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第二章:プリンセス、岐路に立つ
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「ーーふぇぇぇっ!?」
「どうした?」
「い、いえ。なんでもないわよ!」
咄嗟のことで思わず素で答えてから尋ねられた相手が天空王だと気がついた。即座に謝り倒すが相手は全く気にしていなかった。天空王が懐の広い人でよかった。
「それで、用意はいいのか?」
「え、あ、はい……じゃなくて、ちょっと待ってください!」
シーラくんの背に隠れて小声でアンに話しかける。
もう一度ステータスを見せてもらうと……。
======
名前:キラリ・フロース・ヒストリア
種族:桃色魔族
性別:女
年齢:16
レベル:289(+87)
生命力:100/100
魔力:9999/9999
体力:20
筋力:20
敏捷力:120(+100)
知力:70(+50)
器用さ:40(+20)
精神力:20
運:55(+15)
基本スキル/名称:レベル
・礼儀作法:4
・魔法:100
・受胎制御:10
・魔狼招来:2
・魔法改変:2(UP)
パッシブスキル/名称:レベル
・耐性(快楽):-10
・誘惑:8
・依存(快楽):10
・属性(M):3
・百合の花園:3
・調教:1
・属性(人妻):1(NEW)
特殊スキル/名称:レベル
▲種族特性:桃色魔族
・依存(快楽)スキル取得
・耐性(快楽)スキル取得
・誘惑スキル取得
・受胎制御スキル取得
・特殊成長タイプ(愛)
・レベル限界突破
▲種族特性:スライム
・軟体
・吸収
・媚薬体液
▲魔狼王の加護
・敏捷力+100
・敏捷力限界突破
・魔狼招来スキル取得
▲百合の烙印
・器用さ+20
・百合の花園スキル取得
▲四神の洗礼(白帝)
・知力+50
・魔法改変スキル取得
======
うん。やっぱり見間違いじゃなかった。
レベル物凄く上がってる!? なんで!? エ○チ一回で一上がるわけじゃないの!? 確かに多少回数が合わないような気がしてはいたけれど、いつも正確な回数を覚えていないから大体合ってるって思っていたのに……。今回は間違えようがない。
昨日はシーラ様と三回しかしていないもの! ホントはもっとしたかったけど、継承の儀があるからって我慢したもん!!
「………………」
……って何言ってんの私!? めちゃくちゃ恥ずかしいし!! とにかく、そういう話じゃなくてレベルが凄く上がってるって事。以上。
……えっと、とにかく! そういうことなのよ!
それと……えへへ。
人妻ってまだ正式に奥さんにしてもらった訳じゃないのにな……えへへ。
「姫様、なんか気色悪いです……」
「あなたね……」
言うに事欠いて気色悪いって……仮にも私に仕えるお世話妖精でしょうに……。
でも、今ならそんな言葉も許せてしまうわ。だってシーラ様の妻だから!!
「ふふふ……」
あとは大きくは変化していなけれど、シーラのお姉ちゃんとかいう謎スキルの名称が変化している。もしかすると、今後天空王に変化するかもしれない。そう考えると凄いわね私。魔狼王に続いて天空王とまで体を重ねただなんて……ごめんね、キラリ。貴女の心はガルム様に向いているかもしれないけれど、私はシーラ様に抱かれてしまった。まだこの気持ちが男女のそれかどうかはわからないけれど、シーラくんの事は好きよ。
最初は小さな子供を保護しただけだったのに……何がどうなるかわからないものね。まさかその子とエ○チなことをして求婚されるだなんて……。
えへへ……。
「姫さーー」
「アンはシーラ様と一緒にいて……行ってきます!!」
「キラリ、気をつけて」
「はい、シーラ様!」
「お待たせしました」
「もういいのか?」
「はい!」
玉座に座る天空王。その隣に立つおじさまが鷹揚に頷いた。
「それでは第一試合を開始する。はじめ!!」
正面に立つ緑の髪の美少年。朱雀の継承候補者スウォンの従者。一体どのような力を持っているのか……? あの体格だと少なくとも戦士系ではなさそうね。そうすると私と同じ魔法使い系。でも多分普通の人間じゃなわよね……。ここはやっぱり少し探りを入れてみるべきよね……。
ーーでも下手に魔法で攻撃すると殺しちゃうだろうし……。
「ねぇねぇ、お姉さん……お胸大きいですね」
「……はい?」
いきなり想定外の言葉を投げかけられてビックリ。正直隙を見せてしまったのだけれど、幸いただ話しかけられただけ。でも見事に先制攻撃を受けた気分だわ。
「そのお胸でシーラ様をタラシ込んだんでしょ? うちの姫様がそれはもうご立腹で……ホント勘弁してくださいよ。自分のお胸が小さいからって僕に当たられてもねぇ? そう思いません?」
「え、あ、え……」
「そもそも、僕は戦闘能力は高くないのにこんな力で解決みたいなのに連れ出して……ホントに迷惑ですよ! お姉さんもそう思いません?」
「あ、はい……いや、そんなことは……」
ちょっと待って! こんな話し当人たちの前で出来ないじゃない。だいたいに私だってそんなに胸が大きいわけじゃないわ。大きいっていうのはあそこのーーえっ!? いない!?
誰もいない!? どういう事!? あ、まさか!?
「ーー意外と早く気がつきましたね……驚きました。お胸に栄養が行って頭は空っぽかと思っていたのに……」
「だから! 私だってそんなに胸が大きいわけじゃないわよ!!」
なんなのこの子!? っていうか、魔法? すでになんらかの術中にあるみたいだけど!? いつの間に!? まさか最初のあの一瞬の隙をつかれていたの!?
「あー気がついたので説明しますと、今こんな風になっています」
突然テレビみたいに目の前に映像が映し出された。
「ナニコレ?」
画面には蔦のようなものが絡み合って繭のようになったものが映っている。
「このままじゃ分かりにくいですねーー」
「ーーなっ!?」
モゾモゾと蠢いた蔦の繭の中から手が……そして足が見えて……えっ……まさかわたし!?
「せいかーい!! そうです! お姉さんでーす」
おめでとーー! とかパチパチパチー! とか白々しい事をしてくるけど……どういう事!? 開始の合図からほんの僅かな時間しか経っていないのに……。
「それで、悪いんだけど、姫様の要望で……僕の趣味じゃないんだけどね、姫様がどうしてもっていうから……」
映像の中、蠢く蔦が卑猥なモノを形作った。
「ちょっと! まさか!?」
「はーい。またまた大せいかーい! そうです、今からお姉さんにはみんなの見ている前で素敵な姿を披露していただきます!」
「ちょっと待って、こんなのないわ! ちゃんと戦いなさいよ!!」
イヤイヤないない!! 私そういう属性ないから!?
映像の中で私に纏わりつく蔦が……男の人の、その……アレみたいな形になって服の隙間から入り込んでいく。
「ちょっと!! 待って!! 待ってよお願い!!」
「ごめんねー姫様がどうしてもって言うからさー。ホントこういう事はしたくないんだよ僕としてはさー」
凄く嘘っぽい言葉。
「あ、ほら、今いいところだよ?」
内側から衣服が引き裂かれて素肌が露わになった。
「あっ……」
蔦が体を縛り上げて二つの膨らみを強調している。意識のない体は蔦にされるがままあられもない姿を皆に晒す。
「シーラ様……」
愛する人が辛そうに顔を背けている。他の継承者とその従者はニヤニヤといやらしい笑みを浮かべて私の姿を嘲っていた。
「やめてよ……」
ついにはアソコへと蔦が差し込まれた。意識がないのに感じているのか私の体がピクリと跳ねた。
無理やり捻じ込まれていく蔦のアレが瞬く間に愛液塗れになった。
それが卑猥な音を立てて激しく動く。音がない映像のはずなのに聞こえてきそうで……辛い……。
「シーラ様……」
辛い表情を浮かべるシーラ様にスウォンが寄り添う。まるで慰めるように体をピタリと着けて……。
何度か言葉を交わすと、スウォンの手を取るシーラ様!?
「ーーどうして!? なんでスウォンの手を取るの!? 今私を辱めているのは彼女の従者なのに……嘘よ! こんなはずないわよ!!」
「イヤイヤ、男なんてそんなものですよー。いくら好きでも目の前でこんな姿を晒されたら見切りを付けたくもなりますってー。ほら、もともとあの二人は婚約者ですしねー。まぁ元鞘って奴ですかねー」
「そんな……ウソ……」
陵辱される私の体。それを見捨てるかのように背を向けるシーラ様……。
「あ、いや……行かないでーー」
………………。
…………。
……。
「ーー何てね?」
「ーーえ!?」
何ていやらしい趣向なのかしら? こんな偽物の映像を作り出してまで。
「残念だけどこの映像の私は偽物ね……」
「はぁ? 認めたくないないのはわかるけどねー。これが今の君だよ? このまま死ぬまで犯されるんだよ!? 可哀想にねー」
「この空間? みたいなのを理解するのに少し時間がかかったけど、もういいかしら? あなたのつまらないエ□ドラマにはもう飽きてしまったわーー」
魔法改変ーー。
画面が真っ暗になる。
「まさか!?」
「はい、次の番組ね」
新たに映し出されたのは緑の髪の美少年。何も纏わぬ裸の彼が手足を何者かによって拘束されている。
「は?」
「美少年がむさ苦しいおっさんにやられるところなんて誰も興味がないと思うけどね……。随分私の事を好きにしてくれたんだしさ、これくらいはいいわよね?」
いきり勃つおじさんのあそこが美少年の口に押し込まれた! それを苦しそうにしかし恍惚とした表情でむしゃぶりつく美少年!!
「なんで! 待てやめろ!!」
「うわーこれはきついわ……」
同時に背後からお尻の穴にも別のおじさんのモノが捻じ込まれた。
涎を垂らして腰をくねらせる姿はいくら美少年でも耐え難いものがある。
上と下を交互に突かれてアヘ顔を晒す美少年。
「あらあら、随分と気持ちよさそうにしているわね? そういう性癖でもあるのかしら?」
「やめろ……」
打って変わって低い声で唸る。
「私がそう言った時あなたはどうしたかしら?」
「くそ! やめろって言ってるだろうが!!」
画面の中の美少年は口の中に白濁した精を吐き出されていた。
口から溢れるそれはとても見れたものではない。
あー私こういうのは無理だわ……。
「くそ、くそっ! なんで!! どうして僕の制御を受け付けない!? どういう事だ! 何をした!? こんなの、こんなの嫌だ!! 偽りだと言えどもこの僕が、この僕が男に犯されるなどあってはならない!!」
「そうでもないわよ? だってほら、あなたの後ろにもいるじゃない? 逞しい殿方が……」
「そんな事がある……わけ……!?」
そう彼の背後に映像に出ているのとそっくりなむさ苦しい男が立っていた。勿論いきり勃つアレを剥き出しにして。
「あ、あ……嘘だ! これは僕が作った偽りの世界だ! なぜこんなものがここにいるんだ!?」
「あら、あなたにできるなら私にできてもおかしくはないでしょう? ほら、お相手が待ち兼ねているわよ?」
背後からがしりとり掴まれ一気に衣服を剥ぎ取られる。
「や、やめろ!! 来るな!!」
手を振り足をバタつかせるが彼の力程度では逞しい男たちはビクともしない。
手足を抑えつけられてまるで映像を再現するかのように彼の体に男たちのアレが突き刺さる。
「うぐ、がは、あ、あ……」
男の人の体は異物を挿入するようには出来ていない。女の子のように濡れない。
肉を引き裂くような音と悲鳴にならない悲鳴が耳障りで、私の精神を蝕んでいくような気がする。
白濁した液で薄汚れていく美少年。
リアルでこれはきつい……。
やがて世界が歪み始めた。魔法が解ける。
そこはもとの広いホール。目の前には緑の髪の美少年。膝をつき口から涎を溢す様は……少々ダメージを与えすぎたかもしれない。やりすぎたかしら?
……いいえ、そんなことはないわ。たとえ作り物とはいえアレは許せない。
正気を取り戻し始めた対戦者に冷たい声で告げる。
「続き……する?」
「ヒィッ!?」
戦意を喪失した彼は私の前に屈した。
「どうやら勝負がついたようだな?」
「ええ……。見ている方にはつまらない勝負でしたでしょうが、私の勝ちです」
「何があったのだ?」
「お互いに精神的な攻撃を加えて、私が打ち勝った。ただそれだけですわ」
「……成る程、理解した。その方の勝利を認めよう。シーラよ、まずはお主の一勝だ」
「はい。キラリ、よくやってくれた」
「当然ですシーラ様……」
「どうした?」
「い、いえ。なんでもないわよ!」
咄嗟のことで思わず素で答えてから尋ねられた相手が天空王だと気がついた。即座に謝り倒すが相手は全く気にしていなかった。天空王が懐の広い人でよかった。
「それで、用意はいいのか?」
「え、あ、はい……じゃなくて、ちょっと待ってください!」
シーラくんの背に隠れて小声でアンに話しかける。
もう一度ステータスを見せてもらうと……。
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名前:キラリ・フロース・ヒストリア
種族:桃色魔族
性別:女
年齢:16
レベル:289(+87)
生命力:100/100
魔力:9999/9999
体力:20
筋力:20
敏捷力:120(+100)
知力:70(+50)
器用さ:40(+20)
精神力:20
運:55(+15)
基本スキル/名称:レベル
・礼儀作法:4
・魔法:100
・受胎制御:10
・魔狼招来:2
・魔法改変:2(UP)
パッシブスキル/名称:レベル
・耐性(快楽):-10
・誘惑:8
・依存(快楽):10
・属性(M):3
・百合の花園:3
・調教:1
・属性(人妻):1(NEW)
特殊スキル/名称:レベル
▲種族特性:桃色魔族
・依存(快楽)スキル取得
・耐性(快楽)スキル取得
・誘惑スキル取得
・受胎制御スキル取得
・特殊成長タイプ(愛)
・レベル限界突破
▲種族特性:スライム
・軟体
・吸収
・媚薬体液
▲魔狼王の加護
・敏捷力+100
・敏捷力限界突破
・魔狼招来スキル取得
▲百合の烙印
・器用さ+20
・百合の花園スキル取得
▲四神の洗礼(白帝)
・知力+50
・魔法改変スキル取得
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うん。やっぱり見間違いじゃなかった。
レベル物凄く上がってる!? なんで!? エ○チ一回で一上がるわけじゃないの!? 確かに多少回数が合わないような気がしてはいたけれど、いつも正確な回数を覚えていないから大体合ってるって思っていたのに……。今回は間違えようがない。
昨日はシーラ様と三回しかしていないもの! ホントはもっとしたかったけど、継承の儀があるからって我慢したもん!!
「………………」
……って何言ってんの私!? めちゃくちゃ恥ずかしいし!! とにかく、そういう話じゃなくてレベルが凄く上がってるって事。以上。
……えっと、とにかく! そういうことなのよ!
それと……えへへ。
人妻ってまだ正式に奥さんにしてもらった訳じゃないのにな……えへへ。
「姫様、なんか気色悪いです……」
「あなたね……」
言うに事欠いて気色悪いって……仮にも私に仕えるお世話妖精でしょうに……。
でも、今ならそんな言葉も許せてしまうわ。だってシーラ様の妻だから!!
「ふふふ……」
あとは大きくは変化していなけれど、シーラのお姉ちゃんとかいう謎スキルの名称が変化している。もしかすると、今後天空王に変化するかもしれない。そう考えると凄いわね私。魔狼王に続いて天空王とまで体を重ねただなんて……ごめんね、キラリ。貴女の心はガルム様に向いているかもしれないけれど、私はシーラ様に抱かれてしまった。まだこの気持ちが男女のそれかどうかはわからないけれど、シーラくんの事は好きよ。
最初は小さな子供を保護しただけだったのに……何がどうなるかわからないものね。まさかその子とエ○チなことをして求婚されるだなんて……。
えへへ……。
「姫さーー」
「アンはシーラ様と一緒にいて……行ってきます!!」
「キラリ、気をつけて」
「はい、シーラ様!」
「お待たせしました」
「もういいのか?」
「はい!」
玉座に座る天空王。その隣に立つおじさまが鷹揚に頷いた。
「それでは第一試合を開始する。はじめ!!」
正面に立つ緑の髪の美少年。朱雀の継承候補者スウォンの従者。一体どのような力を持っているのか……? あの体格だと少なくとも戦士系ではなさそうね。そうすると私と同じ魔法使い系。でも多分普通の人間じゃなわよね……。ここはやっぱり少し探りを入れてみるべきよね……。
ーーでも下手に魔法で攻撃すると殺しちゃうだろうし……。
「ねぇねぇ、お姉さん……お胸大きいですね」
「……はい?」
いきなり想定外の言葉を投げかけられてビックリ。正直隙を見せてしまったのだけれど、幸いただ話しかけられただけ。でも見事に先制攻撃を受けた気分だわ。
「そのお胸でシーラ様をタラシ込んだんでしょ? うちの姫様がそれはもうご立腹で……ホント勘弁してくださいよ。自分のお胸が小さいからって僕に当たられてもねぇ? そう思いません?」
「え、あ、え……」
「そもそも、僕は戦闘能力は高くないのにこんな力で解決みたいなのに連れ出して……ホントに迷惑ですよ! お姉さんもそう思いません?」
「あ、はい……いや、そんなことは……」
ちょっと待って! こんな話し当人たちの前で出来ないじゃない。だいたいに私だってそんなに胸が大きいわけじゃないわ。大きいっていうのはあそこのーーえっ!? いない!?
誰もいない!? どういう事!? あ、まさか!?
「ーー意外と早く気がつきましたね……驚きました。お胸に栄養が行って頭は空っぽかと思っていたのに……」
「だから! 私だってそんなに胸が大きいわけじゃないわよ!!」
なんなのこの子!? っていうか、魔法? すでになんらかの術中にあるみたいだけど!? いつの間に!? まさか最初のあの一瞬の隙をつかれていたの!?
「あー気がついたので説明しますと、今こんな風になっています」
突然テレビみたいに目の前に映像が映し出された。
「ナニコレ?」
画面には蔦のようなものが絡み合って繭のようになったものが映っている。
「このままじゃ分かりにくいですねーー」
「ーーなっ!?」
モゾモゾと蠢いた蔦の繭の中から手が……そして足が見えて……えっ……まさかわたし!?
「せいかーい!! そうです! お姉さんでーす」
おめでとーー! とかパチパチパチー! とか白々しい事をしてくるけど……どういう事!? 開始の合図からほんの僅かな時間しか経っていないのに……。
「それで、悪いんだけど、姫様の要望で……僕の趣味じゃないんだけどね、姫様がどうしてもっていうから……」
映像の中、蠢く蔦が卑猥なモノを形作った。
「ちょっと! まさか!?」
「はーい。またまた大せいかーい! そうです、今からお姉さんにはみんなの見ている前で素敵な姿を披露していただきます!」
「ちょっと待って、こんなのないわ! ちゃんと戦いなさいよ!!」
イヤイヤないない!! 私そういう属性ないから!?
映像の中で私に纏わりつく蔦が……男の人の、その……アレみたいな形になって服の隙間から入り込んでいく。
「ちょっと!! 待って!! 待ってよお願い!!」
「ごめんねー姫様がどうしてもって言うからさー。ホントこういう事はしたくないんだよ僕としてはさー」
凄く嘘っぽい言葉。
「あ、ほら、今いいところだよ?」
内側から衣服が引き裂かれて素肌が露わになった。
「あっ……」
蔦が体を縛り上げて二つの膨らみを強調している。意識のない体は蔦にされるがままあられもない姿を皆に晒す。
「シーラ様……」
愛する人が辛そうに顔を背けている。他の継承者とその従者はニヤニヤといやらしい笑みを浮かべて私の姿を嘲っていた。
「やめてよ……」
ついにはアソコへと蔦が差し込まれた。意識がないのに感じているのか私の体がピクリと跳ねた。
無理やり捻じ込まれていく蔦のアレが瞬く間に愛液塗れになった。
それが卑猥な音を立てて激しく動く。音がない映像のはずなのに聞こえてきそうで……辛い……。
「シーラ様……」
辛い表情を浮かべるシーラ様にスウォンが寄り添う。まるで慰めるように体をピタリと着けて……。
何度か言葉を交わすと、スウォンの手を取るシーラ様!?
「ーーどうして!? なんでスウォンの手を取るの!? 今私を辱めているのは彼女の従者なのに……嘘よ! こんなはずないわよ!!」
「イヤイヤ、男なんてそんなものですよー。いくら好きでも目の前でこんな姿を晒されたら見切りを付けたくもなりますってー。ほら、もともとあの二人は婚約者ですしねー。まぁ元鞘って奴ですかねー」
「そんな……ウソ……」
陵辱される私の体。それを見捨てるかのように背を向けるシーラ様……。
「あ、いや……行かないでーー」
………………。
…………。
……。
「ーー何てね?」
「ーーえ!?」
何ていやらしい趣向なのかしら? こんな偽物の映像を作り出してまで。
「残念だけどこの映像の私は偽物ね……」
「はぁ? 認めたくないないのはわかるけどねー。これが今の君だよ? このまま死ぬまで犯されるんだよ!? 可哀想にねー」
「この空間? みたいなのを理解するのに少し時間がかかったけど、もういいかしら? あなたのつまらないエ□ドラマにはもう飽きてしまったわーー」
魔法改変ーー。
画面が真っ暗になる。
「まさか!?」
「はい、次の番組ね」
新たに映し出されたのは緑の髪の美少年。何も纏わぬ裸の彼が手足を何者かによって拘束されている。
「は?」
「美少年がむさ苦しいおっさんにやられるところなんて誰も興味がないと思うけどね……。随分私の事を好きにしてくれたんだしさ、これくらいはいいわよね?」
いきり勃つおじさんのあそこが美少年の口に押し込まれた! それを苦しそうにしかし恍惚とした表情でむしゃぶりつく美少年!!
「なんで! 待てやめろ!!」
「うわーこれはきついわ……」
同時に背後からお尻の穴にも別のおじさんのモノが捻じ込まれた。
涎を垂らして腰をくねらせる姿はいくら美少年でも耐え難いものがある。
上と下を交互に突かれてアヘ顔を晒す美少年。
「あらあら、随分と気持ちよさそうにしているわね? そういう性癖でもあるのかしら?」
「やめろ……」
打って変わって低い声で唸る。
「私がそう言った時あなたはどうしたかしら?」
「くそ! やめろって言ってるだろうが!!」
画面の中の美少年は口の中に白濁した精を吐き出されていた。
口から溢れるそれはとても見れたものではない。
あー私こういうのは無理だわ……。
「くそ、くそっ! なんで!! どうして僕の制御を受け付けない!? どういう事だ! 何をした!? こんなの、こんなの嫌だ!! 偽りだと言えどもこの僕が、この僕が男に犯されるなどあってはならない!!」
「そうでもないわよ? だってほら、あなたの後ろにもいるじゃない? 逞しい殿方が……」
「そんな事がある……わけ……!?」
そう彼の背後に映像に出ているのとそっくりなむさ苦しい男が立っていた。勿論いきり勃つアレを剥き出しにして。
「あ、あ……嘘だ! これは僕が作った偽りの世界だ! なぜこんなものがここにいるんだ!?」
「あら、あなたにできるなら私にできてもおかしくはないでしょう? ほら、お相手が待ち兼ねているわよ?」
背後からがしりとり掴まれ一気に衣服を剥ぎ取られる。
「や、やめろ!! 来るな!!」
手を振り足をバタつかせるが彼の力程度では逞しい男たちはビクともしない。
手足を抑えつけられてまるで映像を再現するかのように彼の体に男たちのアレが突き刺さる。
「うぐ、がは、あ、あ……」
男の人の体は異物を挿入するようには出来ていない。女の子のように濡れない。
肉を引き裂くような音と悲鳴にならない悲鳴が耳障りで、私の精神を蝕んでいくような気がする。
白濁した液で薄汚れていく美少年。
リアルでこれはきつい……。
やがて世界が歪み始めた。魔法が解ける。
そこはもとの広いホール。目の前には緑の髪の美少年。膝をつき口から涎を溢す様は……少々ダメージを与えすぎたかもしれない。やりすぎたかしら?
……いいえ、そんなことはないわ。たとえ作り物とはいえアレは許せない。
正気を取り戻し始めた対戦者に冷たい声で告げる。
「続き……する?」
「ヒィッ!?」
戦意を喪失した彼は私の前に屈した。
「どうやら勝負がついたようだな?」
「ええ……。見ている方にはつまらない勝負でしたでしょうが、私の勝ちです」
「何があったのだ?」
「お互いに精神的な攻撃を加えて、私が打ち勝った。ただそれだけですわ」
「……成る程、理解した。その方の勝利を認めよう。シーラよ、まずはお主の一勝だ」
「はい。キラリ、よくやってくれた」
「当然ですシーラ様……」
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