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俺はヒーローになりたかった[大人組過去編]
世界の誰よりも……side木嶋龍[休み時間]
しおりを挟む『世界の誰よりも、君を願う』
その言葉を聞いた時、僕の運命は決まった。
いや本当は、もっと前から導かれていたような気もする。
『田中太狼』
初めてその名前を見た時、直感的に思ったんだ。絶対仲良くなれる人だ、って。
それから、運命みたいに屋上で出会って、太狼が男が恋愛対象に入るって知った。
(太狼には笑顔が似合う。ずっと、笑ってて欲しいな。)
誰かの隣で楽しそうに笑う太狼を思い浮かべながら、そう願った。
そう、願って……。
ふと芽生えた思いが欲張ってしまった。
誰かじゃなくて、自分がいい。
僕の隣で、笑ってて欲しい。
でも、それを悲しいとは思わなくて、嬉しいと思った。
それどころか、心から好きと思える人に出会えたって、運命に感謝した。
たとえ、この先どんなことになろうと……
僕は、君への想いを忘れない。
僕は、君を好きになれて、よかったんだ。
だから、僕は思ったんだ。
“世界の誰よりも、君を願う”
それを聞いた時……
君の幸せを
君の笑顔を
世界の誰よりも君を願って
世界の誰よりも君がそうなるように
太狼のことを思ったんだ。
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