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濃霧の失踪事件
作戦会議
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夜も更けた頃。俺とガルシオ、ユリーンはギルドの医務室にいた。
「えー……っと……つまり、当初の想定より厄介になった事件解決に加え、魔王一柱のグリワモールも渦中に加わったっていうこと?」
「おう。次に会ったらぶっ殺してやる」
「初手不知火抜いてやる」
とはいえベットにいるのは、運び込まれた俺達を見て更にはその犯人が魔王と言うことを知ってショックで気を失ったユリーンであって、俺とガルシオは既にほぼ全快して脇の椅子に座って全力の貧乏揺すりで苛立ちを露わにしている。
「ああ、どうしよう。もう気を失えない代わりに胃が凄く痛くなってきた……」
「安心しろ。ぶっ殺してやる」
「塵すら燃やし尽くしてやる」
「二人とも少し殺意抑えて……プレッシャー強すぎるから……」
どうどうとたしなめられようやく我に返る。
いけないいけない、今までのあいつに対する溜まりに溜まったストレスが爆発してしまったようだ。
「まあ、ユリーンさんがどれだけ危惧してるかは分かりませんけど、あのクズとはいえど今日明日にもこの国の人全滅ーとかはしないと思いますよ。あのクズとはいえど」
「クズって二回言ったね……っていうか、その感じだとやっぱりグリワモールと面識あったんだね」
確信付いた眼差し。とはいえ、こうなったら隠すも何も無い。第一戦ったこと自体は既に知られているんだ。俺は正直にグリワモールと、この際だとオーガとの関係についても話した。
「なるほど、ね。二柱の魔王と戦っていたことは知っていたけど、ただ敵味方だけという関係じゃなかったと。とはいえ味方と言うにはほど遠い。今日のことからしてもね」
確かめるように呟き暫く考え込むと、ややあってパンと手を叩き顔を上げた。
「うん。今の内容はここだけの秘密にしよう」
その答えに、俺だけじゃ無くガルシオも意外そうな表情を浮かべた。
「正直なところ、迎え入れたとはいえ各ギルドマスターは君を完全に信用しきった訳では無かったんだ。ラウドさんは多分違うけどね。だからもし仮に君が裏で魔王と繋がっていたとしても……それこそ本当は魔物側の存在だとしても、最悪の最悪そうかもしれないっていう想定はしていたんだ」
真剣な顔ではっきりと言い、そして急にその表情を崩した。
「けれど、短い間だけど今回の任務で君と同行して知ったその人となりだったり、それに今話してくれた魔王との関係、何より隠さず話してくれたっていう事実から総合的に考えて……一先ず僕はアリアさんを信用することにした。甘すぎるかもだけどね」
恥ずかしげに頭をかき、こちらに手を差し出してきた。
「まあそういう訳で、改めてよろしくね」
「……こちらこそ、よろしくお願いします」
差し出された手をしっかりと握り返し、その場は何となく良い雰囲気に……なんて事にはならなかった。
「茶番は終わったか? くだらねぇ事してねぇでさっさと対策考えんぞ」
バッサリと切り捨てられたが、確かに今の最優先は結束を固めることでも何でも無く、事件解決とグリワモールの対策だ。
「そうだね。一つ確認すると、グリワモールはこの事件の犯人は分かった、しかしそれを教えるわけにはいかない。そう言ったんだよね?」
「はい。元々は私を手伝うという形だったんですけど、どうやら犯人に対して何かしらの興味を持ったようです。その興味を優先する為の方法が……」
「君たちに犯人を教えず、事件解決の妨害というわけか」
事の顛末の原因を再確認にしユリーンは顎に手をやり目を瞑った。
「グリワモール。ゴーレムマスターと呼ばれ、そしてマジックマスターとも呼ばれる存在。こと魔法に関しての知識、技量では彼に叶う人はいないだろうね。そんな彼が犯人に気づき、そして興味を引かれたと言うことは、やはり現場に魔力の残滓が残っていて、そしてその残滓が通常とは違っていたということだろう」
「んなもんわざわざ言わなくても分かってるだろうが」
「いやいや、そういう基本情報でもこうして口に出すことは大事だよ。そうして見つかる事もあるしね」
苛つきながら食ってかかるガルシオをなんてことも無く説き伏せるユリーン。改めてだけどこの二人の力関係というか、なんか独特だな。
「例えば残滓から犯人が分かったということ。いくらマジックマスターといえど知らない人間の魔力が分かるはずはない。つまり犯人は彼が知っている人物だ」
「……んなもん分からなくねぇか?」
「いや。この国には過去一度も魔王が近くまで現れたという事件はない。魔王災害に遭ったという人もね。であればグリワモールはこの国に初めて来て、あった人以外は知らない存在だ。そしてアリアさんと行動を共にしていたとすれば、君が見た人の中に犯人がいる可能性が大いにある」
そういって期待の眼差しを向けられるが、そうは言われても移動に使ったのは人通りもある大通りだったからその中に犯人がいるとなっても……うーむ。
「……やっぱり分からないよね? せめて知り合いが一人でもいたら取り敢えずその人からって調べられたけど、アリアさんまだこの国に来たばっかだもんね」
「知り合い……あ、キルト神父には会いました」
「ほんと!?」
前のめりに食いつくユリーン。しかりガルシオは対照的に眉をピクリと動かしただけだった。
「じゃあハズレだ。あのおっさんは魔力持ってねぇよ」
「そっかぁ……ま、犯人については引き続き考えるとして、一番の問題のグリワモール対策だね。彼は既に犯人が分かっている。そして興味を持っているなら放って置いても犯人を捕まえるだろうし、ある意味それで事件は解決になっちゃうけど、それだと色々問題がある。ただ殺して終わりなら……本来ならしっかり裁きを受けさせないとだけれど、結果的には同じだから最悪それでもいい。けど興味を持ってると言うことは何かを得ようとしているということだ。それは避けた方が良いと思う。それにその後なにもせずにここを去る保証もないしね」
正直俺もこのままでも犯人は結局捕まるから良いとは思ってたけど、確かにあいつがただ気まぐれで、結果的にとは言え人を庇うなんて事はしないだろう。何かしら自分に利があるからだ。それは防ぐに越したことはない。
「じゃあどうやって戦うかだけど……聞いた話じゃあ手の出しようがないよね。攻撃したら自分に返ってくるらしいし」
「ただ攻撃の結果の傷とかは残っていうみたいでした。しかも……」
ちらりとガルシオの方を見て、ガルシオも意図が分かったのか懐から札を取り出した。
「シーナの魔法無効化の札もアレには効かなかった。だが札が効かなかったという訳じゃねぇみたいだ。離した瞬間に魔法を使って、反転の魔法が痛みだけになったみてぇだしな」
「ふむ、であればスキルの類なのかな……っていうかあのマジックマスターに魔法を使わせない魔具って……シーナさん凄くない? 聞き流しちゃったけど軽く大事件だよそれ」
「結果役立たなかったら変わらねぇよ」
雑に放り投げた札をユリーンが慌てて掴む。確かに冷静に考えたらやばい代物ではあれ。
「しかし対策といっても……聞いた話では魔力での探知は出来ず姿も変えられる、か。正直探しようがないし、見つけたとしてもその反転魔法、ないしスキルの攻略も糸口すら──」
──我に任せればどちらも解決してみせるが。
「え?」
不意に聞こえたドラグニールの声に、というかその内容に思わず声を上げてしまった。
「どうしたのアリアさん?」
「いや、ドラグニールが協力してやろうかって」
突然声を上げた俺を心配してか声をかけたユリーンだったが、その言葉に表情を硬直させた。
──いやなに、貴様が自由を失うというのは我にとっても不本意ではあるのでな。ここらで一つ、我が人間共に手を貸してやったという実績でも作ってやろうと思ってな。
その言葉を多少柔らかくして二人に伝えると、ユリーンはまた考え込むように唸った。
「確かに、確かにさっき僕は信用すると言ったよ。けどそれはアリアさんを……結果的にドラグニールを制御下に置いているアリアさんをだ。ドラグニール単体をという話になると到底……いやでもアリアさんの信用度を上げるという目的で……うぅん……」
「おいクソ竜。まずは方法を話せ」
うんうん唸っているユリーンを尻目に、ガルシオがこちらに問いかけてきた。
──…………。
え、ちょっと。どうした? 聞こえてるだろ?
──黙秘だ。
は!? なんで!?
「おい、どうした。さっさと話せ」
「いや、ちょおっと待ってくださいね……」
イライラとした感情を隠そうともせず詰め寄るガルシオ。圧が凄い。
おいドラグニール! 頼むから話してくれって! ちょっとアレな方法だったとしても良い感じにマイルドにして通訳してやっから!
──ならぬ。我が直々に手を貸すのだ。方法など気にするまでもなく感謝すべきであろう。
そんなことは無いと思うけど!?
「話せ」
──話さぬ。
「……いっそ素直に……いやでも……うぅん……」
だれか助けてくれ。
「えー……っと……つまり、当初の想定より厄介になった事件解決に加え、魔王一柱のグリワモールも渦中に加わったっていうこと?」
「おう。次に会ったらぶっ殺してやる」
「初手不知火抜いてやる」
とはいえベットにいるのは、運び込まれた俺達を見て更にはその犯人が魔王と言うことを知ってショックで気を失ったユリーンであって、俺とガルシオは既にほぼ全快して脇の椅子に座って全力の貧乏揺すりで苛立ちを露わにしている。
「ああ、どうしよう。もう気を失えない代わりに胃が凄く痛くなってきた……」
「安心しろ。ぶっ殺してやる」
「塵すら燃やし尽くしてやる」
「二人とも少し殺意抑えて……プレッシャー強すぎるから……」
どうどうとたしなめられようやく我に返る。
いけないいけない、今までのあいつに対する溜まりに溜まったストレスが爆発してしまったようだ。
「まあ、ユリーンさんがどれだけ危惧してるかは分かりませんけど、あのクズとはいえど今日明日にもこの国の人全滅ーとかはしないと思いますよ。あのクズとはいえど」
「クズって二回言ったね……っていうか、その感じだとやっぱりグリワモールと面識あったんだね」
確信付いた眼差し。とはいえ、こうなったら隠すも何も無い。第一戦ったこと自体は既に知られているんだ。俺は正直にグリワモールと、この際だとオーガとの関係についても話した。
「なるほど、ね。二柱の魔王と戦っていたことは知っていたけど、ただ敵味方だけという関係じゃなかったと。とはいえ味方と言うにはほど遠い。今日のことからしてもね」
確かめるように呟き暫く考え込むと、ややあってパンと手を叩き顔を上げた。
「うん。今の内容はここだけの秘密にしよう」
その答えに、俺だけじゃ無くガルシオも意外そうな表情を浮かべた。
「正直なところ、迎え入れたとはいえ各ギルドマスターは君を完全に信用しきった訳では無かったんだ。ラウドさんは多分違うけどね。だからもし仮に君が裏で魔王と繋がっていたとしても……それこそ本当は魔物側の存在だとしても、最悪の最悪そうかもしれないっていう想定はしていたんだ」
真剣な顔ではっきりと言い、そして急にその表情を崩した。
「けれど、短い間だけど今回の任務で君と同行して知ったその人となりだったり、それに今話してくれた魔王との関係、何より隠さず話してくれたっていう事実から総合的に考えて……一先ず僕はアリアさんを信用することにした。甘すぎるかもだけどね」
恥ずかしげに頭をかき、こちらに手を差し出してきた。
「まあそういう訳で、改めてよろしくね」
「……こちらこそ、よろしくお願いします」
差し出された手をしっかりと握り返し、その場は何となく良い雰囲気に……なんて事にはならなかった。
「茶番は終わったか? くだらねぇ事してねぇでさっさと対策考えんぞ」
バッサリと切り捨てられたが、確かに今の最優先は結束を固めることでも何でも無く、事件解決とグリワモールの対策だ。
「そうだね。一つ確認すると、グリワモールはこの事件の犯人は分かった、しかしそれを教えるわけにはいかない。そう言ったんだよね?」
「はい。元々は私を手伝うという形だったんですけど、どうやら犯人に対して何かしらの興味を持ったようです。その興味を優先する為の方法が……」
「君たちに犯人を教えず、事件解決の妨害というわけか」
事の顛末の原因を再確認にしユリーンは顎に手をやり目を瞑った。
「グリワモール。ゴーレムマスターと呼ばれ、そしてマジックマスターとも呼ばれる存在。こと魔法に関しての知識、技量では彼に叶う人はいないだろうね。そんな彼が犯人に気づき、そして興味を引かれたと言うことは、やはり現場に魔力の残滓が残っていて、そしてその残滓が通常とは違っていたということだろう」
「んなもんわざわざ言わなくても分かってるだろうが」
「いやいや、そういう基本情報でもこうして口に出すことは大事だよ。そうして見つかる事もあるしね」
苛つきながら食ってかかるガルシオをなんてことも無く説き伏せるユリーン。改めてだけどこの二人の力関係というか、なんか独特だな。
「例えば残滓から犯人が分かったということ。いくらマジックマスターといえど知らない人間の魔力が分かるはずはない。つまり犯人は彼が知っている人物だ」
「……んなもん分からなくねぇか?」
「いや。この国には過去一度も魔王が近くまで現れたという事件はない。魔王災害に遭ったという人もね。であればグリワモールはこの国に初めて来て、あった人以外は知らない存在だ。そしてアリアさんと行動を共にしていたとすれば、君が見た人の中に犯人がいる可能性が大いにある」
そういって期待の眼差しを向けられるが、そうは言われても移動に使ったのは人通りもある大通りだったからその中に犯人がいるとなっても……うーむ。
「……やっぱり分からないよね? せめて知り合いが一人でもいたら取り敢えずその人からって調べられたけど、アリアさんまだこの国に来たばっかだもんね」
「知り合い……あ、キルト神父には会いました」
「ほんと!?」
前のめりに食いつくユリーン。しかりガルシオは対照的に眉をピクリと動かしただけだった。
「じゃあハズレだ。あのおっさんは魔力持ってねぇよ」
「そっかぁ……ま、犯人については引き続き考えるとして、一番の問題のグリワモール対策だね。彼は既に犯人が分かっている。そして興味を持っているなら放って置いても犯人を捕まえるだろうし、ある意味それで事件は解決になっちゃうけど、それだと色々問題がある。ただ殺して終わりなら……本来ならしっかり裁きを受けさせないとだけれど、結果的には同じだから最悪それでもいい。けど興味を持ってると言うことは何かを得ようとしているということだ。それは避けた方が良いと思う。それにその後なにもせずにここを去る保証もないしね」
正直俺もこのままでも犯人は結局捕まるから良いとは思ってたけど、確かにあいつがただ気まぐれで、結果的にとは言え人を庇うなんて事はしないだろう。何かしら自分に利があるからだ。それは防ぐに越したことはない。
「じゃあどうやって戦うかだけど……聞いた話じゃあ手の出しようがないよね。攻撃したら自分に返ってくるらしいし」
「ただ攻撃の結果の傷とかは残っていうみたいでした。しかも……」
ちらりとガルシオの方を見て、ガルシオも意図が分かったのか懐から札を取り出した。
「シーナの魔法無効化の札もアレには効かなかった。だが札が効かなかったという訳じゃねぇみたいだ。離した瞬間に魔法を使って、反転の魔法が痛みだけになったみてぇだしな」
「ふむ、であればスキルの類なのかな……っていうかあのマジックマスターに魔法を使わせない魔具って……シーナさん凄くない? 聞き流しちゃったけど軽く大事件だよそれ」
「結果役立たなかったら変わらねぇよ」
雑に放り投げた札をユリーンが慌てて掴む。確かに冷静に考えたらやばい代物ではあれ。
「しかし対策といっても……聞いた話では魔力での探知は出来ず姿も変えられる、か。正直探しようがないし、見つけたとしてもその反転魔法、ないしスキルの攻略も糸口すら──」
──我に任せればどちらも解決してみせるが。
「え?」
不意に聞こえたドラグニールの声に、というかその内容に思わず声を上げてしまった。
「どうしたのアリアさん?」
「いや、ドラグニールが協力してやろうかって」
突然声を上げた俺を心配してか声をかけたユリーンだったが、その言葉に表情を硬直させた。
──いやなに、貴様が自由を失うというのは我にとっても不本意ではあるのでな。ここらで一つ、我が人間共に手を貸してやったという実績でも作ってやろうと思ってな。
その言葉を多少柔らかくして二人に伝えると、ユリーンはまた考え込むように唸った。
「確かに、確かにさっき僕は信用すると言ったよ。けどそれはアリアさんを……結果的にドラグニールを制御下に置いているアリアさんをだ。ドラグニール単体をという話になると到底……いやでもアリアさんの信用度を上げるという目的で……うぅん……」
「おいクソ竜。まずは方法を話せ」
うんうん唸っているユリーンを尻目に、ガルシオがこちらに問いかけてきた。
──…………。
え、ちょっと。どうした? 聞こえてるだろ?
──黙秘だ。
は!? なんで!?
「おい、どうした。さっさと話せ」
「いや、ちょおっと待ってくださいね……」
イライラとした感情を隠そうともせず詰め寄るガルシオ。圧が凄い。
おいドラグニール! 頼むから話してくれって! ちょっとアレな方法だったとしても良い感じにマイルドにして通訳してやっから!
──ならぬ。我が直々に手を貸すのだ。方法など気にするまでもなく感謝すべきであろう。
そんなことは無いと思うけど!?
「話せ」
──話さぬ。
「……いっそ素直に……いやでも……うぅん……」
だれか助けてくれ。
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