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episode"2"
episode2.1
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老婆によって着せられた、麻布一、二枚で作られた服を纏い、しかし紫色の髪と目を持ち異様な雰囲気を醸し出す少女が、そこに現れた。
ルミナにのみ真っ直ぐ向けられた視線は、タウリー達からすれば何を視ているのか分からなかった。
否、皆困惑していた。今まで目を覚さなかったアンドロイドが、ルミナの謎の発光により目を覚ましたのだから。
そうだ、と分かるように、まるで共鳴するように、その少女の左脳部分から紫色に怪しく発光している。
「答えなさい。あなた、何者?」
「……」
「ああ、突然申し訳ない。しかしこちらとしても、突然目覚めたものだから少し困惑していてな。……とりあえず、この状況を説明してもらおうか。場合によっては、この場で始末する」
「……!!」
「クラウドさん!」
「ああ……こりゃとんでもないものを目覚めさせちまったようだね。このワクワク感は……」
笑いを抑えられない様子でアンドロイドの少女に近づくクラウド。微動だにしない少女が、クラウドに人差し指を向ける。
「不用意に近づくな。その場でこの状況を説明しろ。さもなくば、あなたの頭を無くすしかなくなる」
「まあまあ、そんなに警戒しなさんな。何を勘違いしているか分からんが……ここにいる者は少なくとも、お前の敵じゃないのさ」
「……どういうことだ」
「お前、いつ作られた?」
「……?そんなこと聞いてどうする?」
「いいから答えな」
「……トレミー歴2113年、8月17日18時21分45秒だ」
沈黙が走る。その異様さに、少女は不気味さを感じていた。そして、ルミナやタウリーが放つ言葉が、その正体だった。
「トレミー、歴……?」
「何それ?クラウドは、知ってるの?」
クラウドは何がおかしいのか、床にうずくまって腹を震わせて、微かに声を漏らして笑っていた。
笑いが止んだのか、立ち上がり、困惑の中立ち尽くす少女に向き直って口を開いた。
「トレミー歴。アンタが生きていた時代は、もう無いよ」
「どういうことだ……?今は戦争の真っ只中ではないのか?」
「そうさね。そんなものはとっくの昔に終わったよ。国が滅びたんだ。今はその技術すら失われ、自然と遺された人工物だけで出来た世界だ。生きた化石ってのは、コレのことを言うのかもな」
「じゃあ!……私は、何故今ここにいるのだ……!」
「知らんよ。アンタのボディはあまり傷がついて無かったから、そのお陰かもね。もっとも、それでも目覚めなかった中で、この娘の謎の発光に共鳴したように目を覚ましたけどね」
「……」
とっくに指を下ろし、呆然としていた少女は、何も出来ないまま腰を元の位置に下ろし、言葉を失った人間のように、ただ虚空に口をパクパクさせるだけだった。
クラウドは研究カルテのような物に筆を走らせ、何やら文字を書いていた。そんな中、立ち尽くすタウリー。眉を顰めて神妙な面持ちであった。
「あなたは、アンドロイドなんですか」
ルミナが少女に近づく。少女はゆっくりと顔を上げて、ルミナの顔を見た。
「……そうだ。しかしまさかこのような形で目覚めるとは……」
「識別番号、と言っていましたね。それは一体……?」
「アンドロイド同志でのみ確認出来るようプログラムされたものだ。戦禍の中、仲間達が何処にいるかが分かるように作られている。……しかし、何故君にはそれが無いのか、不思議だ……」
「私にも分からないのです……何処で生まれて、何故ここにいるかも……」
「……?生まれたのは、トワレじゃないのか?」
「トワ、レ?」
ああ、と言い話を続ける。
「私たち、人工生命体アンドロイド"METSIS"は、トワレ国内でしか作られていない。とすると、トワレ国のフォコンで生まれた、とするのは不自然じゃ無いはずだ」
「……すみません、私記憶が無いのです。だからもしかしたら、あなたの言うトワレで生まれたのかも知れません」
「……そうか」
しばらく沈黙していると、クラウドが現状を理解させるために分かりやすく今の世界を紙に書いてきていた。先程書き出したのは、それだったようだ。
◎◎◎
「なるほど……理解した」
「こりゃ凄いね……私の想像以上だよ」
納得したように頷き、目を向ける少女に対し、上がった頬が下がらないといった様子のクラウド。タウリーやルミナもそれをしげしげと見ていた。
「ねえクラウド。何でこんなに色々知ってるの?」
「ん?ああ、知ってるというよりも、ただ本や文献の中にある歴史を頭に入れただけさ。こんなものは知識じゃない」
「よく、分からないんだけど……」
「ええい、細かいことはいいんだ!どうせ真実なんて分からないんだからな」
「……これが、歴史」
「これを見る限り、概ね合っていると判断出来る。私が眠っていたとする数百年のことは分からないが……」
クラウドが書いた内容はこうだ。
トワレとその隣国が戦争へと発展。周りの国々も巻き込んだその戦争は、次第に世界を焼くこととなった。
そこに投入された殺戮兵器METSISが、凄まじいスピードで戦火を広げたこと。
また、核兵器による各国の攻め合いによって後に引けなくなったこと。
結果として国々は、外からの力、また内からの力によって崩壊していった。
異常気象による急速的寒冷化、温暖化を繰り返し、人が大幅に減ったこと。世界の約八割が汚染によって住めなくなり、自然と国という概念が無くなったこと。
これらが影響し、歴史というものすらも無い荒廃した世界が出来たということだった。
クラウドによる、現在の推定年代をトレミー歴に直すと、2750年であるらしい。
「私の研究では以上だ。ちなみに、アンドロイドのことをMETSISと呼ぶらしいのだが、どうやら戦場では"終末の天使"と言われていたそうだ。とんでもない兵器だったようだね」
「そうだな……そこにいるルミナはよく分からないが、私以外の十一人もとんでもない兵器だったことは間違いない」
その発言に、クラウドが食いつく。
「アンタの他にもいるのかい!?」
「?ああ。私たちは少数精鋭で動いていた。私のように無事かどうかは、そいつらに近づかないと分からないがな」
「こうしちゃいられない!私は探しに行くよ!ホラ、アンタらなにぼーっと突っ立ってんのさ。行くよ!!」
クラウドの狂気に二人は辟易しながら、その後に続く。
「あなたの、名前は?」
「ん、どうした急に」
「いえ……なまえ、聞いていないと思ったので」
「名前、か。……私に明確な呼び名は存在しない。強いて言うなら……"サダル"。そう呼ばれていた。作戦名らしい。こんなので良ければ……サダルと呼んでくれ」
「サダル、よろしく」
「ああ、こちらこそだ。何故だろうか、君といると、他の仲間達も見つかりそうな気がするよ」
クラウドを追って地上へと向かっていく中、それぞれの顔を見て微笑んだ。
ルミナにのみ真っ直ぐ向けられた視線は、タウリー達からすれば何を視ているのか分からなかった。
否、皆困惑していた。今まで目を覚さなかったアンドロイドが、ルミナの謎の発光により目を覚ましたのだから。
そうだ、と分かるように、まるで共鳴するように、その少女の左脳部分から紫色に怪しく発光している。
「答えなさい。あなた、何者?」
「……」
「ああ、突然申し訳ない。しかしこちらとしても、突然目覚めたものだから少し困惑していてな。……とりあえず、この状況を説明してもらおうか。場合によっては、この場で始末する」
「……!!」
「クラウドさん!」
「ああ……こりゃとんでもないものを目覚めさせちまったようだね。このワクワク感は……」
笑いを抑えられない様子でアンドロイドの少女に近づくクラウド。微動だにしない少女が、クラウドに人差し指を向ける。
「不用意に近づくな。その場でこの状況を説明しろ。さもなくば、あなたの頭を無くすしかなくなる」
「まあまあ、そんなに警戒しなさんな。何を勘違いしているか分からんが……ここにいる者は少なくとも、お前の敵じゃないのさ」
「……どういうことだ」
「お前、いつ作られた?」
「……?そんなこと聞いてどうする?」
「いいから答えな」
「……トレミー歴2113年、8月17日18時21分45秒だ」
沈黙が走る。その異様さに、少女は不気味さを感じていた。そして、ルミナやタウリーが放つ言葉が、その正体だった。
「トレミー、歴……?」
「何それ?クラウドは、知ってるの?」
クラウドは何がおかしいのか、床にうずくまって腹を震わせて、微かに声を漏らして笑っていた。
笑いが止んだのか、立ち上がり、困惑の中立ち尽くす少女に向き直って口を開いた。
「トレミー歴。アンタが生きていた時代は、もう無いよ」
「どういうことだ……?今は戦争の真っ只中ではないのか?」
「そうさね。そんなものはとっくの昔に終わったよ。国が滅びたんだ。今はその技術すら失われ、自然と遺された人工物だけで出来た世界だ。生きた化石ってのは、コレのことを言うのかもな」
「じゃあ!……私は、何故今ここにいるのだ……!」
「知らんよ。アンタのボディはあまり傷がついて無かったから、そのお陰かもね。もっとも、それでも目覚めなかった中で、この娘の謎の発光に共鳴したように目を覚ましたけどね」
「……」
とっくに指を下ろし、呆然としていた少女は、何も出来ないまま腰を元の位置に下ろし、言葉を失った人間のように、ただ虚空に口をパクパクさせるだけだった。
クラウドは研究カルテのような物に筆を走らせ、何やら文字を書いていた。そんな中、立ち尽くすタウリー。眉を顰めて神妙な面持ちであった。
「あなたは、アンドロイドなんですか」
ルミナが少女に近づく。少女はゆっくりと顔を上げて、ルミナの顔を見た。
「……そうだ。しかしまさかこのような形で目覚めるとは……」
「識別番号、と言っていましたね。それは一体……?」
「アンドロイド同志でのみ確認出来るようプログラムされたものだ。戦禍の中、仲間達が何処にいるかが分かるように作られている。……しかし、何故君にはそれが無いのか、不思議だ……」
「私にも分からないのです……何処で生まれて、何故ここにいるかも……」
「……?生まれたのは、トワレじゃないのか?」
「トワ、レ?」
ああ、と言い話を続ける。
「私たち、人工生命体アンドロイド"METSIS"は、トワレ国内でしか作られていない。とすると、トワレ国のフォコンで生まれた、とするのは不自然じゃ無いはずだ」
「……すみません、私記憶が無いのです。だからもしかしたら、あなたの言うトワレで生まれたのかも知れません」
「……そうか」
しばらく沈黙していると、クラウドが現状を理解させるために分かりやすく今の世界を紙に書いてきていた。先程書き出したのは、それだったようだ。
◎◎◎
「なるほど……理解した」
「こりゃ凄いね……私の想像以上だよ」
納得したように頷き、目を向ける少女に対し、上がった頬が下がらないといった様子のクラウド。タウリーやルミナもそれをしげしげと見ていた。
「ねえクラウド。何でこんなに色々知ってるの?」
「ん?ああ、知ってるというよりも、ただ本や文献の中にある歴史を頭に入れただけさ。こんなものは知識じゃない」
「よく、分からないんだけど……」
「ええい、細かいことはいいんだ!どうせ真実なんて分からないんだからな」
「……これが、歴史」
「これを見る限り、概ね合っていると判断出来る。私が眠っていたとする数百年のことは分からないが……」
クラウドが書いた内容はこうだ。
トワレとその隣国が戦争へと発展。周りの国々も巻き込んだその戦争は、次第に世界を焼くこととなった。
そこに投入された殺戮兵器METSISが、凄まじいスピードで戦火を広げたこと。
また、核兵器による各国の攻め合いによって後に引けなくなったこと。
結果として国々は、外からの力、また内からの力によって崩壊していった。
異常気象による急速的寒冷化、温暖化を繰り返し、人が大幅に減ったこと。世界の約八割が汚染によって住めなくなり、自然と国という概念が無くなったこと。
これらが影響し、歴史というものすらも無い荒廃した世界が出来たということだった。
クラウドによる、現在の推定年代をトレミー歴に直すと、2750年であるらしい。
「私の研究では以上だ。ちなみに、アンドロイドのことをMETSISと呼ぶらしいのだが、どうやら戦場では"終末の天使"と言われていたそうだ。とんでもない兵器だったようだね」
「そうだな……そこにいるルミナはよく分からないが、私以外の十一人もとんでもない兵器だったことは間違いない」
その発言に、クラウドが食いつく。
「アンタの他にもいるのかい!?」
「?ああ。私たちは少数精鋭で動いていた。私のように無事かどうかは、そいつらに近づかないと分からないがな」
「こうしちゃいられない!私は探しに行くよ!ホラ、アンタらなにぼーっと突っ立ってんのさ。行くよ!!」
クラウドの狂気に二人は辟易しながら、その後に続く。
「あなたの、名前は?」
「ん、どうした急に」
「いえ……なまえ、聞いていないと思ったので」
「名前、か。……私に明確な呼び名は存在しない。強いて言うなら……"サダル"。そう呼ばれていた。作戦名らしい。こんなので良ければ……サダルと呼んでくれ」
「サダル、よろしく」
「ああ、こちらこそだ。何故だろうか、君といると、他の仲間達も見つかりそうな気がするよ」
クラウドを追って地上へと向かっていく中、それぞれの顔を見て微笑んだ。
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