夢の通い路

夢をからめた十のホラー短編です。

一、『夕焼け小焼け』 買った覚えのない髪留めをつけている娘。母は思う。夢と現実にはそれほど厳密なちがいはないのかもしれない。

二、『ヤドカリのお宿』 ヤドカリを育てる大学生。引っ越しを観察しつつ、ヤドカリの真実を悟る。

三、『藁の血族』 伝承にもとづき、河童の像が作られた。老人は御山の禁を破ってしまう。

四、『炎の匂い』 イマジナリー・フレンドを持つ少年。そして焼かれたウサギ。夢が少年とフレンドの関係を変えていく。

五、『どんぐりの夢』 修学旅行の下見に来た教師。宿にやってきた他校の学生たちはとても静かだった。

六、『あなたの世界』 万引きを娯楽とし、罪悪感のない少女。夢と現実の意味をとらえ、動こうとする。

七、『先触れ』 ネットで夢占いをする青年。同じ悪夢の相談が相次ぐ。真相をたどり、そしてたどりつく。先触れに。

八、『毎日』 いじめをいじめととらえず、周囲を軽蔑して関わりたがらない少年。自分の毎日を映画に見ていた。

九、『夢の通い路』 海と山を行き来する男。宇宙の中での自分の役割を知り、それをかなえる。

十、『就眠』 手足が自分ではないような気がする若者。散らばった自分を統合する方法を求め、手に入れる。

※本短編集においては、犯罪、暴力、性的行為の描写があります。いずれも小説上の表現として用いています。その点ご理解の上お読みください。

*「カクヨム」に投稿しています(名義:@ns_ky_20151225)。
*「小説家になろう」に投稿しています(名義:naro_naro)。
*「エブリスタ」に投稿しています(名義:estar_20210224)。
*「ノベルアップ+」に投稿しています(名義:novelup20210528)。
24h.ポイント 0pt
0
小説 194,017 位 / 194,017件 ホラー 6,813 位 / 6,813件

あなたにおすすめの小説

【連作ホラー】伍横町幻想 —Until the day we meet again—

至堂文斗
ホラー
――その幻想から、逃れられるか。 降霊術。それは死者を呼び出す禁忌の術式。 歴史を遡れば幾つも逸話はあれど、現実に死者を呼ぶことが出来たかは定かでない。 だがあるとき、長い実験の果てに、一人の男がその術式を生み出した。 降霊術は決して公に出ることはなかったものの、書物として世に残り続けた。 伍横町。そこは古くから気の流れが集まる場所と言われている小さな町。 そして、全ての始まりの町。 男が生み出した術式は、この町で幾つもの悲劇をもたらしていく。 運命を狂わされた者たちは、生と死の狭間で幾つもの涙を零す。 これは、四つの悲劇。 【魂】を巡る物語の始まりを飾る、四つの幻想曲――。 【霧夏邸幻想 ―Primal prayer-】 「――霧夏邸って知ってる?」 事故により最愛の娘を喪い、 降霊術に狂った男が住んでいた邸宅。 霊に会ってみたいと、邸内に忍び込んだ少年少女たちを待ち受けるものとは。 【三神院幻想 ―Dawn comes to the girl―】 「どうか、目を覚ましてはくれないだろうか」 眠りについたままの少女のために、 少年はただ祈り続ける。 その呼び声に呼応するかのように、 少女は記憶の世界に覚醒する。 【流刻園幻想 ―Omnia fert aetas―】 「……だから、違っていたんだ。沢山のことが」 七不思議の噂で有名な流刻園。夕暮れ時、教室には二人の少年少女がいた。 少年は、一通の便箋で呼び出され、少女と別れて屋上へと向かう。それが、悲劇の始まりであるとも知らずに。 【伍横町幻想 ―Until the day we meet again―】 「……ようやく、時が来た」 伍横町で降霊術の実験を繰り返してきた仮面の男。 最愛の女性のため、彼は最後の計画を始動する。 その計画を食い止めるべく、悲劇に巻き込まれた少年少女たちは苛酷な戦いに挑む。 伍横町の命運は、子どもたちの手に委ねられた。

短な恐怖(怖い話 短編集)

邪神 白猫
ホラー
怪談・怖い話・不思議な話のオムニバス。 ゾクッと怖い話から、ちょっぴり切ない話まで。 なかには意味怖的なお話も。 ※完結としますが、追加次第更新中※ YouTubeにて、怪談・怖い話の朗読公開中📕 https://youtube.com/@yuachanRio

叫ぶ家と憂鬱な殺人鬼(旧Ver

Tempp
ホラー
大学1年の春休み、公理智樹から『呪いの家に付き合ってほしい』というLIMEを受け取る。公理智樹は強引だ。下手に断ると無理やり呪いの家に放りこまれるかもしれない。それを避ける妥協策として、家の前まで見に行くという約束をした。それが運の悪い俺の運の尽き。 案の定俺は家に呪われ、家にかけられた呪いを解かなければならなくなる。 ●概要● これは呪いの家から脱出するために、都合4つの事件の過去を渡るホラーミステリーです。認識差異をベースにした構成なので多分に概念的なものを含みます。 文意不明のところがあれば修正しますので、ぜひ教えてください。 ●改稿中 見出しにサブ見出しがついたものは公開後に改稿をしたものです。 2日で1〜3話程度更新。 もともと32万字完結を22万字くらいに減らしたい予定。 R15はGの方です。人が死ぬので。エロ要素は基本的にありません。 定期的にホラーカテゴリとミステリカテゴリを行ったり来たりしてみようかと思ったけど、エントリの時点で固定されたみたい。

短編集【BLACK】

タピオカ
ホラー
後味が悪かったり、救いの無い短編集を書いていこうかと思います。 テーマは様々です。

人魚を食べる

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
ホラー
さまざまな思いで「人魚」を食べるお話の、短編集。 1話完結。 気が向いたときに1話ずつ更新していきます。

お前に『幸福』は似合わない

アタラクシア
ホラー
2015年。梅雨の始まりが告げられる頃。  叢雲八重(むらくもやえ)は彼女――今は『妻』である青谷時雨(あおたにしぐれ)への誕生日プレゼントに悩んでいた。時雨の親友である有馬光(ありまてる)や八重の悪友である沖見弦之介(おきみげんのすけ)に相談し、四苦八苦しながらも、八重はプレゼント選びを楽しんでいた。  時雨の誕生日の3日前。2人は時雨の両親に結婚の了承を得に行っていた。最初はあまりいい顔をされていなかったが、父親からは認められ、母親からも信頼されていたことを知る。次に会うのは結婚式。4人は幸せそうに笑っていた。  そして――時雨の両親は謎の不審死を遂げた。  その日を境に時雨は自殺未遂を繰り返すようになってしまう。謎の言葉を呟く時雨に疑問に思いながらも介抱を続ける八重。そんな最中、八重は不思議な夢を見るようになる。  それは時雨が――実の両親を殺している夢。  あまりにも時雨の姿からかけ離れていた景色に疑問を抱いた八重は、弦之介と共に時雨の過去を調べ始める。時雨の家や関係者を辿っていくうちに、2人はとある『女』の情報を手にする――。

咎の森

しぃ
ホラー
その家には近づいてはいけない。

黄泉小径 -ヨモツコミチ-

小曽根 委論(おぞね いろん)
ホラー
死後の世界に通ずると噂される、村はずれの細道……黄泉小径。立ち入れば帰って来れないとも言われる、その不気味な竹藪の道に、しかしながら足を踏み入れる者が時折現れる。この物語では、そんな者たちを時代ごとに紐解き、露わにしていく。

処理中です...