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第七章:プリンセス、物語を紡ぐ(仮)
(12)勇者と魔族のお姫様②
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さて永きに渡る人属の愚行を話し終わったところで皆様の様子を確認する。
当初は意を唱えていたお姉様方もいくつかの具体例を挙げていくとその勢いは弱くなり、遂には無言となった。
私が見る限り一番動揺が少ないのはメルさんだろう。王国の諜報部に所属する暗殺者でもある彼女はひょっとしたら知っていたのかもしれない。
魔族と人族の関係。その成り立ち。人族に伝わる話だけが他と違うこと。
それらを一つ一つ検証していけば自ずと答えに辿り着く。でもそれをする事は決して容易なことではない。自分たちの悪行を認める事は誰にとっても難い事だと思う。しかもそれが数百年、いや、数千年に渡るとなればもうどうしていいのかわからない。それが本心ではないだろうか。
「……もしその話が事実だとしたらーー」
「事実ですよ? 間違いなく。ただし私が知るのも断片に過ぎません。始まりとそして今だけです。その間の長い年月の事は様々な書物などから知っただけです。信じられない気持ちは十分に理解できますが……」
「そうだな。確かに信じられない気持ちはある。だが俺は……俺たちは魔族を知らない。会ったこともない。目の前で鑑定してもまだ君が魔族だと信じられないでいる。俺たちが聞いていた話は何だったのか?」
「ルクス……」
「ここまでお話したのではっきり言いますが、人族と魔族の関係は仕組まれたものです。本来ならここまで悪意に満ちた関係にはならないはずでした」
「どういうことだ?」
「詳細は省きますが、特定種族の単独繁栄は滅亡への入り口です。だからこそ人に対する天敵が必要でした。その為に作られたのが人より優れた人に似た種族。そして争いを好まぬ性質を与えられた存在、魔族です」
「なんだと……」
「そんなーー!?」
「私たちの祖先はあなた方人族の天敵として人族が驕らぬ為に用意されたのです。今も私たち魔族は果ての島で勇者がやってくるのを待っています。魔族が、魔王がいる限り平和な世界は訪れない。そう思い込ませる事で魔王がいる限り人族は互いに手を取り合うことができる。残念ながらその枷がなくなった時……人族はお互いを尊重しあえますか?」
「「「………………」」」
「嫌な質問でしたね。絶対などとは申しませんが、恐らく無理でしょう。ですがこれは人族に限った話ではありません。生態系の頂点とはそういうものなのです。だからこそその抑えが必要だった。そしてその抑えはコントロールされなければならない。そうでなければ人族を繁栄させるための天敵として成り立ちません」
「ーーそんな! それではまるでーー」
「ある意味では奴隷ですね、人族の。人族の繁栄の為だけに作られた人族を傲慢たらしめぬ為の枷。それが私たち魔族です」
ショックだろうか? ショックだろうな。ショックだと思う。まったく酷い話だ。
『天敵システム』。
生態系の頂点を滅亡させない為の種族保護・繁栄、衰退抑止制御。考え方や視点によってはとても都合のいい便利な、そして画期的なシステムかもしれない。
生態系の頂点が自ら仮想敵を作り出しそれに対抗するべく一致団結する。なるほど、同族同士で争っている場合ではない。そんな隙を見せる訳にはいかない。そんな事をすれば己らが滅びてしまう訳だから。
まぁ少なくとも隙が有ろうと無かろうと魔族側から攻める事はないのだけれど、そこに魔物を絡めさせたところがこのシステムの妙だろうか。
本体無関係な第三勢力をあたかも敵勢力とみなす事で隙は己の敗北ーー滅亡へと昇華した。これにより同族間の争いなどに構っている余裕はなくなった。それこそ手と手を取り合い協力しなければ人族は存続していくことが出来なかった。
しかしそれはもう過去の話。人族の長所は成長にある。己を磨き道具を磨き知恵を磨く。様々な切磋琢磨の末に人族は魔物を凌駕し始めた。
無論全ての魔物をという話ではない。低レベルであれば多くの冒険者が。中位、高位でも少なくない冒険者が渡り合えるようになってきた。
その事が均衡を崩して初めてしまった。魔物を駆逐し人族の支配領域が広がるにつれて危惧していた驕りが見え始めた。人族は魔族を凌駕する。ならば魔王は完全討伐されねばならない。そう考える者が現れてもおかしな事ではない。
それはこのシステムの欠点といってもいい。だが同時に根幹でもありそれ無くしてはシステムは成立しない。
ーーそれはごく一部の者しかシステムの存在を知らないという事。
知性ある存在は余程の覚悟がなければ己を道化と化す事はできない。様々な欲求欲望により必ず破綻する。
幸か不幸かこの世界にはそれが出来る存在がいて人族を導く意思があった。それは各地で世界を支える礎として在り、それらもまた頂点を頂点ならざるものとする役割を担っていた。そういう意味では彼らこそが頂点なのだが、彼らは種族でなく個体だった。それも両手の指で足りてしまうほどの人数。
そう。この世界の『王』たちだ。
彼らは直接的な天敵として魔族を用意し、間接的な天敵として彼ら自身を用いた。圧倒的な存在として在る事で決して人族を奢らせぬようにする為。そして仮想敵である魔族を最大限に活用する為。故に彼らは時に人と関わり導き、対魔族用の武具を勇者に与えた。
「ーーさて、話を続けましょう。天敵システムというよくできた抑止力ですが、将来システムがその程をなさなくなった時どうなるでしょうか?」
「……大国同士が争うというの?」
「いや、現状維持で十分だと……」
「ルクス、お前も貴族なら目を背けるな。十中八九戦争が起きる。今は五大国が連合を組み魔王討伐という大義名分を掲げているからいいが、それがなくなればそれぞれの国が抱える不満を抑える事はできまい。すぐにとは言わないが諍いはやがて戦争へと発展するだろう」
「我らの結束はその程度ではーー」
「その程度……だねぇ。今でも聖王国がリーダーである事を不満に思う国があるくらいだからねぇ。表面上は仲良くしていても裏では互いに探り合いさね。私が言うのもなんだけれどねぇ」
「………………」
「敵の敵は味方か。それとも共通の脅威があるからこその結束か。いずれにしろその時が来れば世界は動くだろう」
「そうよ、その時がいつ来るかはわからないわ。それこそずっと来ないかもしれないじゃない!?」
「ーーでは勇者は無駄死にするのですか?」
「あっーー」
「システムの存続には魔王が必要です。そして定期的に挑み敗北する存在が必要です。少数精鋭の勇者による魔王討伐というのはそういうことです。私たち魔族が奴隷であるとすれば勇者は生贄ですね」
「………………」
「そんなこと……」
「そんな事ありませんか? 確かにそうかもしれませんね。知らなければ誰もそうだとは思わないでしょう。でも知ってしまった以上あなた方は勇者が生贄だと認識しました。まぁ奴隷の私が言うのもなんですけれども……」
重苦しい沈黙。あらまぁ、私の小粋なユーモアが滑ったみたいじゃないですか。まったくもうっ!(笑)
「ーーここであなたを殺してなかった事にすれば……」
「そうですね。そういう手段もありますね。そして何食わぬ顔で魔王へと挑む勇者を送り出せますか?」
「それはーー」
「難しいですよね。積年の悲願を達成できてもその先には新たな火種があるわけですからね。しかも魔王を倒したところで魔物の脅威は無くなりません。それは遠くない将来に誰かが疑問に思うことでしょう。魔王を倒したのに何故魔物が跋扈し続けるのか? 魔王討伐に意味はあったのか? と。魔族と魔物が無関係なら魔王討伐はなんだったのかと。そして人々は気付くでしょう。他の種族と人族との認識の違いに……」
「考えたくない未来だな。魔王を倒せば世界は平和になる。そう思えばこその結束。だが事実は異なる。魔王が存在するからこその結束か。勇者とはとんだ道化だな」
「さて、勇者パーティーの皆様ーーああ、今のところは(仮)としておきましょうか? まだ認めていただいていませんので。ですがその辺りは気にせず話を進めますね。次は魔王のお話ですーー」
当初は意を唱えていたお姉様方もいくつかの具体例を挙げていくとその勢いは弱くなり、遂には無言となった。
私が見る限り一番動揺が少ないのはメルさんだろう。王国の諜報部に所属する暗殺者でもある彼女はひょっとしたら知っていたのかもしれない。
魔族と人族の関係。その成り立ち。人族に伝わる話だけが他と違うこと。
それらを一つ一つ検証していけば自ずと答えに辿り着く。でもそれをする事は決して容易なことではない。自分たちの悪行を認める事は誰にとっても難い事だと思う。しかもそれが数百年、いや、数千年に渡るとなればもうどうしていいのかわからない。それが本心ではないだろうか。
「……もしその話が事実だとしたらーー」
「事実ですよ? 間違いなく。ただし私が知るのも断片に過ぎません。始まりとそして今だけです。その間の長い年月の事は様々な書物などから知っただけです。信じられない気持ちは十分に理解できますが……」
「そうだな。確かに信じられない気持ちはある。だが俺は……俺たちは魔族を知らない。会ったこともない。目の前で鑑定してもまだ君が魔族だと信じられないでいる。俺たちが聞いていた話は何だったのか?」
「ルクス……」
「ここまでお話したのではっきり言いますが、人族と魔族の関係は仕組まれたものです。本来ならここまで悪意に満ちた関係にはならないはずでした」
「どういうことだ?」
「詳細は省きますが、特定種族の単独繁栄は滅亡への入り口です。だからこそ人に対する天敵が必要でした。その為に作られたのが人より優れた人に似た種族。そして争いを好まぬ性質を与えられた存在、魔族です」
「なんだと……」
「そんなーー!?」
「私たちの祖先はあなた方人族の天敵として人族が驕らぬ為に用意されたのです。今も私たち魔族は果ての島で勇者がやってくるのを待っています。魔族が、魔王がいる限り平和な世界は訪れない。そう思い込ませる事で魔王がいる限り人族は互いに手を取り合うことができる。残念ながらその枷がなくなった時……人族はお互いを尊重しあえますか?」
「「「………………」」」
「嫌な質問でしたね。絶対などとは申しませんが、恐らく無理でしょう。ですがこれは人族に限った話ではありません。生態系の頂点とはそういうものなのです。だからこそその抑えが必要だった。そしてその抑えはコントロールされなければならない。そうでなければ人族を繁栄させるための天敵として成り立ちません」
「ーーそんな! それではまるでーー」
「ある意味では奴隷ですね、人族の。人族の繁栄の為だけに作られた人族を傲慢たらしめぬ為の枷。それが私たち魔族です」
ショックだろうか? ショックだろうな。ショックだと思う。まったく酷い話だ。
『天敵システム』。
生態系の頂点を滅亡させない為の種族保護・繁栄、衰退抑止制御。考え方や視点によってはとても都合のいい便利な、そして画期的なシステムかもしれない。
生態系の頂点が自ら仮想敵を作り出しそれに対抗するべく一致団結する。なるほど、同族同士で争っている場合ではない。そんな隙を見せる訳にはいかない。そんな事をすれば己らが滅びてしまう訳だから。
まぁ少なくとも隙が有ろうと無かろうと魔族側から攻める事はないのだけれど、そこに魔物を絡めさせたところがこのシステムの妙だろうか。
本体無関係な第三勢力をあたかも敵勢力とみなす事で隙は己の敗北ーー滅亡へと昇華した。これにより同族間の争いなどに構っている余裕はなくなった。それこそ手と手を取り合い協力しなければ人族は存続していくことが出来なかった。
しかしそれはもう過去の話。人族の長所は成長にある。己を磨き道具を磨き知恵を磨く。様々な切磋琢磨の末に人族は魔物を凌駕し始めた。
無論全ての魔物をという話ではない。低レベルであれば多くの冒険者が。中位、高位でも少なくない冒険者が渡り合えるようになってきた。
その事が均衡を崩して初めてしまった。魔物を駆逐し人族の支配領域が広がるにつれて危惧していた驕りが見え始めた。人族は魔族を凌駕する。ならば魔王は完全討伐されねばならない。そう考える者が現れてもおかしな事ではない。
それはこのシステムの欠点といってもいい。だが同時に根幹でもありそれ無くしてはシステムは成立しない。
ーーそれはごく一部の者しかシステムの存在を知らないという事。
知性ある存在は余程の覚悟がなければ己を道化と化す事はできない。様々な欲求欲望により必ず破綻する。
幸か不幸かこの世界にはそれが出来る存在がいて人族を導く意思があった。それは各地で世界を支える礎として在り、それらもまた頂点を頂点ならざるものとする役割を担っていた。そういう意味では彼らこそが頂点なのだが、彼らは種族でなく個体だった。それも両手の指で足りてしまうほどの人数。
そう。この世界の『王』たちだ。
彼らは直接的な天敵として魔族を用意し、間接的な天敵として彼ら自身を用いた。圧倒的な存在として在る事で決して人族を奢らせぬようにする為。そして仮想敵である魔族を最大限に活用する為。故に彼らは時に人と関わり導き、対魔族用の武具を勇者に与えた。
「ーーさて、話を続けましょう。天敵システムというよくできた抑止力ですが、将来システムがその程をなさなくなった時どうなるでしょうか?」
「……大国同士が争うというの?」
「いや、現状維持で十分だと……」
「ルクス、お前も貴族なら目を背けるな。十中八九戦争が起きる。今は五大国が連合を組み魔王討伐という大義名分を掲げているからいいが、それがなくなればそれぞれの国が抱える不満を抑える事はできまい。すぐにとは言わないが諍いはやがて戦争へと発展するだろう」
「我らの結束はその程度ではーー」
「その程度……だねぇ。今でも聖王国がリーダーである事を不満に思う国があるくらいだからねぇ。表面上は仲良くしていても裏では互いに探り合いさね。私が言うのもなんだけれどねぇ」
「………………」
「敵の敵は味方か。それとも共通の脅威があるからこその結束か。いずれにしろその時が来れば世界は動くだろう」
「そうよ、その時がいつ来るかはわからないわ。それこそずっと来ないかもしれないじゃない!?」
「ーーでは勇者は無駄死にするのですか?」
「あっーー」
「システムの存続には魔王が必要です。そして定期的に挑み敗北する存在が必要です。少数精鋭の勇者による魔王討伐というのはそういうことです。私たち魔族が奴隷であるとすれば勇者は生贄ですね」
「………………」
「そんなこと……」
「そんな事ありませんか? 確かにそうかもしれませんね。知らなければ誰もそうだとは思わないでしょう。でも知ってしまった以上あなた方は勇者が生贄だと認識しました。まぁ奴隷の私が言うのもなんですけれども……」
重苦しい沈黙。あらまぁ、私の小粋なユーモアが滑ったみたいじゃないですか。まったくもうっ!(笑)
「ーーここであなたを殺してなかった事にすれば……」
「そうですね。そういう手段もありますね。そして何食わぬ顔で魔王へと挑む勇者を送り出せますか?」
「それはーー」
「難しいですよね。積年の悲願を達成できてもその先には新たな火種があるわけですからね。しかも魔王を倒したところで魔物の脅威は無くなりません。それは遠くない将来に誰かが疑問に思うことでしょう。魔王を倒したのに何故魔物が跋扈し続けるのか? 魔王討伐に意味はあったのか? と。魔族と魔物が無関係なら魔王討伐はなんだったのかと。そして人々は気付くでしょう。他の種族と人族との認識の違いに……」
「考えたくない未来だな。魔王を倒せば世界は平和になる。そう思えばこその結束。だが事実は異なる。魔王が存在するからこその結束か。勇者とはとんだ道化だな」
「さて、勇者パーティーの皆様ーーああ、今のところは(仮)としておきましょうか? まだ認めていただいていませんので。ですがその辺りは気にせず話を進めますね。次は魔王のお話ですーー」
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