綺麗なあのコはずるいから
瀬川 誠人(せがわ まこと)は特にこれといって人の目を惹くものを持たない平凡な男子大学生である。そんな瀬川には、高校以来疎遠になっている幼なじみがいた。幼なじみの阿波井 純(あわい じゅん)は、瀬川とは正反対の、見目麗しい非凡な男である。
二十歳を迎えたある日。瀬川はふと、あの綺麗な幼なじみに会いたくなった。久しぶりに顔を合わせた阿波井は、相変わらず誰もが見惚れる美貌を持ち、そして誰にでも優しい好青年であった。それを機に瀬川は、関わりが薄まっていた空白の時間を埋めるかのように、阿波井との時間を過ごしていく。
阿波井は瀬川の幼なじみで、家族と同じくらい気を許せる友人であった。瀬川はそんな阿波井がまた昔のように、自分の日常に馴染んでいくことに喜びを感じていた。
しかし、阿波井との距離が縮まっていく一方で、阿波井のどこか含みのある言葉や態度に、瀬川の心は揺さぶられてしまう。そうして瀬川は、幼いころから阿波井に抱いていた「幼なじみで友人」という感情の綻びを自覚していくこととなる。
臆病でちょっぴりずるい、綺麗なあのコが、自分の恋心を結ぶまでのお話。
※8話が抜けていましたので投稿いたしました。ご指摘いただき、ありがとうございました。(9月18日)
〇別サイトでも掲載していたものになります
〇R15以上の表現があるお話には※をつけています
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二十歳を迎えたある日。瀬川はふと、あの綺麗な幼なじみに会いたくなった。久しぶりに顔を合わせた阿波井は、相変わらず誰もが見惚れる美貌を持ち、そして誰にでも優しい好青年であった。それを機に瀬川は、関わりが薄まっていた空白の時間を埋めるかのように、阿波井との時間を過ごしていく。
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