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主任の思惑
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舞風が20時までの残業を終えてロッカー室へ向かった当日
隣の製品フロアから腕組みした御堂主任が見つめていた。
「・・・・・・・・。」
まだ舞風君には何の変化も見られないけど・・・
”彼”の場合はバイトや副業の件を知ったのが
遅すぎて手遅れになったのよね。
もう少し早く気付いてあげていたら救えたかもしれなかった。
(やはり早めに手を打っておいた方が間違いないって事・・だよね。)
カツッカツッカツッ.....
トントンッ
部長室をノックする御堂主任
カチャッ
「失礼。」
ビクッ!!
「みっ!・・・御堂君。」
「こんにちは、柏原部長」
(・・・ニヤリ)
ガクガクブルブル。
御堂主任の表情を見て冷汗を流す柏原部長だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日の通勤電車では真登香ちゃんを見つけられなかった。
朝は5~10分毎と電車のダイヤが多いから不思議じゃないけど
まぁ会えたらラッキーって感じでもいたんだけどね。
ひょっとしたら別の車両に乗っていたのかも知れない。
そして会社に着いてからは普段通りの作業に取り掛かっていた
勿論、頭の中は眷属ノートの事で一杯になっている。
「舞風君、ちょっといいかしら?」
ビクッ!
突然背後から声を掛けられた。
振り向くと御堂主任が腕組みをして立っていた
「あっ、おはようございます、御堂さん」
(全く気付かなかった、この人は気配を消すスキルでも持っているのだろうか?)
「おはよう」
「悪いわね、柏原部長が先日の件で君にお話があるそうよ」
「今から一緒にいいかしら?」
「えっ?は、はい、お願いします」
何だろう?
先日の件って、やっぱりダンスパーティーの事だよね?
柏原部長って顔は知っているけど今まで対面で話した事ないんだけど。
なんつうか腹の出た狸なんだよな。
いかにも部長って感じの人ではあるけど。
「じゃあ舞風君は借りてくわよ、佐藤ちゃん」
「あっ、了解しました主任」
佐藤班長は厳つい顔の45歳、普段から寡黙で仕事一途な人だ
だからか上司である主任の命令にはイエスマンで通っている人だ
(それで良いのか佐藤班長ぉ~)涙
颯爽と白衣を翻して前を歩く御堂さん
歩いているだけでも様になる人だ
「舞風君って口は堅い方かしら?」
「えっ?はいはい、こう見えて俺、用心深いんですよ」
「滅多な事じゃ秘密は口には出しませんよw」
瞬間、後ろを振り向いてジロリと睨まれた
「はいは、一回にしなさい」
「・・・はい。」
(まずっ。)
(何だろう?視線がキツイってば・・・)
「まぁ・・・そうみたいよね。」
(なんなんだ?)
トントン
「部長、私です」
「はい、どうぞ御堂君」
「おはようございます~?」
柏原部長が机の向こうに座っている
高級そうな椅子に狸オヤジが座っている、絵面が凄いw
「うん、君が舞風君だね?」
「はい。」
(腹の出た狸に話しかけられた。って、
まぁ貫禄あるって世間では言うんだろう)
・・・・・・・・・・・・・・・
話の内容は、やはり先日のダンスパーティーの件だった
柏原部長は元、総務部にいたそうで、
以前から九条グループのイベントにも関わりが深いという事だ
それで俺が何かトラブルに巻き込まれたのではないか?と聞かれた
いや、尋問を受けた・・・
(言える訳ないだろ、バレたら首切られるわ!)
当然、何の問題もなく自分の不注意で転んで
怪我しただけ。としか答えようがなかった。
柏原部長は何か腑に落ちない様な顔をしていたが
「すまないが折角だから二人でこの書類を横浜工場まで届けて貰えないか?」
そう言ってA4サイズの書類封筒を渡して来た
「今からですか?」
「あぁ、すまんな、先方に担当者が直接持ってくるよう頼まれたんだ」
「分かりました、では今から出かけようと思います」
「分かりました~」
(うん、ここは流れ的にそう返事するしかないよね。)
すると何故か格好は私服で行くように指示され更に公用車じゃなく
御堂さんのフェアレディzで行く事になった。
(何で?変じゃね???)
「じゃあ早く乗って」
「ええええっ?」
(待ってぇ~、御堂さ~ん、何かいつもと違うと思うんです~)
何処から突っ込めばいいのやら
御堂さんは完璧な化粧をして白のスカートに白のジャケット
その下は胸の上までしかない黒のタンクトップに黒のサングラスだ
(いやいや仕事に行く格好じゃないですよね、それ?)
まるでどこかのMVPと会合でもする気なのかって雰囲気だ?
バタンッ
チョコン・・・
言われるままに乗ってしまう俺
シートベルト・・カチャリ。
ブロロロロォォオォーーーーー!
加速を乗せて出発するフェアレディz、
「ジ、Gがこんなに強いなんて・・・」
「何か言った?」
「・・・ごめんなさい」
横目で見る御堂さんは真っ赤な口紅に黒サングラスで・・・
ちょっとダンスの練習に行っていた頃とも違う印象
どう見ても仕事しに行く格好じゃないんだよなぁ~?
「あの、御堂さん、仕事の内容って?」
「ちょっと高速に乗るわよ」
「え、あ、はっ、はい」
キキキィイイイー
ブロロォーーーーー!!
加速を付けて走るフェアレディz
(この人、ハンドル握ると性格変わるタイプだったり?)
横目でサングラスの下から目線を送られる。
「これから話す事は他言無用よ、いいわね?」
「えっはい?」
(なんだろう突然?)
「一年前のダンスパーティーもね、うちから新人が一人参加したの」
「あっ・・・・」
(これはヤバい奴だ)
「その子は私の直接の部下だったんだ」
「大卒で管理職候補でね・・・」
「舞風君と同じく私がダンス教えようとしたのだけど彼は最初から踊れていた」
「神楽坂君っていったのだけどね、学生時代から友達とサークルで踊っていたんだって」
「でもね、彼・・・自殺しちゃったわ」
(うん・・・知ってる)
サングラスで表情までは見えないけど声が重い・・
「あのダンスパーティーで何かあったとしか思えないのよね」
「後の方で彼は700万の借金を背負っていたのが分かってね」
「自分一人でそれを返済しようとしてボロボロになっていた」
「問い詰めた時はもう手遅れだったわ」
「その時の彼は既に焦燥しきっていて目も虚ろだった」
「3日後にどうしても残り400万がいるって泣かれたのよ」
「理由を聞いても、話すぐらいなら死んだ方がマシだって」
「私に余裕あれば良かったんだけど
ちょうど夫婦でマンション買って結構厳しかった時期でね」
「それに他人からの援助は彼のプライドが許さなかったと思うわ」
「でも原因の予想は付いているの。グループ会長の孫娘」
「九条 杏珠よ、あの女が直接、または間接的に絡んでいるのは間違いないって思ってる」
「でも中々、尻尾が掴めなくてね・・・」
「それに下手に動けば縄門電気に皺寄せが来る可能性が高いの」
「そうなんですか?・・・でも俺・・何も知りませんから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そう・・・?」
(当たり前だろ、男として言える話じゃない・・・)
「でもね、私、彼の為にその400万円用意してあげたの」
「いいえ、彼が準備した分も含めて700万円」
「えっ!?御堂さん凄い!」
「ふふっ、でもね・・・ギリギリで間に合わなかったの」
「次の日の午前中に彼が自殺したってマンションの管理人さんから連絡が入って」
「そんな・・・」
「だからね。もし何か秘密にしている事があったら、あえて私には話して欲しいの」
「もう私はあんな思いはしたくないのよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「どうしても話せないような事かしら?」
駄目だ・・・想定外、車内の空気が重い
何か話題を変えなきゃ・・・
「そっ、そう言えばよくそんな700万円も用意出来ましたよね?」
「御堂さんも頑張ったんだから誰もそれを責められませんよ」
(何を言っているんだ俺は、他に何か良い言葉は見つからないのか)
「そうよね・・・女の武器使ったからね・・・」
「えっ」
(ひょっとして俺、地雷踏んだ?)
「あの、それってどう言う・・・・?」
「一晩好きにして良いから700万円用意してって言ったらあの部長すぐに抱き着いてきたのよw」
「なっ!!」
「何ですかそれっ!!!」
「軽蔑する?なら他に何か方法あった?」
「で、でも。御堂さん結婚しているし、旦那さんもいるし!」
「ふふふ、まだまだお子様よねぇ~舞風君って」
「・・・・・・・・・」
「女にも性欲ってあるのよ」
「でもあんな腹の出たオヤジに・・・」
「そりゃあね、好みじゃないけど目的ってあるじゃない?」
「女はね、自分の事を男がどんな風に見ているのかって勘で分かるものよ」
「700万って個人じゃ大きいお金だけど会社組織からしたら微々たるものなの」
「元総務部で経理に詳しい部長なら少しずつ帳簿を弄って作るなんて簡単なのよ」
「勿論これは横領だしバレたら終わりでしょうけどw」
「あの部長にも妻子がいるわ、自分から家庭や地位を壊す気はないでしょ」
「でも普段から私を舐めるように見ていたからね。ちょっと条件出したら跳びついてきたわ」
「勿論ちゃあんと証拠も残してるからイザとなれば破滅させられるのw」
「今じゃ私の思い通りに動いてくれるわ」
(女って怖あぁい)
「・・・・・・」
「ふふふ幻滅した?」
「ちなみにその時頂いたお金はこの車になりました~♪」
「えっ!えええええーーーーーーっ!」
「あっはははは」
「何なんですかそれって・・・?」
「まぁ部長に一晩中抱かれて三回も中出しされたんですもの、安くない代償よ」
「男とはね考え方が違うの」
「部長にとって私は一晩で700万の価値のある女って事よ」
そういう御堂さんの座っている股間を見て
あの中に狸部長が3回も中出ししているのを想像してしまった・・・
あの巨体に伸し掛かられ動けなくされて犯されたんだろうか?
バックからもガンガン突かれて?
騎乗位で腹の上に乗って揺らされた?
ムクムクムク・・・
(何故悲しいはずなのに俺の息子は過剰に元気になるんだ!!)
(何で俺はこんなに想像力豊かなんだ!)
「ふふふ、ほんと男って単純よね。舞風君♪」
「えっ、何が?」
「あなたに言っているのよ~半年間、私のアソコに押し当てて満足した?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「私のアソコの感触どうだった?気持ち良かった?」
「まさか気付いてないとは思ってないでしょぉ~?」
キキーーーーッ
車はいつの間にか高速を降りて
一軒のラブホテルの駐車場に入った。
「ここはね昔ダンナと独身時代に来ていた所なの」
何も言い返せず車を降りて御堂さんの後を付いて行く
足が地についている感覚がない・・・
無人のカウンターでチェックして鍵を取って部屋に向かった
(なんだろう、処刑台を登るような気分だ)
バタンッ
・・・・御堂さんと入室・・・した。
隣の製品フロアから腕組みした御堂主任が見つめていた。
「・・・・・・・・。」
まだ舞風君には何の変化も見られないけど・・・
”彼”の場合はバイトや副業の件を知ったのが
遅すぎて手遅れになったのよね。
もう少し早く気付いてあげていたら救えたかもしれなかった。
(やはり早めに手を打っておいた方が間違いないって事・・だよね。)
カツッカツッカツッ.....
トントンッ
部長室をノックする御堂主任
カチャッ
「失礼。」
ビクッ!!
「みっ!・・・御堂君。」
「こんにちは、柏原部長」
(・・・ニヤリ)
ガクガクブルブル。
御堂主任の表情を見て冷汗を流す柏原部長だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
翌日の通勤電車では真登香ちゃんを見つけられなかった。
朝は5~10分毎と電車のダイヤが多いから不思議じゃないけど
まぁ会えたらラッキーって感じでもいたんだけどね。
ひょっとしたら別の車両に乗っていたのかも知れない。
そして会社に着いてからは普段通りの作業に取り掛かっていた
勿論、頭の中は眷属ノートの事で一杯になっている。
「舞風君、ちょっといいかしら?」
ビクッ!
突然背後から声を掛けられた。
振り向くと御堂主任が腕組みをして立っていた
「あっ、おはようございます、御堂さん」
(全く気付かなかった、この人は気配を消すスキルでも持っているのだろうか?)
「おはよう」
「悪いわね、柏原部長が先日の件で君にお話があるそうよ」
「今から一緒にいいかしら?」
「えっ?は、はい、お願いします」
何だろう?
先日の件って、やっぱりダンスパーティーの事だよね?
柏原部長って顔は知っているけど今まで対面で話した事ないんだけど。
なんつうか腹の出た狸なんだよな。
いかにも部長って感じの人ではあるけど。
「じゃあ舞風君は借りてくわよ、佐藤ちゃん」
「あっ、了解しました主任」
佐藤班長は厳つい顔の45歳、普段から寡黙で仕事一途な人だ
だからか上司である主任の命令にはイエスマンで通っている人だ
(それで良いのか佐藤班長ぉ~)涙
颯爽と白衣を翻して前を歩く御堂さん
歩いているだけでも様になる人だ
「舞風君って口は堅い方かしら?」
「えっ?はいはい、こう見えて俺、用心深いんですよ」
「滅多な事じゃ秘密は口には出しませんよw」
瞬間、後ろを振り向いてジロリと睨まれた
「はいは、一回にしなさい」
「・・・はい。」
(まずっ。)
(何だろう?視線がキツイってば・・・)
「まぁ・・・そうみたいよね。」
(なんなんだ?)
トントン
「部長、私です」
「はい、どうぞ御堂君」
「おはようございます~?」
柏原部長が机の向こうに座っている
高級そうな椅子に狸オヤジが座っている、絵面が凄いw
「うん、君が舞風君だね?」
「はい。」
(腹の出た狸に話しかけられた。って、
まぁ貫禄あるって世間では言うんだろう)
・・・・・・・・・・・・・・・
話の内容は、やはり先日のダンスパーティーの件だった
柏原部長は元、総務部にいたそうで、
以前から九条グループのイベントにも関わりが深いという事だ
それで俺が何かトラブルに巻き込まれたのではないか?と聞かれた
いや、尋問を受けた・・・
(言える訳ないだろ、バレたら首切られるわ!)
当然、何の問題もなく自分の不注意で転んで
怪我しただけ。としか答えようがなかった。
柏原部長は何か腑に落ちない様な顔をしていたが
「すまないが折角だから二人でこの書類を横浜工場まで届けて貰えないか?」
そう言ってA4サイズの書類封筒を渡して来た
「今からですか?」
「あぁ、すまんな、先方に担当者が直接持ってくるよう頼まれたんだ」
「分かりました、では今から出かけようと思います」
「分かりました~」
(うん、ここは流れ的にそう返事するしかないよね。)
すると何故か格好は私服で行くように指示され更に公用車じゃなく
御堂さんのフェアレディzで行く事になった。
(何で?変じゃね???)
「じゃあ早く乗って」
「ええええっ?」
(待ってぇ~、御堂さ~ん、何かいつもと違うと思うんです~)
何処から突っ込めばいいのやら
御堂さんは完璧な化粧をして白のスカートに白のジャケット
その下は胸の上までしかない黒のタンクトップに黒のサングラスだ
(いやいや仕事に行く格好じゃないですよね、それ?)
まるでどこかのMVPと会合でもする気なのかって雰囲気だ?
バタンッ
チョコン・・・
言われるままに乗ってしまう俺
シートベルト・・カチャリ。
ブロロロロォォオォーーーーー!
加速を乗せて出発するフェアレディz、
「ジ、Gがこんなに強いなんて・・・」
「何か言った?」
「・・・ごめんなさい」
横目で見る御堂さんは真っ赤な口紅に黒サングラスで・・・
ちょっとダンスの練習に行っていた頃とも違う印象
どう見ても仕事しに行く格好じゃないんだよなぁ~?
「あの、御堂さん、仕事の内容って?」
「ちょっと高速に乗るわよ」
「え、あ、はっ、はい」
キキキィイイイー
ブロロォーーーーー!!
加速を付けて走るフェアレディz
(この人、ハンドル握ると性格変わるタイプだったり?)
横目でサングラスの下から目線を送られる。
「これから話す事は他言無用よ、いいわね?」
「えっはい?」
(なんだろう突然?)
「一年前のダンスパーティーもね、うちから新人が一人参加したの」
「あっ・・・・」
(これはヤバい奴だ)
「その子は私の直接の部下だったんだ」
「大卒で管理職候補でね・・・」
「舞風君と同じく私がダンス教えようとしたのだけど彼は最初から踊れていた」
「神楽坂君っていったのだけどね、学生時代から友達とサークルで踊っていたんだって」
「でもね、彼・・・自殺しちゃったわ」
(うん・・・知ってる)
サングラスで表情までは見えないけど声が重い・・
「あのダンスパーティーで何かあったとしか思えないのよね」
「後の方で彼は700万の借金を背負っていたのが分かってね」
「自分一人でそれを返済しようとしてボロボロになっていた」
「問い詰めた時はもう手遅れだったわ」
「その時の彼は既に焦燥しきっていて目も虚ろだった」
「3日後にどうしても残り400万がいるって泣かれたのよ」
「理由を聞いても、話すぐらいなら死んだ方がマシだって」
「私に余裕あれば良かったんだけど
ちょうど夫婦でマンション買って結構厳しかった時期でね」
「それに他人からの援助は彼のプライドが許さなかったと思うわ」
「でも原因の予想は付いているの。グループ会長の孫娘」
「九条 杏珠よ、あの女が直接、または間接的に絡んでいるのは間違いないって思ってる」
「でも中々、尻尾が掴めなくてね・・・」
「それに下手に動けば縄門電気に皺寄せが来る可能性が高いの」
「そうなんですか?・・・でも俺・・何も知りませんから」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「そう・・・?」
(当たり前だろ、男として言える話じゃない・・・)
「でもね、私、彼の為にその400万円用意してあげたの」
「いいえ、彼が準備した分も含めて700万円」
「えっ!?御堂さん凄い!」
「ふふっ、でもね・・・ギリギリで間に合わなかったの」
「次の日の午前中に彼が自殺したってマンションの管理人さんから連絡が入って」
「そんな・・・」
「だからね。もし何か秘密にしている事があったら、あえて私には話して欲しいの」
「もう私はあんな思いはしたくないのよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「どうしても話せないような事かしら?」
駄目だ・・・想定外、車内の空気が重い
何か話題を変えなきゃ・・・
「そっ、そう言えばよくそんな700万円も用意出来ましたよね?」
「御堂さんも頑張ったんだから誰もそれを責められませんよ」
(何を言っているんだ俺は、他に何か良い言葉は見つからないのか)
「そうよね・・・女の武器使ったからね・・・」
「えっ」
(ひょっとして俺、地雷踏んだ?)
「あの、それってどう言う・・・・?」
「一晩好きにして良いから700万円用意してって言ったらあの部長すぐに抱き着いてきたのよw」
「なっ!!」
「何ですかそれっ!!!」
「軽蔑する?なら他に何か方法あった?」
「で、でも。御堂さん結婚しているし、旦那さんもいるし!」
「ふふふ、まだまだお子様よねぇ~舞風君って」
「・・・・・・・・・」
「女にも性欲ってあるのよ」
「でもあんな腹の出たオヤジに・・・」
「そりゃあね、好みじゃないけど目的ってあるじゃない?」
「女はね、自分の事を男がどんな風に見ているのかって勘で分かるものよ」
「700万って個人じゃ大きいお金だけど会社組織からしたら微々たるものなの」
「元総務部で経理に詳しい部長なら少しずつ帳簿を弄って作るなんて簡単なのよ」
「勿論これは横領だしバレたら終わりでしょうけどw」
「あの部長にも妻子がいるわ、自分から家庭や地位を壊す気はないでしょ」
「でも普段から私を舐めるように見ていたからね。ちょっと条件出したら跳びついてきたわ」
「勿論ちゃあんと証拠も残してるからイザとなれば破滅させられるのw」
「今じゃ私の思い通りに動いてくれるわ」
(女って怖あぁい)
「・・・・・・」
「ふふふ幻滅した?」
「ちなみにその時頂いたお金はこの車になりました~♪」
「えっ!えええええーーーーーーっ!」
「あっはははは」
「何なんですかそれって・・・?」
「まぁ部長に一晩中抱かれて三回も中出しされたんですもの、安くない代償よ」
「男とはね考え方が違うの」
「部長にとって私は一晩で700万の価値のある女って事よ」
そういう御堂さんの座っている股間を見て
あの中に狸部長が3回も中出ししているのを想像してしまった・・・
あの巨体に伸し掛かられ動けなくされて犯されたんだろうか?
バックからもガンガン突かれて?
騎乗位で腹の上に乗って揺らされた?
ムクムクムク・・・
(何故悲しいはずなのに俺の息子は過剰に元気になるんだ!!)
(何で俺はこんなに想像力豊かなんだ!)
「ふふふ、ほんと男って単純よね。舞風君♪」
「えっ、何が?」
「あなたに言っているのよ~半年間、私のアソコに押し当てて満足した?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「私のアソコの感触どうだった?気持ち良かった?」
「まさか気付いてないとは思ってないでしょぉ~?」
キキーーーーッ
車はいつの間にか高速を降りて
一軒のラブホテルの駐車場に入った。
「ここはね昔ダンナと独身時代に来ていた所なの」
何も言い返せず車を降りて御堂さんの後を付いて行く
足が地についている感覚がない・・・
無人のカウンターでチェックして鍵を取って部屋に向かった
(なんだろう、処刑台を登るような気分だ)
バタンッ
・・・・御堂さんと入室・・・した。
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