33 / 45
一話完結
三度目の初恋
しおりを挟む
初めて君を見た時、君が運命の人ならいいのにって思った。
実際、君は僕の運命で、僕は君との幸せを神に誓った。
次に見た君は美しかった。初めはわからなかったけれど、君と話すにつれて君があの時の子だってわかった。
僕はまた、君と居られる幸せを喜んだ。
そしてまた、君に出会った。
今度の君は少し悲しげで、僕は堪らず声をかけた。君は驚いていたけれど、僕に悪意がないと判断したのか静かに話し出した。
僕は、その言葉を聞いて悲しくなった。
君を助けたいと心から思った。
それでも、今度の君は僕以外の人を運命に選んだ。
僕じゃ、駄目だった。
初めて運命が負けた。
僕は君の親友にしか、なれなかった。
それでいいと思う。
だけど、それでも…。
僕と君は運命だった。
けれど運命は性別一つで壊れてしまった。
回る輪廻をどんなに走っても、その壁だけは越えさせてくれなかった。
1回目は人間だった。
2回目は違う動物。
3回目は同じ性別。
運命の赤い糸は三度目の初恋で千切れた。
僕は、君となら何度でも恋ができると思っていたんだ。
でも、君は違ったみたいだ。
僕は運命に従って恋をしていた。
君は性別に従って恋をしている。
たった、それだけの違いなのに。
僕じゃ、駄目なんだね。
さよなら、僕の運命。
四度目の初恋はきっと、君じゃない人だ。
実際、君は僕の運命で、僕は君との幸せを神に誓った。
次に見た君は美しかった。初めはわからなかったけれど、君と話すにつれて君があの時の子だってわかった。
僕はまた、君と居られる幸せを喜んだ。
そしてまた、君に出会った。
今度の君は少し悲しげで、僕は堪らず声をかけた。君は驚いていたけれど、僕に悪意がないと判断したのか静かに話し出した。
僕は、その言葉を聞いて悲しくなった。
君を助けたいと心から思った。
それでも、今度の君は僕以外の人を運命に選んだ。
僕じゃ、駄目だった。
初めて運命が負けた。
僕は君の親友にしか、なれなかった。
それでいいと思う。
だけど、それでも…。
僕と君は運命だった。
けれど運命は性別一つで壊れてしまった。
回る輪廻をどんなに走っても、その壁だけは越えさせてくれなかった。
1回目は人間だった。
2回目は違う動物。
3回目は同じ性別。
運命の赤い糸は三度目の初恋で千切れた。
僕は、君となら何度でも恋ができると思っていたんだ。
でも、君は違ったみたいだ。
僕は運命に従って恋をしていた。
君は性別に従って恋をしている。
たった、それだけの違いなのに。
僕じゃ、駄目なんだね。
さよなら、僕の運命。
四度目の初恋はきっと、君じゃない人だ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる