14 / 24
一緒に寝る?
しおりを挟む
「あちぃ~」
適当にソファに座りながらぼーっとテレビを見てると
上裸でホカホカになった丸山さんがお風呂場からいい香りをさせながら出てきた。
「ひぃぃっ、!!」
その姿を見て、思わず悲鳴じみた声を上げた。
タオルを首に巻いて、下は履いてるものの、
う、上が裸…っ、!!
「ねぇっ、服っ!」
「へ?服?」
「上、着てくださいよ!」
「えー、あちぃもん」
ソファの背もたれ越しにその姿を見て
思わずゴクリと喉を鳴らした。
・・いい体じゃないっすか。
「見んなよ、えっち」
「へっ?!」
「俺の裸見てただろ~」
大袈裟に体を隠す仕草をしたから
プイッて背を向けて、傍にあったクッションを抱えてソファに座り直した。
「見てないっ」
「見てた~」
「見てないよっ」
「みーてーたっ、」
──ポスっ、と
途端にその声が耳元あたりで聞こえたと思うと
グルッと後ろから首に巻き付けられた熱い腕。
「一緒寝る?」
「…え、」
「抱き枕になって、俺の」
熱い吐息に少しだけ後ろを振り返ると
すぐ近くにお顔があって、少し濡れてる髪の毛からポタっと水が滴り落ちた。
「……抱き枕、」
「そう、気持ちいいぞ~?」
「な、なにがっ?!」
「一緒に寝るって気持ちいいじゃん」
「……う、うん…、?」
「じゃあちょい待ってて。
すぐ髪乾かしてくるわ」
嬉しそうに笑いながらそう言うと
私のホールドされてた首を解放して
再び浴室へと戻って行った。
う……っ、
んあぁぁぁ、どうしよ。
抱き枕ってなんなのよ。
言葉の通り、抱いて寝る枕でしょ?
抱いて・・・、
抱いて?!?!
「うし、寝んぞ~」
ガラッと扉が開いて
私が悶えてる間にいつの間にか戻ってきた丸山さんは
しっとり濡れてた髪の毛がふわふわになってて
上もちゃんとTシャツを身につけてた。
「や、やっぱり、」
「ほいっ。」
「え?」
”やっぱり今日はやめときましょう!”と、
声を上げて断ろうとしたのに
不意に右手を差し出されて
頭にはてなマークが浮かぶ私。
「お手。」
「お手……?」
「お手、どーぞ」
・・・お手、って。
待て、やら
お手、やら
本気でペット扱いされてるのに、
「………わんっ、」
あまりにも可愛らしく催促されちゃうから
結局素直に手をグーの形にして丸山さんの手のひらに乗っけちゃって
にひひ、ってまた楽しそうに笑ってくれる。
「やべぇ、まじでいいな」
「お手、が?」
「うん。
この従順な感じがすげぇいい」
わしゃわしゃ、ってまた髪の毛をぐしゃぐしゃにされて
よく出来ました、のご褒美。
「寝れる?」
「うーん、体的には眠いけど…」
精神的に眠れない気がする。
変な感情のドキドキが胸を支配してて。
「じゃあちょっと話すっか、世間話でも」
「世間話?」
「お互いの呼び方とかさ。
てか俺はミキでいいけど、丸山さん呼びだとなんか距離感じるし」
「…確かに。」
「だからさ、何て呼んでもらおっかなーって思って」
まるでリードに繋がられてるみたいにそのまま手を引かれて
寝室へと連れていかれた。
適当にソファに座りながらぼーっとテレビを見てると
上裸でホカホカになった丸山さんがお風呂場からいい香りをさせながら出てきた。
「ひぃぃっ、!!」
その姿を見て、思わず悲鳴じみた声を上げた。
タオルを首に巻いて、下は履いてるものの、
う、上が裸…っ、!!
「ねぇっ、服っ!」
「へ?服?」
「上、着てくださいよ!」
「えー、あちぃもん」
ソファの背もたれ越しにその姿を見て
思わずゴクリと喉を鳴らした。
・・いい体じゃないっすか。
「見んなよ、えっち」
「へっ?!」
「俺の裸見てただろ~」
大袈裟に体を隠す仕草をしたから
プイッて背を向けて、傍にあったクッションを抱えてソファに座り直した。
「見てないっ」
「見てた~」
「見てないよっ」
「みーてーたっ、」
──ポスっ、と
途端にその声が耳元あたりで聞こえたと思うと
グルッと後ろから首に巻き付けられた熱い腕。
「一緒寝る?」
「…え、」
「抱き枕になって、俺の」
熱い吐息に少しだけ後ろを振り返ると
すぐ近くにお顔があって、少し濡れてる髪の毛からポタっと水が滴り落ちた。
「……抱き枕、」
「そう、気持ちいいぞ~?」
「な、なにがっ?!」
「一緒に寝るって気持ちいいじゃん」
「……う、うん…、?」
「じゃあちょい待ってて。
すぐ髪乾かしてくるわ」
嬉しそうに笑いながらそう言うと
私のホールドされてた首を解放して
再び浴室へと戻って行った。
う……っ、
んあぁぁぁ、どうしよ。
抱き枕ってなんなのよ。
言葉の通り、抱いて寝る枕でしょ?
抱いて・・・、
抱いて?!?!
「うし、寝んぞ~」
ガラッと扉が開いて
私が悶えてる間にいつの間にか戻ってきた丸山さんは
しっとり濡れてた髪の毛がふわふわになってて
上もちゃんとTシャツを身につけてた。
「や、やっぱり、」
「ほいっ。」
「え?」
”やっぱり今日はやめときましょう!”と、
声を上げて断ろうとしたのに
不意に右手を差し出されて
頭にはてなマークが浮かぶ私。
「お手。」
「お手……?」
「お手、どーぞ」
・・・お手、って。
待て、やら
お手、やら
本気でペット扱いされてるのに、
「………わんっ、」
あまりにも可愛らしく催促されちゃうから
結局素直に手をグーの形にして丸山さんの手のひらに乗っけちゃって
にひひ、ってまた楽しそうに笑ってくれる。
「やべぇ、まじでいいな」
「お手、が?」
「うん。
この従順な感じがすげぇいい」
わしゃわしゃ、ってまた髪の毛をぐしゃぐしゃにされて
よく出来ました、のご褒美。
「寝れる?」
「うーん、体的には眠いけど…」
精神的に眠れない気がする。
変な感情のドキドキが胸を支配してて。
「じゃあちょっと話すっか、世間話でも」
「世間話?」
「お互いの呼び方とかさ。
てか俺はミキでいいけど、丸山さん呼びだとなんか距離感じるし」
「…確かに。」
「だからさ、何て呼んでもらおっかなーって思って」
まるでリードに繋がられてるみたいにそのまま手を引かれて
寝室へと連れていかれた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
旦那様は大変忙しいお方なのです
あねもね
恋愛
レオナルド・サルヴェール侯爵と政略結婚することになった私、リゼット・クレージュ。
しかし、その当人が結婚式に現れません。
侍従長が言うことには「旦那様は大変忙しいお方なのです」
呆気にとられたものの、こらえつつ、いざ侯爵家で生活することになっても、お目にかかれない。
相変わらず侍従長のお言葉は「旦那様は大変忙しいお方なのです」のみ。
我慢の限界が――来ました。
そちらがその気ならこちらにも考えがあります。
さあ。腕が鳴りますよ!
※視点がころころ変わります。
※※2021年10月1日、HOTランキング1位となりました。お読みいただいている皆様方、誠にありがとうございます。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる