43 / 74
第二章
海水浴と順番
しおりを挟む
「おおおおーーーーー!! 綺麗だ!!」
俺達は海へやってきた。海を見るのが初めてだった俺は子供のように興奮してしまっている。
「レイスは海初めてなのよね! レイスの分もクレアの分もしっかり用意してあるから任務の前に遊びましょう!」
いきなりフィリムは着ている服を脱ぎ始め、俺はその美しい姿を見てしまう。
赤いビキニ、そして見たら誰もが魅了してしまうような綺麗なボディラインに肌。
「フィ……フィリム!?」
「ふっふーーん!! 海でのクエストなんだから水着着てきちゃった。はい、クレアとレイスの水着」
「「は!?」」
用意周到だ……。しかし、ここで着替えるのか? 俺はともかくクレアまで……どんな公開処刑なんだ!?
クレアは顔面真っ赤になって恥ずかしがってる。
「レイス! 絶対クレアの着替えている姿見ちゃダメよ! 見たらクレアの剣で斬られると思いなさい!!」
「は……はい」
これしか言えない。俺は着替えさせるために、一度魔眼を使って瞬間移動でフィリムの家までクレアを連れて行く。
俺も急いで着替えて、クレアが水着に着替えて服を羽織った状態で再び海へ瞬間移動した。
白いビキニ、クレアもフィリムと同じように綺麗なボディラインで可愛いのだが、二つの風船のようなモノが……俺は目のやり場に困って目線を逸らすことしか出来なかった。
俺達は暫くの間、海に潜ったり、砂浜で城を作ってみたり、砂浜に全身埋もれてみたりとにかく楽しんだ。
♢
「はぁー幸せ! また遊びたいわね!」
「また今度来れば良いんじゃない?」
「レイスにしか出来ない芸当ね。ここまで一体どれだけ距離があると思っているのよ……さっきだって着替えるために家に帰るなんて普通じゃ考えられないわよ」
空間干渉の瞬間移動の繰り返しで、ギルドの任務開始から、僅かな時間、食事をする程度の時間で海まで到着してしまった。
俺の瞬間移動は一度行った場所なら一発で移動できるので、帰りはギルドまで一瞬で帰れるし、今度ここに来る時も一瞬で来れる。
「また来よう。今度はヨハネスも連れて。さて、目的の蟹を討伐しようか。さっき見つけたけど、あれでしょ? キングタラバンガニって」
目先に見えているのはキングタラバンガニの群れ。肉眼ではよく分からないが、八匹はいそうだ。遊んでる時に見つけたのだが、襲ってくることもなかったので放置していた。どうやらこちらから危害を加えなければ大丈夫らしい。
クレアは口元からヨダレを垂らしていた。
「あんなに沢山! よし! 私がさっさと片付けてこよう!」
「待った! クレア。俺も剣術も出来るようになりたい。折角だから教えてほしい」
「私も! せっかくギルド登録したんだし、ある程度強くなっておきたいのよ!」
フィリムは元々かなり強かった気がするんだけどな。たしかローラのアイスピックを軽々避けて一瞬で捕まえていた記憶が……。
「フィリム姫が剣なんて……」
「え? いいじゃない。私だって剣技覚えたいし」
公爵令嬢のお嬢様が剣を振り回していたら驚くかもしれない。しかし、俺はもう慣れた。むしろ、フィリムは活発な普通の女の子なんだ。
「では、……フィリム姫はこれを……」
クレアの装備している短剣二本をフィリムに、長剣を俺に渡してくれた。
「ありがとう! 長剣思ったより重いんだ……クレアは?」
「私は……あの程度なら武器を使わず討伐できる」
「さすが剣聖クレアねー!」
クレアは自信満々に綺麗な髪の毛を靡かせてふふんっとドヤっているが、俺たちに忠告をしてきた。
「奴らのハサミは生身の人間など簡単に真っ二つにするほど強烈な破壊力を持っている。気をつけてほしい」
俺はそれを聞いてこの長剣で良い方法を思いついた。
「じゃあ、俺からまず一体狩ってみようかな」
「私からやるわよ! レイス? レディーファーストよっ!」
「フィリムに何かあったら困る。俺がまず絶対に安全な方法で倒すから!」
「レイス! 私を信用しなさい! これでも武術を嗜んでたんだからあれくらい平気よ!」
「いや、俺からだ」
「私よ!」
「俺!!」
「私!!」
俺もフィリムも一歩も引かなかった。早く討伐してみたい好奇心がお互いにあるようだ。
「いや、まずは私が、討伐の手本を見せよう」
「「どうぞ」」
「……」
クレアは無言で武器も持たずにキングタラバンガニに突っ込んでいった。
俺達は海へやってきた。海を見るのが初めてだった俺は子供のように興奮してしまっている。
「レイスは海初めてなのよね! レイスの分もクレアの分もしっかり用意してあるから任務の前に遊びましょう!」
いきなりフィリムは着ている服を脱ぎ始め、俺はその美しい姿を見てしまう。
赤いビキニ、そして見たら誰もが魅了してしまうような綺麗なボディラインに肌。
「フィ……フィリム!?」
「ふっふーーん!! 海でのクエストなんだから水着着てきちゃった。はい、クレアとレイスの水着」
「「は!?」」
用意周到だ……。しかし、ここで着替えるのか? 俺はともかくクレアまで……どんな公開処刑なんだ!?
クレアは顔面真っ赤になって恥ずかしがってる。
「レイス! 絶対クレアの着替えている姿見ちゃダメよ! 見たらクレアの剣で斬られると思いなさい!!」
「は……はい」
これしか言えない。俺は着替えさせるために、一度魔眼を使って瞬間移動でフィリムの家までクレアを連れて行く。
俺も急いで着替えて、クレアが水着に着替えて服を羽織った状態で再び海へ瞬間移動した。
白いビキニ、クレアもフィリムと同じように綺麗なボディラインで可愛いのだが、二つの風船のようなモノが……俺は目のやり場に困って目線を逸らすことしか出来なかった。
俺達は暫くの間、海に潜ったり、砂浜で城を作ってみたり、砂浜に全身埋もれてみたりとにかく楽しんだ。
♢
「はぁー幸せ! また遊びたいわね!」
「また今度来れば良いんじゃない?」
「レイスにしか出来ない芸当ね。ここまで一体どれだけ距離があると思っているのよ……さっきだって着替えるために家に帰るなんて普通じゃ考えられないわよ」
空間干渉の瞬間移動の繰り返しで、ギルドの任務開始から、僅かな時間、食事をする程度の時間で海まで到着してしまった。
俺の瞬間移動は一度行った場所なら一発で移動できるので、帰りはギルドまで一瞬で帰れるし、今度ここに来る時も一瞬で来れる。
「また来よう。今度はヨハネスも連れて。さて、目的の蟹を討伐しようか。さっき見つけたけど、あれでしょ? キングタラバンガニって」
目先に見えているのはキングタラバンガニの群れ。肉眼ではよく分からないが、八匹はいそうだ。遊んでる時に見つけたのだが、襲ってくることもなかったので放置していた。どうやらこちらから危害を加えなければ大丈夫らしい。
クレアは口元からヨダレを垂らしていた。
「あんなに沢山! よし! 私がさっさと片付けてこよう!」
「待った! クレア。俺も剣術も出来るようになりたい。折角だから教えてほしい」
「私も! せっかくギルド登録したんだし、ある程度強くなっておきたいのよ!」
フィリムは元々かなり強かった気がするんだけどな。たしかローラのアイスピックを軽々避けて一瞬で捕まえていた記憶が……。
「フィリム姫が剣なんて……」
「え? いいじゃない。私だって剣技覚えたいし」
公爵令嬢のお嬢様が剣を振り回していたら驚くかもしれない。しかし、俺はもう慣れた。むしろ、フィリムは活発な普通の女の子なんだ。
「では、……フィリム姫はこれを……」
クレアの装備している短剣二本をフィリムに、長剣を俺に渡してくれた。
「ありがとう! 長剣思ったより重いんだ……クレアは?」
「私は……あの程度なら武器を使わず討伐できる」
「さすが剣聖クレアねー!」
クレアは自信満々に綺麗な髪の毛を靡かせてふふんっとドヤっているが、俺たちに忠告をしてきた。
「奴らのハサミは生身の人間など簡単に真っ二つにするほど強烈な破壊力を持っている。気をつけてほしい」
俺はそれを聞いてこの長剣で良い方法を思いついた。
「じゃあ、俺からまず一体狩ってみようかな」
「私からやるわよ! レイス? レディーファーストよっ!」
「フィリムに何かあったら困る。俺がまず絶対に安全な方法で倒すから!」
「レイス! 私を信用しなさい! これでも武術を嗜んでたんだからあれくらい平気よ!」
「いや、俺からだ」
「私よ!」
「俺!!」
「私!!」
俺もフィリムも一歩も引かなかった。早く討伐してみたい好奇心がお互いにあるようだ。
「いや、まずは私が、討伐の手本を見せよう」
「「どうぞ」」
「……」
クレアは無言で武器も持たずにキングタラバンガニに突っ込んでいった。
10
お気に入りに追加
1,924
あなたにおすすめの小説
召喚アラサー女~ 自由に生きています!
マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。
牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子
信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。
初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった
***
異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います
かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
学園長からのお話です
ラララキヲ
ファンタジー
学園長の声が学園に響く。
『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』
昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。
学園長の話はまだまだ続く……
◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない)
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる