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完結編
10 店長と店員
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朝目覚めると桃香は目の周りが重たい気がして鏡を見た。
「ぎゃっ。何これ。すっごい目が腫れてるー。なんでなんで?」
昨晩泣きながら眠りについたことを彼女は知らない。慌ててタオルを温めたり濡らしたりして目の周りの血行を良くし、なんとか腫れはおさまる。
「メイクでなんとかなるかなー。いっけない。もうこんな時間! 遅刻しちゃうよ」
急ぎ支度をして桃香は勤め先である『黒曜書店』に向かった。
道すがら、商店街の友人たちともすれ違い笑顔で挨拶を返す。
「茉莉ちゃん、おはよー。いい朝ね」
「あ、桃香さん、おはようございます。これからお仕事ですか?」
「うん。昨日初めて店長に会ったんだけど、赤斗さんくらいのイケメンなんだよ!?」
「へ、えー。じゃあ仕事に張りが出ますね」
「でも頑張んなきゃね。また食べに来るねー」
「はーい。またー」
元気のよい足取りを茉莉は見送った。様子を物陰から見ていた赤斗が「茉莉」と声を掛けた。
「赤斗さん……」
「効果はあるみたいだ」
「ですね。でも、なんだかな……」
「苦肉の策かもしれないけど、これしか思いつかなかった。でも、もうちょっと考えようと思ってる」
「はい」
「じゃ、俺たちも仕込み始めるか」
切なくなる気持ちを持ちながら二人は『イタリアントマト』に入っていった。
桃香の記憶では、婚約破棄をしてから求職中のところ、たまたま入った人気の美容院『ヘアーサロン パール』でイケメンカリスマ美容師と名高い松本白亜とおしゃべりをした。その話の最中に、仕事は何をしているかと聞かれ、休職中と答える。
そこで白亜が『黒曜書店』で店員を募集していることを桃香に告げた。その書店は桃香にとっても子供の頃なじみ深い書店で、いつの間にか閉店していて残念に思っていた場所だ。
「その書店ってずっと閉まってましたよねえ」
「うん。俺の同級生の店なんだけどねー。両親が経営してたんだけど亡くなって、それで同級生も海外に留学してたもんだからさー」
「そうだったんですかあ。あの本屋さんすっごい好きだったのに、って」
「でねー。その同級生が帰国して本屋やるらしいんだけど、ちょっと一人じゃ忙しいいからさ、店員募集してるわけ」
「へえー。経験者じゃないとだめかなあ」
「そんなことないでしょ。また、そいつ帰ってくるまでに一ヶ月以上かかるからさあ。家の管理も出来る人募集しててね。なかなか高給だよ」
「そうなんだー」
「どう? 興味ない? 俺も頼まれてるんだよねえ。誰かいないかって」
「あのー、履歴書とか面接とかどうするんです?」
「それは、俺ともう一人『イタリアントマト』の店長でやるかなあ」
「なるほどー」
このような経緯で桃香は『黒曜書店』に勤務することになった。しばらく店長不在のまま、家の中やら店の中やらを整頓した。いつでもオープンできる状況にしておいたところ、昨日店長が帰国したので書店は開かれたのだ。
また寝違えて首が動かせなくなったときに、近所にある『もみの木接骨院』を訪れ、そこで施術してくれた親切な老人、高橋朱雀に太極拳教室を勧められる。運動不足を感じていた桃香は、そこに通い始め、理沙はじめ、茉莉、ミサキ、優奈、菜々子たちと知り合い友人になった。
仕事も人間関係も良好で、さらにイケメンの店長のところで働くのだと桃香の気持ちはとても明るいのだ。
すでに店のシャッターは上がっている。雑誌などをチェックしている黒彦の姿があった。
「おはようございます!」
「おはよう。鈴木さん、元気だね」
「あ、はい。元気です! えーっと今日は何からしましょうか?」
「そうだなあ」
こうして二人で書店の仕事を始める。黒彦は事務的な仕事と、何か他の仕事もあるらしく店で接客をするのはほとんど桃香だ。
昼になると「鈴木さん、お昼にしてください」と黒彦がやってきた。
「今日お弁当忘れちゃったので、コンビニ行って来てもいいですか?」
「うん、いいよ」
「店長は? お昼どうするんですか?」
「ああ、俺はさっき仙種たべたから今日はもういいんだ」
「仙種?」
「うん。一粒でね――」
「へえー。便利ですねえ。でもたまにはちゃんと料理されたもの食べたほうがいいですよー。じゃすぐ帰ってきます」
「ゆっくりでいいからね」
「はーい」
書店を出て、コンビニに向かう途中優奈に会った。今尾行中かもしれないので、桃香は声を出さずにっこり笑顔を送る。
「桃香さん、こんにちは。今、私もお昼買いに行くとこですよー」
「そっか。尾行してるかと思った」
「なんか今日元気いいですね」
「え、そうかなあ」
「どうですか書店?」
「うん。いいよー。店長がカッコよくて優しくてなんて言うのかなー紳士なの」
「そうなんですね」
嬉しそうに話す桃香を優奈は優しく見つめる。
「いっけなーい。早く買って帰らないとー。じゃあねー」
「またお教室でー」
足取りの軽い桃香の様子に優奈はやはり複雑な思いをするのだった。
一日の仕事も終わる。書店は夜8時まで開いているが、桃香の勤務は6時までだ。
「お先に失礼します」
「今日もありがとう」
「いえ。じゃまた明日」
ぺこりと頭を下げ桃香は帰路につく。スーパーに寄り夕飯の材料を買いながら、ふと黒彦の食事が気になる。
「店長って何が好きなんだろう」
思わず自分の手料理を彼に食べてもらいたいと気持ちが沸いた。
「あ、だめだめ。公私混同したらダメダメ」
仕事をしに行っているのだと自分を戒める。商店街の名物イケメン達は5人いて、ちょうど太極拳教室に通っている友人たちの恋人だった。友人の恋人だからだと思っているからなのか、分からないが、イケメンの彼らに会ってもカッコイイと思うだけでときめきはない。しかし桃香は店長にはドキドキしてしまう。
「なんでかなあ。イケメンけっこう見てるんだけど。ま、いっか。明日もイケメン店長とお仕事。はー、私って幸せだなあー」
ウキウキして思わず買い過ぎてしまうのであった。
シャッターを閉めようと店の前に出た黒彦に「おーい」と声がかかる。
「ん? 白亜か、どうした?」
「今度さあヘアカタ届けてくんない?」
「ああ、市内なら配送してもいいか」
「調子どう? 店員さん」
「うん。鈴木さんはなかなかいい人だな。明るいし元気で清潔感があって、家庭的な雰囲気もあるが、真面目で仕事熱心だ」
「はははっ。べた褒めじゃん」
「そうか?」
「良さそうな人で良かったね」
「それは感謝してる。よくあんな人見つけられたもんだな」
「まあー、そりゃあ俺は女の子見る目あるからねー」
「確かにな」
「今度みんなで飲みいこうぜ」
「そうだな、もうちょっと落ち着いたらな」
「じゃーねー」
シャッターを降ろし始めた黒彦に手を振り踵を返す。白亜は黒彦が桃香を気に入っている様子に安堵した。
「桃、がんばれ……」
黒彦は、研究所の爆発、仲間とのすれ違い、ブラックシャドウに到る過程の記憶がない。その傷の記憶がないためか、率直で曲がったものの見方をすることもなさそうだ。濃く深く成熟していた黒彦の姿は、今はもう見ることが出来ないのだろうかと白亜は少し残念な気がしている。
「黒彦もがんばれ」
何に対してかわからないが二人にエールを送り白亜は立ち去った。
店を仕舞い、伝票を整理して黒彦は何か飲み物を飲もうかと台所に立つ。桃香が休憩時にいれる緑茶を淹れることにした。
「えーっとコップ、コップ」
食器棚にピンクのマグカップと白い湯呑があった。
「これは鈴木さんのコップだよな」
優しく柔らかい白い湯呑を手に取り眺める。一度割れたようで、金継がしてあった。
「彼女は物を大事にする人のようだ」
柔らかい地肌をなでていると黒彦は気持ちも滑らかになる気がする。
「このコップで飲むと美味そうだな」
思わず桃香の湯呑を借りようかと考えたがやめた。
「ダメだダメだ。彼女の私物に口をつけるのは良くない」
そっと棚に戻し、自分のピンクのマグカップに緑茶を注ぐ。味は悪くないが、なんだか雰囲気が違うなと黒彦は違和感を感じていた。
「ぎゃっ。何これ。すっごい目が腫れてるー。なんでなんで?」
昨晩泣きながら眠りについたことを彼女は知らない。慌ててタオルを温めたり濡らしたりして目の周りの血行を良くし、なんとか腫れはおさまる。
「メイクでなんとかなるかなー。いっけない。もうこんな時間! 遅刻しちゃうよ」
急ぎ支度をして桃香は勤め先である『黒曜書店』に向かった。
道すがら、商店街の友人たちともすれ違い笑顔で挨拶を返す。
「茉莉ちゃん、おはよー。いい朝ね」
「あ、桃香さん、おはようございます。これからお仕事ですか?」
「うん。昨日初めて店長に会ったんだけど、赤斗さんくらいのイケメンなんだよ!?」
「へ、えー。じゃあ仕事に張りが出ますね」
「でも頑張んなきゃね。また食べに来るねー」
「はーい。またー」
元気のよい足取りを茉莉は見送った。様子を物陰から見ていた赤斗が「茉莉」と声を掛けた。
「赤斗さん……」
「効果はあるみたいだ」
「ですね。でも、なんだかな……」
「苦肉の策かもしれないけど、これしか思いつかなかった。でも、もうちょっと考えようと思ってる」
「はい」
「じゃ、俺たちも仕込み始めるか」
切なくなる気持ちを持ちながら二人は『イタリアントマト』に入っていった。
桃香の記憶では、婚約破棄をしてから求職中のところ、たまたま入った人気の美容院『ヘアーサロン パール』でイケメンカリスマ美容師と名高い松本白亜とおしゃべりをした。その話の最中に、仕事は何をしているかと聞かれ、休職中と答える。
そこで白亜が『黒曜書店』で店員を募集していることを桃香に告げた。その書店は桃香にとっても子供の頃なじみ深い書店で、いつの間にか閉店していて残念に思っていた場所だ。
「その書店ってずっと閉まってましたよねえ」
「うん。俺の同級生の店なんだけどねー。両親が経営してたんだけど亡くなって、それで同級生も海外に留学してたもんだからさー」
「そうだったんですかあ。あの本屋さんすっごい好きだったのに、って」
「でねー。その同級生が帰国して本屋やるらしいんだけど、ちょっと一人じゃ忙しいいからさ、店員募集してるわけ」
「へえー。経験者じゃないとだめかなあ」
「そんなことないでしょ。また、そいつ帰ってくるまでに一ヶ月以上かかるからさあ。家の管理も出来る人募集しててね。なかなか高給だよ」
「そうなんだー」
「どう? 興味ない? 俺も頼まれてるんだよねえ。誰かいないかって」
「あのー、履歴書とか面接とかどうするんです?」
「それは、俺ともう一人『イタリアントマト』の店長でやるかなあ」
「なるほどー」
このような経緯で桃香は『黒曜書店』に勤務することになった。しばらく店長不在のまま、家の中やら店の中やらを整頓した。いつでもオープンできる状況にしておいたところ、昨日店長が帰国したので書店は開かれたのだ。
また寝違えて首が動かせなくなったときに、近所にある『もみの木接骨院』を訪れ、そこで施術してくれた親切な老人、高橋朱雀に太極拳教室を勧められる。運動不足を感じていた桃香は、そこに通い始め、理沙はじめ、茉莉、ミサキ、優奈、菜々子たちと知り合い友人になった。
仕事も人間関係も良好で、さらにイケメンの店長のところで働くのだと桃香の気持ちはとても明るいのだ。
すでに店のシャッターは上がっている。雑誌などをチェックしている黒彦の姿があった。
「おはようございます!」
「おはよう。鈴木さん、元気だね」
「あ、はい。元気です! えーっと今日は何からしましょうか?」
「そうだなあ」
こうして二人で書店の仕事を始める。黒彦は事務的な仕事と、何か他の仕事もあるらしく店で接客をするのはほとんど桃香だ。
昼になると「鈴木さん、お昼にしてください」と黒彦がやってきた。
「今日お弁当忘れちゃったので、コンビニ行って来てもいいですか?」
「うん、いいよ」
「店長は? お昼どうするんですか?」
「ああ、俺はさっき仙種たべたから今日はもういいんだ」
「仙種?」
「うん。一粒でね――」
「へえー。便利ですねえ。でもたまにはちゃんと料理されたもの食べたほうがいいですよー。じゃすぐ帰ってきます」
「ゆっくりでいいからね」
「はーい」
書店を出て、コンビニに向かう途中優奈に会った。今尾行中かもしれないので、桃香は声を出さずにっこり笑顔を送る。
「桃香さん、こんにちは。今、私もお昼買いに行くとこですよー」
「そっか。尾行してるかと思った」
「なんか今日元気いいですね」
「え、そうかなあ」
「どうですか書店?」
「うん。いいよー。店長がカッコよくて優しくてなんて言うのかなー紳士なの」
「そうなんですね」
嬉しそうに話す桃香を優奈は優しく見つめる。
「いっけなーい。早く買って帰らないとー。じゃあねー」
「またお教室でー」
足取りの軽い桃香の様子に優奈はやはり複雑な思いをするのだった。
一日の仕事も終わる。書店は夜8時まで開いているが、桃香の勤務は6時までだ。
「お先に失礼します」
「今日もありがとう」
「いえ。じゃまた明日」
ぺこりと頭を下げ桃香は帰路につく。スーパーに寄り夕飯の材料を買いながら、ふと黒彦の食事が気になる。
「店長って何が好きなんだろう」
思わず自分の手料理を彼に食べてもらいたいと気持ちが沸いた。
「あ、だめだめ。公私混同したらダメダメ」
仕事をしに行っているのだと自分を戒める。商店街の名物イケメン達は5人いて、ちょうど太極拳教室に通っている友人たちの恋人だった。友人の恋人だからだと思っているからなのか、分からないが、イケメンの彼らに会ってもカッコイイと思うだけでときめきはない。しかし桃香は店長にはドキドキしてしまう。
「なんでかなあ。イケメンけっこう見てるんだけど。ま、いっか。明日もイケメン店長とお仕事。はー、私って幸せだなあー」
ウキウキして思わず買い過ぎてしまうのであった。
シャッターを閉めようと店の前に出た黒彦に「おーい」と声がかかる。
「ん? 白亜か、どうした?」
「今度さあヘアカタ届けてくんない?」
「ああ、市内なら配送してもいいか」
「調子どう? 店員さん」
「うん。鈴木さんはなかなかいい人だな。明るいし元気で清潔感があって、家庭的な雰囲気もあるが、真面目で仕事熱心だ」
「はははっ。べた褒めじゃん」
「そうか?」
「良さそうな人で良かったね」
「それは感謝してる。よくあんな人見つけられたもんだな」
「まあー、そりゃあ俺は女の子見る目あるからねー」
「確かにな」
「今度みんなで飲みいこうぜ」
「そうだな、もうちょっと落ち着いたらな」
「じゃーねー」
シャッターを降ろし始めた黒彦に手を振り踵を返す。白亜は黒彦が桃香を気に入っている様子に安堵した。
「桃、がんばれ……」
黒彦は、研究所の爆発、仲間とのすれ違い、ブラックシャドウに到る過程の記憶がない。その傷の記憶がないためか、率直で曲がったものの見方をすることもなさそうだ。濃く深く成熟していた黒彦の姿は、今はもう見ることが出来ないのだろうかと白亜は少し残念な気がしている。
「黒彦もがんばれ」
何に対してかわからないが二人にエールを送り白亜は立ち去った。
店を仕舞い、伝票を整理して黒彦は何か飲み物を飲もうかと台所に立つ。桃香が休憩時にいれる緑茶を淹れることにした。
「えーっとコップ、コップ」
食器棚にピンクのマグカップと白い湯呑があった。
「これは鈴木さんのコップだよな」
優しく柔らかい白い湯呑を手に取り眺める。一度割れたようで、金継がしてあった。
「彼女は物を大事にする人のようだ」
柔らかい地肌をなでていると黒彦は気持ちも滑らかになる気がする。
「このコップで飲むと美味そうだな」
思わず桃香の湯呑を借りようかと考えたがやめた。
「ダメだダメだ。彼女の私物に口をつけるのは良くない」
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