双子で一緒に異世界に

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第二章  冒険者しながら休日はスローライフ満喫

1年ぶりの里帰りだけどまた増えたマネー

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次の日、転移で実家に里帰りしてきた。
オリオン領の冒険者ギルドにはたまに素材を売る為に来てたが、頻繁に帰っていては自立にならないと帰らないようにしていた。
1年たったからそろそろ一度帰っても良いだろうと今回帰る事にしたのだ。

「ただいま~」

「お帰りなさいませ、坊っちゃま、お嬢様、お元気そうで何よりでございます」

転移した瞬間側にいるんだからセル爺は凄い。

一応私達は家を飛び出したドラ息子と娘となっているから屋敷の中に転移してるので周りは帰ってきた事を知らない。

時期を見て籍からも抜けるつもりでいるが、家族の反対により今のところはそのままにしている。

「お帰り、元気にしてた?」

次に兄が迎えてくれた。

「ただいま、兄さんこそ元気だった?」

「ああ、領地経営の事も父上に教わっているよ、お前たちのおかげでかなり潤っているしな」

「そうなんだ役に立てて良かった、そうだ父さん達に挨拶しないと、執務室にいる?」

「ああ、もう帰って来てるのを感じてるだろうから早く言っておいで」

そう言われて執務室に行くとやっぱり気配で分かっていたみたいで嬉しそうに待っててくれた。

「父さんただいま」
「お父さんただいま」

ちなみに屋敷を離れてから砕けた話し方ではなしていて受け入れてくれてるし、冒険者言葉で返してくれている。

「おうよく帰ってきたな、結構活躍してるらしいな」

「父さん達こそ領地経営かなり上手く行ってるみたいだね」

「そうだ、通信機も売り出したしシャンプー、リンス、トリートメントも好評だしおまえらが開発した調味料の料理がかなり流行ってかなり人が来るようになったし移住してくる人間も増えたな」

「そうそう父さんに新しい商品持って来たよ、これに作り方まとめておいた。
そしてこれが新しい商品のチャリバイク」

説明しながら商品の見本と設計図を書いた紙を出して置いた。

「そういえば、お前らの商品がかなり売り上げていて発案者にも報酬を渡そうって事になったからこれから売り上げの1割をお前たちのギルドカードに入金する事にする」

「えっ別にいらないんだけど、魔物狩りでかなりかせいでるから」

「こんなに売り上げてるのに払わない事は出来ん、これはもうこの領の一大事業でお前たちと契約をしている状態にしときたい、じゃないと他領に狙われる」

そう言われると受け取らざるをえない、
折角貯金を減らそうとしたのに増えてしまった何故だと思う2人だが渋々納得した。

その日森で狩ったオーク肉とクリスタルラビットの肉あとは今回に限り魔法で育てた自家栽培野菜でバーベキューパーティーをする事にした。
もと冒険者の家なので基本バーベキューなど普通の貴族ではしない事も受け入れられる。

メイドや執事、庭師などのこの家に勤めているすべての使用人も参加させた。
手作りの手持ち花火も用意した。

父さんの冒険者時代の仲間も通信で呼んだみたいでみんな転移してきて、かなり大きなパーティーになった。

エリオスが作ったバーベキューセットを10台設置して炭を入れていく、火のつけかたを教えてその間にクリスタがお肉と野菜をアイテムボックスから取り出していくそして極め付けは、

「じゃじゃーん、クリスタ特製焼肉のタレだよん、かみざらに入れて割り箸と一緒に配って~」

ちなみにこの割り箸と紙皿さらに紙コップも数年前にクリスタが作って、オリオン領で売られている。

しばらくするといい感じに肉が焼けていい香りが漂ってきた。
使用人達も大盛り上がりで楽しんでいる
 
こう言うパーティーをよく開くので使用人の定着率がかなり高い、商品の販売をしてくれる従業員も連絡すると仕事が終わった後に集まってくる。

基本オリオン領はかなり待遇が良いので1度働き始めるとまず辞めない、人間関係も働きやすさも普通の貴族と比べるとかなり良いし、使用人や従業員達の忠誠心もかなり凄い。

ちなみに採用試験などは無くお忍びで出かける時や他の国や領で優秀な人材や気が合う人間を見つけると連れて帰ってくるのだ。

そのおかげでオリオン領には忠誠心の厚い優れた者達が多い。

自領民も平民が通う無料の学校などをオリオン領では設置しているので最低限の教養や勉強をする、その結果領民の質がここ数年だだ上がりだ。

この提案も10年前にクリスタとエリオスがしたもので、人の質が上がれば治安も良くなるし、生活も豊かになる、後は領地で民をサポートすれば不満も上がらず、領民からも慕われて万々歳だ。

そうして必要な資金は双子の商品で潤わせる、いい領地のモデルケースの様だ。
最近は姉妹領を作り交流したりもしている。

話は戻りバーベキューも進んだので自家製発泡酒をみんなに振る舞った。
こう言う日は無礼講なので所々で踊ったり歌って騒いでいる。

バーベキューも終盤になったところでみんなに手持ち花火を配り、やり方を見せると歓声が上がったその後は全員各々で楽しんでいた。

花火もほぼ無くなった頃に全員に線香花火を1本ずつ配り手本をみせた。

「やり方覚えた?ではこれから1番長く保てるか競いまーす。
1位の人にはクリスタルラビットの肉3羽分と金一封でーす、ではではよーいどん」

一斉にろうそくに花火をつけてみんなピクリとも動かない。
息もとめているのではないかと思う、1人また1人と脱落して最後に残ったのはセル爺の孫のアルだった子供は遊び上手だ。

商品と金一封を渡すと嬉しそうに受け取り大事そうに抱きしめて、

「お母さんとお父さん今日お仕事で来れなかったからあげるんだ」

そんな可愛い事を言うアルに絆され更にオーク肉も追加であげた。

この領地で働く使用人や従業員の子供は望めば余程の事が無い限り親の仕事の後を継げる。

親がしっかり子供の時から教育するし、子供の頃から屋敷に連れて来てみんなで可愛いがりながら育てるのでほとんどの子が喜んで後を継ぐ。

赤子の時には屋敷に託児所もあるので両親ともに働けるし、片親になっても安心なのだ、きっとアルも良い執事になるだろう。

そうしてその日のバーベキューパーティーはお開きになった。









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