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第一章
40 ライカル様の宣言
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「これで最低限の対策は全て完了しました」
「リリー、国のためにこれだけ動いてくれてありがとう。どう感謝して良いのやら……」
王宮へ向かう馬車の中、ライカル様は私の手を握りながら嬉しそうな表情でそう言ってくれました。
「弟のルルガムにも感謝ですな。本当に良いタイミングでお嬢様をこちらへ誘導してくれたのですから」
執事のロロガルさんを見ていると、いつもルルガムのことを思い出します。
アルガルデ王国の問題だった貴族の方々が一斉にいなくなったのであれば、おそらく国の再建もなんとかなるでしょう。
そうすればきっと……。
「ところでリリー、今回の大きな問題が解決できたら頼みたいことがある」
「はい、何でしょうか?」
ライカル様が急にモジモジとした態度に変わりました。
普段からカッコいいライカル様が時折見せてくる、恥ずかしがっている姿はとても母性本能をくすぐってくるのです。
「結婚式を挙げたい」
「ひょえ!?」
突然の宣言に驚いてしまいました。
「あ、あの……いきなり式の話をされて嬉しいんですけれども……」
上手く言葉が出ません。
嬉しいのと恥ずかしいのと、なぜ今ここで言ったのかが分かりませんでした。
「突然すまない。だが、これから大きな戦が始まるかもしれないだろう? 何が起こるかわからない。だから事前に私の気持ちを伝えておこうと思った」
「何かあったら困ります! ライカル様だけでなく、誰一人怪我人を出さないように今回も策を立てたのですから!」
とは言っても、絶対なんてことは存在しませんからね……。
「もちろんリリーの作戦は完璧だと思っている。それでも気持ちを抑えきれなくなってしまった」
「……」
それは私とて同じです。
いくら好きと伝えても言葉では足りないくらい愛しているのですから。
「婚約は決まっていたが、まだ正式に日取りは決めていなかった。できればリリーがこの国に来た日付に入籍と結婚式を同時に挙げたいと思っていたのだが」
私はライカル様といれるだけで幸せで、日どりはいつでも良いと思ってしました。
こうやって考えてくれることがとても嬉しかったのです。
「ありがとうございます。ことが済んでも忙しくなりそうですね」
「今度は嬉しい忙しさだから何も問題はない」
「不謹慎ですが、私は今回も割と楽しんで対策を進めていましたよ」
「なんと!」
口にはしませんでしたが、国のため、今後の防衛のために動けると考えたら嬉しかったのです。
だからこそ多少苦戦はしましたが、苦ではありませんでした。
「リリーが私の妻になってくれて本当に良かった。きっと王都の皆も祝福してくれるだろう」
「ライカル様も王都の皆さんのことを愛していますものね。私も今はそうですが」
だからこそ、平和な国を維持しなくてはいけませんね。
必ず守りましょう。
国の全員で協力して。
「リリー、国のためにこれだけ動いてくれてありがとう。どう感謝して良いのやら……」
王宮へ向かう馬車の中、ライカル様は私の手を握りながら嬉しそうな表情でそう言ってくれました。
「弟のルルガムにも感謝ですな。本当に良いタイミングでお嬢様をこちらへ誘導してくれたのですから」
執事のロロガルさんを見ていると、いつもルルガムのことを思い出します。
アルガルデ王国の問題だった貴族の方々が一斉にいなくなったのであれば、おそらく国の再建もなんとかなるでしょう。
そうすればきっと……。
「ところでリリー、今回の大きな問題が解決できたら頼みたいことがある」
「はい、何でしょうか?」
ライカル様が急にモジモジとした態度に変わりました。
普段からカッコいいライカル様が時折見せてくる、恥ずかしがっている姿はとても母性本能をくすぐってくるのです。
「結婚式を挙げたい」
「ひょえ!?」
突然の宣言に驚いてしまいました。
「あ、あの……いきなり式の話をされて嬉しいんですけれども……」
上手く言葉が出ません。
嬉しいのと恥ずかしいのと、なぜ今ここで言ったのかが分かりませんでした。
「突然すまない。だが、これから大きな戦が始まるかもしれないだろう? 何が起こるかわからない。だから事前に私の気持ちを伝えておこうと思った」
「何かあったら困ります! ライカル様だけでなく、誰一人怪我人を出さないように今回も策を立てたのですから!」
とは言っても、絶対なんてことは存在しませんからね……。
「もちろんリリーの作戦は完璧だと思っている。それでも気持ちを抑えきれなくなってしまった」
「……」
それは私とて同じです。
いくら好きと伝えても言葉では足りないくらい愛しているのですから。
「婚約は決まっていたが、まだ正式に日取りは決めていなかった。できればリリーがこの国に来た日付に入籍と結婚式を同時に挙げたいと思っていたのだが」
私はライカル様といれるだけで幸せで、日どりはいつでも良いと思ってしました。
こうやって考えてくれることがとても嬉しかったのです。
「ありがとうございます。ことが済んでも忙しくなりそうですね」
「今度は嬉しい忙しさだから何も問題はない」
「不謹慎ですが、私は今回も割と楽しんで対策を進めていましたよ」
「なんと!」
口にはしませんでしたが、国のため、今後の防衛のために動けると考えたら嬉しかったのです。
だからこそ多少苦戦はしましたが、苦ではありませんでした。
「リリーが私の妻になってくれて本当に良かった。きっと王都の皆も祝福してくれるだろう」
「ライカル様も王都の皆さんのことを愛していますものね。私も今はそうですが」
だからこそ、平和な国を維持しなくてはいけませんね。
必ず守りましょう。
国の全員で協力して。
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