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社会人編
再会②
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季節の食材を使用した料理に舌鼓を打ちながら、伊織たちはアルコールとノスタルジーに酔っていた。とは言っても、伊織は二杯で打ち止めとし、以降はソフトドリンクのみを口にしている。酔うと口が緩くなり、感情のコントロールが下手になる。今日のような日は気を付けるに限る。
逆に顔を茹だらせているのは優斗だった。愛する人と家族になれる喜びと幸せをぽろぽろとこぼしている。伊織は微笑ましさと羨ましさで何だか心が苦しかった。
「伊織は最近どうなの?」
「ええっ、雑だなあ……何が?」
「仕事もプラベも」
この四人では龍成が一番酒に強い。顔色ひとつ変えずに日本酒を呷りながら、何とも適当に話題を振ってくる。
「仕事はまあ、ぼちぼちかな。後輩は頼りになって可愛いし。仕事以外は……うーん」
「あ、ネタない感じ?」
「そうだよ。悪い?」
伊織が顔を顰めると、龍成が脇腹を小突いてくる。
「いたっ! えっ、何?」
「恋愛はどうなんだよ」
伊織はつい横目で環の様子を窺ってしまった。酔いが回った優斗に引っ付かれて迷惑そうな顔をしているが、特にこちらの会話に興味を持っている様子はない。
若干声を潜めながら、伊織は龍成に文句をつける。
「何にもないって、龍成だって分かってるでしょ」
そんな伊織に、龍成はじっとりとした視線を向けた。
「まだ学生時代の恋愛引きずってんの?」
あまりにも直球である。ぐさりと伊織の胸に突き刺さった。
伊織は未だに独り身である。初恋に蓋をしたとて、容易く次の恋が見つかることはなかった。
恋を知らなかった頃の自分に戻っただけだ。
「次行かないと忘れられないんだよ、そういうのって」
「分かってるけど、出会いもないし……」
「じゃあいっそ人に話して消化すれば? 時効みたいなもんだろ」
「それこそ無理」
伊織は未だに龍成に自分の片思いについて話していない。バレていてもおかしくはない状況だったが、おそらく知らないのだろう。
龍成の言うことは尤もだけれど、今日この場で話すことはまず不可能だ。何が悲しくて本人の目の前で失恋した話をしなければならないのか。
「まさか、まじで墓場まで持ってくつもりなんじゃないだろうな?」
「……まあ」
「拗らせてんなあ……」
龍成の視線は憐れみが混ざっている。伊織は自然と身を縮こめる。
先程から痛いくらいに図星を突かれていた。
伊織は今すぐにでも机に突っ伏したくなる。 しかし伊織より先にそれを叶えた男が現れた。
「あーあ」
環がため息混じりにぼやく。その声につられて見遣ると、顔を真っ赤にした優斗が机に頬をくっつけていた。
その瞼は完全に閉じてしまい、表情はだらしなく緩みきっている。
「うっそ、もう寝たの?」
「ああ。ようやく惚気終わったと思ったらこれ」
「まあ優斗、誰よりも飲んでたからなあ。主役が寝落ちてどうすんだって……」
「暫く寝かせておこっか」
三人とも苦笑いを浮かべながらも、その視線は穏やかだった。優斗らしくて、なんだかんだ好ましい。
随分と静かになった卓で、何気ない会話を交わしていた。基本伊織は聞き役で、龍成と環の会話に相槌を打っている。
優斗が何やら寝言を口にしていて、思わずそちらに気を取られていたところに、不意打ちのように龍成が環に尋ねた。
「なあ、早月は知ってる?」
「何を?」
「伊織の昔の恋愛」
伊織の肩がびくりと跳ねた。引き攣った顔で龍成を見た。
なんてことを聞いてくれるんだ。心做しか、場が凍ったように思える。
伊織が呆然としている合間にも、龍成が更に追い打ちをかけていく。
「環は高校も大学も一緒だろ? 伊織の好きな人、なんか心当たりない?」
「龍成……!」
伊織の手が動く。伊織はできることなら今すぐにその口を手で塞いでやりたかった。しかしそれはあまりに不自然で、答えに近いものを導き出してしまう気がしてできそうにない。
伊織の背中に冷や汗がダラダラと伝っていく。親友は悪気なしに伊織を崖の際まで追い詰めているのだ。伊織の切迫した声に、龍成は不思議そうに首を傾げている。
環の顔が見れない。伊織の伸びた手は行き場をなくして、龍成の二の腕を掴んでいた。カラン、とグラスの内側に氷がぶつかる音がする。
「さあ、知らない」
龍成が僅かに目を見張る。
突き放すような口ぶりと芯が冷えたような声は、これまで伊織には一度も向けられたことがない類のものだ。心臓を締め上げられたような心地がした。
重苦しい沈黙が、一瞬で個室を支配する。口の中が乾いて、何の言葉も出てこなかった。
「飲み放題のラストオーダーのお時間になりますが、何かございますか~?」
最初に注文を聞きにきた女性店員がやってきて、張り詰めていた空気が微かに解ける。
「生ビールで。二人は?」
「えっと、俺は……まだあるしいいや」
「……レモンサワーと、あとお冷もお願いします」
伊織は優斗を見遣る。暢気に眠っているのが憎らしいほどだ。
酔いはだいぶ醒めてしまっていて、伊織はもう一度酒を呷りたい気分だった。そうでもしないとやってられない。
「あー……二人は知ってる? 高二の担任の黒崎がさ──────」
龍成が贖罪のように別の話題を切り出したことで、重たくて歪な空気は薄まっていく。環は何事もなかったかのような態度を崩さなかったが、伊織は頬が引き攣りそうになるのを我慢するので精一杯だった。
中々目覚めぬ優斗を半ば叩き起して店を出る。
流石に一人で帰らせるのは心配な酩酊状態だったので、自宅が同じ方向の龍成が送っていくことになった。
「また招待状おくるからなあ~!」
改札前で、龍成の肩に支えられつつ、酒で顔を赤らめた優斗が伊織たちに向かって大きく手を振る。龍成は何か言いたげな顔をして伊織を見ていたが、伊織は困ったように眉尻を下げ、微かに首を横に振った。
二人と別れた途端、先程までの賑やかな雰囲気が嘘のように静まり返る。
ここまで来て、わざわざ避けるように別々の車両に乗ることもできない。
伊織は環と肩を並べて、終電間際の空いた列車に揺られていた。沈黙が肌を刺すように痛い。こんなこと、初めてだった。
五年という月日はあまりにも長い。目を閉じれば今もまだ学生時代の空気感が鮮明に蘇るようである。しかしきっと二度と戻ってこないのだろう。それを選んだのは、伊織自身だ。
環はどこを見ているのか、ぼんやりと視線を別のところへと投げている。何を考えているか、まるで分からなかった。
伊織は名前も聞いたことのない誰かが発売した書籍の吊り広告の文字を、何度も繰り返し辿っていた。
車掌のアナウンスで、伊織はほっと胸を撫で下ろす。次が伊織の最寄り駅だ。
「……俺、次の駅で降りるから」
「あー……俺も」
「あっ、そうなんだ……」
状況は振り出しに戻る。伊織は落胆せざるを得なかった。ようやくこの重荷を下ろすことができると思ったのに。
駅に着き、改札を通ってから歩き出した方向まで一緒だった。伊織の脳内は大忙しで喚いているというのに、ただ環の隣を歩くことしかできなかった。環だって、何か用事でもあるふりをして立ち止まれば良いものを、平然と歩いている。
居心地悪く感じているのは伊織だけだと言わんばかりの態度だが、二人の間に一人分の開いた距離が、この気まずさが伊織の気のせいではないことを語っていた。
何を話していいか、全く思い付かなかった。
何でも良かった。時間はたっぷりある。同じ帰り道を辿っているのだ。しかし口を開いては、声を発さずに閉じての繰り返し。環がどんな反応をすることを望んでいるか、伊織は分からない。だから言うべき言葉も分からない。
駅から歩いて十分ほどで、伊織が一人暮らしをするマンションに着いた。隣には環の姿もある。
嫌な予感がする。胸の辺りの騒めきが止まない。
オートロックのエントランスを通り、エレベーターに乗った。押されて光るボタンは一つだけ。
「……えっ」
「……マジ?」
互いの自室の前に辿り着いて、今日初めて伊織と環の視線が交わった。
神の悪戯にしても悪趣味が過ぎる。唖然とする伊織を見つめる環もまた、戸惑いの表情を隠しきれていなかった。
逆に顔を茹だらせているのは優斗だった。愛する人と家族になれる喜びと幸せをぽろぽろとこぼしている。伊織は微笑ましさと羨ましさで何だか心が苦しかった。
「伊織は最近どうなの?」
「ええっ、雑だなあ……何が?」
「仕事もプラベも」
この四人では龍成が一番酒に強い。顔色ひとつ変えずに日本酒を呷りながら、何とも適当に話題を振ってくる。
「仕事はまあ、ぼちぼちかな。後輩は頼りになって可愛いし。仕事以外は……うーん」
「あ、ネタない感じ?」
「そうだよ。悪い?」
伊織が顔を顰めると、龍成が脇腹を小突いてくる。
「いたっ! えっ、何?」
「恋愛はどうなんだよ」
伊織はつい横目で環の様子を窺ってしまった。酔いが回った優斗に引っ付かれて迷惑そうな顔をしているが、特にこちらの会話に興味を持っている様子はない。
若干声を潜めながら、伊織は龍成に文句をつける。
「何にもないって、龍成だって分かってるでしょ」
そんな伊織に、龍成はじっとりとした視線を向けた。
「まだ学生時代の恋愛引きずってんの?」
あまりにも直球である。ぐさりと伊織の胸に突き刺さった。
伊織は未だに独り身である。初恋に蓋をしたとて、容易く次の恋が見つかることはなかった。
恋を知らなかった頃の自分に戻っただけだ。
「次行かないと忘れられないんだよ、そういうのって」
「分かってるけど、出会いもないし……」
「じゃあいっそ人に話して消化すれば? 時効みたいなもんだろ」
「それこそ無理」
伊織は未だに龍成に自分の片思いについて話していない。バレていてもおかしくはない状況だったが、おそらく知らないのだろう。
龍成の言うことは尤もだけれど、今日この場で話すことはまず不可能だ。何が悲しくて本人の目の前で失恋した話をしなければならないのか。
「まさか、まじで墓場まで持ってくつもりなんじゃないだろうな?」
「……まあ」
「拗らせてんなあ……」
龍成の視線は憐れみが混ざっている。伊織は自然と身を縮こめる。
先程から痛いくらいに図星を突かれていた。
伊織は今すぐにでも机に突っ伏したくなる。 しかし伊織より先にそれを叶えた男が現れた。
「あーあ」
環がため息混じりにぼやく。その声につられて見遣ると、顔を真っ赤にした優斗が机に頬をくっつけていた。
その瞼は完全に閉じてしまい、表情はだらしなく緩みきっている。
「うっそ、もう寝たの?」
「ああ。ようやく惚気終わったと思ったらこれ」
「まあ優斗、誰よりも飲んでたからなあ。主役が寝落ちてどうすんだって……」
「暫く寝かせておこっか」
三人とも苦笑いを浮かべながらも、その視線は穏やかだった。優斗らしくて、なんだかんだ好ましい。
随分と静かになった卓で、何気ない会話を交わしていた。基本伊織は聞き役で、龍成と環の会話に相槌を打っている。
優斗が何やら寝言を口にしていて、思わずそちらに気を取られていたところに、不意打ちのように龍成が環に尋ねた。
「なあ、早月は知ってる?」
「何を?」
「伊織の昔の恋愛」
伊織の肩がびくりと跳ねた。引き攣った顔で龍成を見た。
なんてことを聞いてくれるんだ。心做しか、場が凍ったように思える。
伊織が呆然としている合間にも、龍成が更に追い打ちをかけていく。
「環は高校も大学も一緒だろ? 伊織の好きな人、なんか心当たりない?」
「龍成……!」
伊織の手が動く。伊織はできることなら今すぐにその口を手で塞いでやりたかった。しかしそれはあまりに不自然で、答えに近いものを導き出してしまう気がしてできそうにない。
伊織の背中に冷や汗がダラダラと伝っていく。親友は悪気なしに伊織を崖の際まで追い詰めているのだ。伊織の切迫した声に、龍成は不思議そうに首を傾げている。
環の顔が見れない。伊織の伸びた手は行き場をなくして、龍成の二の腕を掴んでいた。カラン、とグラスの内側に氷がぶつかる音がする。
「さあ、知らない」
龍成が僅かに目を見張る。
突き放すような口ぶりと芯が冷えたような声は、これまで伊織には一度も向けられたことがない類のものだ。心臓を締め上げられたような心地がした。
重苦しい沈黙が、一瞬で個室を支配する。口の中が乾いて、何の言葉も出てこなかった。
「飲み放題のラストオーダーのお時間になりますが、何かございますか~?」
最初に注文を聞きにきた女性店員がやってきて、張り詰めていた空気が微かに解ける。
「生ビールで。二人は?」
「えっと、俺は……まだあるしいいや」
「……レモンサワーと、あとお冷もお願いします」
伊織は優斗を見遣る。暢気に眠っているのが憎らしいほどだ。
酔いはだいぶ醒めてしまっていて、伊織はもう一度酒を呷りたい気分だった。そうでもしないとやってられない。
「あー……二人は知ってる? 高二の担任の黒崎がさ──────」
龍成が贖罪のように別の話題を切り出したことで、重たくて歪な空気は薄まっていく。環は何事もなかったかのような態度を崩さなかったが、伊織は頬が引き攣りそうになるのを我慢するので精一杯だった。
中々目覚めぬ優斗を半ば叩き起して店を出る。
流石に一人で帰らせるのは心配な酩酊状態だったので、自宅が同じ方向の龍成が送っていくことになった。
「また招待状おくるからなあ~!」
改札前で、龍成の肩に支えられつつ、酒で顔を赤らめた優斗が伊織たちに向かって大きく手を振る。龍成は何か言いたげな顔をして伊織を見ていたが、伊織は困ったように眉尻を下げ、微かに首を横に振った。
二人と別れた途端、先程までの賑やかな雰囲気が嘘のように静まり返る。
ここまで来て、わざわざ避けるように別々の車両に乗ることもできない。
伊織は環と肩を並べて、終電間際の空いた列車に揺られていた。沈黙が肌を刺すように痛い。こんなこと、初めてだった。
五年という月日はあまりにも長い。目を閉じれば今もまだ学生時代の空気感が鮮明に蘇るようである。しかしきっと二度と戻ってこないのだろう。それを選んだのは、伊織自身だ。
環はどこを見ているのか、ぼんやりと視線を別のところへと投げている。何を考えているか、まるで分からなかった。
伊織は名前も聞いたことのない誰かが発売した書籍の吊り広告の文字を、何度も繰り返し辿っていた。
車掌のアナウンスで、伊織はほっと胸を撫で下ろす。次が伊織の最寄り駅だ。
「……俺、次の駅で降りるから」
「あー……俺も」
「あっ、そうなんだ……」
状況は振り出しに戻る。伊織は落胆せざるを得なかった。ようやくこの重荷を下ろすことができると思ったのに。
駅に着き、改札を通ってから歩き出した方向まで一緒だった。伊織の脳内は大忙しで喚いているというのに、ただ環の隣を歩くことしかできなかった。環だって、何か用事でもあるふりをして立ち止まれば良いものを、平然と歩いている。
居心地悪く感じているのは伊織だけだと言わんばかりの態度だが、二人の間に一人分の開いた距離が、この気まずさが伊織の気のせいではないことを語っていた。
何を話していいか、全く思い付かなかった。
何でも良かった。時間はたっぷりある。同じ帰り道を辿っているのだ。しかし口を開いては、声を発さずに閉じての繰り返し。環がどんな反応をすることを望んでいるか、伊織は分からない。だから言うべき言葉も分からない。
駅から歩いて十分ほどで、伊織が一人暮らしをするマンションに着いた。隣には環の姿もある。
嫌な予感がする。胸の辺りの騒めきが止まない。
オートロックのエントランスを通り、エレベーターに乗った。押されて光るボタンは一つだけ。
「……えっ」
「……マジ?」
互いの自室の前に辿り着いて、今日初めて伊織と環の視線が交わった。
神の悪戯にしても悪趣味が過ぎる。唖然とする伊織を見つめる環もまた、戸惑いの表情を隠しきれていなかった。
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