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第2章
グランディさんを手に入れたい! シャルロッテ視点
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【シャルロッテ視点】
「グランディ様が勝ちましたね。お嬢様」
「そうね。わたしの予想通りだったわ」
わたし、シャルロッテは第1王女だ。
第1王子、クロードお兄様の妹。
で、メイドのアンナと部屋で話していた——
「今回の件で、クロード殿下は王位継承権者から外されました。ということは、お嬢様が——」
「そう。わたしが、王位に近づいたということ、ね」
わたしにとって、これはチャンスだ。
わたしが、王位に就くことができる。
「あの計画」を進めるためには、王位は必要だ。
「今のわたしには、有能な味方が必要。だから——」
「グランディ様を、お嬢様の陣営に引き込むのですね」
「察しがいいじゃない。グランディ様を手に入れないといけない……」
圧倒的不利な状況。
そこからの、大逆転勝利——
周囲から「絶対無理」「バカw」と言われようとも、戦略を立て、実行し、勝ちに行く。
グランディ様は、まさに勝つ側の人間。
どんな手を使っても、手に入れないといけない。
「わたしには、敵がいっぱいいるわ。特にエドモンド公爵が最近力をつけていて……」
「そのエドモンド公爵ですが、わたしの情報源によると、冒険者ギルド【栄光の剣】を買収したようです」
「マズイわね……。【栄光の剣】はSランクギルドで、王国トップの実力があるわ」
エノス・ノーデス・エドモンド公爵——
現国王の弟であり、貴族のトップ、貴族長の地位にある有力者。
表向きは王位に興味のないフリをしているが、裏では足場を固めて、王位を狙っている……
王位継承順位は3位。
つまり——王位継承順位2位のわたしが死ねば、エドモンド公爵は王位に就くことになる。
トップ冒険者ギルドを買収したことで、エドモンド公爵は、冒険者の支持を得たことになる。
もしエドモンド公爵がクーデターを起こす時は、冒険者たちはエドモンド公爵の味方に……
形勢はあたしにとって、ものすごぉぉぉく不利。
しかも——
「お父様は、エドモンド公爵の動きを知っているのかしら?」
「はい。国王陛下にはわたしから報告しました」
「で、お父様はなんて言っていたの?」
「【はっはっは! 我が娘のピンチだな! どう切り抜けるか楽しみだ……っ!】と、満面の笑みでおっしゃっていました」
「あのクソ親父……!」
「ダメですよ、お嬢様。国王陛下を【クソ】呼ばわりしはいけません」
「……クソ・クソ・クソぉぉぉ!」
「お、お嬢様……」
アンナが引いているが、あたしは【クソ】を連呼せずにはいられない。
無理もない。
だって実の父親が、娘のピンチを楽しんでいるのだから。
(まあ、お父様らしいけどね……)
「とにかく……エドモンド公爵に対抗しないと。冒険者を手に入れたのなら、次は——」
「アスラン商会、ですね」
「そうね。武力を手にしたら、次はお金。アスラン商会も抱き込まれたら本当に危険よ」
アスラン商会は、王国トップの商会。
ダンジョンから採掘される魔石の取引を、すべて独占している。
国家予算の2倍はお金を貯め込んでいるという噂。
エドモンド公爵の接近は、なんとしても阻止しなければ……っ!
「どんな手を使っても、グランディさんを手に入れなくちゃいけないわ。グランディさんは、わたしたちが勝つために絶対に必要不可欠」
「お嬢様……実は、エドモンド公爵もグランディ様に目をつけていたようで、近々接触をはかるつもりです」
「なるほどね。さすがはエドモンド公爵。じゃあ、すぐにでもグランディ様と接触しないと……」
「はい。お嬢様」
すっと、アンナは姿を消した。
アンナは代々王家に仕える暗殺者の一族。
あたしの命令は即座に実行する。
「ふふ。グランディさん。お会いできるのが楽しみです……♡」
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「そうね。わたしの予想通りだったわ」
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「今回の件で、クロード殿下は王位継承権者から外されました。ということは、お嬢様が——」
「そう。わたしが、王位に近づいたということ、ね」
わたしにとって、これはチャンスだ。
わたしが、王位に就くことができる。
「あの計画」を進めるためには、王位は必要だ。
「今のわたしには、有能な味方が必要。だから——」
「グランディ様を、お嬢様の陣営に引き込むのですね」
「察しがいいじゃない。グランディ様を手に入れないといけない……」
圧倒的不利な状況。
そこからの、大逆転勝利——
周囲から「絶対無理」「バカw」と言われようとも、戦略を立て、実行し、勝ちに行く。
グランディ様は、まさに勝つ側の人間。
どんな手を使っても、手に入れないといけない。
「わたしには、敵がいっぱいいるわ。特にエドモンド公爵が最近力をつけていて……」
「そのエドモンド公爵ですが、わたしの情報源によると、冒険者ギルド【栄光の剣】を買収したようです」
「マズイわね……。【栄光の剣】はSランクギルドで、王国トップの実力があるわ」
エノス・ノーデス・エドモンド公爵——
現国王の弟であり、貴族のトップ、貴族長の地位にある有力者。
表向きは王位に興味のないフリをしているが、裏では足場を固めて、王位を狙っている……
王位継承順位は3位。
つまり——王位継承順位2位のわたしが死ねば、エドモンド公爵は王位に就くことになる。
トップ冒険者ギルドを買収したことで、エドモンド公爵は、冒険者の支持を得たことになる。
もしエドモンド公爵がクーデターを起こす時は、冒険者たちはエドモンド公爵の味方に……
形勢はあたしにとって、ものすごぉぉぉく不利。
しかも——
「お父様は、エドモンド公爵の動きを知っているのかしら?」
「はい。国王陛下にはわたしから報告しました」
「で、お父様はなんて言っていたの?」
「【はっはっは! 我が娘のピンチだな! どう切り抜けるか楽しみだ……っ!】と、満面の笑みでおっしゃっていました」
「あのクソ親父……!」
「ダメですよ、お嬢様。国王陛下を【クソ】呼ばわりしはいけません」
「……クソ・クソ・クソぉぉぉ!」
「お、お嬢様……」
アンナが引いているが、あたしは【クソ】を連呼せずにはいられない。
無理もない。
だって実の父親が、娘のピンチを楽しんでいるのだから。
(まあ、お父様らしいけどね……)
「とにかく……エドモンド公爵に対抗しないと。冒険者を手に入れたのなら、次は——」
「アスラン商会、ですね」
「そうね。武力を手にしたら、次はお金。アスラン商会も抱き込まれたら本当に危険よ」
アスラン商会は、王国トップの商会。
ダンジョンから採掘される魔石の取引を、すべて独占している。
国家予算の2倍はお金を貯め込んでいるという噂。
エドモンド公爵の接近は、なんとしても阻止しなければ……っ!
「どんな手を使っても、グランディさんを手に入れなくちゃいけないわ。グランディさんは、わたしたちが勝つために絶対に必要不可欠」
「お嬢様……実は、エドモンド公爵もグランディ様に目をつけていたようで、近々接触をはかるつもりです」
「なるほどね。さすがはエドモンド公爵。じゃあ、すぐにでもグランディ様と接触しないと……」
「はい。お嬢様」
すっと、アンナは姿を消した。
アンナは代々王家に仕える暗殺者の一族。
あたしの命令は即座に実行する。
「ふふ。グランディさん。お会いできるのが楽しみです……♡」
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