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「……はっ!!」
「おはようございますヴィレーナ様」
チュリップがいつものように真っ先に挨拶をしてきます。
これほど意識がはっきりとした目覚めは初めてかもしれません。
マジックボックス含め、今まで知らなかった知識がいくつか脳内に入っていました。
これで昨晩の夢枕は、事実だとハッキリと理解できたのです。
「お願いがあるの! 今すぐ一番強力な魔法を教えて欲しい! あと剣技も!!」
「え? いきなりどうしたのですか?」
チュリップには今起きていることを話しても良いかと思います。
「ブブルル王国近くで上級モンスターが出現したと思う……」
「なっ!?」
チュリップはこの世の終わりがきたかのような絶望的な表情を浮かべていました。
「ヴィレーナ様がたとえ規格外の魔法を使えたとしても、上級モンスターは人間では絶対に勝てませんよ。歴史書にはそう記されています……」
「どうせ世界崩壊してしまうなら、やれることはやっておきたいなって。たとえ倒せなくても」
いや、神様からは倒せるとお墨付きなのでおそらく勝てると思います。
強い魔法さえ覚えれば。
ここで自信をもって勝てると言ってもなに言ってんだコイツと思われそうなので、勝てない前提という定で話します。
しかし、それが良かったのかチュリップは涙を溢しはじめてしまいました。
「ヴィレーナ様の仰るとおりですね。どうやら私は力を失っていた間に騎士としての誇りも忘れていたようです。ヴィレーナ様は騎士道精神の鏡です」
「い、いえ。そんなつもりで言ったんじゃないんだけど……」
これじゃあ私が誤魔化すために言ったことで感動されてしまったようなものです。
でも、神様のお墨付きをもらう前に、勝てなくてもやれるだけのことはやろうと思っていたし嘘ではないのか……。
どちらにしても、あまりことを大きくしないでほしいものです。
「すぐにカインやキーファウス殿下にも報告します」
「あ、いや、その前に魔法の……」
チュリップはものすごいスピードで部屋を飛び出してしまいました。
仕方なく、以前に購入した、魔法関連の本の続きを読むことにします。
以前は意識していなかったからなのか、しっかりと強力な魔法についても記載されていました。
幸い、私は全属性使えて魔力も人外だということがわかったので、本に載っている魔法は全て使えるような気がします。
そのため、大急ぎでかたっぱしから使えそうな魔法だけを脳内にインプットしておきました。
熟読し、ひととおり読んだタイミングで、チュリップ、キーファウス殿下、カイン騎士団長、さらに国王陛下までもがやってきました。
「ヴィレーナ殿よ! ブブルル王国に上級モンスターが出現したという話、まことか!?」
国王陛下が心配しながら聞いてきます。
神様との夢枕は現実だった以上、出現したことに間違いはないでしょう。
「十中八九すでに出現しています」
「なんということだ……。間違いなく我が国も滅ぶ……」
「「「…………」」」
国王陛下が地面に両膝をつけて絶望的な表情になっています。
しかし、他三人の目は死んでいませんでした。
「おはようございますヴィレーナ様」
チュリップがいつものように真っ先に挨拶をしてきます。
これほど意識がはっきりとした目覚めは初めてかもしれません。
マジックボックス含め、今まで知らなかった知識がいくつか脳内に入っていました。
これで昨晩の夢枕は、事実だとハッキリと理解できたのです。
「お願いがあるの! 今すぐ一番強力な魔法を教えて欲しい! あと剣技も!!」
「え? いきなりどうしたのですか?」
チュリップには今起きていることを話しても良いかと思います。
「ブブルル王国近くで上級モンスターが出現したと思う……」
「なっ!?」
チュリップはこの世の終わりがきたかのような絶望的な表情を浮かべていました。
「ヴィレーナ様がたとえ規格外の魔法を使えたとしても、上級モンスターは人間では絶対に勝てませんよ。歴史書にはそう記されています……」
「どうせ世界崩壊してしまうなら、やれることはやっておきたいなって。たとえ倒せなくても」
いや、神様からは倒せるとお墨付きなのでおそらく勝てると思います。
強い魔法さえ覚えれば。
ここで自信をもって勝てると言ってもなに言ってんだコイツと思われそうなので、勝てない前提という定で話します。
しかし、それが良かったのかチュリップは涙を溢しはじめてしまいました。
「ヴィレーナ様の仰るとおりですね。どうやら私は力を失っていた間に騎士としての誇りも忘れていたようです。ヴィレーナ様は騎士道精神の鏡です」
「い、いえ。そんなつもりで言ったんじゃないんだけど……」
これじゃあ私が誤魔化すために言ったことで感動されてしまったようなものです。
でも、神様のお墨付きをもらう前に、勝てなくてもやれるだけのことはやろうと思っていたし嘘ではないのか……。
どちらにしても、あまりことを大きくしないでほしいものです。
「すぐにカインやキーファウス殿下にも報告します」
「あ、いや、その前に魔法の……」
チュリップはものすごいスピードで部屋を飛び出してしまいました。
仕方なく、以前に購入した、魔法関連の本の続きを読むことにします。
以前は意識していなかったからなのか、しっかりと強力な魔法についても記載されていました。
幸い、私は全属性使えて魔力も人外だということがわかったので、本に載っている魔法は全て使えるような気がします。
そのため、大急ぎでかたっぱしから使えそうな魔法だけを脳内にインプットしておきました。
熟読し、ひととおり読んだタイミングで、チュリップ、キーファウス殿下、カイン騎士団長、さらに国王陛下までもがやってきました。
「ヴィレーナ殿よ! ブブルル王国に上級モンスターが出現したという話、まことか!?」
国王陛下が心配しながら聞いてきます。
神様との夢枕は現実だった以上、出現したことに間違いはないでしょう。
「十中八九すでに出現しています」
「なんということだ……。間違いなく我が国も滅ぶ……」
「「「…………」」」
国王陛下が地面に両膝をつけて絶望的な表情になっています。
しかし、他三人の目は死んでいませんでした。
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