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 ふと目が覚めた。視界に飛び込んできたのは、見慣れた天井と気遣わしげな深い青色。
 なんでそんな顔をしてるんだろう。そもそも、なんで俺、ベッドで寝てるんだっけ、とまで考えてすぐに思い至った。
 サラキア城塞都市、神殿騎士の奴等、そして異界より招かれた勇者様。

「……ダリア、無事か?」

 気だるい上半身を起こすと、ルシウスがすかさず手を差し出してくれた。ふかふかの枕を背もたれ代わりにして、深く深く息を吐く。
 拘束術式の所為で治癒力も落ちているらしく、表面上こそ治っていても、ずたずたに裂かれた肉はまだ熱を持っているっぽい。
 基本的に怪我はすぐ治るし、ニンゲンで言うところの病にもかからないので、心許ない感覚を味わうのは久しぶりだ。

「まあ、なんとか?」
「一体、何があった? おまえほどの魔族があんな……それに、大人しく拷問に付き合っていた理由は?」
「あー、うん……可愛らしい勇者様からルシウスを奪っちゃったからねぇ」

 ルシウスが、訝しげに眉を寄せる。まあ、理屈らしい理屈があった訳じゃないし、ルシウスの反応はもっともだ。
 俺は、聖騎士様が欲しかった。あらゆるすべてを引き換えにしても良いくらい、焦がれて求めて望んでしまった。だから、聖騎士様を魔族に変えたことに後悔はない。
 でも、こちらの事情で無理やり連れて来られた揚げ句、ただ一人慕う聖騎士様を奪われた勇者様に、後ろめたい気持ちを覚えなかったと言ったら嘘になる。
 こんなの、自分勝手な同情だ。上から目線で可哀想にと哀れんだって、あの勇者様が納得するとは思ってない。この後ろめたさを持て余して、楽になりたいという、身勝手な感情で動いた結果。残酷で自分勝手で、魔族らしい理由。

「サラキア城塞都市に勇者様がいたのは、嫉妬に狂ったあまり、俺を誘き出して痛め付けたかったんだと思うよ」
「トモヤ殿が、そんな理由で……?」
「それだけ、ルシウスが好きだったんでしょー」

 正直、勇者殿の気持ちはすごく分かる。リツの墓に足を踏み入れたアヴァリスの血族とユルティアの信奉者への怒りは確かにあったけど、勇者様が妬ましくて、激情のままに戦ったんだしねぇ。

「おまえは、何故抵抗しなかった。おまえならそれくらいできただろう?」
「あの勇者様にも、ルシウスにも後ろめたい気持ちがない訳じゃなかったしー」
「待て、トモヤ殿はともかくとして、何故俺にまで後ろめたく思う?」

 …………それ、分かって訊いてる?
 意識を失う直前の会話が、「何を言いたいのか聞かないでおいてやるが、次にふざけたことを言ったら、おまえの足に枷を嵌めて、離れられないようにしてやる」だったんだけど。

「……怒らない?」
「安心しろ。言っても言わなくても、俺は腹を立てている」

 ちらりとうかがえば、ルシウスがふっと微笑んだ。何その、怒りが過ぎる余りに一周回って笑みが浮かびました、みたいな!?
 どうせ怒られんなら、黙ってた方がお互いの為だと「黙っていたらどうなるか分かってるだろうな」はーい!

「……聖騎士様のそれまでを全部捨てさせた、から?」
「おまえ、そんなに枷を嵌められたいのか?」

 拘束プレイだったら、割りと吝かじゃないんだけど、ルシウスの言う枷はなんか軟禁とか監禁だったりしない?
 いや、ルシウスが俺から離れないでいてくれて、ついでにセックスもめちゃくちゃしてくれるなら、ちょっと考えても良いんだけど。
 そんなふざけたこと言ったら、ルシウスの怒りの火に油を注ぐも同然だと分かっているので、お口を閉じる俺、えらい。

「……そういえば、ルシウスはなんでサラキアに?」
「あの水晶が光ったと思ったら、子供の声がした。サラキアでおまえをアスと呼んでいた子供だ。『アスを助けてくれ』と」

 ああ、なるほど。あの子供は長の息子だから、もしかしたら魔術具の使い方を教わっていたのかもしれない。
 俺を助ける為だけに、神殿騎士の目を盗んで、繋がるかも分からない魔術具を使ったのか。せめてお礼の一つも言いたいけれど、それはもう二度と叶わないなぁ。

「……俺からも訊いて良いか?」
「なぁに?」
「サラキアの人々に何をした?」

 まるで心を読んだかのような、絶妙なタイミングの問い。
 澄んだ泉のような瞳が、真っ直ぐに俺を見つめる。責めるでもなく、詰るでもなく。どういうつもりなのか、俺の言葉を待っているようだ。
 何だか面白くなって、ふふっと肩を揺らして笑い声を上げた。

「ルシウスもご覧の通り、殺しただけ」
「……嘘だな。おまえは、気分が悪くなるような真似はしないし、────それに」

 ルシウスの指が俺の頬をそっと撫でた。剣を振るってきたルシウスの手の皮膚は硬くて、少しかさついている。
 けれど、俺は彼のそんな手が好き。触れてくれているのが、ルシウスだと分かるから。なんとなくすり寄ってしまった俺に、青い瞳が柔らかく緩んだ。

「寂しげな顔で笑っておいて、よくそんなことを言えたものだ」

 そうかも。ちょっとだけ、寂しいのかも。
 俺たちとニンゲンが交差するのは、いつだって一瞬だ。共に歩みたくても、すれ違うだけの繋がり。俺たちの歩みはとても遅くて、ニンゲンの歩みはとても速いから。
 いつだって別れは速く、突然やって来る。分かっているのに、こんなにも寂しい。

「半日ほど仮死状態にする術だよ。次に目覚めたとき、サラキアのニンゲンは俺のことを忘れてる」
「忘れる?」
「いつか、こんな日が来るような気がしたから。サラキアのニンゲンが咎められたとき、処刑を回避する方法を俺なりに考えて、仕込んでおいたんだよ~」

 仮死と忘却の術式を刻んだ果実を配り、サラキアの人々は何も疑わずにそれを口に含んだ。術式は身体に根を張り、いつか来る日を待つ。
 いつかが来なければ良いと願いながら、いつかに備えて。

「彼らの記憶から魔族が消えた以上、神殿の連中だっておいそれと処刑は出来ないでしょ。具体的な証拠もないのに、ニンゲンを殺したとなれば、他国から批難されることは間違いないからねぇ」

 それでも、絶対に罪に問われないという保証はどこにもない。
 もしも、神殿騎士が諦めなかったときは、乱暴な手段に打って出ることも視野に入れている。それが、俺の都合に付き合わせたニンゲンたちへのせめてもの礼だから。

「……勇者様のことも、出来れば元の世界に戻してあげたいけど、ものすごーく嫌われちゃったし、どうしたもんかねぇ」
「無理だ」
「へ」

 つい数秒前まで漂っていたほんのり甘い空気はどこへやら。にべもなく切り捨てたルシウスに、俺は思わず目を丸くする。

「王は、今回の件にひどくお怒りだ。トモヤ殿の帰還の為に力を貸す気はないと仰った」
「マジ? 俺だけでってなると……せめて拘束術式は解いてもらわないとなぁ」

 お父様がそこまでお怒りなのは、あの勇者様のやり方が、リツとは余りにもかけ離れたものだからだろうか。
 リツだって自分の為なら誰かを脅すくらいやってのけそうだけど、でも神殿と手を組んで老若男女皆殺しなんて非道は考えない。あの勇者様のやり方は、ちょっと俺でも引いたし。
 まあ、そんなことを考え付くくらい、追い詰めてしまった原因は俺にあるから、俺は勇者様を責められないんだけど。
 それにしても、拘束術式を解いてもらったところで、俺だけの魔力じゃ維持できないからどうしたものかなぁ。
 そんなことをつらつらと考えていた所為か、俺はルシウスが何を思い、何に怒っているのか、気付くことができなかった。

「────おまえは、どうしてそうなんだ!」

 耐えかねたように、抑え込んでいた何かが弾けたようだった。
 両肩をがしりと掴まれて、俺は堪らずに目を瞠る。鋭い声音で責めるような口調なのに、ルシウスの目は悲しげに歪んでいて、どうしてそんな顔をしているのか、俺には分からなかった。

「ちょ、ルシウス、何、どしたの?」
「……神殿騎士の行為も、サラキアの人間の行為も、トモヤ殿の行為も、誠を踏み躙るものだ。どんな理由であれ、許されるものではない」
「それは、仕方なくない? 俺、魔族だし~」
「魔族であろうとなかろうと、そんなことは関係ない! おまえは、少なくともサラキアの人間に誠実だった! だが、返ってきたのはおまえの厚意を踏み躙る言動だ。怒って良いし、恨んで、憎んで然るべきなのに、おまえは……!」

 与えられた誠実さには誠実であれ。聖騎士様はそう教えられて育ったのかもしれないけれど、世の中には他人の厚意を涼しい顔で踏み躙る連中だって大勢いる。
 ニンゲン相手でさえそうなのだから、魔族の俺に対して、自分の命が脅かされたとき、自分の大切なものが奪われたとき、それでも誠実で在れとは無茶な話だ。ニンゲンを憎まないで欲しいと願った、リツの言葉もある。
 自分の胸のうちを探ってみても、怒ったり憎んだり、という感情を見付けられそうになかった。

「……リツが憎むなと言ったから、とおまえは言うんだろう」
「それは、そうかもしれないけど」
「ッ、ふざけるのも大概にしろ。俺は、勇者リツが憎らしい」
「は……? な、なんで」
「おまえの心にいつまでも居座る男が妬ましい。今回のように人間に怒りを抱いて、憎んでも良いときでさえ、あの男の言葉の所為で、雁字搦めになるおまえを見たくはない」

 目眩がするほどに切なくて優しくて、ルシウスの想いに溺れてしまいそうな心地になった。
 懇願するような声音からも、苦しげに眉を寄せる表情からも、揺らめく青い瞳からも、俺への想いが伝わってくる。堪らなく苦しいのに、嬉しい。

「……おまえの感情はおまえだけものだ。頼むから、あんな男の言葉に囚われないでくれ」
「それ、は」
「何度だって言う。俺は、捨てたんじゃない、おまえを選んだだけだ。だからあの男じゃなくて、俺を選んでくれ」

 ニンゲンの頃から規格外の強さを誇って、魔族になった今も恐ろしいほどに強い男が、こんなにも弱々しく懇願するように俺を見ている。俺を求めて、同じように求めてほしいと望んでいる。
 まずい、と俺は顔を伏せた。見せられる顔をしていない気がして、手のひらで覆い隠した。

「………………ルシウスは、知らないかもしれないけど、魔族はその、ニンゲンみたいに言葉にする習慣があんまり、なくて」

 ルシウスが「どちらを選ぶ?」と「どちらを愛してるんだ?」と投げ掛けた問い。苦しげに歪んだ瞳も、痛みを堪える瞳も、今なら分かる。
 ニンゲンのことを分かっているつもりで、本当の意味で理解できていなかったらしい。
 情けないやら恥ずかしいやらで、震えるばかりの喉はちっとも役に立たないけれど、それでも深く深く息を吐いて、言う。

「……ダリア真名をあげたのは、ルシウスだけだよ」

 頭上で、息を飲む音がした。今、どんな顔をしてるんだろう。気になったけど、情けない顔を晒す勇気はなかった。

「リツのことは大事だけれど、でも、その隣にいるのは、俺じゃなくても良かった。でも、ルシウスの隣は、誰にもあげたくなくて、俺だけを見て欲しくて」

 そうだよ。真名をあげたのも、自分の全部をあげたのも、ルシウスが初めてだ。
 ルシウスの尊厳を踏み躙ってでも、ルシウスの全部が欲しかった。こんなにも愚かな獣に成り果てたのは、間違いなくルシウスに対してだけ。
 ここまで言って、たった五文字あいしてるがとてつもなく重い。言葉にもならない珍妙な声ばかりが落ちていく。

「……言ってくれ。おまえの口から聞きたい」

 耳に注がれる声の甘さにくらくらした。尖った耳を啄まれる度、下半身に熱が溜まって蠢いて、たまらない。

「ルシウスのこと、愛して、る、から」

 縺れる舌を動かして、途切れ途切れの言の葉は、それでもちゃんとルシウスに届いた。ああ、と感極まってこぼれ落ちた吐息の熱が、それを示しているから。
 ふと、顔を覆い隠す手首を、ルシウスの手に掴まれた。何を求めているのか分かってしまって、ぶんぶんと首を横に振る。

「ダリア」
「や、や、やだ!」
「ダリア、顔を見せてくれ」
「無理! 絶対変な顔してる!」
「……どうしても、だめか?」

 ずるい! ひどい! そんッッッな甘ったるい声で言われたら、断れる訳なくない!?
 渋々、本ッ当に渋々、顔を持ち上げて、心臓が止まるかと思った。
 ルシウスの緩んだ目許はほんのり朱に染まっていて、心から嬉しそうに笑っていて────ああ、俺、ルシウスのことが好きだなあ、と改めて痛感した。

「あのさ、俺、ほんとにサラキアのニンゲンには怒ってなくて……ただちょっと悲しいなってくらいで」

 だって、サラキアの人々は俺に優しかった。魔族だと分かって困惑しただろうに、それでも俺を客人として招いて、親切にしてくれたから。
 こんなかたちで終わったことは寂しいけれど、夢はいつか覚めるもの。仕方ないと諦めはつく。
 でも、と。腕を伸ばして、ルシウスの首に回した。

「でも、勇者様にはちょっと怒ってる」

 言うが早いか、ルシウスの身体を引き寄せて、そのままベッドへと引きずり込んだ。
 俺を押し倒したかたちになったルシウスは、俺の意図が分からず目を白黒させている。
 いやいや、俺の前で余裕かましてて良いの? むくむくと沸く悪戯心と性欲を抑えるつもりは全くないのにぃ。

「好いた相手を悲しませるだけでもなしなのに、俺のルシウスに色目を使うから」
「ッ、ダリア……」

 腹筋に力を入れて、ルシウスのかたちの良い唇にそっと舌を這わす。さすがのルシウスも、俺が何を求めているのか察したらしい。
 澄んだ泉のような青に淫らな光が灯ったのを、俺はしっかりと認めた。────なのに。

「………………だめだ」
「は?」

 絞り出された声は、俺を諌めるもの。甘く蕩けるような性的な香りは一瞬で霧散した。
 いや、つーか、は? 俺をその気にさせて──勝手になったとも言うかもしれないけど──、やっぱり止めますって? 生殺し? 鬼畜? ひどくない!?

「怪我人だろう」
「分かった。お父様に拘束術式解いてもらってくる」

 そしたら、こんな怪我秒で治るし。ルシウスを押し退けてベッドを抜け出そうとする俺に、ルシウスは厳しい声で「止めろ!」と押し止めた。

「ルシウスは俺とセックスしたくない訳!?」
「…………そ、その言い方はどうなんだ」
「俺のナカ、ルシウスので奥までいっぱいにして? きゅうきゅう締め付けてあげるから、ぐちゅぐちゅかき混ぜて? それから抱き締めて、いっぱいキスして、ルシウス以外考えられなくして?」
「………………だめだ」
「なんで!?」

 想像したくせに! 想像したくせに! いっそ発情の術でもかけてやろうかと思ったけど、生唾を飲み込んでおいて、それでも手を出さない大層な理由があるかもしれない、と過った。
 なけなしの理性を総動員して、その理由を聞いてやっても良いと腕を組んだ。

「解いたら、おまえは一人でもトモヤ殿を帰そうとするだろう。一人で行った場合、どんな危険が伴うか分からないと、王が釘を差してきた」
「……まあ、しばらく寝込むかもねぇ」
「トモヤ殿に恩と後ろめたさはあるが、おまえにばかり無理を強いるのは嫌なんだ」

 …………ほんっっと損な性分してるよねぇ、聖騎士様。
 今はセックスしたい欲が沸いているけど、一頻り及んですっきりしたら、今度は勇者様を元の世界に帰す為に行動すると思う。聖騎士様の望みから逸脱してるワケでもないんだし、ラッキー! くらいに思っておけば良いものを。

「それじゃあ、勇者様は放っておく訳? ニンゲンの都合で呼び出されて、死ぬまでこの世界てわ生きろって?」
「っ、そういうつもりはないが、だが……その術式は、俺が手伝えないか?」
「無理だと思うよ~? 術式の繊細はもちろん、消費魔力も桁違いで……………………」

 ────待った。魔力消費が尋常ではない規模になった結果、お父様の力を借りることになったけれど、元々は俺一人で発動する前提で構築した術式だ。 

「……ルシウスの魔力をぎりぎりまで俺に譲渡すればイケる? ああでも容量キャパの方が、いやつまり水路のように繋いで使った先から補給するかたちにして」

 構築なんて大層な言い方をしているけれど、俺たちの魔族は想像できるか否かに掛かっている。
 水路と水路を繋いで、街に水を行き渡らせるように────。

「よし、やっぱシよう」
「は?」
「お父様に拘束術式解いてもらうようお願いしてくるからちょっと待ってて」
「待て! 説明を後回しにするな!」

 掛布を蹴り飛ばしてお父様のところに行こうとする俺を、ルシウスが掴んで止めてくる。
 1分1秒だって惜しいのに、と舌を打ちそうになったけど、なんとか宥めて堪える。
 だって、ルシウスは俺のことを心配してる訳だし。がしがしと乱雑に髪をかき混ぜて、深く息を吐いた。

「分かりやすく言うと、ルシウスの魔力を俺に引き込むことにしたの! それなら足りない魔力を補えるから!」
「それで何故そういうことになる!」
「性欲も満たせてルシウスの願いも叶えて勇者様を元の世界に帰す最適解を見つけたんだから腹括んなよ!? それとも俺がアシュタロス卿やダンタリオン卿とセックスして良いワケ!?」

 瞬間、ルシウスの瞳から温もりと呼べるものが抜け落ちた。常時は穏やかな水面を思わせる瞳が、ふとしたときに深い色を帯びることがある。それは大体、怒っているときで。

「良いだろう。だが、俺も行くぞ」
「え」
「どこの男を襲うか分かったものじゃないからな。その後は────ご要望通り抱き潰してやる」

 精も根も尽き果てるようなセックスは俺も大好物だけれど、今回はやることが後ろに控えているので、ほどほどにして欲しいなぁ……?
 でも、唸るような低音は俺の背中をそっと撫でてナニに直撃して、俺の天秤はあっさり欲望へ傾いたのでした!
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