君は誰よりも美しい

折方しょくえん

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変化

感情

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「あのさぁ、何か月も何も言ってくれなかったこっちの気持ち分かる?和門はさ、どう思ってたのか知らないけど、私は色々と装うの大変だったんだからね。急にバイト先に楠さん来てさ、名乗られて。何かと思った。しかもあんなに余裕かましてて、本当に嫌だった。なのに、凄く魅力的で。私にはない大人の色気みたいなのをすごく感じた。和門の好みって感じがした。ましてや、お風呂場のシャンプー。あれ楠さんと同じのなんだね。使わないなら捨てればいいじゃない。何でそのままにしておくの。未だに出入りしてる証拠ってことなの?こっちは、こっちはもう、ひたすらに頭おかしくなりそうだったんだよ。分かってよ。」
 言っていることが矛盾していそう。
 日本語もおかしくなってそう。
 こんなに感情的になったのは多分、人生初だよ。
 何でこんなに嫌なんだろう。
 何でこんなに怒っているのだろう。
 もう、分かんないよ。
 彼のことを知れば知るほど、心が荒んでいくことなんて分かっていたはずだ。
 楠さん。どうせ元カノかセフレか高校のときの先輩?それとも、隣の家に住んでたとか。
 ああ、幼馴染なんてのもあり得そう。
 私にとって、和門はただの同居人なんかじゃない。
 大事なんだって。
 
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