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第142話「期末試験開始」
しおりを挟むアーニャ達は教室の端の方に移動し、3人で何かを話し合っている。彼女達に総大将が務まるのかは正直謎だが、自主性は重んじるべきだとも思うので好きなようにさせておこう。
「それで、どうやって総大将を決めるのかな?」
「そうだねぇ。総大将に求められることと言えば、どれだけ軍師であるクロードくんのことを想っているかが重要なんじゃないかな?」
「確かに、それは重要な要素ですね」
総大将の要素として、それは全く関係ない気がするのは俺だけじゃないだろう。
「じゃあこれから1つずつクロードくんの良いところを言っていこう。それで言えなくなった人が順次脱落して行くって事でいいかな?」
「ふふっ、分かったよ。絶対負けないからね!」
「私も負ける気がしませんね。それじゃアイリスさんからどうぞ」
「私から!? え、えーっとね、まずは女の子にとっても優しい!!」
「そんなの常識だね。じゃあ次は私だよ! すっごく頭がいい!!」
「ふふっ、それも常識ですね。次は私です。実はクロード君はうなじが綺麗な女の子が大好きなんです!!」
「「ッッ!!」」
……これ以上この不毛な争いを聞いていても仕方ないので彼女達は放っておいて、俺はこのクラスの軍師に任命された者としての役割を果たすとしようか。先生に許可を取って黒板を借り、そこに今回の戦いに必要な講義を始めることにした。
「はーい、全員こっちに注目。これから作戦会議をするぞー」
「まだ総大将が決まってないけど?」
「あっちは時間が掛かるから後でいい。期末試験は明日なんだから決められることは今のうちに決めちまおう。まずは試験中の隊の編成についてだ」
「「「はーい」」」
そこからは平地であるディレイヴ平原での前衛である近接戦闘部隊と後衛である魔導師隊の人選とその配置。試験中に使うであろう陣形の説明などの話し合いが進められていく。人数が30人(俺と総大将が抜けて28人)しか居ないので陣形に意味があるかも分からないが、戦いの前に戦略を立てるのはとても大事な事だ。
「前衛班のリーダーは侍大将のアステル。後衛の魔導師班のリーダーはマチルダさんに頼む」
「…ねぇクロード君、なんで私はさん付けなのかしら? クラスメイトでしょ?」
「いや、なんかマチルダにはさんをつけなきゃいけない気がしたんだ。他意はないぞ?」
マチルダさんを呼び捨てになんてしたら、一部の熱狂的なファンの方々から『”さん”を付けろデコ助野郎!!』とか言われそうで怖いからな。
「ふーん…、別にいいけどね」
あとは各リーダーとの連絡手段の確立だな。俺は【無限収納】から、前に魔導王と交渉して手に入れた短距離魔導無線機を2つ取り出す。短距離といっても10kmくらいまでなら魔力通信が出来る精度があるので、今回の戦いでも十分使えるはずだ。
「これをアステルとマチルダさんに渡しておく。俺も同じのを持ってるから使い方に慣れておいてくれ」
「これは?」
「短距離魔導無線機だ。これを付けていれば多少離れてても会話をすることが出来る」
魔導無線機の形はインカム型で、ヘッドホンの部分に魔石を取り付ける場所がある。そこに魔力をフルチャージした魔石を付けておけば、MAXで4時間くらいは通信が出来るはずだ。
「魔導無線機って……こんなとんでもない物どうやって手に入れたの? 通信技術を持ってるなんてことが世間にバレたら…これを巡って争いが起きてもおかしくないわよ?」
「この辺は通信技術がまだないからそうかもしれないけど、魔導国じゃ普通に使われてたぞ? 他の国に技術を流したりはしていないそうだけどな。そのうち俺が作ってこの国に広めてやるからいいんだよ。でもクラスの人間以外には秘密にしておいてくれな」
「……通信技術を広める時は私にも一枚噛ませなさい。協力するわ」
「ん? あぁ、その時が来たらな。それじゃ使い方を説明するぞ」
使い方といってもヘッドホンのところにあるスイッチを押すだけで通信できる簡単仕様だ。あと、範囲内にある通信機には自動で送信されるので、個別通信を行うにはチャンネルを限定する必要がある。ちなみに魔法の撃ち合いなどで魔力が乱れているところでは使えないので注意が必要だ。
「―――って感じだな。使い方に関して何か質問はあるか?」
「いえ、質問は無いけど…こんなものを期末試験で使っていいの? 情報戦を制している時点で圧倒的有利になっちゃうから、少し気が引けるんだけど」
「魔道具を使っちゃいけないなんてルールはないから問題ないだろ。それに多少卑怯と言われても戦いは最終的に勝たなきゃ意味がないんだ。無線機を持ってないクラスが悪い」
「あら、意外と勝ちにこだわるタイプだったのね。そういう人は嫌いじゃないわ」
クラスメイト達に今回の戦い方の説明が終わったところで授業終了のチャイムが鳴った。アーニャ達の方を見ると、どうやら総大将はアイリスに決まったらしい。結局どうやって決めたのかを聞いたが、恥ずかしがって教えてくれることはなかった。
学園での今日の授業が終了すると俺は即座に家に帰り、期末試験用のアイテム制作に打ち込むことにした。戦闘が出来なくなったとはいえ俺には魔法と魔導具が使えるが、それだけでは十分とは言えない。クラスメイト達の活躍が生命線になるはずだからな。その装備にも手を抜いたことは出来ない。
「銃器なんて試験では使えないからな。模擬剣を硬化処理して、攻撃が当たったら『感電』が発動する機能でも付けておくか。あと魔導師隊の杖にも魔法攻撃力強化のエンチャントを付与して……」
期末試験のレギュレーションを守りつつ作業を進めていく。作るものが多くて手間取ってしまったが、朝日が昇る頃にやっと作業が完了した。
「―――よっし、これでいいかな。あとはクラスメイトの奴らの頑張り次第だ。ふぁ~、少し寝よ」
4時間後に教師連中と審査員、そして1年全員でディレイヴ平原まで移動して、いよいよ期末試験が開始される。各クラスの総大将が先生に呼ばれ用意された壇上に上がり、生徒達の前で宣誓式が行われた。運動会とかでやるあれだな。
「「「宣誓! 私達はクリスティア王国民の誇りに誓い、正々堂々と戦うことをここに宣言致します!」」」
「それではこれから第1試合、B組対C組の期末試験を行います。各クラスの生徒は自分のクラスの陣地に行き、戦闘準備を整えてください。みなさんの健闘を期待します!」
「「「「「はい!!」」」」」
初戦は俺達B組とC組の対戦のようだ。
ディレイヴ平原は本当に何もない平原で、対戦相手の陣地が目視で確認出来るほど平らなフィールドになっている。対戦相手との距離はおよそ5km。隠れられるような障害物もないので、勝利するにはクラスメイト達の戦力が鍵になるだろう。
昨日夜なべして作った武器を全員に配布して、戦闘の準備を整えてから先日説明した通りの陣形を組ませる。
「前衛部隊はアステル班を最前にして鏑矢の陣に展開! 魔導師部隊はその後方に待機し、試合開始と同時に敵の陣地に攻撃魔法をぶち込んでやれ!! 撃ち終わったら前衛部隊は突撃! 一気に攻め込んで敵の総大将を血祭りにあげてやれ!!」
「「「「了解!!」」」」
敵の方を見ると、前衛が横2列に並んで大きな盾を前に構えて槍を持って立っている。あれってもしかして…ファランクス陣形か? スパルタかこいつら。
「それでは期末試験を始めます。第一試合、B組対C組。試合開始!!」
「よし。魔導師隊は先制攻撃だ。ぶちかませ!!」
「「「『重火球』!!」」」
「「「『重氷槍』!!」」」
「「「『風滅弾』!!」」」
魔導師隊が放った複数の攻撃魔法が、放物線を描いて敵の前衛に襲いかかる。しかし、前衛が構えた盾に魔法が触れた途端、まるでかき消される様に消失してしまった。
「何っ!?」
「ふははははは、今日の日の為に緊急で用意した『魔力霧散の盾』の前にはそのような魔法など効くはずがないだろう! 残念だったなぁ!!」
敵軍から総大将と思しき男の声が拡声魔導具に乗せられて聞こえてくる。誰だあれ?
「クロードくん、あれはゼニール伯爵の息子のゲバルだよ。親が武器と防具の商売では右に出るものがいないほどの豪商なんだ。多分あの装備も金に物を言わせて揃えたんじゃないかな?」
「成程ね。装備の性能は向こうの方が上かもしれないが、戦闘能力はこちらの方が上のはずだ。前衛部隊は突撃して敵の陣形を食い破れ!! 魔導師隊は前衛の後ろについて支援しろ! 『戦神の交響曲』!」
「「「「「「うおおおおおおおお!!」」」」」」
『戦神の交響曲』。炎属性の魔法で、自分の仲間全員の攻撃力を大幅に上げる支援魔法だ。人数によって魔力消費量が変わるが、前衛は15人しかいないので特に問題はない。あんな盾じゃうちの前衛の攻撃は防げないということを思い知らせてやろう。
「お、どうやら突っ込んでくるようだな。よし、こちらも突撃だ。軍師カーネルよ、我が家が用意した優秀な装備が、あんな猪共に負けるはずがないことをスポンサーであるこの俺に示せ!」
「畏まりましたゲバル様。ファランクス部隊、攻撃開始してください!」
「「「「「うおおおおおおおおお!!!」」」」」
前衛が接敵するまで残り2km。ここで魔導無線機を通してさらに指示を出す。
『アステル、マチルダさん、聞こえるか?』
『うん、よく聞こえるよクロード』
『こっちも感度良好よ』
『よし、敵の前衛との距離が残り1kmになったら2部隊に別れて左右に展開しろ。俺の支援魔法で敏捷性を上昇させるから、速さを生かして敵を引っ掻き回してやれ。陣形を崩壊させたら各個撃破だ。その時は前衛2:魔導師1のスリーマンセルを徹底しろよ?』
『『了解!』』
【探索魔法】で全体の部隊配置を見ていると、そろそろ接敵まで1kmになりそうだ。そろそろいいかな? 魔力を集中して魔法の準備に入る。
「【範囲指定】発動! 味方全員を指定してからの『雷神の行進曲』!」
『雷神の行進曲』で俊敏性が大幅上昇したクラスメイト達はその速さを生かし、二手に分かれて敵のファランクス陣形の横に回り込む。こちら側の突然の陣形変更と行軍の速度上昇に、敵部隊は一気に混乱に陥っていた。
「なんだ!? おい、どういうことだ!!」
「わ、分かりません! 突然敵の行軍速度が上がったように見えましたが…。前衛部隊に混乱が見られます。ゲバル様、彼らにご指示を!」
「くそっ、どうすれば……っ! えぇい!! 前衛は全員中心から左右に展開しろ! 敵に背中を見せるな!! 魔導師隊は何をしている! もっとガンガン敵を攻撃して援護しろ!!」
「敵の動きが早すぎて捉えられません! それに前衛と敵の距離が近すぎて、今打てば味方に当たってしまうかもしれません!」
「な、なにぃぃぃいい!?」
拡声魔導具のおかげで指示は聞こえているようだが判断が遅い。そのままの速さで敵の横を通り過ぎた2つの部隊は、そのまま反転して混乱した敵部隊の背面から攻撃を仕掛ける。ただでさえ攻撃力と敏捷性の上がったうちの前衛に、いい装備を持っていても混乱して陣形すら整っていない奴らが勝てるわけがないだろう。
それでも敵軍はなんとか抵抗していたが、こちらの前衛と魔導師の混成部隊の前には無駄だったようだ。いい感じにボコった頃、高らかに張り上げられた声が聞こえてくる。
「敵軍侍大将、このルシウスが討ち取ったぁぁぁぁぁ!!」
「「「「「うおおおおおおおお!!」」」」」
敵の侍大将を討ち取ったのは筋肉バカのルシウスのようだ。やっぱりあいつは白兵戦には光るものがあるようだね。そのままの勢いで敵魔導師隊の攻撃魔法を掻い潜って敵陣地に侵攻。敵の魔導師を潰した後、アステルの剣が敵総大将を打ち取ることに成功した。
「敵総大将、ゲバル=ゼニールはこの僕が討ち取ったよ!!」
「「「「「うおおおおおおおおおお!!!」」」」」
「それまで! 勝者B組!!」
初戦は無事に突破出来たな。まぁ相手が弱かったのもあるが、これでB組全体の士気もいい感じに上がってくれたことだろう。C組諸君、お前らの尊い犠牲は忘れんよ。
「勝ったぁ! やったねクロードくん!」
「あぁ。みんな、ホントによくやってくれたよ。勝利の余韻に浸るのもいいけど、とりあえず次の戦いに備えて休憩しよう。総員撤収!」
「「「「「了解!」」」」」
俺達はお互いに勝利を讃えつつ、休憩所に移動して休憩に入る。休憩所と言っても椅子とテントと簡易トイレが置いてあるキャンプ場みたいな場所だが無いよりは全然マシだ。備え付けのお茶を飲みながら試合場を見ていると、そろそろ次の試合が始まろうとしていた。次の対戦はA組対D組。A組のガトー達は勝てるかな?
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