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第2章
首輪をつけられるファルネーゼ ファルネーゼ視点
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【ファルネーゼ視点】
「あたしが……グランディの下僕?」
あたしは寮のベッドで寝込んでいた。
決闘のあと、あたしは国王陛下から「グランディの下僕」になるよう命じられた。
下僕――つまり、グランディの命令には絶対服従。
侯爵令嬢のあたしが、貴族最底辺の準男爵令息に、命令される……
「ファルネーゼお嬢様。薬草茶をお持ちしました」
薬草で作ったお茶を、メイドのセリスが持ってきてくれた。
「ふん……っ! そんなもの、要らないわよ!」
あたしは布団を頭から被る。
「しかし、薬草茶をご所望になられたのは、ファルネーゼお嬢様ですよ?」
「……つっ! うるっさいわね……っ! もう飲みたくないのよっ!」
「はあ……そうですか……。とりあえず、テーブルに置いておきますね」
「な、なによ……っ! アンタまでグランディみたいに偉そうに……っ!」
「別に偉そうでも何でもありません。わたくしはただ、仕事をしているだけです」
はあ……と、セリスは大きなため息をつく。
(メイドまであたしを舐め始めたわね……)
「お嬢様、早く起きてください。やることがあります」
「なによやることって……? 今日はあたしはずっと寝てるから……っ!」
「これです!」
セリスがあたしに見せたもの。
それは――鈴のついた、銀の首輪だった。
「く、首輪……? なにするつもりよ……? 頭おかしくなったの??」
「わたくしの頭は極めて正常です。今から、この首輪をお嬢様に装着します」
ばっと、セリスはベッドからあたしを引き剥がした。
「!! アンタ、メイドのくせになにを……」
「国王陛下のご命令です。この【下僕の首輪】を装着するのです」
「……う、ウソでしょ? 【下僕の首輪】って……奴隷がつけるものじゃない……。国王陛下がそんな酷い命令をするわけないじゃない……」
【下僕の首輪】――奴隷がつける魔道具。
装着すれば、契約魔法で【主人】と定めた者に逆らえなくなる。
【下僕】の意思とは関係なく、【主人】の命令にはどんなことでも強制的に従うことになる。
たとえば、【主人】が「死ね」と言えば、【下僕】は死ぬことになる。
もしもグランディが……えっちなことをあたしに命令すれば、それも……
(いや……そんなの、絶対に嫌……っ!!)
「ファルネーゼお嬢様、残念ながらウソではありません。ここに、国王陛下の勅令書があります」
セリスがあたしの目の前に、一枚の羊皮紙をつきつける。
「いやいや……そんなはずないわ。絶対にそんなはず……」
あたしは羊皮紙を手に取る。
(国王陛下の魔法印がついているわ……)
まぎれもなく、国王陛下の勅令書。
つまり、ここに書かれていることは、国王陛下直々の命令なわけで……
「ファルネーゼお嬢様、運命からは逃げられません。【下僕の首輪】をつけてください」
セリスはベッドに上がって、あたしに迫ってくる。
「いや……やめて……。グランディの下僕になるなんて……」
「……これは国王陛下のご命令です。それに、ファルネーゼお嬢様は【誓約】しました。【なんでもする】と……。貴族が【誓約】を破るつもりですか?」
「ぐぬぬ……っ! そ、そういうわけじゃないけど……」
たしかにあたしは、誓約した。
――「賭けに負けたら、なんでもする」と。
だからセリスの言っていることは、正論。
あたしは反論できない……
「でも……わざわざ【下僕の首輪】までつけることないじゃない? ちゃんとグランディの言うことは聞くから……」
「ダメです。勅令書にあります。【ファルネーゼが逃げないように、絶対に絶対に、この首輪をつけるべし!】だそうです。ふふ」
「……なんだかアンタ、楽しそうね」
「いえいえ、そんな滅相もございません。ファルネーゼお嬢様に首輪をつけるなんて、わたくしも心が痛みます……っ!」
と、セリスは神妙な顔をしつつも、目が明らかに笑っている。
あたしに【下僕の首輪】をつけることを、楽しんでいる……
「ウソね。本当は楽しんでるでしょ……っ!」
「本当にイヤなんですよ。今までわたくしをイジメていたファルネーゼお嬢様に犬の首輪をつけるなんて……もう、イヤでイヤでたまらないんですよおぉぉ……っ!」
「どう見ても楽しんでるでしょ……」
今までバカにされていた相手に首輪をつけるのは、やっぱりスカッとするみたいだ。
(セリスからしたら、きっと「ざまぁwww」って感じなのね……)
「さあ……ファルネーゼお嬢様。【下僕の首輪】をつけましょう……。うふふふ……」
「ちょっと! 笑ってるじゃない……。いや……待って! やめてえええええええっ!」
★
「ふふふ……ファルネーゼお嬢様、とっても似合ってますよ♡」
「ううう……なんであたしがこんな目に……」
あたしは鏡の前に立っていた。
銀色の首輪が、しっかりとあたしの首についている。
(これであたしはグランディの下僕なのね……イヤ! 絶対にイヤ!)
「明日からグランディ様の【下僕】として、ずっとグランディ様の側にいることになります」
「え……っ? アイツの側にいないといけないわけ?」
「だってファルネーゼお嬢様は、グランディ様の下僕ですもの。グランディ様の側にいないといけません」
「ずっと、グランディと、一緒にいる……」
想像すると、なんだか胸がドキドキしてきて――
「ファルネーゼお嬢様……?」
セリスがあたしの顔を覗き込んでくる。
「顔が赤いですよ? 熱でもあるのでしょうか……?」
「ち、違うわよ……っ!」
あたしの触れようとしたセリスの手を、振り払う。
「あ……! もしかして……なるほど。そういうことですか……」
セリスがニヤニヤしながら、あたしを見ている。
「な、なによ……その気色悪いニヤついた顔は……?」
「別に~~! なんでもありませんが」
「絶対になんかあるでしょ……っ! はっきり言いなさいよ!」
「……仕方ないですね。ファルネーゼお嬢様、グランディ様の【下僕】になれて、本当は嬉しいんじゃありませんか?」
「な、な、な……なにいってるのかしら……? あたしがクソグランディの【下僕】になりたいわけないじゃない……っ! ば、バカじゃないの……っ!」
あたしはつい叫んでしまう。
その姿を見たセリスは、もっとニヤニヤと笑ってくる。
「ふふ。じゃあ、そういうことにしておきましょう」
「あたしがグランディの【下僕】になりたいわけないじゃない……本当に本当に、あり得ないだからねっ!」
「あたしが……グランディの下僕?」
あたしは寮のベッドで寝込んでいた。
決闘のあと、あたしは国王陛下から「グランディの下僕」になるよう命じられた。
下僕――つまり、グランディの命令には絶対服従。
侯爵令嬢のあたしが、貴族最底辺の準男爵令息に、命令される……
「ファルネーゼお嬢様。薬草茶をお持ちしました」
薬草で作ったお茶を、メイドのセリスが持ってきてくれた。
「ふん……っ! そんなもの、要らないわよ!」
あたしは布団を頭から被る。
「しかし、薬草茶をご所望になられたのは、ファルネーゼお嬢様ですよ?」
「……つっ! うるっさいわね……っ! もう飲みたくないのよっ!」
「はあ……そうですか……。とりあえず、テーブルに置いておきますね」
「な、なによ……っ! アンタまでグランディみたいに偉そうに……っ!」
「別に偉そうでも何でもありません。わたくしはただ、仕事をしているだけです」
はあ……と、セリスは大きなため息をつく。
(メイドまであたしを舐め始めたわね……)
「お嬢様、早く起きてください。やることがあります」
「なによやることって……? 今日はあたしはずっと寝てるから……っ!」
「これです!」
セリスがあたしに見せたもの。
それは――鈴のついた、銀の首輪だった。
「く、首輪……? なにするつもりよ……? 頭おかしくなったの??」
「わたくしの頭は極めて正常です。今から、この首輪をお嬢様に装着します」
ばっと、セリスはベッドからあたしを引き剥がした。
「!! アンタ、メイドのくせになにを……」
「国王陛下のご命令です。この【下僕の首輪】を装着するのです」
「……う、ウソでしょ? 【下僕の首輪】って……奴隷がつけるものじゃない……。国王陛下がそんな酷い命令をするわけないじゃない……」
【下僕の首輪】――奴隷がつける魔道具。
装着すれば、契約魔法で【主人】と定めた者に逆らえなくなる。
【下僕】の意思とは関係なく、【主人】の命令にはどんなことでも強制的に従うことになる。
たとえば、【主人】が「死ね」と言えば、【下僕】は死ぬことになる。
もしもグランディが……えっちなことをあたしに命令すれば、それも……
(いや……そんなの、絶対に嫌……っ!!)
「ファルネーゼお嬢様、残念ながらウソではありません。ここに、国王陛下の勅令書があります」
セリスがあたしの目の前に、一枚の羊皮紙をつきつける。
「いやいや……そんなはずないわ。絶対にそんなはず……」
あたしは羊皮紙を手に取る。
(国王陛下の魔法印がついているわ……)
まぎれもなく、国王陛下の勅令書。
つまり、ここに書かれていることは、国王陛下直々の命令なわけで……
「ファルネーゼお嬢様、運命からは逃げられません。【下僕の首輪】をつけてください」
セリスはベッドに上がって、あたしに迫ってくる。
「いや……やめて……。グランディの下僕になるなんて……」
「……これは国王陛下のご命令です。それに、ファルネーゼお嬢様は【誓約】しました。【なんでもする】と……。貴族が【誓約】を破るつもりですか?」
「ぐぬぬ……っ! そ、そういうわけじゃないけど……」
たしかにあたしは、誓約した。
――「賭けに負けたら、なんでもする」と。
だからセリスの言っていることは、正論。
あたしは反論できない……
「でも……わざわざ【下僕の首輪】までつけることないじゃない? ちゃんとグランディの言うことは聞くから……」
「ダメです。勅令書にあります。【ファルネーゼが逃げないように、絶対に絶対に、この首輪をつけるべし!】だそうです。ふふ」
「……なんだかアンタ、楽しそうね」
「いえいえ、そんな滅相もございません。ファルネーゼお嬢様に首輪をつけるなんて、わたくしも心が痛みます……っ!」
と、セリスは神妙な顔をしつつも、目が明らかに笑っている。
あたしに【下僕の首輪】をつけることを、楽しんでいる……
「ウソね。本当は楽しんでるでしょ……っ!」
「本当にイヤなんですよ。今までわたくしをイジメていたファルネーゼお嬢様に犬の首輪をつけるなんて……もう、イヤでイヤでたまらないんですよおぉぉ……っ!」
「どう見ても楽しんでるでしょ……」
今までバカにされていた相手に首輪をつけるのは、やっぱりスカッとするみたいだ。
(セリスからしたら、きっと「ざまぁwww」って感じなのね……)
「さあ……ファルネーゼお嬢様。【下僕の首輪】をつけましょう……。うふふふ……」
「ちょっと! 笑ってるじゃない……。いや……待って! やめてえええええええっ!」
★
「ふふふ……ファルネーゼお嬢様、とっても似合ってますよ♡」
「ううう……なんであたしがこんな目に……」
あたしは鏡の前に立っていた。
銀色の首輪が、しっかりとあたしの首についている。
(これであたしはグランディの下僕なのね……イヤ! 絶対にイヤ!)
「明日からグランディ様の【下僕】として、ずっとグランディ様の側にいることになります」
「え……っ? アイツの側にいないといけないわけ?」
「だってファルネーゼお嬢様は、グランディ様の下僕ですもの。グランディ様の側にいないといけません」
「ずっと、グランディと、一緒にいる……」
想像すると、なんだか胸がドキドキしてきて――
「ファルネーゼお嬢様……?」
セリスがあたしの顔を覗き込んでくる。
「顔が赤いですよ? 熱でもあるのでしょうか……?」
「ち、違うわよ……っ!」
あたしの触れようとしたセリスの手を、振り払う。
「あ……! もしかして……なるほど。そういうことですか……」
セリスがニヤニヤしながら、あたしを見ている。
「な、なによ……その気色悪いニヤついた顔は……?」
「別に~~! なんでもありませんが」
「絶対になんかあるでしょ……っ! はっきり言いなさいよ!」
「……仕方ないですね。ファルネーゼお嬢様、グランディ様の【下僕】になれて、本当は嬉しいんじゃありませんか?」
「な、な、な……なにいってるのかしら……? あたしがクソグランディの【下僕】になりたいわけないじゃない……っ! ば、バカじゃないの……っ!」
あたしはつい叫んでしまう。
その姿を見たセリスは、もっとニヤニヤと笑ってくる。
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「あたしがグランディの【下僕】になりたいわけないじゃない……本当に本当に、あり得ないだからねっ!」
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