実はブラコンだったサイコパスのお兄様のペットになって愛されてます

5話

---------------------------兄

　弟がトイレに行っている間、友人に正座をさせられ説教されていた。

「弟とペットは一緒ではない！わかったな」
「わかった」

　それを渡してきたのはお前だろうと言いそうになったが何とかこらえ話を真剣に聞いた。なぜなら…

「トイレはまず相手が慣れてきたところで油断させて目の前でさせるんだ。こんな最初からだと恥じらいがなくなって反応が楽しめなくなるぞ」

　経験者だからだ。友人も俺と同じだ。ただ違うのは兄を飼っているということだけ。

「俺の兄ちゃんは俺がいなきゃ何もできなくなって、それになお恥じらいがあって最強だからな！」

　一度こいつの兄とこいつが一緒にいるのを見てから一見無邪気に見えるこれも計算でやってるしかおもえなくなった。友人も俺と同じで昔から天才と呼ばれ続け研究に様々な貢献をしてきた。無邪気で人懐っこい友人の特性から俺たちとは少し違う好かれ方をしていた。友人が歩けばいろいろな人が声をかけてくる。それに答える友人は幼いころから天才と呼ばれ続けたそれとはちがっていた。俺たちは個人と親交を持つことにメリットをあまり考えていない。だがあぁ俺たちと同じなんだなと思った点はこの兄弟への執着だった。それを偶然知った俺はその共通点から仲良くなり今日にいたる。

「へーお前は監視カメラで見るだけでいいのかなって思ってたが違うんだな！」

　友人が俺のパソコンをいじり、リアルタイムの弟の部屋の映像と弟の写真フォルダーを開く。隠しファイルに入れておいたはずのものだがすぐに暴かれる。俺と友人は思考回路が似通ったところがある。おそらく友人もそこにしまっているのだろう。

「あっ出たみたいだぜ」

　にっと笑いながら弟の方へ行く。