もう一個はサブマシンガン・ガードたちの掩蔽物でもあったセダンに投擲しマグネットで張り付けた。
「薫、代われ!」
言われずとも逃げ腰だった薫は助手席に這い戻る。恭介はフルスピードでマイバッハを後退させた。分かっていて数える十秒は割と長く、充分な距離が取れてから爆雷は爆発した。ライトはマンション周辺及びマンションのみを照らし、周囲は薄暗かったので、爆雷がどのくらいの威力なのか確かめるまで時間を要した。
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