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23 マーレット様主催のお茶会に招待された2
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「もちろん今までのことだって謝罪いたしますわ。子爵家が男爵家などと深く付き合えば低レベルな貴族と関わったことでバカにされますもの。子爵以上の階級になると、そういう風習がありますから」
「そうだったんですね……」
噂でしか聞いたことがなかったので事実かどうかは謎だった。
でもサバス様はそのような感じではなかったし、一部の人間だけがそういう雰囲気になっているんじゃないだろうかとは思うが。
「でも、それを無視してでもあなたとは仲良くなりたいと思ったんです! 先日の舞踏会で!」
「ありがとうございます。でも、あの日マーレット様と挨拶はしたと思いますけど、それ以外に何かしましたっけ……?」
「ライアンさんなのでしょう? 舞踏会のテーブルに並んでいたクッキー作られたのは」
お父様からメニューが足りないから作れと命じられていたので、クッキーとケーキは私が用意したっけ。
「そうですけど、クッキーと何か関係が?」
「美味しすぎたのですわ!! 感動して、誰が作ったのか聞きましたもの。そうしたら、ライアンさんだと知りましたわ。また食べたいんです!」
お菓子目当てかよ……。
マーレット様の性格ならわからなくもない。
だが、文句など全くなく、私は笑みを浮かべてマーレット様の手を握った。
「ちょ……なんでしゅか?」
「ありがとうございます!! 私の作ったクッキーをそこまでして喜んでいただけて嬉しいんです! また作りますので、今度は是非我が家にも遊びにいらしてください!」
顔が真っ赤になっているマーレット様が可愛らしい。
私が王族になっても、民衆になったとしても、自分の好きなことをこれだけ褒めてくださり、必死になって作った主を探してくれたという行為が何よりも嬉しかった。
「ま……まぁライアンさんがどうしてもって言うなら男爵家に行ってあげてもいいですわ……。そ、そのかわり、クッキー絶対用意してもらいますわよ?」
「はい、焼き立てでご用意しますね!」
マーレット様が今までに私に見せたことのないような笑みを浮かべてくれた。
私はこのとき、上位貴族で初めての女の子の友達ができたのだった。
さっきまでは気がつかなかったのだが、マーレット様が私に対して常に敬語を使ってくれている。
きっと、貴族関係抜きにして対等に話してくださっている証拠なのだろう。
マーレット様のことを『あんたなんか一度ゴキブリの大群と一緒に水浴びでもしていなさい!』などと思うようなことは二度とないだろう。
今思えば、サバス様とレストランでのできごとすら笑い話にできてしまいそうなくらいだ。
マーレット様とはそういう関係になったのだが、それだけで止まらなかったのである。
「マーレットさんだけずるいですよ! 私もライアンさんが作るクッキー食べたいです!」
「ちょっと! まさか伯爵家令嬢の私を差し置いてそんなに面白そうなことをしようとしているので!? 私も招待しなさい!」
「舞踏会で出ていたクッキー、ライアンさんが作ったんですね。感動しました。今後は私ともぜひ仲良くして欲しいものです」
「へ……?」
最初はぼっちだった私のところに全員が集まってくるようになった。
サバス様が命じたから、私のことを変に言わないようにしてくれているというわけではなさそうだ。
もしそうなら、無理に関わろうとはしてこないはずだから。
むしろ、マーレット様との会話のおかげでこんなに嬉しい展開にしてくれたのだろう。
この日、マーレット様のおかげで上位貴族の同年代女性とお近づきになることができた。
「マーレット様、ご招待いただき本当に感謝しています。ありがとうございます!」
「べ……べつに感謝することでもないですわよ……。それよりも、あなたのクッキーが人気すぎて私の分減っちゃったら困りますわよ。しっかりと作ってもらいますからね」
マーレット様とお近づきになってわかったこと。
彼女はツンデレだったのか……。
「そうだったんですね……」
噂でしか聞いたことがなかったので事実かどうかは謎だった。
でもサバス様はそのような感じではなかったし、一部の人間だけがそういう雰囲気になっているんじゃないだろうかとは思うが。
「でも、それを無視してでもあなたとは仲良くなりたいと思ったんです! 先日の舞踏会で!」
「ありがとうございます。でも、あの日マーレット様と挨拶はしたと思いますけど、それ以外に何かしましたっけ……?」
「ライアンさんなのでしょう? 舞踏会のテーブルに並んでいたクッキー作られたのは」
お父様からメニューが足りないから作れと命じられていたので、クッキーとケーキは私が用意したっけ。
「そうですけど、クッキーと何か関係が?」
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お菓子目当てかよ……。
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だが、文句など全くなく、私は笑みを浮かべてマーレット様の手を握った。
「ちょ……なんでしゅか?」
「ありがとうございます!! 私の作ったクッキーをそこまでして喜んでいただけて嬉しいんです! また作りますので、今度は是非我が家にも遊びにいらしてください!」
顔が真っ赤になっているマーレット様が可愛らしい。
私が王族になっても、民衆になったとしても、自分の好きなことをこれだけ褒めてくださり、必死になって作った主を探してくれたという行為が何よりも嬉しかった。
「ま……まぁライアンさんがどうしてもって言うなら男爵家に行ってあげてもいいですわ……。そ、そのかわり、クッキー絶対用意してもらいますわよ?」
「はい、焼き立てでご用意しますね!」
マーレット様が今までに私に見せたことのないような笑みを浮かべてくれた。
私はこのとき、上位貴族で初めての女の子の友達ができたのだった。
さっきまでは気がつかなかったのだが、マーレット様が私に対して常に敬語を使ってくれている。
きっと、貴族関係抜きにして対等に話してくださっている証拠なのだろう。
マーレット様のことを『あんたなんか一度ゴキブリの大群と一緒に水浴びでもしていなさい!』などと思うようなことは二度とないだろう。
今思えば、サバス様とレストランでのできごとすら笑い話にできてしまいそうなくらいだ。
マーレット様とはそういう関係になったのだが、それだけで止まらなかったのである。
「マーレットさんだけずるいですよ! 私もライアンさんが作るクッキー食べたいです!」
「ちょっと! まさか伯爵家令嬢の私を差し置いてそんなに面白そうなことをしようとしているので!? 私も招待しなさい!」
「舞踏会で出ていたクッキー、ライアンさんが作ったんですね。感動しました。今後は私ともぜひ仲良くして欲しいものです」
「へ……?」
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もしそうなら、無理に関わろうとはしてこないはずだから。
むしろ、マーレット様との会話のおかげでこんなに嬉しい展開にしてくれたのだろう。
この日、マーレット様のおかげで上位貴族の同年代女性とお近づきになることができた。
「マーレット様、ご招待いただき本当に感謝しています。ありがとうございます!」
「べ……べつに感謝することでもないですわよ……。それよりも、あなたのクッキーが人気すぎて私の分減っちゃったら困りますわよ。しっかりと作ってもらいますからね」
マーレット様とお近づきになってわかったこと。
彼女はツンデレだったのか……。
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