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18話
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ほのぼのとしていた空気が一変、謁見の間の扉の前で緊張をしている。手に汗を握らせただただ扉を見ることしか出来ない。
「お気楽にいけばいいのよ。謁見なんて」
「そうだぞ」
その少し不謹慎なものに扉を開ける王の従者は苦笑いを浮かべている。ミシェルはほっほと頷いているだけだ。
「では、特別謁見でございます」
「特別...?」
違いがよく分からなかった。いつもの謁見は横にズラリと大臣たちがいて視線が嫌な感じで...だから謁見は緊張するし嫌だった。
だから今日もそんな感じだと思っていたのだけれども...
「準備が整いました。お入りください」
従者が重々しい扉を軽々とあける。
「よく来た」
国王様の声が聞こえる。普通は私達が真ん中に行き頭を下げ声をかけられるまであげられない。困惑して隣の両親を見ると顔をあげ堂々と歩いている。
「ロアナも顔をあげてくれ。謁見という形をとっているがこれは公的に公爵家との謁見をしたという事実が欲しいからやっていることだよ」
国王様の説明に少し緊張がとける。つまり形式上という言葉が似合うものだ。横から王妃様も出てくる。また緊張が戻ってしまうが王妃様も手をふってくれる。
「ロアナ、愚息がすまなかった」
「お気楽にいけばいいのよ。謁見なんて」
「そうだぞ」
その少し不謹慎なものに扉を開ける王の従者は苦笑いを浮かべている。ミシェルはほっほと頷いているだけだ。
「では、特別謁見でございます」
「特別...?」
違いがよく分からなかった。いつもの謁見は横にズラリと大臣たちがいて視線が嫌な感じで...だから謁見は緊張するし嫌だった。
だから今日もそんな感じだと思っていたのだけれども...
「準備が整いました。お入りください」
従者が重々しい扉を軽々とあける。
「よく来た」
国王様の声が聞こえる。普通は私達が真ん中に行き頭を下げ声をかけられるまであげられない。困惑して隣の両親を見ると顔をあげ堂々と歩いている。
「ロアナも顔をあげてくれ。謁見という形をとっているがこれは公的に公爵家との謁見をしたという事実が欲しいからやっていることだよ」
国王様の説明に少し緊張がとける。つまり形式上という言葉が似合うものだ。横から王妃様も出てくる。また緊張が戻ってしまうが王妃様も手をふってくれる。
「ロアナ、愚息がすまなかった」
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