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2 レオン殿下と作戦会議をしました

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「おや、メアリーナ様ではないですか。今日はどのようなご用件で?」

「レオン殿下にお時間があれば、面会をお願いしたく来ました」
「早速確認いたします。メアリーナ様は王宮の応接室でお待ちください」

 別に私は貴族家ではありませんよ。

 ですが、レオン殿下とは小さい頃にご縁がありました。
 私のような庶民相手でも友人として、王宮の皆様とも仲良くお付き合いさせていただけてます。

 しばらく待つと、護衛と共にレオン殿下が姿を見せました。
 相変わらずの美男イケメン顔で見るだけで癒されます。

「待たせてすまない。今日は特に用事もなかったから、将棋でも打とうかと思っていたところだ」
「助かりました。実は、例の件でお願いがありまして」

「ふむ、ついに行動に出したというわけか。ザグレームという者はどうやら本物のバカのようだな」
「元妻としてその言葉は痛いですね……」

 レオン殿下には今回の離婚に関して相談していました。
 力になると言っていただいたので、早速協力を要請しに来たというわけです。

 昨晩夜逃げされ、百万円の札束を一つと、金色に装飾した鉄の塊をごっそり盗まれたことを伝えます。

「メアリーナ、過去に私の命を救ってくれたときから感心してはいるんだが……超能力か未来予知の力でもあるのか? よくもまぁ次から次へと予想したとおりに事が進み、感心してしまう」

「いえ、全く。ですが、ザグレームの性格と行動パターンを推測すると、慰謝料を素直に払うとは思えませんでした。逃げるか私の命を狙うかどちらかと」

「はっはっは……流石に返り討ちにあうだろうから命は狙えなかったのだろう。メアリーナは私の護衛になってもらいたいくらいだ」
「それはご勘弁を。私はあくまでのんびりと過ごしたいので……」

 今まで稼いできたお金で、今は緩くスローライフを送っています。それは前職の活動をしていたときから決めていたことですから。

「本題ですが、この後彼らは王都から脱出する可能性が高いと推測します。ですが、護衛もなしに隣の町までの移動はほぼ不可能……となると夕方出発の馬車を利用するかと」

「ふむ……確かに王都の周りには凶悪な野生生物が多く生息しているからな。メアリーナほどの実力を持ったものが一緒でないと死ぬリスクの方が高いだろう」

「そこで、可能ならば馬車の利用を制限して欲しいのです。念のために、王都の出入り口の検問所でザグレームとシャーラの外出を禁止していただきたいです」

 まずは王都から逃げられないように囲っておきましょう。
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