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僕が思うこと(恋愛編)
わからないこと
しおりを挟むふとした瞬間に「別れたい」そう思う。
彼女は、よく、僕の友達を名前呼びしかけて名字で呼ぶ。
その友達の話題が出ると、毎回と言っていいほどそうなる。
僕は、それが酷くもどかしい。
(なんで、訂正するんだろう。そのままでいいのに。)
毎回僕はそう思う。
とうとう、ついに、もどかしさの限界が来たのか、この間また同じく言い直した彼女に、
「別れようか」
そう、言いそうになった。
けれど、言えなかった。
楽しそうに話す君。
僕がこれを告げたら、どんな反応をするんだろうか。
投げやり気味に考えて、表面は笑って、僕は何をしているんだろう。
何がしたいんだろう。
悲しい。ただ、悲しい。
もう、僕はいいよ。
満足したよ。
君はどうしたら、僕と同じ気持ちになってくれる?
好きだよ。幸せだよ。
だけど、もう、満足だよ。僕はもう、これ以上いらないよ。
君は?
君はいつ、僕と同じ“満足”をしてくれる?
心が、苦しい。
前までは、ここまで別れたいと思っていなかった。いつか来る別れを期待しているだけだった。
けれど、今はどうだろう。
君から告げられるのを静かに待とうとしていた僕が、自ら告げそうになっている。
好きなのも本当で、楽しいのも嘘じゃない。
だけど、どうしてか、僕は“恋人”をやめたい。
“君の隣”を他の誰かに明け渡したい。
僕の隣を空っぽにしたい。
けれど、何度考えても理由がわからない。
なんでだろう。
どうしてだろう。
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