恋愛がわからない僕に彼女ができた話。(と日常)

ここクマ

文字の大きさ
上 下
6 / 61
彼女が恋人になってからの話。

決めたこと

しおりを挟む

女友達彼女が本当に恋人彼女になって、僕は自分の中でルールを作ることにした。

僕の根っこは、人に言わせれば悲しいものでできている。それを伝えて、受け入れてもらうこともできる。

でも、それはいつか彼女を悲しませるだけだ。

言わないことで悲しませることもある。けれど、それを言わないと誓えば、話は別だ。知らないことは、幸せなことでもある。

だから、僕はこの心の奥にある悲しいものや、僕が生きる上で付き合わなくてはいけなくなった苦しみ、括ってしまえば重苦しいマイナスな感情を彼女に見せないようにしようと決めた。

それから、彼女を今僕ができる限りの力を持って大切に、大事にしようと決めた。

そして、心の叫びを自分のエゴだと押さえ込んで、心の底から彼女を好きだと思えるようにしようと決めた。

だから、迷わないように。

彼女に一途にいると決めた。

だから、彼女にもう一度、今度は自覚したと言って伝えたい。

これは恋だと。伝えたい。

できることなら、心の底から。

でも、何故だろう。

彼女といると幸せで、楽しくて、嬉しい。好きだと思ってる。

なのに、恋愛感情が入った好きを考えるたびに、僕の心がすり減るのだ。

覚悟は決めたのに。大事にしたいのに。大切にしたいのに。

どうして、心は伴ってくれない?

どうして、苦しいと叫ぶんだ?

君の言葉に一喜一憂して、好きだと言われて喜んで、好きな人と言われて、嬉しくなるのに。

なのに、心から好きだと、その言葉を渡してから、心臓が苦しいんだ。

嬉しいはずなのに。君の喜ぶ顔が見れるはずなのに。



……この気持ちだけは、絶対に言えない。

僕にでもわかる。

これは、彼女を傷付ける。

僕のこれはきっと簡単には直らない。

だから。

いつもみたいに、心を殺す。

彼女といる時は本当に心から楽しいから、そのままでいい。深く考えたらいけない。彼女の前では、楽しいとか嬉しいとかそう言う感情だけで心をいっぱいにしよう。

ふと、頭を過ぎる疑問は彼女のいないところで考えよう。

きっと、いつか、心が伴うと信じている。

・・・信じたい。

彼女に心から、悲しみのない好きを届けたい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

おてんばプロレスの女神たち ~男子で、女子大生で、女子プロレスラーのジュリーという生き方~

ちひろ
青春
 おてんば女子大学初の“男子の女子大生”ジュリー。憧れの大学生活では想定外のジレンマを抱えながらも、涼子先輩が立ち上げた女子プロレスごっこ団体・おてんばプロレスで開花し、地元のプロレスファン(特にオッさん連中!)をとりこに。青春派プロレスノベル「おてんばプロレスの女神たち」のアナザーストーリー。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

処理中です...