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第1章
違和感
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109号室の扉を開け廊下に入ると、俺が戻ってくるのを待っていたのかヤグチ双子は床に座り込んでいた。
ヤグチは俺に気づくや否や「おっそいよ」「お前どんだけトロいんだよ」と口々に罵倒する。
「こいつら…」
勝手に待ってくれるのは構わないが、文句を言われるのはなかなかにムカつくな。自分たちが部屋を片付けられないから俺を助っ人として呼んだくせに。
「まぁいいよ」「それよりも」
「「掃除掃除~♪」」
どっこいしょとおっさんくさいことを言いながら2人は立ち上がる。そしてヤグチは小走りで自室のC07,08まで向かうと、1人は扉を開け、1人は俺へと手招きした。
「ほら入って」「早くしてよ」
俺はヤグチの自室に近づき中を軽く覗いてみる。
「うわぁ……」
汚い。思わず声が漏れてしまうぐらいヤグチの部屋は物で溢れていた。玄関の時点ですでに見えている大量の物の山に気を落とされる。もういっそ全部捨てろよ。てかどこまで片付ける気なんだよ。
「あの、片付けの手伝いって具体的に何すればいいんだ」
「えー…まぁ足元が見えるくらい片付ければいいよ」「そうそう歩ければなんでもいい」
具体性がなさすぎないか…マジで全部捨てるぞ。
というか今、片付ければいいよと言ったよな?なんで俺が片付ける前提なんだ、お前らが主体となってやれよ。そう心の中で2人に悪態を吐きながら、俺はヤグチの部屋へと一歩足を踏み出した。
「ん?…あれ?」
掃除をしていなそうだから埃まみれだと思ったが、不思議なことに部屋が思ったより埃っぽくない。
それに……今更なことに気づいたが、荷物も段ボールばかりで届いたまま開けていないような新品の物が山ほど足元に転がっている。
何かがおかしい。
なぜまだ開けてもいない新品の物を俺に片付けさせようとしている?
手前にある山積みになった段ボールに思わず手を置いたが、埃も被っておらず最近積み上がったように感じた。
敢えて荷物の山を作ったような。
頭の中でぐるぐると思考を巡らしていくと、徐々にこの状況がまずいことに気付かされた。
やっぱ手伝うのはやめよう、何か嫌な予感がする。
そう考えて俺はヤグチの方を振り返るが、すでに2人は俺の真後ろに立って笑っていた。
「「ほんとバカだよお前」」
ドンッと強く背中を押されそのまま体ごと部屋へと吸い込まれていく。
嵌められたッ!!!
「宮迫、お前って学習能力がないよね」
「能力者の部屋にさ、普通入る?」
ガチャンと勢いよく扉の閉まる音が聞こえる。
まずい、かなり非常にまずい。
俺は扉の前に立ち塞がるヤグチを睨みつけ、どうにか打開策はないかと考えた。
制服のポケットには携帯端末が入っている。この距離では他の人に助けの電話をかけたとしても、ヤグチに盗られる可能性が高い。なんとか逃げ隠れる場所を探さないと。
「きょろきょろしちゃってどうしたの~?」
「逃げられる場所なんてないよ~?」
確かに入り口と一つの部屋を除いた扉の前には段ボールが積まれており入ることはままならなそうだ。
「くそッ!!」
ヤグチから離れるため、俺は一方通行になっている部屋へと走った。完全に袋の鼠となるが、今は逃げる方が優先だ。
「「人間如きが身体能力でボクらに勝てると思ってんの?」」
走って距離をとったはずなのに、ヤグチの声は耳元から聞こえて、俺は思わず息を呑んだ。
嘘だろ。
そう考える間も無く、俺は頭を掴まれぐちゃぐちゃの荷物に押し付けられる。たまたま押し付けられたところにクマのぬいぐるみがあったので、痛みはなかったが息苦しい。
「うぐッ」
「ほら早速片付けお願いね」
「手伝ってくれるんでしょ?」
あはははっと高笑いを上げながらぐりぐりと俺の頭をさらに荷物へ埋もれさせるヤグチに殺意を感じた。
くそ!くそくそくそ!
なんとか起きあがろうと、クマのぬいぐるみに手を置いて腕に力を込めるが、俺を抑え込んだヤグチの腕は微動だにしなかった。
所詮、人間はどんなに訓練を積んだとしても能力者の10分の1にも及ばないのだろう。
なんでこんな奴らにさえ負けてしまうんだ。
悔しさから、俺は無意識に手元にあったクマのぬいぐるみをぎゅっと握りしめた。
そこで俺は気づく。
手元にあったぬいぐるみが先程まで手におさまっていたのに、今では俺の手がぬいぐるみに包まれている。
なんで突然?ぬいぐるみが大きくなったのか?
………いや違う、俺が小さくなっているんだ。
もしかしてこれはヤグチ望の能力か。あいつは確か生物の時間を戻す力があったはずだ。
「ヤグチ望ッお前ッ、俺に能力を使っただろッ!!」
「あ、気づいちゃった?」
吠えるように叫ぶ俺に、ヤグチは再び高らかに笑った。
そして、俺の上にどかッと跨ると俺の両腕を捻り上げた。
「い゛ッ」
関節が外れたんではないかと思わせるぐらい強く後ろへ引っ張られ、痛みから生理的な涙が流れる。
目の前がぼやけて視界の悪い中、視界の端で細長い黒い何かが映った。
そして親指に何かを巻かれたかと思ったら、ギギギッと擦れる音が手元から聞こえた。
「どう?これで腕はもう動かないでしょ」
ヤグチの声に俺は慌てて離された手を動かそうとするが、動かないどころが親指が何かに食い込んで痛いだけだった。
「ケーブルタイって便利だよね。
何かを縛る分にはすぐ取り付けられるし、外れないし」
「それに検査の目も掻い潜れるよね。
こんなに使い勝手のいい危険物なのに」
なるほど、俺を拘束しているのはケーブルタイだったのか。
検査した人もこんな使い方をすると思っても見なかったのだろう。俺はヤグチの狡賢さに言いしれぬ怒りを感じた。
「じゃあこっちにもつけてあげるね」
今の声はどちらの声だったのだろうか。
うつ伏せになっている俺の頭上から声が聞こえた。
一体何をするというのだ。
ヤグチが俺の目の前にしゃがむと、手に持っていた黒いケーブルタイを俺の首に括り付けた。そして、遠慮なくそのケーブルタイを締め上げ、数センチの隙間を残しその手を止めた。
「ペットみたいに首輪をつけて可愛い~」
「ほらご主人様にお手してみろよ」
ケーブルタイを引っ張られ、首が閉まるとともに無理やり顔を上げさせられる。
視線を上げると、ヤグチが掌を見せてニヤついていた。
誰がお手なんてするか!というか手は縛られていてできないだろうが!
しかし気道が閉まって声が出せない。せめて代わりにと、俺は無理やり唾を捻り出し目の前のヤグチに向けて吐きつける。
すると、目の前にいたヤグチは唾がかかる前に慌てて首のケーブルタイから手を離した。
「は?こいつやったな!」
「叶嫌われてるじゃん面白ッ」
「…ッ!望!!生意気なこいつの首を絞めちゃってよ!!」
「え~~………ん~ちょっとだけだよ?」
俺の上で不穏な会話を繰り広げるヤグチに俺は驚きで目を見開く。
やめろッこれ以上ケーブルタイを絞められたら死んでしまう!
俺はジタバタと暴れるが力の差は歴然、目の前にいるヤグチ叶に肩や頭を押さえつけられ、俺は再び荷物へと顔を埋めた。
ヤグチ望は押さえつけられ動けなくなった俺を確認すると、首に括り付けられたケーブルタイを1つ、2つとゆっくり絞めはじめる。カチッ…カチッ…と音がするたびに、自分の体から血の気が引いていくことがわかった。
はっはっと呼吸も途端に速くなる。
ゆっくりと確実に気道が狭まっていく感覚がするたびに鼓動がバクバクと音を立てながら早まっていった。
「……ぁ……ッ……ふ……」
「あはっ宮迫ってば、震えちゃって可哀想だね」
俺の反応を見たヤグチ叶は満足げに笑った。
そして、ヤグチ叶が望に「もういいよ!」と声をかけたことによって、ケーブルタイを締める手は止まった。
「はぁッ……はぁッ……」
荒くなった呼吸を整えていると、頭上でヤグチ2人が「もういいかな」「そうだね」と話しているのが聞こえた。意図はわからなかったが、「もういい」という言葉にもしかしてヤグチから解放されるのかと俺は期待に胸を寄せる。
なんだ、昨日と同じでただのイタズラだったんだ、きっと。
「もう2人の気が済んだのなら、早く俺の拘束を解いて部屋から出してくれ」
ヤグチに呼びかけるが返事がない。
「……おい、どうし」
俺が押し黙った2人に声をかけている最中に突然、視界がぐるりと回る。先程まで暗かった視界が眩しくなったことにより俺は思わず目を細めた。
視界の隅にぼんやりと二つの頭が見えるから、きっとヤグチ双子に顔を覗き込まれているのだろう。
「どっちでもいいからさ、俺の拘束を解いてくれよ」
「………」
もう一度、ヤグチに声をかけるがやはり返答はない。
そうこうしているうちに目は明るさに慣れたのかゆっくりと瞼が上がる。
そして開かれた俺の瞳には2人の顔がよく見えた。
三日月のような口元でにんまりと笑う2人の悪い顔が。
「宮迫さぁ何言ってんの?」
「こんな生ぬるいわけないじゃん」
「「ボクらの楽しみはこれからだよ」」
ヤグチ双子のその台詞に俺の心は絶望の底へ落とされていった。
ヤグチは俺に気づくや否や「おっそいよ」「お前どんだけトロいんだよ」と口々に罵倒する。
「こいつら…」
勝手に待ってくれるのは構わないが、文句を言われるのはなかなかにムカつくな。自分たちが部屋を片付けられないから俺を助っ人として呼んだくせに。
「まぁいいよ」「それよりも」
「「掃除掃除~♪」」
どっこいしょとおっさんくさいことを言いながら2人は立ち上がる。そしてヤグチは小走りで自室のC07,08まで向かうと、1人は扉を開け、1人は俺へと手招きした。
「ほら入って」「早くしてよ」
俺はヤグチの自室に近づき中を軽く覗いてみる。
「うわぁ……」
汚い。思わず声が漏れてしまうぐらいヤグチの部屋は物で溢れていた。玄関の時点ですでに見えている大量の物の山に気を落とされる。もういっそ全部捨てろよ。てかどこまで片付ける気なんだよ。
「あの、片付けの手伝いって具体的に何すればいいんだ」
「えー…まぁ足元が見えるくらい片付ければいいよ」「そうそう歩ければなんでもいい」
具体性がなさすぎないか…マジで全部捨てるぞ。
というか今、片付ければいいよと言ったよな?なんで俺が片付ける前提なんだ、お前らが主体となってやれよ。そう心の中で2人に悪態を吐きながら、俺はヤグチの部屋へと一歩足を踏み出した。
「ん?…あれ?」
掃除をしていなそうだから埃まみれだと思ったが、不思議なことに部屋が思ったより埃っぽくない。
それに……今更なことに気づいたが、荷物も段ボールばかりで届いたまま開けていないような新品の物が山ほど足元に転がっている。
何かがおかしい。
なぜまだ開けてもいない新品の物を俺に片付けさせようとしている?
手前にある山積みになった段ボールに思わず手を置いたが、埃も被っておらず最近積み上がったように感じた。
敢えて荷物の山を作ったような。
頭の中でぐるぐると思考を巡らしていくと、徐々にこの状況がまずいことに気付かされた。
やっぱ手伝うのはやめよう、何か嫌な予感がする。
そう考えて俺はヤグチの方を振り返るが、すでに2人は俺の真後ろに立って笑っていた。
「「ほんとバカだよお前」」
ドンッと強く背中を押されそのまま体ごと部屋へと吸い込まれていく。
嵌められたッ!!!
「宮迫、お前って学習能力がないよね」
「能力者の部屋にさ、普通入る?」
ガチャンと勢いよく扉の閉まる音が聞こえる。
まずい、かなり非常にまずい。
俺は扉の前に立ち塞がるヤグチを睨みつけ、どうにか打開策はないかと考えた。
制服のポケットには携帯端末が入っている。この距離では他の人に助けの電話をかけたとしても、ヤグチに盗られる可能性が高い。なんとか逃げ隠れる場所を探さないと。
「きょろきょろしちゃってどうしたの~?」
「逃げられる場所なんてないよ~?」
確かに入り口と一つの部屋を除いた扉の前には段ボールが積まれており入ることはままならなそうだ。
「くそッ!!」
ヤグチから離れるため、俺は一方通行になっている部屋へと走った。完全に袋の鼠となるが、今は逃げる方が優先だ。
「「人間如きが身体能力でボクらに勝てると思ってんの?」」
走って距離をとったはずなのに、ヤグチの声は耳元から聞こえて、俺は思わず息を呑んだ。
嘘だろ。
そう考える間も無く、俺は頭を掴まれぐちゃぐちゃの荷物に押し付けられる。たまたま押し付けられたところにクマのぬいぐるみがあったので、痛みはなかったが息苦しい。
「うぐッ」
「ほら早速片付けお願いね」
「手伝ってくれるんでしょ?」
あはははっと高笑いを上げながらぐりぐりと俺の頭をさらに荷物へ埋もれさせるヤグチに殺意を感じた。
くそ!くそくそくそ!
なんとか起きあがろうと、クマのぬいぐるみに手を置いて腕に力を込めるが、俺を抑え込んだヤグチの腕は微動だにしなかった。
所詮、人間はどんなに訓練を積んだとしても能力者の10分の1にも及ばないのだろう。
なんでこんな奴らにさえ負けてしまうんだ。
悔しさから、俺は無意識に手元にあったクマのぬいぐるみをぎゅっと握りしめた。
そこで俺は気づく。
手元にあったぬいぐるみが先程まで手におさまっていたのに、今では俺の手がぬいぐるみに包まれている。
なんで突然?ぬいぐるみが大きくなったのか?
………いや違う、俺が小さくなっているんだ。
もしかしてこれはヤグチ望の能力か。あいつは確か生物の時間を戻す力があったはずだ。
「ヤグチ望ッお前ッ、俺に能力を使っただろッ!!」
「あ、気づいちゃった?」
吠えるように叫ぶ俺に、ヤグチは再び高らかに笑った。
そして、俺の上にどかッと跨ると俺の両腕を捻り上げた。
「い゛ッ」
関節が外れたんではないかと思わせるぐらい強く後ろへ引っ張られ、痛みから生理的な涙が流れる。
目の前がぼやけて視界の悪い中、視界の端で細長い黒い何かが映った。
そして親指に何かを巻かれたかと思ったら、ギギギッと擦れる音が手元から聞こえた。
「どう?これで腕はもう動かないでしょ」
ヤグチの声に俺は慌てて離された手を動かそうとするが、動かないどころが親指が何かに食い込んで痛いだけだった。
「ケーブルタイって便利だよね。
何かを縛る分にはすぐ取り付けられるし、外れないし」
「それに検査の目も掻い潜れるよね。
こんなに使い勝手のいい危険物なのに」
なるほど、俺を拘束しているのはケーブルタイだったのか。
検査した人もこんな使い方をすると思っても見なかったのだろう。俺はヤグチの狡賢さに言いしれぬ怒りを感じた。
「じゃあこっちにもつけてあげるね」
今の声はどちらの声だったのだろうか。
うつ伏せになっている俺の頭上から声が聞こえた。
一体何をするというのだ。
ヤグチが俺の目の前にしゃがむと、手に持っていた黒いケーブルタイを俺の首に括り付けた。そして、遠慮なくそのケーブルタイを締め上げ、数センチの隙間を残しその手を止めた。
「ペットみたいに首輪をつけて可愛い~」
「ほらご主人様にお手してみろよ」
ケーブルタイを引っ張られ、首が閉まるとともに無理やり顔を上げさせられる。
視線を上げると、ヤグチが掌を見せてニヤついていた。
誰がお手なんてするか!というか手は縛られていてできないだろうが!
しかし気道が閉まって声が出せない。せめて代わりにと、俺は無理やり唾を捻り出し目の前のヤグチに向けて吐きつける。
すると、目の前にいたヤグチは唾がかかる前に慌てて首のケーブルタイから手を離した。
「は?こいつやったな!」
「叶嫌われてるじゃん面白ッ」
「…ッ!望!!生意気なこいつの首を絞めちゃってよ!!」
「え~~………ん~ちょっとだけだよ?」
俺の上で不穏な会話を繰り広げるヤグチに俺は驚きで目を見開く。
やめろッこれ以上ケーブルタイを絞められたら死んでしまう!
俺はジタバタと暴れるが力の差は歴然、目の前にいるヤグチ叶に肩や頭を押さえつけられ、俺は再び荷物へと顔を埋めた。
ヤグチ望は押さえつけられ動けなくなった俺を確認すると、首に括り付けられたケーブルタイを1つ、2つとゆっくり絞めはじめる。カチッ…カチッ…と音がするたびに、自分の体から血の気が引いていくことがわかった。
はっはっと呼吸も途端に速くなる。
ゆっくりと確実に気道が狭まっていく感覚がするたびに鼓動がバクバクと音を立てながら早まっていった。
「……ぁ……ッ……ふ……」
「あはっ宮迫ってば、震えちゃって可哀想だね」
俺の反応を見たヤグチ叶は満足げに笑った。
そして、ヤグチ叶が望に「もういいよ!」と声をかけたことによって、ケーブルタイを締める手は止まった。
「はぁッ……はぁッ……」
荒くなった呼吸を整えていると、頭上でヤグチ2人が「もういいかな」「そうだね」と話しているのが聞こえた。意図はわからなかったが、「もういい」という言葉にもしかしてヤグチから解放されるのかと俺は期待に胸を寄せる。
なんだ、昨日と同じでただのイタズラだったんだ、きっと。
「もう2人の気が済んだのなら、早く俺の拘束を解いて部屋から出してくれ」
ヤグチに呼びかけるが返事がない。
「……おい、どうし」
俺が押し黙った2人に声をかけている最中に突然、視界がぐるりと回る。先程まで暗かった視界が眩しくなったことにより俺は思わず目を細めた。
視界の隅にぼんやりと二つの頭が見えるから、きっとヤグチ双子に顔を覗き込まれているのだろう。
「どっちでもいいからさ、俺の拘束を解いてくれよ」
「………」
もう一度、ヤグチに声をかけるがやはり返答はない。
そうこうしているうちに目は明るさに慣れたのかゆっくりと瞼が上がる。
そして開かれた俺の瞳には2人の顔がよく見えた。
三日月のような口元でにんまりと笑う2人の悪い顔が。
「宮迫さぁ何言ってんの?」
「こんな生ぬるいわけないじゃん」
「「ボクらの楽しみはこれからだよ」」
ヤグチ双子のその台詞に俺の心は絶望の底へ落とされていった。
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