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ホワイトシャドウ(旧ピンク)松本白亜(まつもと はくあ)編

7 パーティー企画

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 『イタリアントマト』では赤斗と黒彦が、次の婚活パーティーの企画案を練っている。前回はワインとチーズを楽しむもので、カップル成立が多かった。青音がワインとチーズに意外と精通していることが女性ウケにつながったのだろうか。それともワイングラスを傾け、チーズをかじる姿が良かったのだろうか。仲間内で実は一番カップルになりにくそうだと思っていた青音が成立したので、そのことを踏まえて黄雅、白亜も後に続いてもらいたいと赤斗は考えている。

「白亜と黄雅は社交的だからなあ。話も上手いしさ」
「逆にそれが良くないのかもしれない」
「おしゃべりが過ぎちゃうのかね」
「黄雅と話してると現実味が無くなるし、白亜は軽くなってくるしな」
「でも、しゃべらないって言うのもねえ」
「トーク量が半分になるといいんだが」

うんうん唸っている二人の元に茉莉が一台のタコ焼き器を持ってきた。

「赤斗さん、これっ」
「ん? 茉莉、これ何?」

海外暮らしの長かった赤斗は最初たこ焼き器が分からなかった。

「たこ焼き器だろう。少し小さいようだが」

黒彦は実物を見るのは初めてだったが知っていた。

「そうですそうです。今、青音さんがきてこれ使ってほしいって。5台くらい置いて行きましたよ」
「え? 5台も? 青音は?」
「あ、なんか忙しいって、すぐにおいて帰っちゃいました」

茉莉に話を聞くと、青音の『アンティークショップ・紺碧』をリサイクルショップと勘違いした客が、タコ焼き器を持ち込んだそうだ。家族全員分らしいが、誰も使わないまま眠っていたもので、断捨離の際に思い切って処分をきめたそうだ。青音にすればタコ焼き器は本来引き取らないものであるが、そこをなんとかと頼まれたのと、他の持ち込み品の中に1つ、まともな花器があったので一緒に買い取ったらしい。

「婚活パーティーで使ってほしいですって」

茉莉がそう告げると、赤斗と黒彦の顔が明るくなった。

「いいね!」
「それはいい。さすが青音」
「いいですよねー。たこ焼婚活パーティーって」

赤斗と黒彦は、このたこ焼を焼く作業を黄雅と白亜にさせることによって、無駄なおしゃべりを半減させられるだろうと推測する。次回の婚活パーティーはたこ焼を男女で焼きながら行うことに決まり、早速、告知をする運びとなった。


 婚活パーティーのポスターを作り終え、黒彦はベッドに滑り込む。桃香は読んでいた文庫を閉じ身体を寄せた。

「お疲れ様です、黒彦さん」
「ん。今度のパーティーはなかなか良さそうだ」
「どんな内容です?」
「たこ焼パーティーにする」
「へえー。いいなあー、楽しそうだし、たこ焼かあー」
「一緒に作業するものいいだろう」
「ですよねー。なんか手際のいい男の人とかいたら、頼りになるって言うか、カッコよく見えるって言うか」
「白亜も黄雅も器用な方だからな、たぶん上手いだろう」
「でしょうねー。綺麗な指先で上手にたこ焼なんか焼かれたら、キュンってしちゃいそうですよねー」
「むっ」

「あ、気に障ったんですか?」
「別に」
「うふふっ、他の女の子たちの気持ちですってば」
「じゃあ、目の前で白亜がたこ焼を焼いても何とも思わないのか?」
「そうですねえー。今は思わないかな」
「そうか」
「黒彦さんは案外ぶきっちょなんですよね」
「むっ……。否定はしない」

仲間の中で黒彦が一番不器用だった。考察や推理、理論の組み立てなどには秀でているが、細かい作業が苦手で、たまに薬の分量が変わるときがある。

「今度焼きましょうか? たこ焼」
「そうだな。子供の頃に食べたことがあるが、もう覚えていないな」

海外でたこ焼を食べる機会は皆無だった。

「うふふっ。美味しいですよー。外はカリっ、中はふわっ。熱々のトロトロですよー」
「なるほど、それは美味そうだな」
「それを爪楊枝でエイって刺してだべるんです。ちょっと爪楊枝って細すぎるといつも思いますけどね」
「じゃあ、しっかりしたもので刺せばいいな」

いつの間にか桃香の上に乗っている黒彦は、彼女の手をそっと取り、硬く熱い起立へ導いた。

「あ、や、やだあっ」
「たこ焼も美味そうだが、こっちの方が食指が動く。――ふわふわしてる」

大きな手でかき集めるように両胸をつかみ中央へ寄せる。そのまま揉みしだくと桃香の息が荒くなってきた。

「外はカリッか……」
「きゃっ、だ、め、噛んじゃ、んんっ」

乳首を甘噛みし、吸い舐めまわすと、桃香の身体はまさしくトロトロになってきた。

「今夜は忍耐力を試してやろう」
「ん、え、に、んたい?」

どこからでもすぐにアイテムは出てくる。黒彦はすばやく触手ゼリーを取り出し、小さく千切ったものを桃香の両乳首に乗せる。

「うううぅっー、こ、これ、あ、ああぅっ」

ブルブル小刻みな振動を与えられ、桃香は身をよじるが粘着力のある触手は剥がれたりせず、その場で振動し続ける。

「さすがアイテムマスター。緑丸の使い方は一味違うな」

感心しながら悶える桃香を眺めていると、黒彦の方が我慢できなくなってきた。

「も、と、とってぇ、む、胸、あ、んっ」
「腰をそんなに振って……。淫靡だな……」

桃香のパジャマのズボンとショーツを一気に降ろすと、隠されていた場所は潤ってルームランプで光っている。

「もう一箇所、ここに――」

もう一つ、豆粒ほどに千切った触手ゼリーを、桃香の花芽に乗せる。

「だ、だめぇぇっ、も、と、とってぇっ」

耐えられない快感に桃香は触手を取ろうと手を伸ばす。

「もう少しの我慢だ。――もっと良くなる」

黒彦は両手首をつかみ、固定する。

「あんっ、も、もっ、もう、あ、んっ」
「――俺が我慢できない」

桃香が達するのを我慢できずに、黒彦は挿入してしまった。

「んんんっ!――」

触手ゼリーの微振動で三点攻めにあい、黒彦の硬い起立による前後運動で桃香は瞬く間に達してしまった。

「あ、は、はっ、あ、あうっ、も、もう、だめ、って」
「うっ、やばい、もう――」

黒彦も振動の恩恵を受け早く達してしまう。ぼんやり虚ろな桃香の肌を撫でまわしながら「早く終わって悪い」と呟いた。

「早、い……?」

桃香にしてみれば時間は確かに短かったが、強烈な快感のせいでジェットコースターに乗せられたような気分だ。
指を絡め、髪を撫でる黒彦の、甘い口づけを受け取りながら桃香は眠りについた。
ことりと眠ってしまう桃香を見つめながら、黒彦は触手ゼリーは少し刺激が強すぎるなと思った。

「まあ、アイテムはたまにならいいか」

深く眠ってしまった桃香のパジャマを綺麗に直してやる。

「俺はフェミニストだからな。ふふふっ」

気を利かして、濡れたショーツから新しいショーツに換えて穿かせる。
しかし残念ながら、桃香が新しいショーツに気づき、黒彦に感謝することはなかった。
寧ろ履き替えさせられていることに、羞恥心が募り、黒彦にツンとした態度をとってしまうのだった。
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