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第2章 女装をしない女装男子にはラブラブなんて程遠い【真琴編】
交差点の別れ道…。
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《やっぱり、恥ずかしいですか?》
その言葉が俺の耳に張り付いて剥がれない。
それに、秋桐は女の子と一緒に居た。その事実がさらに俺の胸を痛くした。
(秋桐は、俺みたいにバイじゃない。普通に女を好きになる。)
もし、もし…俺が失敗して、秋桐が女の子と恋人同士になったら?俺から離れて行ったら?
あの遊園地で秋桐と会ってから胸がずっと痛い。
ピロリン 携帯が鳴ってロック画面に絽紀からのメッセージを知らせる通知が届く。
「くっそ…全ての元凶め…。」
俺は、その画面を恨めしそうに見た。でも、メッセージを開いて動きを停止する。
「……はぁ?!」
そのメッセージは
〈今日暇?暇だよね?お話があるんだよね…来るでしょ?学校の近くの公園で待ってるから。早く来てね?〉
こんなふざけた内容だった…。
「てか、俺の意見全無視やんけ!」
ふざけた野郎だ…。でも、行くしかないところが…イラつく…。くっそ、どうせ暇だよ!友達少なねぇよ!だからなんだよ!バーーーーカ!!!!
(くっそ…これでくだらねぇ話だったら…ゆるさねぇ…。)
取り敢えず上着を羽織りポケットに財布を入れて家を出た。
しばらくして、学校付近まで着いた。
(たしか…公園つってたよな…。)
そう思って思いつく場所がなかったので携帯で近くの公園を探す。
(んだよ、来た道もどんじゃん。)
もう、投げやりの状態のまま来た道を引き返す。それから、ある交差点で足を止め携帯を見る。
(たしか…ここで左?だっけか?)
左へ行くための信号はすでに点滅していて渡る気を無くす。
(まぁ、これくらい待たせてもいいよな。)
そう思ってからふと、反対側の丁度対角線の位置にある場所を見る。
(人、多いな。)
その中で、1人…大切な、大好きな…あいつがいるなんてこと…その時の俺は気が付いていなかった。
そして、それは向こうも同じで…。
思えばここから、俺たちはどんどんねじれて、ズレて、おかしな方向に進んで行ったんだと思う。
(あっ、青になった。)
そう思って、俺は信号を渡る。
こうして、俺たちはすれ違って行った。
その言葉が俺の耳に張り付いて剥がれない。
それに、秋桐は女の子と一緒に居た。その事実がさらに俺の胸を痛くした。
(秋桐は、俺みたいにバイじゃない。普通に女を好きになる。)
もし、もし…俺が失敗して、秋桐が女の子と恋人同士になったら?俺から離れて行ったら?
あの遊園地で秋桐と会ってから胸がずっと痛い。
ピロリン 携帯が鳴ってロック画面に絽紀からのメッセージを知らせる通知が届く。
「くっそ…全ての元凶め…。」
俺は、その画面を恨めしそうに見た。でも、メッセージを開いて動きを停止する。
「……はぁ?!」
そのメッセージは
〈今日暇?暇だよね?お話があるんだよね…来るでしょ?学校の近くの公園で待ってるから。早く来てね?〉
こんなふざけた内容だった…。
「てか、俺の意見全無視やんけ!」
ふざけた野郎だ…。でも、行くしかないところが…イラつく…。くっそ、どうせ暇だよ!友達少なねぇよ!だからなんだよ!バーーーーカ!!!!
(くっそ…これでくだらねぇ話だったら…ゆるさねぇ…。)
取り敢えず上着を羽織りポケットに財布を入れて家を出た。
しばらくして、学校付近まで着いた。
(たしか…公園つってたよな…。)
そう思って思いつく場所がなかったので携帯で近くの公園を探す。
(んだよ、来た道もどんじゃん。)
もう、投げやりの状態のまま来た道を引き返す。それから、ある交差点で足を止め携帯を見る。
(たしか…ここで左?だっけか?)
左へ行くための信号はすでに点滅していて渡る気を無くす。
(まぁ、これくらい待たせてもいいよな。)
そう思ってからふと、反対側の丁度対角線の位置にある場所を見る。
(人、多いな。)
その中で、1人…大切な、大好きな…あいつがいるなんてこと…その時の俺は気が付いていなかった。
そして、それは向こうも同じで…。
思えばここから、俺たちはどんどんねじれて、ズレて、おかしな方向に進んで行ったんだと思う。
(あっ、青になった。)
そう思って、俺は信号を渡る。
こうして、俺たちはすれ違って行った。
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