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ひと狩り行こうぜ!リターンズ
370.ひと狩り行こうぜ!リターンズ 其の六
しおりを挟む轟龍の突進を回避。
麻痺弾発射。
一瞬の拘束の、その隙に接近。
駆け抜けながら、左後足へ斬りつける。
去り際に、雷撃を発射。
そのまま離脱し、距離を取る。
このルーティンを延々と。
何だろう。
まるで、終わりの見えないサーキットトレーニング。
とはいえ、命かかってるから、死にものぐるいだけど。
回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離脱
一部の狂いもなく、動く作業ゲーム。
後足の腱が切れれば良いなと、ずっと同じ所を狙う。
雷撃の弾は逃げる為に撃つから、適当だ。
ーー 回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離脱、
致命的な一撃は撃てない。
魔力を込める隙がないのと。
これ以上威力を上げると、自分がバテて、隙が生まれる。
ーー 回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離脱、
時間感覚がおかしい。
アルが離れたのが、さっきなのか、1時間経ったのか、それとも20分程度なのか、もう2時間は経ったのか・・・
ーー 回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離脱、
そろそろ弾の残魔力がやばい。
弾替えの必要がある。
カン君のくれたアイテムに、何かないか考える。
ーー 回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離脱、
「【付与・解放】」
魔石の【 障壁 】と【 攻撃倍加 】を、また解放する。
攻撃力を上げているが、轟竜を削れている気がしない。
カン君のくれた強化系の魔石も心許なくなってきた。
でも、【 迅速 】の魔石がまだあるから、使って加速して、林の中に一度離脱して、銃弾の入れ替えをするか?
どのタイミングで?
ーー 回避、撃つ、接近、斬る、撃つ、離・・・
「【付与・】・・・っ!」
ーーー GYAAAAAAA!!
私がモーションを変えたのを見計らったかのように、轟竜は咆哮を上げ。
『・・・あ、やば。』
一瞬の硬直の間、迫り来る巨体。
不意に、
よくある異世界転生モノで、トラックに撥ねられる描写って、こんな感じなんだろか。
そんな、どーでもいい感想が頭をよぎった。
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