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大学生編
甘夏②
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伊織と環が指定された店に行くと、大体の面子がもう既に揃って席に着いていた。学年で何となく卓が分けられているようである。
大人数用の座敷に上がる。二人の姿を認識した途端、同期の女子二人が手招きをした。
「早月くん、こっちこっち!」
「ね~、ここ空いてるから座りなよ~」
「えっ、ずるーい!」
出遅れた者が不満げな声を上げる。女子たちが黄色く色めくのを、男性陣が呆れたように見ていた。環は当たり障りのない笑みを浮かべていた。
「そこ、一人しか空いてないだろ。俺は浅葱と一緒がいいの」
「え~、浅葱くんはいっつも独り占めしてるじゃん」
「そうそう。たまには私たちにも構ってよー」
じろりと少々恨めしげな視線を浴びた伊織は苦笑いを浮かべる。しかし環は頑なに伊織の傍を離れず、結局隅の席に二人で押し込まれることになった。
そこに数人の男子の思惑があったことは言うまでもない。伊織たちのゼミは男女の比率は五分五分である。
四年生の一人が音頭を取り、次々とグラス同士がぶつかる音がする。半ば自動的に運ばれてくるコースの料理をつまみにしながら、皆好きなように酒を呷っていく。
ものの三十分で、場はすっかり出来上がってしまっていた。
「先輩たち、凄い飲みっぷり」
半分空けたビールジョッキを片手に、伊織はぼんやりと四年生の卓を眺める。顔を茹でた蛸のようにした先輩たちがゲラゲラと大笑いをしていた。
「就活が終わった解放感でヤバいんだろ。なんか三年も呑まれてるし」
「ああ、なるほど……」
壁際の席で環が答えた。その視線の先には同じように結構なペースでグラスを空けている同期たちの姿がある。
伊織と環は大衆居酒屋特有の喧騒から、一歩線を引いてそれらを眺めていた。
それをいいことに、伊織と環はマイペースに料理に手を付けている。
「これ、浅葱好きなやつだ」
「え、どれ?」
伊織が環の方を向く。口元につくねの串ものが差し出された。かぶりつくと、ほんのりとしその風味が広がる。
「……ほんとだ、美味しい」
「一本しかないから食っていいよ」
「やった」
盛り合わせのうちの一本だったらしい。伊織はつくね串を自分の皿の上に確保する。
そうやって程々に楽しんでいたのであるが、周りがいつまでもそれを許してはくれなかった。
「早月くん~!」
「ねね、何飲んでるの?」
先程、環の席を自分たちの間にしようと企んでいた女子二人が伊織たちの元へやって来る。見れば、いつの間にか席替えどころか、三年と四年の境もないくらいに入り交じっている。
彼女たちもそこそこ飲んでいるのだろう。ほんのりと顔が赤くなっていた。
「コークハイ。二人とも、顔赤いけど大丈夫か?」
「早月くんってば、優し~! 大丈夫だよ!」
「私も全然まだいけるから! 浅葱くんも飲んでる? 何杯目?」
「一杯目だよ」
「え~~、飲み放題なのに。もっと飲まなきゃ勿体ないって!」
「そうかな……?」
伊織としては、アルコールは酒飲みの者たちに任せたい心持ちであった。
しかし彼女は適当に相槌を打って、緩んだ笑顔を浮かべながら伊織の腕を引く。
「そうだ、先輩たちんとこ行かない? まだ行ってないでしょ」
確かに、まだ四年生の誰とも言葉を交わしていない。一番最初の乾杯の時にグラスを合わせに行ったきりだ。
「ちゃんと話に行かないと、あの人たち拗ねるよ~」
「んー、拗ねるのは嫌だなあ」
派手やかではあるが心根は優しい四年生たちなので、自分から行かなかったからといって、悪態をつかれることはまずない。ただ、拗ねるということは有り得る気がした。伊織が立ち上がろうとすると、反対の手を環が掴んだ。
「何ちゃっかり浅葱連れてこうとしてんの」
「うわ、バレた?」
「バレバレだって。浅葱、いいんだよ、放っておいてもあの人たちから来るから」
「えっ、そう?」
「そうそう。絡みたがりだから」
内心首を傾げるが、存外環が強く手を握ってくるので、伊織はそのまま座布団の上に座り直した。
女子二人が大袈裟なため息を吐く。
「ちぇー、理由つけて早月くんの隣に滑りこもうとしたのに!」
「あっ、そうだったの?」
「そうだよ~! もう浅葱くんばっかりずるーい」
「そろそろ席替えしてよ~」
「だーめ。ほら、構ってくれる奴らんとこ行きな」
環が笑いながら言うと、二人は可愛らしく唇を尖らせながらも、別の同期たちの席へと移ってしまう。なるほど、環の隣を確保することを諦めていなかったらしい。
強かな彼女たちに感心するとともに、少し羨ましくもなった。
彼女たちと入れ替わるように、四年生の男子二人組が伊織たちに絡みに来た。環の言った通りになっている。
二人とも例に漏れず、首元まで真っ赤に染まっている。
「お~、お前ら元気ぃ?」
「相変わらず早月はさー、憎たらしいくらい顔がいいな」
「もうべろべろじゃないっすか」
吐き出す息がアルコール臭い。環は隠すことなく顔を顰めるが、彼らは全く気にする様子はなかった。
「つうかなんで手ぇ繋いでんの?」
「流れで」
「どんな流れだよ。ゼミ内での恋愛は禁止だからな~!」
環が伊織の手を握っていたところを、目敏く指摘される。すんなりと解けた手のひらの熱さがなくなってしまうのは、少し勿体ない気がした。
「ていうか、ゼミ内恋愛禁止って初めて聞いたんですけど」
「ああ、それはこいつが勝手に言ってるだけだから。去年、一個上にこっぴどくフラれたからその腹いせで」
「うわっ、お前言うなよ! プライバシーってもんはないのか!!」
慌てて口を塞ぎに行く姿を、伊織たちは笑って眺めていた。四年生の中でもムードメーカー的な存在の二人である。
相方の失恋をあっさり暴露した先輩は、その手をひらりと躱してみせる。そして羽のように軽い謝罪を口にした。
「すまんすまん。浅葱はこっちな~」
「あ、はーい」
伊織は促されるまま、席を一つ移動した。伊織が座っていたところに失恋した方の先輩が座って、伊織は四年生二人に挟まれる形となった。
流石の環も先程の女子二人の時のように伊織を引き留めることはしない。ただし、先輩に向かって酒臭いと容赦のない文句を言っている。
「何飲んでんの? ビール好き?」
「好きっていうか、他のものはあんまり飲んだことなくて」
「マジ? まあ浅葱は酒飲みってタイプじゃないか。強くなさそうだし」
「そう見えます?」
「見える見える。まあ飲んでいくうちに強くなるよ。いけるなら他にも飲んでみな」
「ええと、じゃあ……」
メニュー表を暫し眺めたあと、みかんサワーをタブレットで頼んだ。冷凍みかんが丸々一個、どっかりと乗っている絵面が気になったのだ。
先輩の話に相槌を打ちながら、残っていたジョッキを空けると、タイミング良くみかんサワーが届く。
ひと口飲んで、伊織の目がキラリと輝いた。
「あ、これ美味しいです」
「柑橘系っていいよな。俺も後でそれ頼もうっと」
爽やかな酸っぱさと、そしてほんのりとした甘みの中にアルコールの匂いが混じるのが好ましい。溶けかけたみかんの果肉も良いアクセントだった。
伊織は先輩の手にある猪口に視線を向ける。
「それって、日本酒ですか?」
「そうそう。あいつが残したやつな」
環の肩を抱き寄せて、何やら楽しげに喋っているもう一人を指差す。
環たち二人はゼミに入る前から交流があったらしく、仲が良い。だからこそ、環は鬱陶しそうな顔を遠慮なく出しているのだ。
「俺、日本酒はちょっとだめで」
「高いやつは美味いぜ」
「そうなんですか?」
「おうおう。飲みやすいんだ」
一年しか長く生きていない男の酒談義を、伊織は興味深そうに聞いている。話を聞きながらだとあっという間にグラスは空いてしまって、次も同じものを頼んだ。
就職活動や卒業論文の話も聞いていて損はないから耳を傾ける。そこに同期もやって来て、更に会話は盛り上がる。
伊織は基本聞き役だが、楽しくて気分は上昇する一方だった。それは酔いのせいもあるだろう。
結局、コースの最後のデザートが用意される頃には、元の席など分からなくなるくらいに皆好きなように散らばり座って駄弁っていて、伊織も自分が一体何杯飲んだのか分からなくなっていた。
大人数用の座敷に上がる。二人の姿を認識した途端、同期の女子二人が手招きをした。
「早月くん、こっちこっち!」
「ね~、ここ空いてるから座りなよ~」
「えっ、ずるーい!」
出遅れた者が不満げな声を上げる。女子たちが黄色く色めくのを、男性陣が呆れたように見ていた。環は当たり障りのない笑みを浮かべていた。
「そこ、一人しか空いてないだろ。俺は浅葱と一緒がいいの」
「え~、浅葱くんはいっつも独り占めしてるじゃん」
「そうそう。たまには私たちにも構ってよー」
じろりと少々恨めしげな視線を浴びた伊織は苦笑いを浮かべる。しかし環は頑なに伊織の傍を離れず、結局隅の席に二人で押し込まれることになった。
そこに数人の男子の思惑があったことは言うまでもない。伊織たちのゼミは男女の比率は五分五分である。
四年生の一人が音頭を取り、次々とグラス同士がぶつかる音がする。半ば自動的に運ばれてくるコースの料理をつまみにしながら、皆好きなように酒を呷っていく。
ものの三十分で、場はすっかり出来上がってしまっていた。
「先輩たち、凄い飲みっぷり」
半分空けたビールジョッキを片手に、伊織はぼんやりと四年生の卓を眺める。顔を茹でた蛸のようにした先輩たちがゲラゲラと大笑いをしていた。
「就活が終わった解放感でヤバいんだろ。なんか三年も呑まれてるし」
「ああ、なるほど……」
壁際の席で環が答えた。その視線の先には同じように結構なペースでグラスを空けている同期たちの姿がある。
伊織と環は大衆居酒屋特有の喧騒から、一歩線を引いてそれらを眺めていた。
それをいいことに、伊織と環はマイペースに料理に手を付けている。
「これ、浅葱好きなやつだ」
「え、どれ?」
伊織が環の方を向く。口元につくねの串ものが差し出された。かぶりつくと、ほんのりとしその風味が広がる。
「……ほんとだ、美味しい」
「一本しかないから食っていいよ」
「やった」
盛り合わせのうちの一本だったらしい。伊織はつくね串を自分の皿の上に確保する。
そうやって程々に楽しんでいたのであるが、周りがいつまでもそれを許してはくれなかった。
「早月くん~!」
「ねね、何飲んでるの?」
先程、環の席を自分たちの間にしようと企んでいた女子二人が伊織たちの元へやって来る。見れば、いつの間にか席替えどころか、三年と四年の境もないくらいに入り交じっている。
彼女たちもそこそこ飲んでいるのだろう。ほんのりと顔が赤くなっていた。
「コークハイ。二人とも、顔赤いけど大丈夫か?」
「早月くんってば、優し~! 大丈夫だよ!」
「私も全然まだいけるから! 浅葱くんも飲んでる? 何杯目?」
「一杯目だよ」
「え~~、飲み放題なのに。もっと飲まなきゃ勿体ないって!」
「そうかな……?」
伊織としては、アルコールは酒飲みの者たちに任せたい心持ちであった。
しかし彼女は適当に相槌を打って、緩んだ笑顔を浮かべながら伊織の腕を引く。
「そうだ、先輩たちんとこ行かない? まだ行ってないでしょ」
確かに、まだ四年生の誰とも言葉を交わしていない。一番最初の乾杯の時にグラスを合わせに行ったきりだ。
「ちゃんと話に行かないと、あの人たち拗ねるよ~」
「んー、拗ねるのは嫌だなあ」
派手やかではあるが心根は優しい四年生たちなので、自分から行かなかったからといって、悪態をつかれることはまずない。ただ、拗ねるということは有り得る気がした。伊織が立ち上がろうとすると、反対の手を環が掴んだ。
「何ちゃっかり浅葱連れてこうとしてんの」
「うわ、バレた?」
「バレバレだって。浅葱、いいんだよ、放っておいてもあの人たちから来るから」
「えっ、そう?」
「そうそう。絡みたがりだから」
内心首を傾げるが、存外環が強く手を握ってくるので、伊織はそのまま座布団の上に座り直した。
女子二人が大袈裟なため息を吐く。
「ちぇー、理由つけて早月くんの隣に滑りこもうとしたのに!」
「あっ、そうだったの?」
「そうだよ~! もう浅葱くんばっかりずるーい」
「そろそろ席替えしてよ~」
「だーめ。ほら、構ってくれる奴らんとこ行きな」
環が笑いながら言うと、二人は可愛らしく唇を尖らせながらも、別の同期たちの席へと移ってしまう。なるほど、環の隣を確保することを諦めていなかったらしい。
強かな彼女たちに感心するとともに、少し羨ましくもなった。
彼女たちと入れ替わるように、四年生の男子二人組が伊織たちに絡みに来た。環の言った通りになっている。
二人とも例に漏れず、首元まで真っ赤に染まっている。
「お~、お前ら元気ぃ?」
「相変わらず早月はさー、憎たらしいくらい顔がいいな」
「もうべろべろじゃないっすか」
吐き出す息がアルコール臭い。環は隠すことなく顔を顰めるが、彼らは全く気にする様子はなかった。
「つうかなんで手ぇ繋いでんの?」
「流れで」
「どんな流れだよ。ゼミ内での恋愛は禁止だからな~!」
環が伊織の手を握っていたところを、目敏く指摘される。すんなりと解けた手のひらの熱さがなくなってしまうのは、少し勿体ない気がした。
「ていうか、ゼミ内恋愛禁止って初めて聞いたんですけど」
「ああ、それはこいつが勝手に言ってるだけだから。去年、一個上にこっぴどくフラれたからその腹いせで」
「うわっ、お前言うなよ! プライバシーってもんはないのか!!」
慌てて口を塞ぎに行く姿を、伊織たちは笑って眺めていた。四年生の中でもムードメーカー的な存在の二人である。
相方の失恋をあっさり暴露した先輩は、その手をひらりと躱してみせる。そして羽のように軽い謝罪を口にした。
「すまんすまん。浅葱はこっちな~」
「あ、はーい」
伊織は促されるまま、席を一つ移動した。伊織が座っていたところに失恋した方の先輩が座って、伊織は四年生二人に挟まれる形となった。
流石の環も先程の女子二人の時のように伊織を引き留めることはしない。ただし、先輩に向かって酒臭いと容赦のない文句を言っている。
「何飲んでんの? ビール好き?」
「好きっていうか、他のものはあんまり飲んだことなくて」
「マジ? まあ浅葱は酒飲みってタイプじゃないか。強くなさそうだし」
「そう見えます?」
「見える見える。まあ飲んでいくうちに強くなるよ。いけるなら他にも飲んでみな」
「ええと、じゃあ……」
メニュー表を暫し眺めたあと、みかんサワーをタブレットで頼んだ。冷凍みかんが丸々一個、どっかりと乗っている絵面が気になったのだ。
先輩の話に相槌を打ちながら、残っていたジョッキを空けると、タイミング良くみかんサワーが届く。
ひと口飲んで、伊織の目がキラリと輝いた。
「あ、これ美味しいです」
「柑橘系っていいよな。俺も後でそれ頼もうっと」
爽やかな酸っぱさと、そしてほんのりとした甘みの中にアルコールの匂いが混じるのが好ましい。溶けかけたみかんの果肉も良いアクセントだった。
伊織は先輩の手にある猪口に視線を向ける。
「それって、日本酒ですか?」
「そうそう。あいつが残したやつな」
環の肩を抱き寄せて、何やら楽しげに喋っているもう一人を指差す。
環たち二人はゼミに入る前から交流があったらしく、仲が良い。だからこそ、環は鬱陶しそうな顔を遠慮なく出しているのだ。
「俺、日本酒はちょっとだめで」
「高いやつは美味いぜ」
「そうなんですか?」
「おうおう。飲みやすいんだ」
一年しか長く生きていない男の酒談義を、伊織は興味深そうに聞いている。話を聞きながらだとあっという間にグラスは空いてしまって、次も同じものを頼んだ。
就職活動や卒業論文の話も聞いていて損はないから耳を傾ける。そこに同期もやって来て、更に会話は盛り上がる。
伊織は基本聞き役だが、楽しくて気分は上昇する一方だった。それは酔いのせいもあるだろう。
結局、コースの最後のデザートが用意される頃には、元の席など分からなくなるくらいに皆好きなように散らばり座って駄弁っていて、伊織も自分が一体何杯飲んだのか分からなくなっていた。
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