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しおりを挟む結局梶浦の危惧していたようなことは何もなく、オーナーとの話し合いは穏やかに済んだ。
「わざわざ来てもらってすみませんでした。お友達も、帰りは気をつけて」
「はい、それじゃ失礼します」
丁寧に裏口まで見送られ、七緒は頭を下げた。梶浦も黙ったまま会釈をする。背を向けて歩き出すと、少し間を置いてからドアの閉まる音がした。
七緒は横を歩く梶浦を見上げる。
「な、大丈夫だっただろ」
「まあ…」
「心配のし過ぎだよ」
揶揄いまじりに言うと、梶浦は顔を顰めた。話し合いは終始和やかに進み、明日からまた七緒はバイトに出ることになっている。
『こんにちは奥井くん、昨日は本当に申し訳ありませんでした』
『いえ、もうそんな──』
『具合はどうですか、怪我は?』
『え、えと、もうなんとも…』
初めて会ったオーナーは昨夜の電話越しでも感じた通り、物腰の柔らかな六十代くらいの男性だった。深く頭を下げられて上手く喋れなくなった七緒を椅子に座らせ、ついて来てくれた梶浦にも丁寧に接してくれた。
『そうですか。病院には?』
『行くほどのことでもありませんし、友人が手当てしてくれたので』
『ああ、そうなんですか』
オーナーは梶浦を見て納得したように頷いた。
『あの、それで店長は…?』
事務所の中に姿が見えない。見回していると、オーナーが彼は休養をすることになったと言った。
『ストレスからくる疲労と睡眠障害でかなり情緒不安定になっていて、今は仕事ができる状態ではないと、今朝病院でそう診断されました。
『そうですか』
『でも、それとこれとは全く話が別なので、暴力を振るわれたのだから、警察に届け出てもらってもちろん構いません。奥井くんのいいようにしていいんですよ?』
どうしますか、と真摯な声でまっすぐに見つめられ、七緒は首を振った。
『警察沙汰にするつもりはないです』
『いいんですか?』
『はい。店長にはよくしてもらっていましたから』
少し不器用でそれほど気さくに話せる人ではなかったけれど、声を荒げて怒られたり乱暴な指導を受けたこともない。客の前では仕事と割り切って話をするが、彼は元々内向的な性格なのだろう。きっと人を殴ったのだって七緒が初めてだったに違いないのだ。
店長の背中にのしかかる揺らめきに必死で手を伸ばした。触れた瞬間ぱっと水泡が弾けるように消えていった。
奥井くん? 奥井くん?!
そう叫んでいた店長は憑き物が落ちたようにいつもの顔に戻り、握りしめた自分の手と事務所の床に倒れた七緒を交互に見比べていた。
かわいそうなほど、狼狽えて。
『そんなことは全然考えてもいません』
もっと早く。もっと早くに触れておくべきだった。
気づいていたのに。
おれがちゃんと消してさえいれば。
あんなことにはならなかったのかもしれない。
じくりと胸の奥が痛んで膝の上の手を握りしめた。
そうですか、とオーナーは軽く息を吐き、姿勢を正した。
『それと…、奥井くんの保護者の欄には施設の園長先生の名前がありましたが、私からひと言お詫びしても…』
『先生は関係ないです』
遮るように七緒は言った。
『おれはもう施設を出たので…、先生には黙っていて欲しいです』
オーナーは少し困った顔をした。食い下がられるかと思ったが、彼はわかりましたと小さく頷いた。
話が終わる気配に、あ、と七緒は声を上げた。
『なんですか?』
『あと、出来ればおれ、このままバイト続けたいんですけど』
一瞬驚いた顔をしたオーナーはくすりと笑った。
『もちろん、奥井くんが良ければ』
「オーナー良い人でよかったよ」
「そうだな」
バイトも辞めずに済んだ。明日からまたここで働ける。
「…でもよかったのか? またここで。バイト先なら他にいくらでもあるだろ?」
「まあそうだけど、おれはここがいい」
足下には長い影が出来ている。日暮れは思うよりもずっと早くなっていて、その影ももう夜の暗さに見えなくなりつつあった。
黙り込んだ気配に顔を上げると、梶浦は何か言いたそうな顔をしていた。きっと不思議なのだろう。あのスーパーに固執する自分が。
そうだよな、変って思うんだろうな。
篤弘にも言われたことがある。他にいくらでもあるのに、なぜだと。
『馬鹿だよなあおまえ』
ふと篤弘のことを思い出した。
あいつどうしてるだろう。
きっと今ごろ携帯には通知や着信がいくつも残されているはずだ。
──具合が悪いって今朝連絡があったってさ。
具合が?
ここ最近の篤弘にはあの揺らめきが視えない。前は触れても触れてもいつもゆらゆらと肩のあたりが水面のように揺れていた。それこそ、出会った頃からずっと──ここ一年は特にその波が激しく、七緒は注意していたのだけど──気がつけばぴたりとそれがなくなっていた。
いつから?
「……」
思い当たることがあるとすればひとつ。
(おれが倒れた日だ)
あのとき保健室に現れた篤弘は今まで見たことがないほど巨大な海月に飲み込まれていた。
そして、弾け飛んだ。
そうなったのは…
(詞乃が篤弘の手を掴んだから?)
おれに伸びてきた篤弘の手を、詞乃が。
あんな光景を見たことがない。
今の今まで深く考えなかったけれど、あれにはなにか意味があるのだろうか。
篤弘の様子が変なのも──
「…で、夕飯何がいい?」
「──え?」
とっさに言われたことの意味が理解出来ず、七緒は傍らを見上げた。
「え?」
「夕飯、何がいい?」
「ゆうはん…」
「せっかく一緒に帰るんだから、夕飯も一緒でいいだろ?」
ぽかんとした七緒に背を屈め、梶浦はその顔を覗き込んだ。
「嫌か?」
「そ、──そんなわけない、けど」
「けど?」
「──」
おれと食べていいの?
言おうとした言葉を七緒は飲み込んだ。
「今朝も一緒だったじゃん」
「今朝は今朝。それで、何にする?」
「え…えーと」
案外強引な梶浦はやんわりと七緒の退路を塞いでくる。気がつけばそうするしかなくなっていて、七緒は自分が作れそうな夕飯のメニューを思い浮かべていた。
簡単なパスタとか野菜炒め、炒飯に…
「あ、オムライス?」
「オムライス?」
言ってしまってから、しまったと七緒は思った。
このまえ梶浦に渡した食材もオムライスのものだった。
「え、いや違う、…っ、えと」
「オムライス好きなのか?」
「好きだけど、…」
「じゃあそれにしよう」
微笑む梶浦に七緒は自分の顔が赤くなるのが分かった。
子供っぽいって思われただろうか。
「おれはいい、けど…、詞乃は他のがいいんじゃねえの? なんか肉とか?」
「いや、それがいいよ」
それが?
それでいいよ、じゃなくて…?
「好きなの? オムライス」
「好きだよ」
その声に一瞬七緒は息を詰めた。
道に添って等間隔で立つ街灯が、薄闇の中に立つ梶浦の輪郭をぼんやりと浮かび上がらせている。その黒い瞳には夜の街の明かりが写り込んでいた。
「俺も好きだよ」
「……へえ」
そうなんだ。
どきどきと胸の奥が息苦しい。
「俺の部屋でいいだろ、どうせ携帯も忘れてるしな」
と梶浦が言った。
道すがらあったスーパーで買い物を済ませ、アパートに帰り着いたときにはすっかり陽が落ちていた。
「なんか余計なもんまで買った気がする…」
レジ袋をちらりと見て七緒は言った。節約しないと駄目なのに、行けばあれこれと欲しくなって買ってしまうのは悪い癖だ。
「そんなに買ってないだろ」
「でもさ…」
言いかけたとき、階段を男が下りてきた。足音に目を向けると男はさっと顔を逸らし、慌てたように駆け下りて横の道路を走って行った。
「あの人知ってるか?」
「いや…見たことないかも」
暗がりの中でちらりと見えた顔に見覚えはなかった。
梶浦の部屋のあたりにいたのだろうか。
誰だろう。
「他の部屋に来た人じゃない?」
「……かもな」
そう言いながらふたりで階段を上がり、梶浦の部屋に入った。
「詞乃、携帯探させて」
「ああ」
梶浦より先に七緒はリビングに向かった。殺風景な室内をぐるりと見回すと、ぽつんと置かれたベッドの上に携帯を見つけた。
「あったか?」
「うん」
あった、よかった。
心臓がどくどくと鳴っていた。
手に取って開く。
画面にはきっと通知がずらりと並んでいて…
「……」
「どうした?」
キッチンからかかった声に振り向き、七緒は首を振った。
「いや、なんでもない」
「電話?」
「なんにも…、佑都のメッセージが来てるだけ」
覚悟して見た携帯の画面には、高橋からのメッセージがひとつあるきりだった。
『なな先輩いま何してる?』
篤弘からはなにもない。
何も。
何ひとつ。
「高橋?」
「うん」
「何してるんだあいつは…」
「はは」
塾に行く高橋とは途中で別れた。今は勉強の真っ最中のはずだ。
「暇なんじゃない?」
梶浦に背を向け、七緒はひと通り確認していった。
なぜだろう。
絶対にあると思っていたのに。
本当に何の連絡も入っていない。
その事実に、すうっと、腹の底が冷めていく気がした。
「七緒、悪いけどこれ出して」
「あ、うん」
梶浦の声にはっとして振り返る。
ポケットに携帯を滑りこませ、七緒は梶浦のいるキッチンに向かった。
ほとんど梶浦が作ったオムライスはとても美味しかった。七緒が作るよりもずっと彼は料理が上手い。
「朝も思ったけど料理上手いよな」
「手慣れてるだけだよ」
「おれも結構やってたのになあ」
施設では食事の準備もやっていた。子供たちの要望を聞きながら予算とにらめっこしてそれっぽく作ったりして評判はよかったのだけど。
「ごちそうさまでした」
手を合わせ、使った皿を片付ける。作ってもらったのだから洗い物はやるというやり取りは梶浦が調理している間に済ませておいた。
流しに汚れ物を置き、朝も使ったスポンジに洗剤をつけた。
「誰かと飯食うのってやっぱいいよな」
水を流しながら何気なく言うと、梶浦がこちらを見た。
「ほらおれ、大人数で暮らすの長かったから、それに慣れちゃって。ひとり暮らし始めたのは良いけどご飯のときはなんかヘンに寂しくてさ」
「……」
「だからなんか嬉しいかも、こういうの」
梶浦が隣に越してきてこんなふうに食事が出来て、嬉しかった。ふたり分の弁当を作るのも楽しい。どんな顔して食べるのだろうと、人には言えないような馬鹿みたいな想像をしたりして──でも。
「今日はありがとな」
その人が目の前にいることには、どんなことも敵わない。
たまに、もしもまた時間が合ったら…
「七緒」
「え?」
ざあ、と流れる水から顔を上げると、梶浦がすぐそばに立っていた。
「これからずっと一緒に食事しないか?」
え、と七緒は目を見開いた。
「俺も七緒と一緒に食えて嬉しかった」
「でも…」
ずっと一緒に?
そんなこと出来るだろうか。
朝はともかく、夜は…
「夜、遅いし、待たせるじゃん」
「大丈夫だよ」
「でも──」
おまえ、──
「七緒、俺は」
そのとき携帯が鳴った。
七緒のではない。梶浦のだ。
「携帯鳴ってる」
「出なくていい」
「よくないだろ」
じっと見つめ合う。着信音はなかなか止まなかった。痺れを切らしたように梶浦が小さく息を吐いた。
「ちょっと待って」
梶浦はさっと七緒から離れ、床に置いた鞄から携帯を取り出した。
「──はい」
ぴくりと七緒の肩が揺れた。女性の声がかすかに漏れ聞こえる。
彼女だ。
「明日? 約束は明後日の──分かった」
笑いを含んだ声が有無を言わせぬように続き、ぷちりと聞こえなくなった。
「……」
梶浦は小さく何かを呟いてから通話を切った。
どく、どく、と心臓が音を立てる。
「ほら、おまえ駄目じゃん、結構いない日もあるのおれ知ってるし」
梶浦が何か言いたそうに口を開いた。
「それ、今のそれ彼女だろ?」
「…彼女?」
梶浦が一歩近づいて来た。
「おれ、前に一度おまえが女の人と一緒にいるところ見てるし、佑都も、そう言ってたし…」
「高橋が?」
「だからおれと飯食うとかそんなん出来ない約束──、っ」
二の腕を強く掴まれて七緒は顔を上げた。すぐ近くに梶浦の顔がある。驚いて身を引こうとしたが、掴まれた腕のせいで動けなかった。
「俺に彼女なんていない」
「そんな、いいって」
「あれは彼女じゃない」
「でも」
じゃあなんだよ。
「出来ない約束なんかいらない」
じわりと涙が滲んで、七緒は俯いた。
逃げたくても逃げられない。
左肩がずきずきと痛み出した。
「出来ない約束じゃない。…七緒」
その肩を梶浦の手が撫で、俯いた七緒の顔を上げさせる。
「俺はそんな約束はしないよ」
「おれ…」
滲んだ視界の向こうに黒い瞳があった。
吸い込まれそうだと七緒は思う。そして懐かしい。この目をずっと前から知っている気がする。
初めて会ったときからずっとそう思っていた。
「俺が好きなのは七緒だ」
「──」
「もうずっと、七緒だけが好きなんだよ」
ずっと?
ずっとって…
なぜ?
出会ったばかりなのに。
思考はだんだんと溢れ出した涙に流れていった。
この言葉を待っていた気がする。
長く、長く、気が遠くなるほど長く。
どうしてだろう。
はらはらと大粒の涙が七緒の頬を落ちていった。
まるで溺れているみたいだ。
しゃくり上げ、嗚咽が零れ出す。
「おれ、おれ、っも…」
おまえが好き、と言った声ごと、噛みつくようなキスをしてきた梶浦に奪い取られてしまった。
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