8 / 10
釣鐘草より知らせを
しおりを挟む
祐樹からのLINE…?まさか俺が見ていたのがバレたのか?
恐るおそるLINEを開き、祐樹からのメッセージを見ることにした。
「今日の放課後、どこにいた?」
思っていたよりもストレートに聞いてきたので、少し面を食らう。
俺は祐樹の秘密を暴かなければ、密理に俺の秘密をバラされてしまう。しかし、彼の秘密は俺が思っていたものよりも想像以上に重大なものだった。
友達として。これからも交友を続けていくであろう親友として。
俺は、祐樹にも密理にも知らないふりをすることにした。
ひとまず祐樹には上手く誤魔化しておこう。
「放課後?」
「そう、放課後。」
「放課後なら彩芽と一緒に別館の一階空き教室に居たぞー」
「そうか……いやなに、どこか一緒に寄ろうと思って少し探してたんだ。次は一緒に行こうか」
「おう。楽しみにしてるよ」
とりあえず、これで大丈夫なはず。祐樹からはその後スタンプが送信された。
部活として祐樹の秘密を暴くふりをしながら、なんとか時が過ぎ去るのを待つしかない。
とにかく、あいつの秘密は他人に知れていいものじゃない。
勢い良くグットサインをサムズアップして笑っているスタンプのキャラクターの笑顔が、少し曇って見えてしまうのは、気のせいだろうか。
5
学校に行くと、いつものメンバーがいつものように話をしていた。
特に何も変わらない1日だ。みんながみんな、特に重要な話をするでもなく各々が好きなものの話を代わるがわる
語っていた。
みんなは変わらなくても、少なくとも祐樹に対する俺の態度は変わってしまいそうだ。
そんなことを考えて、1日を過ごした。
恐るおそるLINEを開き、祐樹からのメッセージを見ることにした。
「今日の放課後、どこにいた?」
思っていたよりもストレートに聞いてきたので、少し面を食らう。
俺は祐樹の秘密を暴かなければ、密理に俺の秘密をバラされてしまう。しかし、彼の秘密は俺が思っていたものよりも想像以上に重大なものだった。
友達として。これからも交友を続けていくであろう親友として。
俺は、祐樹にも密理にも知らないふりをすることにした。
ひとまず祐樹には上手く誤魔化しておこう。
「放課後?」
「そう、放課後。」
「放課後なら彩芽と一緒に別館の一階空き教室に居たぞー」
「そうか……いやなに、どこか一緒に寄ろうと思って少し探してたんだ。次は一緒に行こうか」
「おう。楽しみにしてるよ」
とりあえず、これで大丈夫なはず。祐樹からはその後スタンプが送信された。
部活として祐樹の秘密を暴くふりをしながら、なんとか時が過ぎ去るのを待つしかない。
とにかく、あいつの秘密は他人に知れていいものじゃない。
勢い良くグットサインをサムズアップして笑っているスタンプのキャラクターの笑顔が、少し曇って見えてしまうのは、気のせいだろうか。
5
学校に行くと、いつものメンバーがいつものように話をしていた。
特に何も変わらない1日だ。みんながみんな、特に重要な話をするでもなく各々が好きなものの話を代わるがわる
語っていた。
みんなは変わらなくても、少なくとも祐樹に対する俺の態度は変わってしまいそうだ。
そんなことを考えて、1日を過ごした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
もしもしお時間いいですか?
ベアりんぐ
ライト文芸
日常の中に漠然とした不安を抱えていた中学1年の智樹は、誰か知らない人との繋がりを求めて、深夜に知らない番号へと電話をしていた……そんな中、繋がった同い年の少女ハルと毎日通話をしていると、ハルがある提案をした……。
2人の繋がりの中にある感情を、1人の視点から紡いでいく物語の果てに、一体彼らは何をみるのか。彼らの想いはどこへ向かっていくのか。彼の数年間を、見えないレールに乗せて——。
※こちらカクヨム、小説家になろうでも掲載しています。
ターフの虹彩
おしゃんな猫_S.S
ライト文芸
この作品は史実の歴史に基づいていますが、実名馬の登場や実在の人物及び関係者、団体様とは一切関係がありません。全て架空の人物、動物で構成されています
7人のジョッキー達が担当馬と共に成長する物語です。競馬とは何かを筆者自身も考えながら書いています
第1話の主人公は新米ジョッキー。父が天才ジョッキーと云われ、そのギャップに悩みながら人馬共に成長する物語です
短編集の集まりと思って、気軽に読めるような作品を心がけています
僕を待つ君、君を迎えにくる彼、そして僕と彼の話
石河 翠
現代文学
すぐに迷子になってしまうお嬢さん育ちの綾乃さん。
僕は彼女を迎えにいくと、必ず商店街のとある喫茶店に寄る羽目になる。そこでコーヒーを飲みながら、おしゃべりをするのが綾乃さんの至福の時間なのだ。コーヒーを飲み終わる頃になると、必ず「彼」が彼女を迎えに現れて……。
扉絵は、遥彼方さんのイラストをお借りしています。
この作品は、小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
ベアりんぐ奇譚詩編集
ベアりんぐ
ライト文芸
小さな結晶でも、それが大きな力を持っている時がある。
私は、ハッキリしたものが苦手だ。
常に曖昧さのさらに中間のような物の中にいる。
そんなことを考えていると、視界が晴れて、新たなる出会いの予感がした。
ーベアりんぐ詩編集ー
そう書かれたこの物体は、新たな視点を与えるようだ。どんな解釈であっても情景や感受も良しとする。
私は、一つの詩に手を伸ばす。
: 開かれし、感受を求めし少女の手記
@
これまで上げた詩や、これから上げる詩をここでまとめておきます!文章群とも繋がっているので、是非感受を求めて読んでみて下さい!
破滅の王子と武者倶楽部 美少女は秘密結社のエージェント♪
健野屋文乃
ライト文芸
秘密結社な小説への御来訪、ありがとうございます。 [壁]‥) チラッ
秘密結社なんて、都市伝説の類だと思ってた・・・
僕は、記憶を失くしてしまったのか?もともと無かったのか?記憶は無かったが、懐と腰には拳銃が収まっていた。本物ぽい、やれやれ・・・・どうやら僕は何か大きな事件に巻き込まれている最中らしい。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
(完結)橘の木の下で 【R18】
灰色 猫
青春
先輩、同級生、後輩の間を、真実の恋を探していく。
橘 圭市、沙綾、啓史、三兄弟の成長物語を、ぬるく見守ってくれると嬉しいです。
R18ですが、ストーリーの展開上必要な場面でしか出てきません。
作中の人物、団体名、全てが想像上のお話です。
扉絵は、ミスカケ様のフリー素材をお借りしています。
イメージは粟田璃乃です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる