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5 信じられない事実
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おそらく次にいうセリフも想像がつく。
「もしかして、彼氏さん震えて動けなかったとか……」
「ピンポーン! ジーナちゃん鋭いわね! まぁ、私これでも護身術と格闘技やってたからボッコボコにして連行していったんだけどね。でもおかしいのよ。私でも倒せなかった二人を相手に彼氏は簡単に倒していた。それなのに昨日はむしろヘタレだったんだから……まぁ行為の後だから疲れてたのかもしれないけど……」
最後は聞きたくなかった。私に絡んできたチンピラと同一人物だったらベルジャミさんに感謝だな。
もはや私のためにも問い詰めるしかないと思った。
まさかじゃないが、最悪のパターンも考えられる。もしも予想通りだとしたら、私は大馬鹿者だ。
「あの、ベルジャミさん。もしかして、昨日会った彼氏さんの格好って上は黒のパーカー、下は茶色のハーフパンツ。体型はマスターのような筋肉質を取った感じ?」
「え!? なになに……ジーナちゃんって予言者!? メッチャ当たってるんだけど……」
あぁ……もう確定だ。
ザーガルトの浮気相手が彼女だとはわかったけれど、どうしたらいいものか。
「ベルジャミさんから見て彼氏さんって強いと思う?」
首を横に振った。
「全然……でもさ、命張って助けてくれたことがあるしよくわかんないんだよね。でも、見た目もそうだけどもしも戦ったら私が勝ちそう……これは今までの試合経験の勘なんだけどね」
「おいおい……あんまりベンジャミちゃんの彼氏を疑いたくねーんだけどさ、それって裏で流行っているヘルプヘルプ詐欺じゃねーか?」
「「え!?」」
私とベルジャミさんの声が被った。
しかもお互いにまさかそんなというような顔をしている。
「仲間の協力でターゲットを危険な目に合わせてから助けるって卑怯なやり方だよ。身体や命狙われていて助けられりゃ少なからず恩は感じるだろ? そこに漬け込んで金をもらったり異性を口説いたり……」
今までマスターの発言はこれでもかというくらい的中してきている。
それでも私はマスターのアドバイスを無視してザーガルトと結婚をした。
「そういやジーナも旦那に命を助けられたんだぜ? どんな話だったかは教えてくれないんだけどな」
「もう……言っても良いかもしれない……」
真実を知りたくなってしまった。
まさかとは思うが、私に対してもあの思い出の出来事はいわゆるサクラだったのだろうか。
覚悟を決めて言ってみることにした。
ただし、彼女の浮気相手が私の旦那だということは伏せつつ……。
「今ベルジャミさんが話してくれた内容とほとんど一緒よ……。唯一違うのは、私を襲ってきた男はすでに捕まって処刑されているけど。王都の号外記事で新聞がばら撒かれていたと思うわ……犯人はフューとジョンっていう双子」
「はぁ!? お前!! まさかバカな……!」
マスターがとても驚いていた。
てっきりベルジャミさんが驚くかと思っていたが、彼女の驚きの比ではない。
「おい……悪いことは言わねー。もしも思い出だけで今の結婚生活をひきずってんなら、離婚を推奨する。お前、その大事な思い出に関しては確実に騙されているぞ。 フューとジョンってお前の旦那の学生時代の同級生……つまり俺の同級生でもあるんだ……」
「そ……そんな……」
愕然となって顔を落とした。
「もしかして、彼氏さん震えて動けなかったとか……」
「ピンポーン! ジーナちゃん鋭いわね! まぁ、私これでも護身術と格闘技やってたからボッコボコにして連行していったんだけどね。でもおかしいのよ。私でも倒せなかった二人を相手に彼氏は簡単に倒していた。それなのに昨日はむしろヘタレだったんだから……まぁ行為の後だから疲れてたのかもしれないけど……」
最後は聞きたくなかった。私に絡んできたチンピラと同一人物だったらベルジャミさんに感謝だな。
もはや私のためにも問い詰めるしかないと思った。
まさかじゃないが、最悪のパターンも考えられる。もしも予想通りだとしたら、私は大馬鹿者だ。
「あの、ベルジャミさん。もしかして、昨日会った彼氏さんの格好って上は黒のパーカー、下は茶色のハーフパンツ。体型はマスターのような筋肉質を取った感じ?」
「え!? なになに……ジーナちゃんって予言者!? メッチャ当たってるんだけど……」
あぁ……もう確定だ。
ザーガルトの浮気相手が彼女だとはわかったけれど、どうしたらいいものか。
「ベルジャミさんから見て彼氏さんって強いと思う?」
首を横に振った。
「全然……でもさ、命張って助けてくれたことがあるしよくわかんないんだよね。でも、見た目もそうだけどもしも戦ったら私が勝ちそう……これは今までの試合経験の勘なんだけどね」
「おいおい……あんまりベンジャミちゃんの彼氏を疑いたくねーんだけどさ、それって裏で流行っているヘルプヘルプ詐欺じゃねーか?」
「「え!?」」
私とベルジャミさんの声が被った。
しかもお互いにまさかそんなというような顔をしている。
「仲間の協力でターゲットを危険な目に合わせてから助けるって卑怯なやり方だよ。身体や命狙われていて助けられりゃ少なからず恩は感じるだろ? そこに漬け込んで金をもらったり異性を口説いたり……」
今までマスターの発言はこれでもかというくらい的中してきている。
それでも私はマスターのアドバイスを無視してザーガルトと結婚をした。
「そういやジーナも旦那に命を助けられたんだぜ? どんな話だったかは教えてくれないんだけどな」
「もう……言っても良いかもしれない……」
真実を知りたくなってしまった。
まさかとは思うが、私に対してもあの思い出の出来事はいわゆるサクラだったのだろうか。
覚悟を決めて言ってみることにした。
ただし、彼女の浮気相手が私の旦那だということは伏せつつ……。
「今ベルジャミさんが話してくれた内容とほとんど一緒よ……。唯一違うのは、私を襲ってきた男はすでに捕まって処刑されているけど。王都の号外記事で新聞がばら撒かれていたと思うわ……犯人はフューとジョンっていう双子」
「はぁ!? お前!! まさかバカな……!」
マスターがとても驚いていた。
てっきりベルジャミさんが驚くかと思っていたが、彼女の驚きの比ではない。
「おい……悪いことは言わねー。もしも思い出だけで今の結婚生活をひきずってんなら、離婚を推奨する。お前、その大事な思い出に関しては確実に騙されているぞ。 フューとジョンってお前の旦那の学生時代の同級生……つまり俺の同級生でもあるんだ……」
「そ……そんな……」
愕然となって顔を落とした。
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