19 / 20
第2章 サンライトリバー帝国
第1話『災い転じて』
しおりを挟む
「………? ッッ!!」
意識が戻った…と言っていいのかは分からないが、とりあえず目が覚めたのでその場に飛び起きた。周囲を見ても誰もいない。そしてここは……どうやらHMOを始めた時に訪れた草原のようだ。あの時と変わらず巨大な赤い月が夜の草原を照らしている。
「―――そっか。俺は…殺されたんだな。あのタカティンに」
『その通りでございます』
「うおっ!? …脅かすなよ、ネフィ」
俺に気配を全く感じさせずに、いつの間にか俺のナビゲーターを担当してくれている天使『ネフィ』が俺の背後に立っていた。その姿は初めて会った時と変わらず白銀の鎧と6枚の翼が美しく輝き、見た目もスタイルも完璧で、緑色の長い髪が今日はツインテにされてて超かわいい。さすが俺史上最萌の天使だ。
『それは失礼を。それにしても…数時間振りですねアキト様。こんなに早くお戻りになるとは思ってもみませんでした。もしかして何か忘れ物でもしましたか?』
「…会って早々嫌味たっぷりだなぁおい。ネフィにまた会えたのは嬉しいけど、今はお前と話してる時間ねぇんだわ。悪いけど今すぐに俺を元の世界に戻してほしい」
さっさと戻ってタカティンを殺す。ミコトとアサヒの仇を取るために。
『…一部始終をここで拝見しておりました。アキト様が大変辛い想いをされた事は理解しておりますが、今すぐに戻ってどうされるのですか? 今のアキト様では、何度あの者に挑戦しようとも返り討ちは必至ですが』
「なっ!? そ、そんなのやってみなきゃ分かんねぇだろ!!」
『いえ、分かりますよ。今のアキト様とあの者では力の差がありすぎるのですから。蟻が単独でライオンに挑んでも決して勝てないのと同じです。その事は実際に戦ったアキト様の方がよく分かっているのではありませんか?」
「俺が…窪塚流皆伝者の俺が蟻だって言うのかよ!? いくらネフィでもその発言は―――」
『実際に成す術もなく殺されたから貴方様は今ここにいるのでしょう?』
「ぐっ…」
『少し気を静めて冷静に考えてみて下さい。アキト様は、もう一度あの者と戦って、本当に勝てると思いますか?』
「…………」
…ここでネフィに絡んでも意味はない。KOOLだ。KOOLになれ窪塚陽斗。
―――冷静に考えたら、悔しいけどネフィの言うとおりかも知れない。まず、奴の物理攻撃の威力が尋常じゃない。窪塚流の体術を使えばある程度なら躱せるのかもしれないが、敏捷性が俺と互角以上な上に奴の攻撃を一撃でもまともに食らったら大ダメージ、当たり所が悪ければ即死だ。この時点で勝率は6割以下。
そしてさらに厄介なのが、俺が全力で…それこそ命がけで奥義を叩き込んだとしても、あの訳の分からない再生力で即座に回復されてダメージが無効化させられる。再生する前に奴の体を粉々に出来れば(それでも再生しそうだけど)勝てる可能性が無くはないのかもしれないが、今の俺にはそんな技術も力も武器も魔法も持ち合わせていない。
つまり、どう贔屓目に見ても今の俺には勝ち目がないという事だ。何この無理ゲー?
『落ち着かれましたか?』
「落ち着いたは落ち着いたけど……一体なんなんだよあいつは!? 元々ただの人間だったはずなのに、数時間後に再会したら化け物になってるとかどう考えてもおかしいだろ! しかもアホみたいに強いし急所ないし再生するし!! 序盤であんな化け物が現れて強制戦闘とかクソゲーにも程があるだろうがぁぁぁ!!」
例えるなら、RPGの最初の街の中でいきなりラスボスにエンカウントしたような状況だ。ラスボスなので逃げられるわけもなく、速攻で殺されてバッドエンド。質の悪いバグか、序盤で制作に飽きて捨てられた同人ゲ―の様だ。これがsteamで売られてたら批判殺到だろう。1円でも買わんわ。
『まぁ理不尽には思いますね。ゲームではなく現実ですけど』
「…現実かぁ。ネフィ…これでも最初は結構上手く行ってたんだよ? 悪徳貴族からミコト達を守って、耐性スキルと口説き上手のおかげであいつらとも普通に話せて、仲良くなって、みんなで一緒に激うまラーメン食ってさ。これからミコトの母親探しを頑張ろー!って時にいきなり……あんな事になるなんて誰も思わんだろ?」
『アキト様…』
「なんでか知らんけどあの豚貴族、俺の事めっちゃ恨んでるし。アサヒも、あいつに殺されて……ミコトなんて目の前で喰われちまってさ…。ホント……なんなんだよこれぇ…っ……」
あぁ…思い出振り返ってたらめっちゃ落ち込んできた。涙なんて流すの何年振りだろう? …そうだ。半年前に親父の遺産(エロゲ入りPC)でKan〇nをプレイした時以来か。割と最近だな。真琴シナリオで号泣して、あゆと栞に感化されてたいやきとバニラアイス買いまくり、舞シナリオを攻略したあと吉〇家の常連になったのは良い思い出だ。残念ながらいちごジャムは好きじゃない。
でも、ちょっと泣いたらなんだかスッキリした気がする。そのおかげか、これからしなきゃならないことも見えてきた。
―――いくら敵が強かろうとこのままじゃ終われない。
「ネフィ、俺をエレクチオンに戻してくれ。俺はケジメを付けに行かなきゃならねぇんだ」
『ケジメ? 死にに行くことがあなたのケジメなのですか?』
「違う。アサヒとミコトは仮とは言え俺のハーレムメンバーだったんだ。その二人が俺の目の前で殺されたってのに、主人の俺がこのまま何もしないってのはありえねぇんだよ!! 勿論、戻ってからすぐにリベンジするわけじゃねぇさ。エレクチオンで旅して魔物狩りまくってレベル上げて、限界まで強くなった後にあの野郎に強烈なヤツを一発ぶちかまして捻り潰す! そうでもしないとさ…死んだアサヒとミコトにケジメがつかねぇじゃねぇか…」
仮にそこでもう一度あいつに殺されたとしても…2人の死に対する心の踏ん切りって奴は付けられると思う。幸い俺が死ねる回数はあと一回残ってるしな。
『…あぁ、なんか随分と悲壮感が漂ってると思ったらそういう事ですか。アキト様、貴方様と出会ったあの2人は生き返れますよ?』
「…………は??」
アサヒとミコトが……生き返る? 生き返るって………え、生き返るの!?
『正確にはアキト様が死んだ瞬間から時間を巻き戻すのです。プレイヤーの積み防止と悪質なプレイヤーからのリスキルを避ける為の対策として、最大で3時間前まで時間を戻してから再転生する事が女神様より認められております。つまり―――』
「つまり、アサヒ達が死ぬ前の時間に戻れるって事か! …って、そんな対策がある事なんて聞いてねぇぞ!?」
『聞かれなかったので言っておりませんが、メニューのオプション項目にあるチュートリアルに書かれていますよ? 解らない事があったら読むようにと言っておいたはずなのですが…読まなかったのですか?』
「人をいきなり戦場のど真ん中に送っておいて無茶言うなや」
リザルトの時はステータス処理に追われててそんな時間なかったし。でもこれでアサヒとミコトにもう一度会えるってことだよな…それが何より嬉しい。ありがとう女神! ビバユーザーフレンドリー! ひゃっほー!
『あの、喜んでるところ申し訳ないのですが……アキト様の時間を戻したとしても、あの者との戦闘は避けられないかと思われます。3時間前に戻ったとしても既に街の近くまで迫って来ているはずですし、あの者からはアキト様を殺すかミコトと言う少女を手に入れるまでは絶対に諦めないという”強い怨念”を感じましたし』
「怨念!? そっか…でも、正直そこまで恨まれる覚えないんだけどなぁ」
3時間前ってことは…ツカサの家に行く前、ラーメン屋で飯食ってる時ぐらいか。その場から2人を連れて速攻で逃げ出せばタカティンに見つからずに街を出られるだろう。だが、俺達が居なくなった後のユヴァリーの街をタカティンが滅ぼす可能性は否めない。
もしユヴァリーの街が滅んだ場合……アーノルドも死んであのラーメンが二度と食べられなくなる。それは非常にマズい。あのラーメンは究極にして至高。アーノルドの味を失うという事は、俺の素晴らしき異世界食生活の一端が崩壊するのと同義だ。彼を失う事だけは絶対に阻止しなければならない。
それとツカサか。ツカサは俺の中でただの変態スポンサーだが悪い奴じゃないし、ツカサが死んだら多分ミコトが泣くだろう。それに、ツカサはミコトの叔父でありアサヒの恩人。つまりは彼女達の主人である俺にとっても恩を返すべき相手なので放置はできない。
どっちにしても、タカティンをどうにかしないと先には進めないって事か。
「でも、どうしたらいいんだ? レベル上げする時間も武器もないし、アレを止める方法がないぞ?」
『そうですね…どうしましょうか?』
おーい、仕事してくれナビゲーター。
≪ふふっ、困ってるようね。私がどうにかしてあげましょうか?≫
「ッッ!? 誰だ!!」
突然頭上に感じた恐ろしいほどに強大な魔力と威圧感。そして脳を揺らすほどの大音量が響いてきた。だが、その音が聞こえた方向を見ても誰もいない。暗い夜空に無数の星と赤い月が瞬いているだけだ。
『アキト様、頭が高いです。控えてください』
「え? へぶっ!?」
ネフィが右手を上にあげてから下に振り下ろすと、俺の体に強烈な重力のような負荷が掛けられて強制的に土下座状態にさせられる。それと同時に、空の果てから眩いほどに光る柱がゆっくりと俺達の前に降りてきた。
それを確認したネフィが光の柱に向かって静かに跪く。天使のネフィが跪くとか…一体何が出てくるんだ!?
意識が戻った…と言っていいのかは分からないが、とりあえず目が覚めたのでその場に飛び起きた。周囲を見ても誰もいない。そしてここは……どうやらHMOを始めた時に訪れた草原のようだ。あの時と変わらず巨大な赤い月が夜の草原を照らしている。
「―――そっか。俺は…殺されたんだな。あのタカティンに」
『その通りでございます』
「うおっ!? …脅かすなよ、ネフィ」
俺に気配を全く感じさせずに、いつの間にか俺のナビゲーターを担当してくれている天使『ネフィ』が俺の背後に立っていた。その姿は初めて会った時と変わらず白銀の鎧と6枚の翼が美しく輝き、見た目もスタイルも完璧で、緑色の長い髪が今日はツインテにされてて超かわいい。さすが俺史上最萌の天使だ。
『それは失礼を。それにしても…数時間振りですねアキト様。こんなに早くお戻りになるとは思ってもみませんでした。もしかして何か忘れ物でもしましたか?』
「…会って早々嫌味たっぷりだなぁおい。ネフィにまた会えたのは嬉しいけど、今はお前と話してる時間ねぇんだわ。悪いけど今すぐに俺を元の世界に戻してほしい」
さっさと戻ってタカティンを殺す。ミコトとアサヒの仇を取るために。
『…一部始終をここで拝見しておりました。アキト様が大変辛い想いをされた事は理解しておりますが、今すぐに戻ってどうされるのですか? 今のアキト様では、何度あの者に挑戦しようとも返り討ちは必至ですが』
「なっ!? そ、そんなのやってみなきゃ分かんねぇだろ!!」
『いえ、分かりますよ。今のアキト様とあの者では力の差がありすぎるのですから。蟻が単独でライオンに挑んでも決して勝てないのと同じです。その事は実際に戦ったアキト様の方がよく分かっているのではありませんか?」
「俺が…窪塚流皆伝者の俺が蟻だって言うのかよ!? いくらネフィでもその発言は―――」
『実際に成す術もなく殺されたから貴方様は今ここにいるのでしょう?』
「ぐっ…」
『少し気を静めて冷静に考えてみて下さい。アキト様は、もう一度あの者と戦って、本当に勝てると思いますか?』
「…………」
…ここでネフィに絡んでも意味はない。KOOLだ。KOOLになれ窪塚陽斗。
―――冷静に考えたら、悔しいけどネフィの言うとおりかも知れない。まず、奴の物理攻撃の威力が尋常じゃない。窪塚流の体術を使えばある程度なら躱せるのかもしれないが、敏捷性が俺と互角以上な上に奴の攻撃を一撃でもまともに食らったら大ダメージ、当たり所が悪ければ即死だ。この時点で勝率は6割以下。
そしてさらに厄介なのが、俺が全力で…それこそ命がけで奥義を叩き込んだとしても、あの訳の分からない再生力で即座に回復されてダメージが無効化させられる。再生する前に奴の体を粉々に出来れば(それでも再生しそうだけど)勝てる可能性が無くはないのかもしれないが、今の俺にはそんな技術も力も武器も魔法も持ち合わせていない。
つまり、どう贔屓目に見ても今の俺には勝ち目がないという事だ。何この無理ゲー?
『落ち着かれましたか?』
「落ち着いたは落ち着いたけど……一体なんなんだよあいつは!? 元々ただの人間だったはずなのに、数時間後に再会したら化け物になってるとかどう考えてもおかしいだろ! しかもアホみたいに強いし急所ないし再生するし!! 序盤であんな化け物が現れて強制戦闘とかクソゲーにも程があるだろうがぁぁぁ!!」
例えるなら、RPGの最初の街の中でいきなりラスボスにエンカウントしたような状況だ。ラスボスなので逃げられるわけもなく、速攻で殺されてバッドエンド。質の悪いバグか、序盤で制作に飽きて捨てられた同人ゲ―の様だ。これがsteamで売られてたら批判殺到だろう。1円でも買わんわ。
『まぁ理不尽には思いますね。ゲームではなく現実ですけど』
「…現実かぁ。ネフィ…これでも最初は結構上手く行ってたんだよ? 悪徳貴族からミコト達を守って、耐性スキルと口説き上手のおかげであいつらとも普通に話せて、仲良くなって、みんなで一緒に激うまラーメン食ってさ。これからミコトの母親探しを頑張ろー!って時にいきなり……あんな事になるなんて誰も思わんだろ?」
『アキト様…』
「なんでか知らんけどあの豚貴族、俺の事めっちゃ恨んでるし。アサヒも、あいつに殺されて……ミコトなんて目の前で喰われちまってさ…。ホント……なんなんだよこれぇ…っ……」
あぁ…思い出振り返ってたらめっちゃ落ち込んできた。涙なんて流すの何年振りだろう? …そうだ。半年前に親父の遺産(エロゲ入りPC)でKan〇nをプレイした時以来か。割と最近だな。真琴シナリオで号泣して、あゆと栞に感化されてたいやきとバニラアイス買いまくり、舞シナリオを攻略したあと吉〇家の常連になったのは良い思い出だ。残念ながらいちごジャムは好きじゃない。
でも、ちょっと泣いたらなんだかスッキリした気がする。そのおかげか、これからしなきゃならないことも見えてきた。
―――いくら敵が強かろうとこのままじゃ終われない。
「ネフィ、俺をエレクチオンに戻してくれ。俺はケジメを付けに行かなきゃならねぇんだ」
『ケジメ? 死にに行くことがあなたのケジメなのですか?』
「違う。アサヒとミコトは仮とは言え俺のハーレムメンバーだったんだ。その二人が俺の目の前で殺されたってのに、主人の俺がこのまま何もしないってのはありえねぇんだよ!! 勿論、戻ってからすぐにリベンジするわけじゃねぇさ。エレクチオンで旅して魔物狩りまくってレベル上げて、限界まで強くなった後にあの野郎に強烈なヤツを一発ぶちかまして捻り潰す! そうでもしないとさ…死んだアサヒとミコトにケジメがつかねぇじゃねぇか…」
仮にそこでもう一度あいつに殺されたとしても…2人の死に対する心の踏ん切りって奴は付けられると思う。幸い俺が死ねる回数はあと一回残ってるしな。
『…あぁ、なんか随分と悲壮感が漂ってると思ったらそういう事ですか。アキト様、貴方様と出会ったあの2人は生き返れますよ?』
「…………は??」
アサヒとミコトが……生き返る? 生き返るって………え、生き返るの!?
『正確にはアキト様が死んだ瞬間から時間を巻き戻すのです。プレイヤーの積み防止と悪質なプレイヤーからのリスキルを避ける為の対策として、最大で3時間前まで時間を戻してから再転生する事が女神様より認められております。つまり―――』
「つまり、アサヒ達が死ぬ前の時間に戻れるって事か! …って、そんな対策がある事なんて聞いてねぇぞ!?」
『聞かれなかったので言っておりませんが、メニューのオプション項目にあるチュートリアルに書かれていますよ? 解らない事があったら読むようにと言っておいたはずなのですが…読まなかったのですか?』
「人をいきなり戦場のど真ん中に送っておいて無茶言うなや」
リザルトの時はステータス処理に追われててそんな時間なかったし。でもこれでアサヒとミコトにもう一度会えるってことだよな…それが何より嬉しい。ありがとう女神! ビバユーザーフレンドリー! ひゃっほー!
『あの、喜んでるところ申し訳ないのですが……アキト様の時間を戻したとしても、あの者との戦闘は避けられないかと思われます。3時間前に戻ったとしても既に街の近くまで迫って来ているはずですし、あの者からはアキト様を殺すかミコトと言う少女を手に入れるまでは絶対に諦めないという”強い怨念”を感じましたし』
「怨念!? そっか…でも、正直そこまで恨まれる覚えないんだけどなぁ」
3時間前ってことは…ツカサの家に行く前、ラーメン屋で飯食ってる時ぐらいか。その場から2人を連れて速攻で逃げ出せばタカティンに見つからずに街を出られるだろう。だが、俺達が居なくなった後のユヴァリーの街をタカティンが滅ぼす可能性は否めない。
もしユヴァリーの街が滅んだ場合……アーノルドも死んであのラーメンが二度と食べられなくなる。それは非常にマズい。あのラーメンは究極にして至高。アーノルドの味を失うという事は、俺の素晴らしき異世界食生活の一端が崩壊するのと同義だ。彼を失う事だけは絶対に阻止しなければならない。
それとツカサか。ツカサは俺の中でただの変態スポンサーだが悪い奴じゃないし、ツカサが死んだら多分ミコトが泣くだろう。それに、ツカサはミコトの叔父でありアサヒの恩人。つまりは彼女達の主人である俺にとっても恩を返すべき相手なので放置はできない。
どっちにしても、タカティンをどうにかしないと先には進めないって事か。
「でも、どうしたらいいんだ? レベル上げする時間も武器もないし、アレを止める方法がないぞ?」
『そうですね…どうしましょうか?』
おーい、仕事してくれナビゲーター。
≪ふふっ、困ってるようね。私がどうにかしてあげましょうか?≫
「ッッ!? 誰だ!!」
突然頭上に感じた恐ろしいほどに強大な魔力と威圧感。そして脳を揺らすほどの大音量が響いてきた。だが、その音が聞こえた方向を見ても誰もいない。暗い夜空に無数の星と赤い月が瞬いているだけだ。
『アキト様、頭が高いです。控えてください』
「え? へぶっ!?」
ネフィが右手を上にあげてから下に振り下ろすと、俺の体に強烈な重力のような負荷が掛けられて強制的に土下座状態にさせられる。それと同時に、空の果てから眩いほどに光る柱がゆっくりと俺達の前に降りてきた。
それを確認したネフィが光の柱に向かって静かに跪く。天使のネフィが跪くとか…一体何が出てくるんだ!?
0
お気に入りに追加
100
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
男女比:1:450のおかしな世界で陽キャになることを夢見る
卯ノ花
恋愛
妙なことから男女比がおかしな世界に転生した主人公が、元いた世界でやりたかったことをやるお話。
〔お知らせ〕
※この作品は、毎日更新です。
※1 〜 3話まで初回投稿。次回から7時10分から更新
※お気に入り登録してくれたら励みになりますのでよろしくお願いします。
ただいま作成中
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
俺、貞操逆転世界へイケメン転生
やまいし
ファンタジー
俺はモテなかった…。
勉強や運動は人並み以上に出来るのに…。じゃあ何故かって?――――顔が悪かったからだ。
――そんなのどうしようも無いだろう。そう思ってた。
――しかし俺は、男女比1:30の貞操が逆転した世界にイケメンとなって転生した。
これは、そんな俺が今度こそモテるために頑張る。そんな話。
########
この作品は「小説家になろう様 カクヨム様」にも掲載しています。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる