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鍛冶武者修行に出ますが何か!(海竜街編)
第弐百弐拾六話 また、絡まれる事になりましたが何か!
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「うっ、う~~ん。」
「やっぱり窓からの日差しは差し込んでいたとはいえ、二日間も部屋の中に居たんじゃ眩しいわよね。ごめんなさい、今までの漂着者はその殆どが体力を消耗していたから貴方のように直ぐに動ける人なんていなかったから・・・。」
人魚族の島『ゼーメンシュ』に漂着した俺は、俺を助けてくれたと言う人魚族の女性フォルテの勧めで二日間、窓が一つしかない薄暗い部屋の中で『体力が回復するまでは』とベットに寝かされていたのだが、体力が落ちているとは感じていなかった俺は渋るフォルテをなんとか説得し、ようやく太陽の光が降り注ぐ小屋の外へと外出を許してもらった。
薄暗い部屋から出ていきなり太陽の下へと出た俺を待っていたのは、燦々と降り注ぐ眩しい南国を思わせる暴力的なまでに強い太陽光だった。
その光のあまりの眩しさに思わず呻き声を上げる俺に、申し訳なさそうにするフォルテ。
「ま、まさか部屋の内と外がこれほど違うとは思ってもいなかったから少し眩しくて驚いたが、こんなのは直ぐになれるさ。」
「そう・・そう言ってもらえると助かるわ♪ それじゃ、早速なんだけど一緒に来てもらえるかしら?」
「うん? あぁ、この島を纏めている人魚族の族長の所にか。
別に構わないぞ、助けて貰ったお礼もきちんと言っておきたいし、助けを待つにしろ、島を出て自力でレヴィアタン街に戻るにしろ、それまでの間は島に滞在させてもらわなけりゃならない。その許可を貰わないと色々と不味い事もあるだろうからな。」
「ごめんなさいね。一応、救助した漂流者は体力が回復したら族長の所へ連れて行く事になっているのよ。そんなに難しい話にはならないと思うから心配しないでね。それじゃ、行きましょうか。こっちよ。」
そう言いフォルテは俺を先導するように歩き始めた。その後をついて行きながら、俺は周囲を観察した。
まず、フォルテが人魚族の島と俺に告げたが、島の者達の姿は俺が知っている人魚と違い下半身が魚の鰭になっているようには見えなかった。
とは言ってもフォルテを始めとして島の者達は男女ともに腰に布を巻き付ける『ロンジー』と呼ばれる筒型のスカートのような物を身に着けていて、素足を見せていなかった為に確認する事は出来なかっただたけだが。ただ、俺の前を歩くフォルテの足跡は尾鰭を引き摺っている様な跡はついていなかった。
島の家々は木造の簡素な物が多かったが、それは先ほどから感じている強い日差しが物語る様に、この島が温暖と言うよりも暑く、いわゆる南の島的な気候条件にある為、雨風をしのげれば十分だからだろう。
植生も、南の島然としたヤシの木的な物が島のあちこちに生えていて、その葉陰で島の者達は漁に使うのだろう、魚を取る網の修繕などをしながら時折笑い声をあげていた。
そんな長閑な光景に、癒されながら歩いて行くと家々が立ち並ぶ集落の中心立つ大きな建物の前に辿り着いた。
「さぁ、着いたわよ。ここに族長と守手長が居るの。貴方を連れて行くと知らせて置くようにピア言っておいたから、中で待っている筈よ。行きましょ♪」
そう告げるフォルテについて、大きな建物の中に入るとその中は、先ほどまで居た小屋と同じく強烈な日差しを遮る為なのか少し薄暗かったが、建物中に風が流れ不快感を感じる事は無く、むしろ強い日差しの中を歩いて来て吹き出した汗が若干引いていくような気がした。
案内されるままに建物の一番奥の部屋の前まで来るとフォルテは立ち止まり、
「族長、御連れ致しました!」
と呼び掛ける声に、扉の向こう側から
「待ってたよ、中にお入りぃ!」
と歳を重ねた女性の声が帰って来た。その声にフォルテは扉越しではあったが軽く頭を下げてから扉を開け中に入り、俺もそんなフォルテの後に続いて部屋の中へと足を踏み入れた。
そこは、教会や神殿の様な大人数が集まれるような、吹き抜けの高い天井の広い部屋で、部屋の一番奥には祭壇のような物がおかれ、その祭壇の前に一人の老婆が腰を下ろしていた。
そして、そんな老婆の傍らにはトライデントを持った屈強な戦士然とした男性が立ち観察するように俺を見つめていた。
フォルテはその老婆の前へと歩み寄り、老婆を挟んで戦士然とした男の反対側へと立ち、扉の前で立ち止まっている俺に、
「津田さん! そんな所で立ち止まっていないでこちらに来てください。族長がお待ちです。」
と声を掛けて来た。俺は慌てて近づくと、
「お前さんかえ、三日前に漂着していたってお方は。あたしは人魚族の族長をやっているフィナレって者だ。しかし、お前さんは丈夫な体をしてるんだねぇ。
今までこの島に漂着した者は数多いたけど、僅か二日で外を動き回れるようになるまで回復した人はいなかったよ。
いや~大したもんだ。お前さん、一体何者だい?」
と、問われる。その言葉に意味が良く分からず、思わず老婆の両脇に控える男性とフォルテに視線を振ると、男性は老婆と同じように疑いの眼差しで俺の事を睨み付けていたが、フォルテは真剣な表情を浮かべているものの、その眼はこの状況を面白がっている様に見えた。
俺は大きく溜息を吐き出して、
「はぁ~~、何故か何処行っても同じような事を尋ねられるんだよなぁ・・・まぁ良いか。
俺は、津田驍廣。鍛冶師だ!」
「・・・『鍛冶師』だと?もう少し真面目に答えたらどうだ!
鍛冶師があのような鎧を纏い、抜けもしない不出来な短剣とただの杖を手に海に落ちたと言うのか!?
しかも、フォルテの話ではその身に宿す気の量が守手長である俺をも凌駕すると言うではないか。
その様な者が鍛冶師だと名乗って納得するとでも思ったか!一体何を企みこの島に来たのだ、答えよ!!」
俺の答えに激昂したのか、男は今にも手に持つトライデントを俺に振りかざそうとするような勢いで声を張り上げた。そんな男に俺は顔を顰めて、
「企むも何も、俺は乗っていた船から落ちただけで、気が付いたら助けられて裸でベットに寝かされていたんだから、そんなに声を荒げられても・・身に着けていた鎧はただの旅装だし、持っていた武具は俺が鍛えた物なんだが・・・。」
そう返すと、更に男は眦を吊り上げて、
「き、貴様・・そうか、そこまで鍛冶師だと言い張るのならば我らの目の前で証明をしてもらおう!
おい、誰かぁ!誰かいないかぁ!!」
と、大きな声で呼びかけた。その声に部屋の外では何人もの足音が聞こえ徐々に近づいてくるのが分かった。
一方、老婆は少し困ったような表情を浮かべ、フォルテはいよいよ我慢が出来なくなったのか表情を緩めニヤニヤしその表情に気付いた老婆は一層顔を顰めて両脇の二人に分からない様に溜息を吐いていた。
程なくして、部屋の扉が開かれドヤドヤとトライデントを手に持った集団が入って来て俺を取り囲む。
「今から鍛冶場にこの者を連行しろ! 族長とフォルテは安全の為だ、この場に残りあと事は私に任せて・・・」
「族長、私達も行きましょう。きっと面白い物が見れると思いますよ♪」
入って来た集団と共に俺を連行しようとする男が、その事を言い終わらない内にフォルテが老婆に一緒について行こうと声を掛けていた。
老婆は両脇の男とフォルテを交互に見た後、再び大きく溜息を吐き出して小声で「はぁ~。ただ確認したかっただけだってのに、なんでこんな大事になるんだろうねぇ、まったく・・」と呟いてから
「フォルテ、手を貸しておくれ。スフォルツ!間違っても手荒に対応するんじゃないよ、丁重に鍛冶場に案内するんだいいね!!」
と釘を刺し、フォルテに手を借り杖を突きながら部屋を出て行ってしまった。そんな老婆とフォルテの言葉に固まっていた男は老婆とフォルテが部屋を出て行くのを見届けるとようやく硬直が解けたのか、
「さ、さぁその者を鍛冶場に連れてゆくのだ。早くしないか!」
慌てて俺を取り囲んでいる者達に指示を出した。そんな男にトライデントを持った者達は少しげんなりした表情を浮かべながら、指示に従い俺を建物の外へと連れ出していった。
「やっぱり窓からの日差しは差し込んでいたとはいえ、二日間も部屋の中に居たんじゃ眩しいわよね。ごめんなさい、今までの漂着者はその殆どが体力を消耗していたから貴方のように直ぐに動ける人なんていなかったから・・・。」
人魚族の島『ゼーメンシュ』に漂着した俺は、俺を助けてくれたと言う人魚族の女性フォルテの勧めで二日間、窓が一つしかない薄暗い部屋の中で『体力が回復するまでは』とベットに寝かされていたのだが、体力が落ちているとは感じていなかった俺は渋るフォルテをなんとか説得し、ようやく太陽の光が降り注ぐ小屋の外へと外出を許してもらった。
薄暗い部屋から出ていきなり太陽の下へと出た俺を待っていたのは、燦々と降り注ぐ眩しい南国を思わせる暴力的なまでに強い太陽光だった。
その光のあまりの眩しさに思わず呻き声を上げる俺に、申し訳なさそうにするフォルテ。
「ま、まさか部屋の内と外がこれほど違うとは思ってもいなかったから少し眩しくて驚いたが、こんなのは直ぐになれるさ。」
「そう・・そう言ってもらえると助かるわ♪ それじゃ、早速なんだけど一緒に来てもらえるかしら?」
「うん? あぁ、この島を纏めている人魚族の族長の所にか。
別に構わないぞ、助けて貰ったお礼もきちんと言っておきたいし、助けを待つにしろ、島を出て自力でレヴィアタン街に戻るにしろ、それまでの間は島に滞在させてもらわなけりゃならない。その許可を貰わないと色々と不味い事もあるだろうからな。」
「ごめんなさいね。一応、救助した漂流者は体力が回復したら族長の所へ連れて行く事になっているのよ。そんなに難しい話にはならないと思うから心配しないでね。それじゃ、行きましょうか。こっちよ。」
そう言いフォルテは俺を先導するように歩き始めた。その後をついて行きながら、俺は周囲を観察した。
まず、フォルテが人魚族の島と俺に告げたが、島の者達の姿は俺が知っている人魚と違い下半身が魚の鰭になっているようには見えなかった。
とは言ってもフォルテを始めとして島の者達は男女ともに腰に布を巻き付ける『ロンジー』と呼ばれる筒型のスカートのような物を身に着けていて、素足を見せていなかった為に確認する事は出来なかっただたけだが。ただ、俺の前を歩くフォルテの足跡は尾鰭を引き摺っている様な跡はついていなかった。
島の家々は木造の簡素な物が多かったが、それは先ほどから感じている強い日差しが物語る様に、この島が温暖と言うよりも暑く、いわゆる南の島的な気候条件にある為、雨風をしのげれば十分だからだろう。
植生も、南の島然としたヤシの木的な物が島のあちこちに生えていて、その葉陰で島の者達は漁に使うのだろう、魚を取る網の修繕などをしながら時折笑い声をあげていた。
そんな長閑な光景に、癒されながら歩いて行くと家々が立ち並ぶ集落の中心立つ大きな建物の前に辿り着いた。
「さぁ、着いたわよ。ここに族長と守手長が居るの。貴方を連れて行くと知らせて置くようにピア言っておいたから、中で待っている筈よ。行きましょ♪」
そう告げるフォルテについて、大きな建物の中に入るとその中は、先ほどまで居た小屋と同じく強烈な日差しを遮る為なのか少し薄暗かったが、建物中に風が流れ不快感を感じる事は無く、むしろ強い日差しの中を歩いて来て吹き出した汗が若干引いていくような気がした。
案内されるままに建物の一番奥の部屋の前まで来るとフォルテは立ち止まり、
「族長、御連れ致しました!」
と呼び掛ける声に、扉の向こう側から
「待ってたよ、中にお入りぃ!」
と歳を重ねた女性の声が帰って来た。その声にフォルテは扉越しではあったが軽く頭を下げてから扉を開け中に入り、俺もそんなフォルテの後に続いて部屋の中へと足を踏み入れた。
そこは、教会や神殿の様な大人数が集まれるような、吹き抜けの高い天井の広い部屋で、部屋の一番奥には祭壇のような物がおかれ、その祭壇の前に一人の老婆が腰を下ろしていた。
そして、そんな老婆の傍らにはトライデントを持った屈強な戦士然とした男性が立ち観察するように俺を見つめていた。
フォルテはその老婆の前へと歩み寄り、老婆を挟んで戦士然とした男の反対側へと立ち、扉の前で立ち止まっている俺に、
「津田さん! そんな所で立ち止まっていないでこちらに来てください。族長がお待ちです。」
と声を掛けて来た。俺は慌てて近づくと、
「お前さんかえ、三日前に漂着していたってお方は。あたしは人魚族の族長をやっているフィナレって者だ。しかし、お前さんは丈夫な体をしてるんだねぇ。
今までこの島に漂着した者は数多いたけど、僅か二日で外を動き回れるようになるまで回復した人はいなかったよ。
いや~大したもんだ。お前さん、一体何者だい?」
と、問われる。その言葉に意味が良く分からず、思わず老婆の両脇に控える男性とフォルテに視線を振ると、男性は老婆と同じように疑いの眼差しで俺の事を睨み付けていたが、フォルテは真剣な表情を浮かべているものの、その眼はこの状況を面白がっている様に見えた。
俺は大きく溜息を吐き出して、
「はぁ~~、何故か何処行っても同じような事を尋ねられるんだよなぁ・・・まぁ良いか。
俺は、津田驍廣。鍛冶師だ!」
「・・・『鍛冶師』だと?もう少し真面目に答えたらどうだ!
鍛冶師があのような鎧を纏い、抜けもしない不出来な短剣とただの杖を手に海に落ちたと言うのか!?
しかも、フォルテの話ではその身に宿す気の量が守手長である俺をも凌駕すると言うではないか。
その様な者が鍛冶師だと名乗って納得するとでも思ったか!一体何を企みこの島に来たのだ、答えよ!!」
俺の答えに激昂したのか、男は今にも手に持つトライデントを俺に振りかざそうとするような勢いで声を張り上げた。そんな男に俺は顔を顰めて、
「企むも何も、俺は乗っていた船から落ちただけで、気が付いたら助けられて裸でベットに寝かされていたんだから、そんなに声を荒げられても・・身に着けていた鎧はただの旅装だし、持っていた武具は俺が鍛えた物なんだが・・・。」
そう返すと、更に男は眦を吊り上げて、
「き、貴様・・そうか、そこまで鍛冶師だと言い張るのならば我らの目の前で証明をしてもらおう!
おい、誰かぁ!誰かいないかぁ!!」
と、大きな声で呼びかけた。その声に部屋の外では何人もの足音が聞こえ徐々に近づいてくるのが分かった。
一方、老婆は少し困ったような表情を浮かべ、フォルテはいよいよ我慢が出来なくなったのか表情を緩めニヤニヤしその表情に気付いた老婆は一層顔を顰めて両脇の二人に分からない様に溜息を吐いていた。
程なくして、部屋の扉が開かれドヤドヤとトライデントを手に持った集団が入って来て俺を取り囲む。
「今から鍛冶場にこの者を連行しろ! 族長とフォルテは安全の為だ、この場に残りあと事は私に任せて・・・」
「族長、私達も行きましょう。きっと面白い物が見れると思いますよ♪」
入って来た集団と共に俺を連行しようとする男が、その事を言い終わらない内にフォルテが老婆に一緒について行こうと声を掛けていた。
老婆は両脇の男とフォルテを交互に見た後、再び大きく溜息を吐き出して小声で「はぁ~。ただ確認したかっただけだってのに、なんでこんな大事になるんだろうねぇ、まったく・・」と呟いてから
「フォルテ、手を貸しておくれ。スフォルツ!間違っても手荒に対応するんじゃないよ、丁重に鍛冶場に案内するんだいいね!!」
と釘を刺し、フォルテに手を借り杖を突きながら部屋を出て行ってしまった。そんな老婆とフォルテの言葉に固まっていた男は老婆とフォルテが部屋を出て行くのを見届けるとようやく硬直が解けたのか、
「さ、さぁその者を鍛冶場に連れてゆくのだ。早くしないか!」
慌てて俺を取り囲んでいる者達に指示を出した。そんな男にトライデントを持った者達は少しげんなりした表情を浮かべながら、指示に従い俺を建物の外へと連れ出していった。
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