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第33話(BL特有シーン・回避可)
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二人はキスを交わした。
最初はついばむようだったのが徐々に深くなり、いつしか互いの唇を貪るように求め合っている。差し入れ合った舌を熱く絡ませ何度も唾液を交換しては嚥下した。
痺れるくらいに舌を吸い上げ合う。離れる時には舌先を甘噛みし合った。
「んんぅ……ん、ぅうん……はあっ、忍さん」
「京哉……抱かせてくれるか?」
頷いた京哉は先に霧島の衣服に手を掛けた。ショルダーホルスタを解いてからドレスシャツのボタンを外す。肩に障らぬよう気を付けて袖を抜かせ、ベルトを緩めて下衣も脱がせた。
打撲痕だらけの痛々しい躰はシングルベッドに横にさせるのにも気を使う。あとでまた医者から貰った消炎スプレーを吹き付けねばならない。
頭の片隅でそんなことを思いながら、京哉は自分もドレスシャツと下着をするりと脱ぎ捨てベッドに上がる。と、身を起こした霧島がいきなり京哉を組み敷いた。
のしかかって京哉の両手を顔の横で固定し、噛みつくように首筋に顔を埋める。
無理に押し退けることもできず、京哉は悲鳴のような声を上げた。
「ちょ、忍さん、だめ……怪我が!」
「だめではない。お前もたった今、頷いたばかりだろう?」
耳元で低く囁いた霧島は白くきめ細かな肌に唇を押し付け、吸い上げては自分の証を刻み込んでいる。次には華奢な鎖骨に口をつけ幾度も舐めねぶった。濃厚に這う熱い舌は肩口から鎖骨、首筋を通って耳まで届くと耳朶を甘噛みする。
「あっ……忍さん、だめだったら……っん!」
「だから抱かせてくれると言っただろうが?」
「そんな……あっ、ふ……今日は僕がして、はぁん」
重ねた下半身を揺り動かされ京哉は思わず甘く鳴いてしまっていた。流されてはいけないと思いながらも熱く滑らかな肌で擦られて急激に腰に疼きが溜まってゆく。
「お願い、ふざけてないで……んっ、あっ」
「私はふざけてお前を抱いたりせんぞ」
そんなことくらい分かっていた。端正な顔は真剣そのもので、切れ長の目は狂おしいほど京哉を求めている。擦りつけられる逞しい躰から溢れる匂い立つような男の色気に酔ったようについに京哉は全身の力を抜いた。情欲を湛えた灰色の目を見上げる。
「忍さん、本当のことを言って下さい。痛いですか?」
「無理はしない。約束する」
「じゃあ、して……あっ、ん……ああっ!」
とっくに成長していたものを掴まれて細い躰が跳ねる。やや乱暴に扱かれ、仰け反った喉を甘く噛まれて京哉の中に灯った炎が一気に燃え上がった。悶える躰を長身で押さえつけられ、抱き締めたい想いも叶わず切なく暴れながら名を呼び続ける。
「はぅん……忍さん、愛してる、忍さん……ああん」
「京哉……愛している、私の京哉!」
「忍さん、僕の……あぅん、そんな!」
甘い声と悶える京哉の色っぽさに霧島は我慢できず、自分の右手指を口に含んでたっぷりの唾液で濡らした。膝を立てた細い脚を大きく広げた、淡い色づきも露わな姿態を取らせて膝の間に割って入る。硬い蕾に触れ、濡らした中指を食い込ませた。
ゆっくりと、だがこじ開けるように挿入する。途端に甘い声のトーンが跳ね上がった。
「はぁん……あっ、んんっ……はぅんっ!」
奥まで届かせた霧島の指の根元は食いちぎられそうに締め付けられている。あやすようにゆったりと掻き回しては馴らしてゆくが、まるでまっさらな躰をほぐしているようだ。
「京哉、傷つけるから、少し力を抜け」
「そんな、無理……そこ、もっと……ああんっ!」
長い指で攻め続けながら甘い声と敏感すぎるほどの反応に攻められて、霧島も追い詰められつつあった。じっくりと馴らしながら徐々に増やした指が、悶える細い躰の中に咥え込まれた様子は酷く淫らで、もう痛いくらいに疼きが溜まっている。
愛しくて堪らず、何処までも快感を与えてやりたい一方で我慢も限界となり指を抜く。快感を追って振られる腰を片手で掴み、片手を己の熱いものに添えて京哉にあてがった。
「いいな、京哉。入るぞ」
「忍さん……ああっ、あっあっ……あうっ!」
ほぐし切れていない京哉に思わず霧島は一息に己を打ち込んでいた。霧島は京哉を貫いただけでなく、太すぎる切っ先が京哉の体内でぶつかり突き当たるまで押し入っている。
完全に根元まで身を埋めていた。これ以上なく受け入れさせ、京哉の澄んだ黒い瞳に潤みを溜めさせている。事実、涙ぐんで熱く太すぎる楔に耐えていた。
それでもその目が頷くのを見て霧島は腰をスライドさせ始めた。途端に目の眩むような快感が押し寄せて霧島の思考は真っ白にスパークする。強烈な快感に溺れた。
「うっ、く……京哉、京哉!」
「ああっ、忍さん、すごい、太いよ……はぁんっ!」
苦しさが完全に快感に融かされ京哉も叫ぶような喘ぎを洩らしていた。粘膜をいっぱいにした硬いもので際限なく擦り上げられ快感で腰が蕩けそうだった。
全身を揺らされながら自分にのしかかって抽挿入を繰り返す端正な顔を見つめる。愛し人はのめり込んで行為に没頭していた。端正な顔を少し歪ませているのがやけに色っぽい。
シングルのベッドが軋む。京哉は瞠った目から涙を溢れさせていた。
年上の愛し人の攻めを何処までも受け入れることに悦びを覚え、霧島と深くひとつになった我が身が誇らしくさえあった。擦り合う霧島は時折大きく己を引き抜いて京哉の体内に自分を挿入するところをじっと見つめる。
羞恥はあるけれど、霧島が堪らなく優しい表情をするのが嬉しい。
揺さぶられて擦り上げられる。抉られ捩られて突かれ、幾度も名を呼び合う。
もうこんな快感を与えてくれるのは霧島しかいない。こんな安堵をもたらし、またこんなに切ない想いを自分にさせ得るのは世界で唯一人、この男しかいないのだ。
どうして瑞樹と霧島が寝てもいいなどと思ったのだろう。
「んっ……誰かとこうするなんて、許さない……あぅんっ!」
「お前だけだ……くっ、私には、お前だけだ、京哉!」
「嬉しい……忍さん、僕をもっと犯して……汚して!」
「煽るな、頼む――」
蛍光灯の下、隠れなく照らされながら京哉が見上げる霧島は、前髪から汗を滴らせていた。躰もしっとりと熱く包み込んだ霧島自身は融けそうに熱い。
その霧島が明らかに変化する。あまりに太すぎて粘膜が裂けそうな気すらしながら、その形さえくっきりと感じ取った時、堪らなく色っぽい低音が躰を通して聞こえた。
「京哉、もう……お前を汚すからな……あっ、あうっ!」
「んんっ……忍さん、っあ……はぅんっ!」
霧島が京哉の奥深くにたっぷりと注ぎ込むと同時に、京哉は自分の腹から胸にまで爆ぜさせていた。放ったのち身を投げ出すかのように霧島が京哉に躰を重ねる。
最初はついばむようだったのが徐々に深くなり、いつしか互いの唇を貪るように求め合っている。差し入れ合った舌を熱く絡ませ何度も唾液を交換しては嚥下した。
痺れるくらいに舌を吸い上げ合う。離れる時には舌先を甘噛みし合った。
「んんぅ……ん、ぅうん……はあっ、忍さん」
「京哉……抱かせてくれるか?」
頷いた京哉は先に霧島の衣服に手を掛けた。ショルダーホルスタを解いてからドレスシャツのボタンを外す。肩に障らぬよう気を付けて袖を抜かせ、ベルトを緩めて下衣も脱がせた。
打撲痕だらけの痛々しい躰はシングルベッドに横にさせるのにも気を使う。あとでまた医者から貰った消炎スプレーを吹き付けねばならない。
頭の片隅でそんなことを思いながら、京哉は自分もドレスシャツと下着をするりと脱ぎ捨てベッドに上がる。と、身を起こした霧島がいきなり京哉を組み敷いた。
のしかかって京哉の両手を顔の横で固定し、噛みつくように首筋に顔を埋める。
無理に押し退けることもできず、京哉は悲鳴のような声を上げた。
「ちょ、忍さん、だめ……怪我が!」
「だめではない。お前もたった今、頷いたばかりだろう?」
耳元で低く囁いた霧島は白くきめ細かな肌に唇を押し付け、吸い上げては自分の証を刻み込んでいる。次には華奢な鎖骨に口をつけ幾度も舐めねぶった。濃厚に這う熱い舌は肩口から鎖骨、首筋を通って耳まで届くと耳朶を甘噛みする。
「あっ……忍さん、だめだったら……っん!」
「だから抱かせてくれると言っただろうが?」
「そんな……あっ、ふ……今日は僕がして、はぁん」
重ねた下半身を揺り動かされ京哉は思わず甘く鳴いてしまっていた。流されてはいけないと思いながらも熱く滑らかな肌で擦られて急激に腰に疼きが溜まってゆく。
「お願い、ふざけてないで……んっ、あっ」
「私はふざけてお前を抱いたりせんぞ」
そんなことくらい分かっていた。端正な顔は真剣そのもので、切れ長の目は狂おしいほど京哉を求めている。擦りつけられる逞しい躰から溢れる匂い立つような男の色気に酔ったようについに京哉は全身の力を抜いた。情欲を湛えた灰色の目を見上げる。
「忍さん、本当のことを言って下さい。痛いですか?」
「無理はしない。約束する」
「じゃあ、して……あっ、ん……ああっ!」
とっくに成長していたものを掴まれて細い躰が跳ねる。やや乱暴に扱かれ、仰け反った喉を甘く噛まれて京哉の中に灯った炎が一気に燃え上がった。悶える躰を長身で押さえつけられ、抱き締めたい想いも叶わず切なく暴れながら名を呼び続ける。
「はぅん……忍さん、愛してる、忍さん……ああん」
「京哉……愛している、私の京哉!」
「忍さん、僕の……あぅん、そんな!」
甘い声と悶える京哉の色っぽさに霧島は我慢できず、自分の右手指を口に含んでたっぷりの唾液で濡らした。膝を立てた細い脚を大きく広げた、淡い色づきも露わな姿態を取らせて膝の間に割って入る。硬い蕾に触れ、濡らした中指を食い込ませた。
ゆっくりと、だがこじ開けるように挿入する。途端に甘い声のトーンが跳ね上がった。
「はぁん……あっ、んんっ……はぅんっ!」
奥まで届かせた霧島の指の根元は食いちぎられそうに締め付けられている。あやすようにゆったりと掻き回しては馴らしてゆくが、まるでまっさらな躰をほぐしているようだ。
「京哉、傷つけるから、少し力を抜け」
「そんな、無理……そこ、もっと……ああんっ!」
長い指で攻め続けながら甘い声と敏感すぎるほどの反応に攻められて、霧島も追い詰められつつあった。じっくりと馴らしながら徐々に増やした指が、悶える細い躰の中に咥え込まれた様子は酷く淫らで、もう痛いくらいに疼きが溜まっている。
愛しくて堪らず、何処までも快感を与えてやりたい一方で我慢も限界となり指を抜く。快感を追って振られる腰を片手で掴み、片手を己の熱いものに添えて京哉にあてがった。
「いいな、京哉。入るぞ」
「忍さん……ああっ、あっあっ……あうっ!」
ほぐし切れていない京哉に思わず霧島は一息に己を打ち込んでいた。霧島は京哉を貫いただけでなく、太すぎる切っ先が京哉の体内でぶつかり突き当たるまで押し入っている。
完全に根元まで身を埋めていた。これ以上なく受け入れさせ、京哉の澄んだ黒い瞳に潤みを溜めさせている。事実、涙ぐんで熱く太すぎる楔に耐えていた。
それでもその目が頷くのを見て霧島は腰をスライドさせ始めた。途端に目の眩むような快感が押し寄せて霧島の思考は真っ白にスパークする。強烈な快感に溺れた。
「うっ、く……京哉、京哉!」
「ああっ、忍さん、すごい、太いよ……はぁんっ!」
苦しさが完全に快感に融かされ京哉も叫ぶような喘ぎを洩らしていた。粘膜をいっぱいにした硬いもので際限なく擦り上げられ快感で腰が蕩けそうだった。
全身を揺らされながら自分にのしかかって抽挿入を繰り返す端正な顔を見つめる。愛し人はのめり込んで行為に没頭していた。端正な顔を少し歪ませているのがやけに色っぽい。
シングルのベッドが軋む。京哉は瞠った目から涙を溢れさせていた。
年上の愛し人の攻めを何処までも受け入れることに悦びを覚え、霧島と深くひとつになった我が身が誇らしくさえあった。擦り合う霧島は時折大きく己を引き抜いて京哉の体内に自分を挿入するところをじっと見つめる。
羞恥はあるけれど、霧島が堪らなく優しい表情をするのが嬉しい。
揺さぶられて擦り上げられる。抉られ捩られて突かれ、幾度も名を呼び合う。
もうこんな快感を与えてくれるのは霧島しかいない。こんな安堵をもたらし、またこんなに切ない想いを自分にさせ得るのは世界で唯一人、この男しかいないのだ。
どうして瑞樹と霧島が寝てもいいなどと思ったのだろう。
「んっ……誰かとこうするなんて、許さない……あぅんっ!」
「お前だけだ……くっ、私には、お前だけだ、京哉!」
「嬉しい……忍さん、僕をもっと犯して……汚して!」
「煽るな、頼む――」
蛍光灯の下、隠れなく照らされながら京哉が見上げる霧島は、前髪から汗を滴らせていた。躰もしっとりと熱く包み込んだ霧島自身は融けそうに熱い。
その霧島が明らかに変化する。あまりに太すぎて粘膜が裂けそうな気すらしながら、その形さえくっきりと感じ取った時、堪らなく色っぽい低音が躰を通して聞こえた。
「京哉、もう……お前を汚すからな……あっ、あうっ!」
「んんっ……忍さん、っあ……はぅんっ!」
霧島が京哉の奥深くにたっぷりと注ぎ込むと同時に、京哉は自分の腹から胸にまで爆ぜさせていた。放ったのち身を投げ出すかのように霧島が京哉に躰を重ねる。
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