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大学生編
執着というもの①
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「浅葱くん! 次これ、これ着て!」
目の前でピンクアッシュの癖っ毛が揺れている。伊織は押し付けられたそれらを抱きながら、こわごわと声をかけた。
「櫻木くん、俺のはもういいからそろそろ自分のを……」
「え~、なんで? まだまだ試着して欲しいの、いっぱいあるんだって!」
振り返った春生は頬を膨らませている。
上目遣いがちに「だめ?」と問われてしまえば、伊織は力なく頷くほかなかった。
伊織はほとんど一年ぶりに春生と顔を合わせていた。
きっかけはメッセージ上のやり取りで何気なく発した、冬服がない、という伊織の一言。食事に行くついでに買い物もしようということになり、今日に至る。
伊織も特に流行り廃りに明るいタイプではないので、それを生業にしようとしている春生の助言がもらえるのは有難かった。しかしこの調子だと、食事の方がついでになっていることだろう。
朝から春生の勧める店を回っているが、既に時計の針は十二時を超えている。何店舗か行った全てで伊織は着せ替え人形になっていたが、中々しっくりくるものがない。
「俺は多分、赤は似合わないよ」
「そうかなあ? さっき着たセーターも似合ってたと思うけど。じゃあ、バーガンディーは? こっちはパキッとしてないから着やすいと思うよ」
トレンドの色だと言って春生が手に取るものは、普段伊織がに身に着けないような色ばかりだ。自分で選ぶのは大体、アイボリーかベージュかグレー。
「浅葱くんは細いけど背もあるから、こういうのも……」
伊織としては上下で一着ずつ欲しいくらいの考えであったのに、春生はオーバーめのレザージャケットもひょいと伊織の腕の塊に積み上げた。
結局もう一店舗回って、伊織はレザージャケットとざっくり編みのセーターを買った。アウターを買うつもりはなかったが、春生が鼻息荒く褒めてくれるのでつい乗せられてしまった。
一応、セールになっているものを選んだが、いつも買う店のものと比べると倍の価格はするので、今月は赤字になりそうである。今後の支出については少しばかり考えなければいけない。
「櫻木くんは何も買わなくて良かったの?」
「俺はいいの! もうこの冬で自分でも引くくらい買ってるから、節約」
「ふふ、そっか。それなのに付き合ってくれてありがとう」
「いやいや、めっちゃ楽しかったから! こっちが感謝したいくらい」
昼食には近場の喫茶店を選び、席に着いた時にはあれから一時間ほど経っていた。
春生は伊織の服を選ぶばかりで結局何も購入しなかったが、伊織よりも達成感に満ち溢れた表情をしている。
以前も一度こうやって服を選んでもらったことがあるが、その時も歩き回って疲れた伊織とは反対に春生は元気な顔をしていた。
「そうかな。早月と違って、特に見映えがするとかじゃないと思うんだけど」
「あー……確かにめぐるは飛び抜けてるけどさ。でも浅葱くんも顔ちっちゃいし、身長も肩幅も俺よりあるじゃん? 俺の好きな系統がぴったり合うんだよな~」
ストローでオレンジジュースを吸い上げて、春生が羨ましそうな視線を向けた。今日の春生は短丈のブルゾンにワイドなデニムと甘めなカジュアルスタイルだ。
伊織はむしろ、春生の小柄で可憐な容貌を羨ましいと思う。環の隣に並ぶと愛らしく、まるでパズルのピースが嵌ったように絵面が華やかだった。
「それに浅葱くんに会いたかったからさ」
「なんだかんだ前遊んでから一年くらい経ってるよね」
「そうなんだよな~。でもあんまり久しぶりって感じはしないよ」
「確かに」
花が咲いたような笑顔は敵意などまるでなく、子犬のように人懐っこくて、素直に可愛らしく思った。
昼食として春生はオムライス、伊織はサンドイッチを頼んでいた。
春生が何枚か写真を撮っている。そのうちの一枚は伊織にカメラを向けていた。伊織が気付いたタイミングでシャッター音が鳴った。
「これめぐるに送っていい?」
「いいけど、なんで?」
「自慢したい!」
「俺も送ってあげた方がいいかな」
「いーや、俺の写真はめっちゃ持ってるからいらないよ多分。それにしても、それで足りるの?」
「これ結構大きめだからね」
「でもパンってお腹にたまらんくない?」
「そうかなあ」
伊織が掴んでいるのは、分厚い具材をこれでもかというほど押し潰したサンドイッチだ。春生の目の前にあるオムライスも大きめで、女性には少々不向きな喫茶店だと思う。ケーキをはじめスイーツもメニューにあるので、そういう人はカフェタイムを楽しむのだろうか。
春生が栗鼠のようにひと口を頬張りながら首を傾げる。その視線は伊織を通り過ぎて、伊織の背後に注がれている。
「どうしたの?」
「んー、あの人さっきの服屋にもいたな~って」
「そう?」
振り返ろうとして、やはり止めた。わざわざ不躾に眺めるのも失礼だろう。
「同じ電車に乗ってた人が同じ店にいる、とかあるあるだよな」
「ああ、確かに。観光地とかなら当たり前だけど、普段だと妙に感動するよね」
「そうそう! 朝電車で一緒だったスーツでキメてるサラリーマンを、夕方にポップアップストアで見かけた時の感動たるや……」
「ごめん、ちょっとそれは分かんないかも」
よく聞けば、例の無愛想なペンギンのキャラクターの話らしい。それは確かに、サラリーマンがいたら動揺するかもしれなかった。
随分と重たくなった腹を抱えて、喫茶店を出る。先程からスマホに何やら打ち込んでいた春生が伊織に尋ねた。
「このあとめぐるん家行くんだけど、浅葱くんも来る?」
「えっ」
「めぐるもいいよーって言ってる」
環の家。
伊織は息を呑んだ。自分と春生の二人で環の家に行くなんて、なんてシチュエーションだろう。
「……うーん、締切が近いレポートをやらなきゃいけないからやめとくよ」
「そっか~、了解。レポート頑張ってね」
「ありがとう」
それらしい理由を付けて断った。春生は気にしない様子でどうやら環にメッセージを返しているようである。
伊織はため息を呑み込んだ。
春生のことは友人の一人として好ましく思っているし、親しくしてくれて嬉しい。ただ、伊織はこの友人への屈折した感情を抱いているのも事実だ。
もし誘いに乗ってしまえば、伊織は二人だけの独特な空気感を目の当たりにすることになるのだろうか。
もちろん、環と春生が二人きりの時に何をしているのか、ということが気にならないわけではない。むしろ知りたい。しかし、自ら地雷を踏みに行くようなものである。
そんな鬱々とした心情など知る由もない春生が、スマホを見ながら首を捻った。
「なんかあった?」
「いやさあ、めぐるが浅葱くんとこの学生寮まで迎えに行くって言うんだよ」
「櫻木くんを?」
「うん。めぐるの家は普通に分かるんだけどなー……」
春生は少々面倒そうである。確かに不思議ではあるけれど、少し考えてみれば理由は思い付く気がした。
その面倒な方法を取れば春生を一人にせずに済む。
まだ外は明るく、一人で出歩くことを警戒するような時間帯ではない。ましてや春生は、確かに愛らしい顔立ちをしているけれども、成人男性なのである。それでも環がこれほどまでに過保護であるのは、この幼馴染が誰よりも特別な存在であるからに他ならないだろう。
分厚い雲が伊織の心に影をさす。
「なんか、天気悪いね?」
春生が天を仰いで呟いた。喫茶店に入るまでは見えていた太陽が隠れている。
雨予報ではなかったと思うが、少々不安になる空の色である。
「降るかな、これ」
「どうだろ? でも早く駅まで行った方がいいよね」
「そうだな~、行こっか」
「うん………あ、待って」
「浅葱くん?」
「忘れものしたかも。取りに行ってもいい?」
「いいよー、俺ここで待ってんね!」
伊織は一人店内に戻った。
思った通り、モバイル充電器は席にあった。丁度店員がバッシングしているところだったので、礼を言ってそれを受け取る。
再びレジの前を通り過ぎて、店を出ようとした時だった。
会計をしている男性。その猫背を伊織は何度も見かけたことがある。
ぞわり、と悪寒が走った。言い難い不快感。
伊織の視線を感じたのか。男の体が揺れる。振り向いてしまう前に、伊織は足早に外へと出ていった。
「おかえり……って、大丈夫? 顔青くない?」
「っ、大丈夫だよ」
気遣わしげな視線に伊織は首を横に振る。口元に笑みをのせてしまえば、春生はほっとしたような顔をした。
「早く行こうか」
急いだ気持ちに、もう天気は関係なかった。
あの恐ろしい、得体の知れない何かが体中を舐め上げるような感覚はなんだったのか。いや、ただの気のせいだと、心の中で自分に言い聞かせる。
歩き出した伊織は隣の春生に気付かれないように、小さく身震いをした。
目の前でピンクアッシュの癖っ毛が揺れている。伊織は押し付けられたそれらを抱きながら、こわごわと声をかけた。
「櫻木くん、俺のはもういいからそろそろ自分のを……」
「え~、なんで? まだまだ試着して欲しいの、いっぱいあるんだって!」
振り返った春生は頬を膨らませている。
上目遣いがちに「だめ?」と問われてしまえば、伊織は力なく頷くほかなかった。
伊織はほとんど一年ぶりに春生と顔を合わせていた。
きっかけはメッセージ上のやり取りで何気なく発した、冬服がない、という伊織の一言。食事に行くついでに買い物もしようということになり、今日に至る。
伊織も特に流行り廃りに明るいタイプではないので、それを生業にしようとしている春生の助言がもらえるのは有難かった。しかしこの調子だと、食事の方がついでになっていることだろう。
朝から春生の勧める店を回っているが、既に時計の針は十二時を超えている。何店舗か行った全てで伊織は着せ替え人形になっていたが、中々しっくりくるものがない。
「俺は多分、赤は似合わないよ」
「そうかなあ? さっき着たセーターも似合ってたと思うけど。じゃあ、バーガンディーは? こっちはパキッとしてないから着やすいと思うよ」
トレンドの色だと言って春生が手に取るものは、普段伊織がに身に着けないような色ばかりだ。自分で選ぶのは大体、アイボリーかベージュかグレー。
「浅葱くんは細いけど背もあるから、こういうのも……」
伊織としては上下で一着ずつ欲しいくらいの考えであったのに、春生はオーバーめのレザージャケットもひょいと伊織の腕の塊に積み上げた。
結局もう一店舗回って、伊織はレザージャケットとざっくり編みのセーターを買った。アウターを買うつもりはなかったが、春生が鼻息荒く褒めてくれるのでつい乗せられてしまった。
一応、セールになっているものを選んだが、いつも買う店のものと比べると倍の価格はするので、今月は赤字になりそうである。今後の支出については少しばかり考えなければいけない。
「櫻木くんは何も買わなくて良かったの?」
「俺はいいの! もうこの冬で自分でも引くくらい買ってるから、節約」
「ふふ、そっか。それなのに付き合ってくれてありがとう」
「いやいや、めっちゃ楽しかったから! こっちが感謝したいくらい」
昼食には近場の喫茶店を選び、席に着いた時にはあれから一時間ほど経っていた。
春生は伊織の服を選ぶばかりで結局何も購入しなかったが、伊織よりも達成感に満ち溢れた表情をしている。
以前も一度こうやって服を選んでもらったことがあるが、その時も歩き回って疲れた伊織とは反対に春生は元気な顔をしていた。
「そうかな。早月と違って、特に見映えがするとかじゃないと思うんだけど」
「あー……確かにめぐるは飛び抜けてるけどさ。でも浅葱くんも顔ちっちゃいし、身長も肩幅も俺よりあるじゃん? 俺の好きな系統がぴったり合うんだよな~」
ストローでオレンジジュースを吸い上げて、春生が羨ましそうな視線を向けた。今日の春生は短丈のブルゾンにワイドなデニムと甘めなカジュアルスタイルだ。
伊織はむしろ、春生の小柄で可憐な容貌を羨ましいと思う。環の隣に並ぶと愛らしく、まるでパズルのピースが嵌ったように絵面が華やかだった。
「それに浅葱くんに会いたかったからさ」
「なんだかんだ前遊んでから一年くらい経ってるよね」
「そうなんだよな~。でもあんまり久しぶりって感じはしないよ」
「確かに」
花が咲いたような笑顔は敵意などまるでなく、子犬のように人懐っこくて、素直に可愛らしく思った。
昼食として春生はオムライス、伊織はサンドイッチを頼んでいた。
春生が何枚か写真を撮っている。そのうちの一枚は伊織にカメラを向けていた。伊織が気付いたタイミングでシャッター音が鳴った。
「これめぐるに送っていい?」
「いいけど、なんで?」
「自慢したい!」
「俺も送ってあげた方がいいかな」
「いーや、俺の写真はめっちゃ持ってるからいらないよ多分。それにしても、それで足りるの?」
「これ結構大きめだからね」
「でもパンってお腹にたまらんくない?」
「そうかなあ」
伊織が掴んでいるのは、分厚い具材をこれでもかというほど押し潰したサンドイッチだ。春生の目の前にあるオムライスも大きめで、女性には少々不向きな喫茶店だと思う。ケーキをはじめスイーツもメニューにあるので、そういう人はカフェタイムを楽しむのだろうか。
春生が栗鼠のようにひと口を頬張りながら首を傾げる。その視線は伊織を通り過ぎて、伊織の背後に注がれている。
「どうしたの?」
「んー、あの人さっきの服屋にもいたな~って」
「そう?」
振り返ろうとして、やはり止めた。わざわざ不躾に眺めるのも失礼だろう。
「同じ電車に乗ってた人が同じ店にいる、とかあるあるだよな」
「ああ、確かに。観光地とかなら当たり前だけど、普段だと妙に感動するよね」
「そうそう! 朝電車で一緒だったスーツでキメてるサラリーマンを、夕方にポップアップストアで見かけた時の感動たるや……」
「ごめん、ちょっとそれは分かんないかも」
よく聞けば、例の無愛想なペンギンのキャラクターの話らしい。それは確かに、サラリーマンがいたら動揺するかもしれなかった。
随分と重たくなった腹を抱えて、喫茶店を出る。先程からスマホに何やら打ち込んでいた春生が伊織に尋ねた。
「このあとめぐるん家行くんだけど、浅葱くんも来る?」
「えっ」
「めぐるもいいよーって言ってる」
環の家。
伊織は息を呑んだ。自分と春生の二人で環の家に行くなんて、なんてシチュエーションだろう。
「……うーん、締切が近いレポートをやらなきゃいけないからやめとくよ」
「そっか~、了解。レポート頑張ってね」
「ありがとう」
それらしい理由を付けて断った。春生は気にしない様子でどうやら環にメッセージを返しているようである。
伊織はため息を呑み込んだ。
春生のことは友人の一人として好ましく思っているし、親しくしてくれて嬉しい。ただ、伊織はこの友人への屈折した感情を抱いているのも事実だ。
もし誘いに乗ってしまえば、伊織は二人だけの独特な空気感を目の当たりにすることになるのだろうか。
もちろん、環と春生が二人きりの時に何をしているのか、ということが気にならないわけではない。むしろ知りたい。しかし、自ら地雷を踏みに行くようなものである。
そんな鬱々とした心情など知る由もない春生が、スマホを見ながら首を捻った。
「なんかあった?」
「いやさあ、めぐるが浅葱くんとこの学生寮まで迎えに行くって言うんだよ」
「櫻木くんを?」
「うん。めぐるの家は普通に分かるんだけどなー……」
春生は少々面倒そうである。確かに不思議ではあるけれど、少し考えてみれば理由は思い付く気がした。
その面倒な方法を取れば春生を一人にせずに済む。
まだ外は明るく、一人で出歩くことを警戒するような時間帯ではない。ましてや春生は、確かに愛らしい顔立ちをしているけれども、成人男性なのである。それでも環がこれほどまでに過保護であるのは、この幼馴染が誰よりも特別な存在であるからに他ならないだろう。
分厚い雲が伊織の心に影をさす。
「なんか、天気悪いね?」
春生が天を仰いで呟いた。喫茶店に入るまでは見えていた太陽が隠れている。
雨予報ではなかったと思うが、少々不安になる空の色である。
「降るかな、これ」
「どうだろ? でも早く駅まで行った方がいいよね」
「そうだな~、行こっか」
「うん………あ、待って」
「浅葱くん?」
「忘れものしたかも。取りに行ってもいい?」
「いいよー、俺ここで待ってんね!」
伊織は一人店内に戻った。
思った通り、モバイル充電器は席にあった。丁度店員がバッシングしているところだったので、礼を言ってそれを受け取る。
再びレジの前を通り過ぎて、店を出ようとした時だった。
会計をしている男性。その猫背を伊織は何度も見かけたことがある。
ぞわり、と悪寒が走った。言い難い不快感。
伊織の視線を感じたのか。男の体が揺れる。振り向いてしまう前に、伊織は足早に外へと出ていった。
「おかえり……って、大丈夫? 顔青くない?」
「っ、大丈夫だよ」
気遣わしげな視線に伊織は首を横に振る。口元に笑みをのせてしまえば、春生はほっとしたような顔をした。
「早く行こうか」
急いだ気持ちに、もう天気は関係なかった。
あの恐ろしい、得体の知れない何かが体中を舐め上げるような感覚はなんだったのか。いや、ただの気のせいだと、心の中で自分に言い聞かせる。
歩き出した伊織は隣の春生に気付かれないように、小さく身震いをした。
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