116 / 150
第113話「闇人形の軍勢」
しおりを挟む
学園祭で襲撃してきた闇人形はその後現れることなく、暫くは何事もなく過ごしていたのだが突然クリスティア王国に急報が届いた。レンブラント王国から周辺国家に向けて宣戦布告が出されたのだ。それと同時にレンブラント王国から出兵したおよそ30万の兵が、その隣国のトリニダート公国を攻撃し、苛烈極まる猛攻で3日も経たずに城を落とし大公が殺されてしまう。その訃報はすぐに各国に知られることとなった。
そんな中、俺は陛下に呼び出され王城に来ていた。わざわざ学園にまで配下に呼びに来させたってことは、クリスティア王国にも何かあったのかもしれない。
謁見の間に入ると、陛下が厳しい顔をして俺を出迎えてくれた。
「よく来たなクロードよ」
「いえ、それで何かあったんですか?」
「うむ。レンブラント王国が各国に宣戦布告し、トリニダート王国が堕ちたことは知っているな?」
「ええ勿論。まさか…もうクリスティアに攻め込んできたんですか!?」
学園祭での一件があってから闇人形の警戒はしていたけど、俺の知らないところで敵国の侵入を許していたのかもしれない。慌てる俺に陛下は首を振り、そうではないと否定される。
「いや、そうではない。今一番危険なのはギルランディオ帝国じゃ。先程ギルランディオ帝国からの斥候が命辛々やってきてな。もうすでにレンブラント王国の兵が帝国領に侵入し始めているらしい。そしてその軍勢は怪しい闇魔法を使い、進路上にある村や街の住民を洗脳してその勢力に加え、戦力を増強しているらしい」
「闇の魔法ってことは…宵闇の住人が表立って動いているんですか?」
「恐らくな。もしこのまま帝国の民が洗脳され、その勢力に加わることになれば面倒なことになる。そして連中の狙いが国ではなく王族であるなら…帝国には今ソレイユが行っている。事は一刻を争うのだ。クロード…お主の力を貸して欲しい」
ソレイユ様はクリスティアの第一王女。連中には格好の餌だ。それにリュシリスもいる。
「勿論です陛下。俺にとっても他人事じゃないですから、俺の力で良ければいくらでもお使いください」
とりあえずリュシリスやソレイユ様と合流して、敵の軍勢を蹴散らしてからレンブラント王国に攻め込むかな。宣戦布告されている以上手加減する必要もないから全開でやらせてもらおう。
「うむ。ではクロードに勅命を与える。我が国の使者としてギルランディオ帝国と王族を守り、侵入したレンブラント王国軍を殲滅せよ。以前ギルランディオ帝国に派遣している我が国の兵士は好きに使ってくれて構わんからな。あと、もしソレイユが出撃しようとしてたら絶対に止めてくれ」
「はっ! 必ずお役目を果たしてご覧に入れます!」
陛下に一礼したあと、謁見の間を出てからすぐに転翔の羽を使ってギルランディオ帝国の王城の前へと飛ぶことにした。帝国には1回行ってるからわざわざブラックハートで飛んでいく必要もないのはありがたいね。
王城の前に到着すると、帝国軍とクリスティアの援軍の混成部隊が出撃準備を進めていた。陣頭指揮を取っているのはなぜかプリンセスアーマーを着たソレイユ様だったりする。婚約者とは言え他国の王女が指揮を執るのはどうなんだろう。他に指揮を執る人間がいないのだろうか??
「おーい、ソレイユ様ー!」
「ん? あら、クロードくんじゃない。来てくれたの?」
「来てくれたの? じゃないですよ! なんでソレイユ様が出撃しようとしてるんですか!?」
「だって攻め込まれてやられっぱなしじゃ悔しいじゃない。それにこの国に嫁ぐことになってる以上は国民にいいところ見せないとね♪」
俺が得た宵闇の住人の情報は同盟国には伝わっているはずだ。自分が狙われてる自覚ないのかこの人? しかし陛下に頼まれてる以上放置するわけにも行かない。
「ソレイユ様、陛下から『絶対に出撃するな』との御命令です。この件は俺に任せてくれませんか?」
「えー、クロードくんだけズルいよ! 私だって暴れたいのにぃ!」
そんなほっぺ膨らませてプンプンされても困るんだが。
「奴らの狙いは王族なんです。その王族であるソレイユ様が出撃したら連中の思うツボじゃないですか。それに向こうの軍勢には帝国の市民も洗脳されて加わっています。その人達まで斬るつもりですか?」
「うぐぅ……わかったよぉ。そのかわり帝都の中にまで攻めてきたら私も出るからね。王女として国民が危険に晒されるのを放置なんて出来ないんだから!」
多分ダメって言っても出るんだろうなこの人は。そうなる前に仕留めちまえば問題ないか。
「…わかりました。帝都に侵入される前にどうにかします。帝都の守りはお任せしますけど極力前には出ないで下さいね?」
「極力ね。それじゃあとはよろしくね、クロードくん」
そう言って踵を返し帝都の守りを固めるように兵士達に指示を出し始める。俺も自分にやれることをやりに行こう。帝都から出たところで【無限収納】からブラックハートを取り出し、起動シークエンスを開始する。
「ブラックハート、発進!」
魔導エンジンを唸らせて黒い翼が空を駆け抜けていく。備え付けのレーダーで索敵すると、北の方に恐ろしい数の反応を発見した。トリニダート王国の人間と、ここまで来る途中にあった村や街の人を無差別に取り込んだようだな。その総数はおよそ50万人ほど。現場の上空には10分ほどで辿り着いた。
「…酷いな。子供までいるし」
子供どころか幼児までもが虚ろな目をしたまま大人に混じって進軍してきている。これは普通の精神を持つ騎士達が相手にしてたら手が出せるわけないだろう。まぁ俺には関係ないけど。
「闇人形の魔力解析開始。………ターゲット固定。弾薬術式変更。聖光弾精密誘導射撃準備……3…2…1…発射!」
バシュゥゥンッ!! バシュゥゥンッ!!
これだけ闇人形と普通の人が入り混じっていたらマルチロックは使えないし空間歪曲砲で吹っ飛ばすわけにも行かない。ブラックハートの翼の底部に取り付けられた魔導レールガンが火を吹く。放たれた弾丸は洗脳された人達を避け、的確に闇人形の頭部に命中していった。
それと同時に俺の魔力も弾丸1発あたりコントロールする魔力含めて10程削られるので、今の魔力ならおよそ5000発くらい打ったら魔力が尽きてしまう。なので外気のマナを取り込みんで回復しつつマナポーションをがぶ飲みしながら打ち続けていた。
ピー、ピー、ピー。
だがどんなに回復しても限界はやってくる。俺の腹がマナポーションでパンパンになり、ちまちまと一人ずつ数万匹の闇人形を葬った頃に魔力下限警報が鳴り響いた。射撃が止まったと同時に地上に残った闇人形達が動きを見せる。
「…何をする気だ?」
闇人形達は洗脳した民衆を自身の闇に取り込み一体化していく。そして全ての闇人形と民衆が合体し、ムクムクと体を膨張させて起き上がってきた。体長およそ25mまで巨大化し、その体や顔の表面には取り込まれた民衆の顔が現れた。取り込むと同時に洗脳が解けたのか、その顔達がまるで呪詛のように呻き声をあげている。
「…痛いぃぃ。助けてくれぇ…」
「パパぁ…ママぁ…どこぉ?」
「体が動かないよぉ! 助けてぇぇ!」
「…マジか…」
まるで聖闘士○矢の巨蟹宮に埋め尽くされたデスマスクのような光景だった。民衆が人質に取られた以上、いくら俺でも迂闊に手が出せない。
『どうデスか? これでも攻撃できマスか? 攻撃したら人間は死にマスよ?』
「この…人形のくせに卑怯だぞ!!」
『フッ…人間は哀れデスね。同族を攻撃スルことを拒み、自らピンチを迎エル。ワタシ達には理解デキナイ感情デスが…利用出来るモノは利用シロという主の言は的を得ているようデスね』
そう言ってその腕を伸ばし、掌から黒い弾丸を無数に射出してくる。ホーミング性能まである弾丸を緊急回避でなんとか躱していく。何発か当たってしまったが魔力障壁が多少削られるだけで事なきを得た。だが残り魔力は少ない。このままじゃ…。
『攻撃してきてもいいんデスよ? 出来るモノならネ』
「・・・覚えてろよ。その言葉、必ず後悔させてやる!」
今の状態じゃどうすることも出来ないので転翔の羽を使って王城まで戻ることにした。あのデカさなら帝都に来るまでそんなに時間は掛からないだろう。それまでにリュシリスやソレイユ様達と相談してどうするか決めなければならない。民衆を見捨てて国を守るか、民衆を庇い共倒れを選ぶか。
そんな中、俺は陛下に呼び出され王城に来ていた。わざわざ学園にまで配下に呼びに来させたってことは、クリスティア王国にも何かあったのかもしれない。
謁見の間に入ると、陛下が厳しい顔をして俺を出迎えてくれた。
「よく来たなクロードよ」
「いえ、それで何かあったんですか?」
「うむ。レンブラント王国が各国に宣戦布告し、トリニダート王国が堕ちたことは知っているな?」
「ええ勿論。まさか…もうクリスティアに攻め込んできたんですか!?」
学園祭での一件があってから闇人形の警戒はしていたけど、俺の知らないところで敵国の侵入を許していたのかもしれない。慌てる俺に陛下は首を振り、そうではないと否定される。
「いや、そうではない。今一番危険なのはギルランディオ帝国じゃ。先程ギルランディオ帝国からの斥候が命辛々やってきてな。もうすでにレンブラント王国の兵が帝国領に侵入し始めているらしい。そしてその軍勢は怪しい闇魔法を使い、進路上にある村や街の住民を洗脳してその勢力に加え、戦力を増強しているらしい」
「闇の魔法ってことは…宵闇の住人が表立って動いているんですか?」
「恐らくな。もしこのまま帝国の民が洗脳され、その勢力に加わることになれば面倒なことになる。そして連中の狙いが国ではなく王族であるなら…帝国には今ソレイユが行っている。事は一刻を争うのだ。クロード…お主の力を貸して欲しい」
ソレイユ様はクリスティアの第一王女。連中には格好の餌だ。それにリュシリスもいる。
「勿論です陛下。俺にとっても他人事じゃないですから、俺の力で良ければいくらでもお使いください」
とりあえずリュシリスやソレイユ様と合流して、敵の軍勢を蹴散らしてからレンブラント王国に攻め込むかな。宣戦布告されている以上手加減する必要もないから全開でやらせてもらおう。
「うむ。ではクロードに勅命を与える。我が国の使者としてギルランディオ帝国と王族を守り、侵入したレンブラント王国軍を殲滅せよ。以前ギルランディオ帝国に派遣している我が国の兵士は好きに使ってくれて構わんからな。あと、もしソレイユが出撃しようとしてたら絶対に止めてくれ」
「はっ! 必ずお役目を果たしてご覧に入れます!」
陛下に一礼したあと、謁見の間を出てからすぐに転翔の羽を使ってギルランディオ帝国の王城の前へと飛ぶことにした。帝国には1回行ってるからわざわざブラックハートで飛んでいく必要もないのはありがたいね。
王城の前に到着すると、帝国軍とクリスティアの援軍の混成部隊が出撃準備を進めていた。陣頭指揮を取っているのはなぜかプリンセスアーマーを着たソレイユ様だったりする。婚約者とは言え他国の王女が指揮を執るのはどうなんだろう。他に指揮を執る人間がいないのだろうか??
「おーい、ソレイユ様ー!」
「ん? あら、クロードくんじゃない。来てくれたの?」
「来てくれたの? じゃないですよ! なんでソレイユ様が出撃しようとしてるんですか!?」
「だって攻め込まれてやられっぱなしじゃ悔しいじゃない。それにこの国に嫁ぐことになってる以上は国民にいいところ見せないとね♪」
俺が得た宵闇の住人の情報は同盟国には伝わっているはずだ。自分が狙われてる自覚ないのかこの人? しかし陛下に頼まれてる以上放置するわけにも行かない。
「ソレイユ様、陛下から『絶対に出撃するな』との御命令です。この件は俺に任せてくれませんか?」
「えー、クロードくんだけズルいよ! 私だって暴れたいのにぃ!」
そんなほっぺ膨らませてプンプンされても困るんだが。
「奴らの狙いは王族なんです。その王族であるソレイユ様が出撃したら連中の思うツボじゃないですか。それに向こうの軍勢には帝国の市民も洗脳されて加わっています。その人達まで斬るつもりですか?」
「うぐぅ……わかったよぉ。そのかわり帝都の中にまで攻めてきたら私も出るからね。王女として国民が危険に晒されるのを放置なんて出来ないんだから!」
多分ダメって言っても出るんだろうなこの人は。そうなる前に仕留めちまえば問題ないか。
「…わかりました。帝都に侵入される前にどうにかします。帝都の守りはお任せしますけど極力前には出ないで下さいね?」
「極力ね。それじゃあとはよろしくね、クロードくん」
そう言って踵を返し帝都の守りを固めるように兵士達に指示を出し始める。俺も自分にやれることをやりに行こう。帝都から出たところで【無限収納】からブラックハートを取り出し、起動シークエンスを開始する。
「ブラックハート、発進!」
魔導エンジンを唸らせて黒い翼が空を駆け抜けていく。備え付けのレーダーで索敵すると、北の方に恐ろしい数の反応を発見した。トリニダート王国の人間と、ここまで来る途中にあった村や街の人を無差別に取り込んだようだな。その総数はおよそ50万人ほど。現場の上空には10分ほどで辿り着いた。
「…酷いな。子供までいるし」
子供どころか幼児までもが虚ろな目をしたまま大人に混じって進軍してきている。これは普通の精神を持つ騎士達が相手にしてたら手が出せるわけないだろう。まぁ俺には関係ないけど。
「闇人形の魔力解析開始。………ターゲット固定。弾薬術式変更。聖光弾精密誘導射撃準備……3…2…1…発射!」
バシュゥゥンッ!! バシュゥゥンッ!!
これだけ闇人形と普通の人が入り混じっていたらマルチロックは使えないし空間歪曲砲で吹っ飛ばすわけにも行かない。ブラックハートの翼の底部に取り付けられた魔導レールガンが火を吹く。放たれた弾丸は洗脳された人達を避け、的確に闇人形の頭部に命中していった。
それと同時に俺の魔力も弾丸1発あたりコントロールする魔力含めて10程削られるので、今の魔力ならおよそ5000発くらい打ったら魔力が尽きてしまう。なので外気のマナを取り込みんで回復しつつマナポーションをがぶ飲みしながら打ち続けていた。
ピー、ピー、ピー。
だがどんなに回復しても限界はやってくる。俺の腹がマナポーションでパンパンになり、ちまちまと一人ずつ数万匹の闇人形を葬った頃に魔力下限警報が鳴り響いた。射撃が止まったと同時に地上に残った闇人形達が動きを見せる。
「…何をする気だ?」
闇人形達は洗脳した民衆を自身の闇に取り込み一体化していく。そして全ての闇人形と民衆が合体し、ムクムクと体を膨張させて起き上がってきた。体長およそ25mまで巨大化し、その体や顔の表面には取り込まれた民衆の顔が現れた。取り込むと同時に洗脳が解けたのか、その顔達がまるで呪詛のように呻き声をあげている。
「…痛いぃぃ。助けてくれぇ…」
「パパぁ…ママぁ…どこぉ?」
「体が動かないよぉ! 助けてぇぇ!」
「…マジか…」
まるで聖闘士○矢の巨蟹宮に埋め尽くされたデスマスクのような光景だった。民衆が人質に取られた以上、いくら俺でも迂闊に手が出せない。
『どうデスか? これでも攻撃できマスか? 攻撃したら人間は死にマスよ?』
「この…人形のくせに卑怯だぞ!!」
『フッ…人間は哀れデスね。同族を攻撃スルことを拒み、自らピンチを迎エル。ワタシ達には理解デキナイ感情デスが…利用出来るモノは利用シロという主の言は的を得ているようデスね』
そう言ってその腕を伸ばし、掌から黒い弾丸を無数に射出してくる。ホーミング性能まである弾丸を緊急回避でなんとか躱していく。何発か当たってしまったが魔力障壁が多少削られるだけで事なきを得た。だが残り魔力は少ない。このままじゃ…。
『攻撃してきてもいいんデスよ? 出来るモノならネ』
「・・・覚えてろよ。その言葉、必ず後悔させてやる!」
今の状態じゃどうすることも出来ないので転翔の羽を使って王城まで戻ることにした。あのデカさなら帝都に来るまでそんなに時間は掛からないだろう。それまでにリュシリスやソレイユ様達と相談してどうするか決めなければならない。民衆を見捨てて国を守るか、民衆を庇い共倒れを選ぶか。
1
お気に入りに追加
3,769
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
おばあちゃん(28)は自由ですヨ
七瀬美緒
ファンタジー
異世界召喚されちゃったあたし、梅木里子(28)。
その場には王子らしき人も居たけれど、その他大勢と共にもう一人の召喚者ばかりに話し掛け、あたしの事は無視。
どうしろっていうのよ……とか考えていたら、あたしに気付いた王子らしき人は、あたしの事を鼻で笑い。
「おまけのババアは引っ込んでろ」
そんな暴言と共に足蹴にされ、あたしは切れた。
その途端、響く悲鳴。
突然、年寄りになった王子らしき人。
そして気付く。
あれ、あたし……おばあちゃんになってない!?
ちょっと待ってよ! あたし、28歳だよ!?
魔法というものがあり、魔力が最も充実している年齢で老化が一時的に止まるという、謎な法則のある世界。
召喚の魔法陣に、『最も力――魔力――が充実している年齢の姿』で召喚されるという呪が込められていた事から、おばあちゃんな姿で召喚されてしまった。
普通の人間は、年を取ると力が弱くなるのに、里子は逆。年を重ねれば重ねるほど力が強大になっていくチートだった――けど、本人は知らず。
自分を召喚した国が酷かったものだからとっとと出て行き(迷惑料をしっかり頂く)
元の姿に戻る為、元の世界に帰る為。
外見・おばあちゃんな性格のよろしくない最強主人公が自由気ままに旅をする。
※気分で書いているので、1話1話の長短がバラバラです。
※基本的に主人公、性格よくないです。言葉遣いも余りよろしくないです。(これ重要)
※いつか恋愛もさせたいけど、主人公が「え? 熟女萌え? というか、ババ專!?」とか考えちゃうので進まない様な気もします。
※こちらは、小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
神様に貰ったスキルで世界を救う? ~8割方プライベートで使ってごめんなさい~
三太丸太
ファンタジー
多種族が平和に暮らす世界<ミリテリア>。
ある日、神様から人々に『別世界<フォーステリア>の魔物がミリテリアを侵略しようとしている』と啓示があった。
動揺する人々に、神様は剣術や魔法などのスキルを与えていった。
かつての神話の様に、魔物に対抗する手段として。
中でも主人公ヴィトは、見た魔法やスキルをそのまま使える“模倣(コピー)”と、イメージで魔法が作り出せる”魔法創造(クリエイトマジック)“というスキルを授かった。
そのスキルで人々を、世界を守ってほしいという言葉と共に。
同様に力を授かった仲間と共に、ミリテリアを守るため奮闘する日々が始まる。
『何となく』で魔法を作り出し、たまに自分の魔法で死にかけるヴィト。
『あ、あれいいな』で人の技を完璧にパクるヴィト。
神様から授かった力を、悪戯に使うヴィト。
こっそり快適生活の為にも使うヴィト。
魔物討伐も大事だけれど、やっぱり生活も大事だもの。
『便利な力は使わないと勿体ないよね! 練習にもなるし!』
徐々に開き直りながらも、来るべき日に備えてゆく。
そんなヴィトとゆかいな仲間たちが織成す物語。
★基本的に進行はゆっくりですごめんなさい(´・ω・`)
★どうしたら読んでもらえるかなと実験的にタイトルや校正を変えたり、加筆修正したりして投稿してみています。
★内容は同じです!
少女は自重を知らない~私、普通ですよね?
チャチャ
ファンタジー
山部 美里 40歳 独身。
趣味は、料理、洗濯、食べ歩き、ラノベを読む事。
ある日、仕事帰りにコンビニ強盗と鉢合わせになり、強盗犯に殺されてしまう。
気づいたら異世界に転生してました!
ラノベ好きな美里は、異世界に来たことを喜び、そして自重を知らない美里はいろいろな人を巻き込みながら楽しく過ごす!
自重知らずの彼女はどこへ行く?
異世界転移したけど、果物食い続けてたら無敵になってた
甘党羊
ファンタジー
唐突に異世界に飛ばされてしまった主人公。
降り立った場所は周囲に生物の居ない不思議な森の中、訳がわからない状況で自身の能力などを確認していく。
森の中で引きこもりながら自身の持っていた能力と、周囲の環境を上手く利用してどんどん成長していく。
その中で試した能力により出会った最愛のわんこと共に、周囲に他の人間が居ない自分の住みやすい地を求めてボヤきながら異世界を旅していく物語。
協力関係となった者とバカをやったり、敵には情け容赦なく立ち回ったり、飯や甘い物に並々ならぬ情熱を見せたりしながら、ゆっくり進んでいきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる