26 / 259
第1章 セーラム
第1章16幕 根<root>
しおりを挟む
「おまたせっす」
ハリリン、ファンダン、ジュンヤが到着します。
「一通り調べてきたっす。まずはアンチスペルっすね」
そう言ってハリリンがつかんだ情報を教えてくれます。
「アンチスペルはその地域の領主が持つ〔血の誓い〕によるものっす」
「〔血の誓い〕って?」
「簡単に言えば自分の領地で害されないってとこっす」
「それなら他の魔法だってキャンセルできるんじゃない?」
「そこが引っかかるっす。次は≪喚起≫についてっすね。≪喚起≫で呼び出したっていう機械化モンスターは最近『ディレミアン』でよく売られてるっす」
「『ディレミアン』……」
マリアナ達が苦しめられたボスという輩が一枚噛んでいそうですね。
「つまりこういうことか? 『ファイサル』と『ディレミアン』が裏で手を組んで悪さをしてると?」
「ファンダンの言う通りっすね。概ねそんな感じっす」
「どちらにせよその悪漢には天誅を下すほかなし」
「雷をディスペルされちゃうなら僕はサポートにまわるよー」
「できる限りの準備をしていくぜ。すぐでるか?」
ジュンヤの質問にエルマが答えます。
「国家ぐるみだとすると案内所の職員も危ないから早くいきたいかな」
「じゃぁすぐに出るぞ。編成はどうする?」
「遅れてすみません。それなら僕が考えてもいいですか?」
「いいぜ」
遅れて来た纏花にジュンヤが返します。
「1つ目のパーティーはジュンヤさん、ハリリンさん、エルマさん、ステイシーさんの4人です。あと残りの方でもう1パーティーですね」
「バランスがいいな。よしそれで行こう」
「あと一ついいっすか?」
「どうしたハリリン?」
「あの岩塩鉱山なんすけど、特定の人間しか知らない裏の入口があるみたいっす」
「場所はわかるか?」
「もちろんっす」
「よしじゃぁ俺たちのパーティーはそっちから行くぜ。ファンダンのほうは正規ルートで頼む」
「了解だ」
「じゃぁいっちょ懲らしめにいくか!」
チームAと別れ、私達チームBは岩塩鉱山の入口から階段を下りています。
「ところでチェリーさん」
「なに?」
「どうして【最速】がいるんですか?」
「案内所で私達の話聞いて参加してくれたの」
「心強いですね。改めてよろしくお願いします。ござる丸さん」
「拙者の名を?」
「ええ。まぁ見えますので」
「そうか」
ござる丸……。
いえ。何も思ってませんよ?
「ござる丸……」
おい、笑うなファンダン!
「名などどうでもよい」
はい。おっしゃる通りです。
狭い通路までたどり着きました。
ファンダン、ござる丸、纏花、私の順で通り抜けます。
「ここがその輩とやりあったとこか?」
「うん。でも何もいないね」
「感じる」
「えっ?」
「ええ。いますね。それもかなり強敵ですよ」
ほらと纏花が指をさしたたのでそちらを見ます。
〔機械巨人兵〕……?
いやいやいやいや! おかしいでしょこの大きさ!!
ビル8階分くらいありますよ!!
私の脳みそが認識を拒絶します。
しばらくするとブゥウンという音とともに上空に赤い光が二つ灯ります。
ギギッっと音を立てて巨体が動き出しました。
「ファンダンさんはいつも通りタゲ取りお願いします。ござる丸さんがメインで攻撃してください」
「おう」
「心得た」
「僕は中距離、チェリーさんは遠距離から攻撃です」
「わかった」
ファンダンが大きな盾を取り出し、機械兵の振り下ろした腕を受け止めます。
「くっ!? 重い!」
「≪分身≫」
「「≪無明斬り≫」」
続いてござる丸が分身と合わせて2度斬りつけます。
しかしあまりダメージはとおっていませんね。
「≪アロー・レイン≫」
纏花も攻撃をはじめました。
「≪シャドウ・ボール≫」
私も必死に魔法を叩きこみます。
魔法が当たると目に見えてHPが減りますね。
「こいつ魔法は通る!」
「そんな気はしてました。≪フレイム・アロー≫」
中衛、後衛の纏花と私が削るしかないみたいですね。
「一撃直撃したらほぼアウトだ!」
「「煉獄斬り」」
盾で攻撃を受けつつファンダンが答え、その隙にござる丸が火属性魔法を纏った刀を振るいます。
攻撃力と防御力は確かに高いのですが、このパーティーならば時間をかければ倒せる相手のようですね。
「纏花」
「ええ。時間稼ぎでしょうね。Aチームが心配です」
「なるべく早く倒そう」
「それができれば苦労はしないですね」
「そうだね」
そう話しながら武器を入れ替えファンダンに回復魔法をかけます。
「≪ヒール≫、≪マルチプル・ヒーリング≫」
ついでに継続回復魔法を発動し、装備を元に戻します。
「助かる。こままじゃ時間がかかりすぎる。俺も攻撃に出るぞ」
「「承知」」
前衛の二人が上手く引きつけ、お互いフォローしあいながら戦ってくれているので私も余裕を持って魔法が使えます。
「≪シャドウ・アロー≫」
生成した闇属性の矢を纏花に渡し、別の魔法を放ちます。
「≪シャドウ・スピア≫」
魔法が巨体の肩を穿ち、バランスを崩します。
「≪疾駆≫、≪水龍斬り≫」
「≪疾駆≫、≪炎竜斬り≫」
二人のござる丸が一気に仕掛け、HPを削りきります。
ボフッと分身を消し、「征くぞ」といって奥に向かって走り出しました。
私達3人も後に続きます。
しばらく走り、また少し広めの空間にでます。
そこで2人が戦っています。
「くそっ……強ぇな」
ジュンヤが一人で戦っているようです。
「ジュンヤ!」
「お前ら!」
『お仲間ですか? いいでしょう。いいでしょう。どれだけ増えても一緒ですよ』
「ダンジョン扱いで即時復活ができない! やられた奴らもすぐに戻ってくるが時間がかかる。持ちこたえるぞ!」
「加勢する。≪分身≫」
「いくぞおお!」
ござる丸とファンダンが飛び出していき、こちら側にジュンヤが駆けてきます。
「纏花、チェリーよく聞け。ここはスキルが一切使えない」
よくみたらござる丸も分身ができていませんね。
「ハリリンが言うにはより上位の何かで書き換えられればいいそうだ」
ポーションをガブ飲みしながらジュンヤがそう言いました。
より上位の?
あっ!
「行けるかもしれない。ちょっと前の部屋に戻って魔法を使ってくる」
「本当か!?頼む」
そう言い残し、前の部屋まで戻ってきました。
【神器 エレシュキガル】のスキルにこの状況を打開できるものがあったはず。
〔冥界女神 エレシュキガル〕はフィールド全体を瘴気で覆いつくすほどの魔法を使っていました。それを少しでも受け継いでいるのなら、きっと書き換え?ができるはずです。
「≪【冥界女神の施し】≫」
前回纏花との模擬戦で使用したときもはるかに多くのMPを消費し発動しました。
私を中心に瘴気が広がっていき、その瘴気がこの部屋と奥の通路を満たしていきます。
これで向こうの効果を打ち消せたかどうかわかりませんがとりあえず戻ってみます。
「ただいま」
「おかえりなさい」
ジュンヤも戦闘に戻ったので、纏花が迎えてくれました。
弓をシュバシュバ打ちながらですけど。
「……。≪サンダー・アロー≫」
そう呟き、雷属性の矢を生成します。
「いけますね」
あっよかった! 成功だ!
MPの消費減少やENの消費減少があってもかなり燃費が悪いスキルのようで私は他に魔法を使ってる余裕はないですね。
……。いえ。ほんとにないですよ?
『なにぃ?』
雷の矢が突き刺さるのを見たジュンヤとござる丸がすぐにスキルを発動します。
「≪分身≫」
「≪聖槍解放≫」
『どんな手品を使ったのだ?』
「さぁてね。答える義理は……ねぇな!」
ジュンヤがそういいながら【聖槍 ロンギヌス】を一突きし、ござる丸とその分身が斬りつけます。
『ふっ。≪テレポート≫』
「くそっ逃がしたか!? ナッ!?」
『はっはっは』
その笑い声が聞こえた瞬間ジュンヤは消えてしまいました。
『弱い。弱すぎる』
『もっと力を付けてから来い。だかお前らの無駄な努力に免じてこの都市からは手を引こう』
『お前らが俺を倒せるようになるまでそどのくらいの都市が犠牲になるか……。くっくっく……さらばだ』
えー。みんなやられ損じゃん……。
「一旦もどりましょう。これは僕たちだけではどうしようもできないです」
「そう…だね」
「不覚……切腹いたす」
そういったござる丸は切腹してました。
ノリでファンダンが介錯してるのがまた何とも言えずシュールでした。
ジュンヤ達に連絡を取り、一度酒場にあつまることになりました。
「纏花の言う通り、いまの俺達の力じゃ全然足りないな」
「然り、拙者も修行不足であった」
「スキル完全使用不可エリアの攻略はできたんだよねー?」
「そこはチェリーさんが何とかできたみたいです」
「【神器】級のユニークスキルでフィールド系であればいける……と思います」
「この都市からは手を引くっていったんだよな?」
「はい。そう言っていました」
「他の都市はどうなるかわかんねぇってことか」
「どちらにせよ、力不足にはかわんねらんな」
「とりあえずは様子見だね」
情報交換と今後の対策を決め、私とエルマ、ステイシーが案内所の職員に報告に来ました。
「ということです」
「そうですか……。わかりました。こちらも上司に気取られないようにほかの案内所と連携して対策をとってみます」
「はい。お願いします」
「現時点でどこまで根を下ろしてるかわからないから気を付けてねー」
「さてーまだ帰りの護衛じゃないし、僕は少し遠出してくるよー」
「わかった」
「チェリーあたしも少し落ちてくる。いろいろあって疲れちゃった」
「そうだね、私も休もうかな」
ステイシーは≪テレポート≫でどこかへ行き、私とエルマは宿に戻り、休息をとります。
to be continued...
ハリリン、ファンダン、ジュンヤが到着します。
「一通り調べてきたっす。まずはアンチスペルっすね」
そう言ってハリリンがつかんだ情報を教えてくれます。
「アンチスペルはその地域の領主が持つ〔血の誓い〕によるものっす」
「〔血の誓い〕って?」
「簡単に言えば自分の領地で害されないってとこっす」
「それなら他の魔法だってキャンセルできるんじゃない?」
「そこが引っかかるっす。次は≪喚起≫についてっすね。≪喚起≫で呼び出したっていう機械化モンスターは最近『ディレミアン』でよく売られてるっす」
「『ディレミアン』……」
マリアナ達が苦しめられたボスという輩が一枚噛んでいそうですね。
「つまりこういうことか? 『ファイサル』と『ディレミアン』が裏で手を組んで悪さをしてると?」
「ファンダンの言う通りっすね。概ねそんな感じっす」
「どちらにせよその悪漢には天誅を下すほかなし」
「雷をディスペルされちゃうなら僕はサポートにまわるよー」
「できる限りの準備をしていくぜ。すぐでるか?」
ジュンヤの質問にエルマが答えます。
「国家ぐるみだとすると案内所の職員も危ないから早くいきたいかな」
「じゃぁすぐに出るぞ。編成はどうする?」
「遅れてすみません。それなら僕が考えてもいいですか?」
「いいぜ」
遅れて来た纏花にジュンヤが返します。
「1つ目のパーティーはジュンヤさん、ハリリンさん、エルマさん、ステイシーさんの4人です。あと残りの方でもう1パーティーですね」
「バランスがいいな。よしそれで行こう」
「あと一ついいっすか?」
「どうしたハリリン?」
「あの岩塩鉱山なんすけど、特定の人間しか知らない裏の入口があるみたいっす」
「場所はわかるか?」
「もちろんっす」
「よしじゃぁ俺たちのパーティーはそっちから行くぜ。ファンダンのほうは正規ルートで頼む」
「了解だ」
「じゃぁいっちょ懲らしめにいくか!」
チームAと別れ、私達チームBは岩塩鉱山の入口から階段を下りています。
「ところでチェリーさん」
「なに?」
「どうして【最速】がいるんですか?」
「案内所で私達の話聞いて参加してくれたの」
「心強いですね。改めてよろしくお願いします。ござる丸さん」
「拙者の名を?」
「ええ。まぁ見えますので」
「そうか」
ござる丸……。
いえ。何も思ってませんよ?
「ござる丸……」
おい、笑うなファンダン!
「名などどうでもよい」
はい。おっしゃる通りです。
狭い通路までたどり着きました。
ファンダン、ござる丸、纏花、私の順で通り抜けます。
「ここがその輩とやりあったとこか?」
「うん。でも何もいないね」
「感じる」
「えっ?」
「ええ。いますね。それもかなり強敵ですよ」
ほらと纏花が指をさしたたのでそちらを見ます。
〔機械巨人兵〕……?
いやいやいやいや! おかしいでしょこの大きさ!!
ビル8階分くらいありますよ!!
私の脳みそが認識を拒絶します。
しばらくするとブゥウンという音とともに上空に赤い光が二つ灯ります。
ギギッっと音を立てて巨体が動き出しました。
「ファンダンさんはいつも通りタゲ取りお願いします。ござる丸さんがメインで攻撃してください」
「おう」
「心得た」
「僕は中距離、チェリーさんは遠距離から攻撃です」
「わかった」
ファンダンが大きな盾を取り出し、機械兵の振り下ろした腕を受け止めます。
「くっ!? 重い!」
「≪分身≫」
「「≪無明斬り≫」」
続いてござる丸が分身と合わせて2度斬りつけます。
しかしあまりダメージはとおっていませんね。
「≪アロー・レイン≫」
纏花も攻撃をはじめました。
「≪シャドウ・ボール≫」
私も必死に魔法を叩きこみます。
魔法が当たると目に見えてHPが減りますね。
「こいつ魔法は通る!」
「そんな気はしてました。≪フレイム・アロー≫」
中衛、後衛の纏花と私が削るしかないみたいですね。
「一撃直撃したらほぼアウトだ!」
「「煉獄斬り」」
盾で攻撃を受けつつファンダンが答え、その隙にござる丸が火属性魔法を纏った刀を振るいます。
攻撃力と防御力は確かに高いのですが、このパーティーならば時間をかければ倒せる相手のようですね。
「纏花」
「ええ。時間稼ぎでしょうね。Aチームが心配です」
「なるべく早く倒そう」
「それができれば苦労はしないですね」
「そうだね」
そう話しながら武器を入れ替えファンダンに回復魔法をかけます。
「≪ヒール≫、≪マルチプル・ヒーリング≫」
ついでに継続回復魔法を発動し、装備を元に戻します。
「助かる。こままじゃ時間がかかりすぎる。俺も攻撃に出るぞ」
「「承知」」
前衛の二人が上手く引きつけ、お互いフォローしあいながら戦ってくれているので私も余裕を持って魔法が使えます。
「≪シャドウ・アロー≫」
生成した闇属性の矢を纏花に渡し、別の魔法を放ちます。
「≪シャドウ・スピア≫」
魔法が巨体の肩を穿ち、バランスを崩します。
「≪疾駆≫、≪水龍斬り≫」
「≪疾駆≫、≪炎竜斬り≫」
二人のござる丸が一気に仕掛け、HPを削りきります。
ボフッと分身を消し、「征くぞ」といって奥に向かって走り出しました。
私達3人も後に続きます。
しばらく走り、また少し広めの空間にでます。
そこで2人が戦っています。
「くそっ……強ぇな」
ジュンヤが一人で戦っているようです。
「ジュンヤ!」
「お前ら!」
『お仲間ですか? いいでしょう。いいでしょう。どれだけ増えても一緒ですよ』
「ダンジョン扱いで即時復活ができない! やられた奴らもすぐに戻ってくるが時間がかかる。持ちこたえるぞ!」
「加勢する。≪分身≫」
「いくぞおお!」
ござる丸とファンダンが飛び出していき、こちら側にジュンヤが駆けてきます。
「纏花、チェリーよく聞け。ここはスキルが一切使えない」
よくみたらござる丸も分身ができていませんね。
「ハリリンが言うにはより上位の何かで書き換えられればいいそうだ」
ポーションをガブ飲みしながらジュンヤがそう言いました。
より上位の?
あっ!
「行けるかもしれない。ちょっと前の部屋に戻って魔法を使ってくる」
「本当か!?頼む」
そう言い残し、前の部屋まで戻ってきました。
【神器 エレシュキガル】のスキルにこの状況を打開できるものがあったはず。
〔冥界女神 エレシュキガル〕はフィールド全体を瘴気で覆いつくすほどの魔法を使っていました。それを少しでも受け継いでいるのなら、きっと書き換え?ができるはずです。
「≪【冥界女神の施し】≫」
前回纏花との模擬戦で使用したときもはるかに多くのMPを消費し発動しました。
私を中心に瘴気が広がっていき、その瘴気がこの部屋と奥の通路を満たしていきます。
これで向こうの効果を打ち消せたかどうかわかりませんがとりあえず戻ってみます。
「ただいま」
「おかえりなさい」
ジュンヤも戦闘に戻ったので、纏花が迎えてくれました。
弓をシュバシュバ打ちながらですけど。
「……。≪サンダー・アロー≫」
そう呟き、雷属性の矢を生成します。
「いけますね」
あっよかった! 成功だ!
MPの消費減少やENの消費減少があってもかなり燃費が悪いスキルのようで私は他に魔法を使ってる余裕はないですね。
……。いえ。ほんとにないですよ?
『なにぃ?』
雷の矢が突き刺さるのを見たジュンヤとござる丸がすぐにスキルを発動します。
「≪分身≫」
「≪聖槍解放≫」
『どんな手品を使ったのだ?』
「さぁてね。答える義理は……ねぇな!」
ジュンヤがそういいながら【聖槍 ロンギヌス】を一突きし、ござる丸とその分身が斬りつけます。
『ふっ。≪テレポート≫』
「くそっ逃がしたか!? ナッ!?」
『はっはっは』
その笑い声が聞こえた瞬間ジュンヤは消えてしまいました。
『弱い。弱すぎる』
『もっと力を付けてから来い。だかお前らの無駄な努力に免じてこの都市からは手を引こう』
『お前らが俺を倒せるようになるまでそどのくらいの都市が犠牲になるか……。くっくっく……さらばだ』
えー。みんなやられ損じゃん……。
「一旦もどりましょう。これは僕たちだけではどうしようもできないです」
「そう…だね」
「不覚……切腹いたす」
そういったござる丸は切腹してました。
ノリでファンダンが介錯してるのがまた何とも言えずシュールでした。
ジュンヤ達に連絡を取り、一度酒場にあつまることになりました。
「纏花の言う通り、いまの俺達の力じゃ全然足りないな」
「然り、拙者も修行不足であった」
「スキル完全使用不可エリアの攻略はできたんだよねー?」
「そこはチェリーさんが何とかできたみたいです」
「【神器】級のユニークスキルでフィールド系であればいける……と思います」
「この都市からは手を引くっていったんだよな?」
「はい。そう言っていました」
「他の都市はどうなるかわかんねぇってことか」
「どちらにせよ、力不足にはかわんねらんな」
「とりあえずは様子見だね」
情報交換と今後の対策を決め、私とエルマ、ステイシーが案内所の職員に報告に来ました。
「ということです」
「そうですか……。わかりました。こちらも上司に気取られないようにほかの案内所と連携して対策をとってみます」
「はい。お願いします」
「現時点でどこまで根を下ろしてるかわからないから気を付けてねー」
「さてーまだ帰りの護衛じゃないし、僕は少し遠出してくるよー」
「わかった」
「チェリーあたしも少し落ちてくる。いろいろあって疲れちゃった」
「そうだね、私も休もうかな」
ステイシーは≪テレポート≫でどこかへ行き、私とエルマは宿に戻り、休息をとります。
to be continued...
0
お気に入りに追加
267
あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。

World of Fantasia
神代 コウ
ファンタジー
ゲームでファンタジーをするのではなく、人がファンタジーできる世界、それがWorld of Fantasia(ワールド オブ ファンタジア)通称WoF。
世界のアクティブユーザー数が3000万人を超える人気VR MMO RPG。
圧倒的な自由度と多彩なクラス、そして成長し続けるNPC達のAI技術。
そこにはまるでファンタジーの世界で、新たな人生を送っているかのような感覚にすらなる魅力がある。
現実の世界で迷い・躓き・無駄な時間を過ごしてきた慎(しん)はゲーム中、あるバグに遭遇し気絶してしまう。彼はゲームの世界と現実の世界を行き来できるようになっていた。
2つの世界を行き来できる人物を狙う者。現実の世界に現れるゲームのモンスター。
世界的人気作WoFに起きている問題を探る、ユーザー達のファンタジア、ここに開演。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる