32 / 136
第一部
第32話 俺とヘレストロイアの魔女 後編
しおりを挟む
ドロシア嬢の話を簡単にまとめるとこうだ。
ヘレストロイアのうち俺が呪いを受けることになった直接的要因である二人。ホビット族のレディはカカ、獅子族の男をリオというらしいが……。
あれからまず、カカ嬢の方が酷く罪悪感に苛まれることとなり、自責するあまり精神的に押しつぶされ、今現在、冒険者を引退しようとしているらしい。もう『リブラの天秤』の脱退届まで書き始めたとのこと。
それに触発され、ブリギオという名の一番大人びていた男性が、自分にも多大な責任があるとし、今朝カカ嬢と一緒に辞めると宣言。
一方でリオは元は強がりらしく、この件に関しても「宝はくれてやったんだから気にすることはない」と最初の方は言っていたらしいが、それも時間が経つごとに弱っていき……。
ブリギオの言葉もあって、今からつい一時間ほど前にはドロシア嬢に「俺も辞めるべきだよな」など、普段の様子からは考えられないほどの弱音をいくつも呟いたのだとか。
今までないくらい弱っている仲間達に、ドロシア嬢はどうしていいかわからず。
そしてトップの人材とそのチームがこんなことになっているため、ギルドである『リブラの天秤』も全体的に暗いムードになっているという状況。
そんな中ドロシア嬢はこの話の根幹である俺を偶然見かけたため、藁にもすがる思いで話かけてみたという訳らしい。たしかにかなり大変なことになっている。
「私達が崩壊しかけてるなんて、君には何の関係もないこと。助ける義理なんてない……それも、わかってる。むしろ恨まれて、仕返しされても仕方がない。でも……もうこの私達の状況、変えられるのはザンくん、だけ。君が元気な姿を見せて、私の仲間三人に、その力の説明をすれば……少しはマシになる。私、私は……どうなってもいい、なんでもする。だから、お願い……」
おお。女の子になんでもするって切羽詰まった様子で言われるのも今週だけで二度目か。まったく、呪われた身になってから想像していたのとは別方向で激動の人生だぜ。
……レディの必死の懇願に対して、紳士としてできる返事は一つしかないだろ?
「とりあえずハンカチだ。涙を拭いて、その美しい顔と頭の中を一旦晴れさせようぜ、レディ」
「……わかった」
ドロシア嬢は俺のハンカチを受け取ると、言う通り涙を拭いてくれた。やっぱり美女に涙は似合わないよな。
「……まあ、なんだ。俺はレディ達を恨んじゃいない。飛んできたあの箱だって、俺の意思でキャッチしようとしたんだ。それが失敗してこんなことになった、むしろ俺が謝るべきなのかもな」
「そ、それはカカを助けようとして……だ、なんて。見てたらわかる。ザンくんは、何一つ……」
「まぁ、不毛な謝り合いは無しにしよう。……そして、そのお願い。紳士としては叶える他ないさ。苦しんでいるレディが居る? 俺にしか救えない? なら、断るなんて選択肢はないんだよ」
俺は帽子を深く被り、最高にカッコつけてそう言った。
それを見たドロシア嬢はホッとしつつも、すぐに疑問が残っているかのような表情を浮かべ、それに対する返事を細い声で紡ぐ。
「ありがとう。でも、なぜそこまで?」
「優しいのかって……か? ふふん、それは俺が紳士だからさ」
「そう……」
まあ、たしかにお人好しすぎるとは自分でも思うが、これが俺なんだから仕方がない。
……なんてな。あの件の原因の一人がカカ嬢で、今お願いしてきたのがドロシア嬢。二人とも美しいレディだから助けるってのが一番の理由なんだろうな。それが俺の本質だ。登場人物が全員男だったらもう少し冷たい対応してたさ、たぶん。
「で、今からギルドに伺えばいいかな?」
そう問うと、彼女は黒い三つ編みを揺らしながら首を振った。
「……待ち合わせは? その相手って、たぶん、例のおひめ様……なんでしょ? 先約、そっちが、優先……」
「ん、そうか」
ロナのことを決して忘れていたわけではない。ドロシア嬢の方が深刻だと判断したんだ。だが、彼女が先約の方が大切だというのならそれに従おう。
しかし、そうなると、あれから何分経ったかがわからないのが不安だ。ドロシア嬢の話に夢中になりすぎた。今ロナは一体どうしている? もう黄色い屋根の店に居るか? それとも俺を探し回ってるか……?
「……急な話だった。だから続きは、明日でいい。明日ここで、三人、連れてくる……から」
「わかった、じゃあ明日の昼前に俺はここに居るとしよう。十時ぐらいがいいかな」
「うん、じゃあ、その時間で」
とりあえず話はひと段落した。俺とドロシア嬢はお別れしようと、ベンチから立ち上がった。その瞬間、右方向から誰かが走って近づいてくるのが見える。
赤い髪に、赤い尻尾。手一杯の袋入りお菓子。紛れもなく、俺の可愛すぎる相棒だった。
「ザン! ザンー!」
「ロナ……!」
「探したよ、お店の前に居ないんだもん!」
「マジで悪い……急用入っちゃってな」
「やっぱり。なにかあったんじゃないかなって思ってたよ。……えっと、その人とご用事だったの? お知り合い?」
「ああ」
ロナはドロシア嬢の方に目を向けた。そして彼女を見るなり、驚いたような表情を見せ、謎の単語を呟いた。
「《銀靴の魔女》……? ほ、本物……?」
「え? なんだそれ」
「それ、私の冒険者としての、二つ名」
「あー、そういうあれか」
有名な冒険者にはこんな感じでカッコいい二つ名がある。俺もそれに憧れていた時期がついこの間まであった。まあ、誰にどんな名前がついてるか把握はしていなかったが。
「……竜族の、女の子。珍しい。この子が……君の言ってた、幸運のおひめ様、なんだね」
「え? え?」
「まあ、こっちの話だロナ。気になるなら後で話すぜ」
「竜族なんて……私、百人くらいしか、見たことない。たしかに、幸運かも」
いや、めちゃくちゃ見てるじゃないか。俺なんてロナが初めてなんだが。珍しいとは言え人の多い都市にいたら、やっぱそれなりに遭遇するものなのかな。
「とにかく、私は、とりあえず……ここで去る。引き止めてごめんなさい」
「いや、いいさ。それじゃあまた明日、会うとしようぜレディ」
「うん。……本当に、ありがとう」
ドロシア嬢は軽く頭を下げると、前に向かって歩き始めた。ある程度進んだところで、どういう原理か俺たちの視界から一瞬で居なくなる。
「おー。Sランクともなると、あんな風に一瞬で移動できるんだな……」
「そういう能力や魔法もあるらしいね? ……それにしても、凄い美人だったね……ザン、あの女性。いいなぁ、綺麗な人って」
ロナはそう言うが。エルフ族のあの美麗な顔を見てから、すぐ彼女のこの顔を見ても微塵も劣っていないように思う。初対面の時からそう思っていたけれど、今回ので確信に変わったぜ。やはりロナは絶世の美女だ。
と、そんな彼女ではあるが、今は俺に助けを求める前のドロシア嬢と同レベルの真顔を浮かべている。普段から表情豊かだから、むしろ初めて見る顔だ。やっぱり待ち合わせ場所に居なかったのは怒るよな。
「俺はロナの容姿は何一つ負けてないと思うが。それより改めて謝るぜ、遅れて本当にごめんな」
「……え? あ。ううん、それはいいよ。なんか深刻そうだったし、相手は凄い人だし、私全然怒ってないよ?」
ロナはいつも通りのキョトンとした表情に戻りつつそう言った。これは、どうやらマジで怒ってはいないようだ。ならば、さっきの顔は何だったんだ……?
まさか、俺が他のレディと喋ってることに対する女性としての嫉妬だったのかも……なんて、な。
まあ嫉妬にしてもロナは俺以外に友達が全然いないみたいなこと言ってたから、そこから来るものだろう。
「それより、私があの人に負けてないっていうのはかなり言い過ぎだと思う。褒めてくれるにしても流石に大袈裟だよ」
「え? そうか? 本心なんだがな。……とりあえず改めてお店に向かうか。その手に持ってるもの全部食べ終わったらな」
「……うん」
それから俺たちは椅子に座り直して、屋台で購入したものを広げた。
フルーツクレープに一口サイズのパイに揚げケーキ、鳥の串物に串腸詰肉に魚の骨のパリパリ揚げ。そのうち一口ずつ俺に分けてくれたとはいえ、爆食いしたランチ後なのによく食べられるものだ。凄まじい。
やっぱり、これだけやって体型が崩れないのはおかしい。もはや生まれつき食べたもの全部を片っ端から魔力に変換できる体質だったとしか思えないな。いや能力獲得したしそうなんだろう、きっと。
……胸に栄養が行ってる説もあるが、それを提唱したらセクハラもいいとこだ。限度だってあるし。
とにかく、食べてロナの機嫌が完全に戻ったところで、俺とロナは黄色い屋根の店へ向かった。
=====
非常に励みになりますので、もし良ければ感想やお気に入り登録などをよろしくお願いします!
ヘレストロイアのうち俺が呪いを受けることになった直接的要因である二人。ホビット族のレディはカカ、獅子族の男をリオというらしいが……。
あれからまず、カカ嬢の方が酷く罪悪感に苛まれることとなり、自責するあまり精神的に押しつぶされ、今現在、冒険者を引退しようとしているらしい。もう『リブラの天秤』の脱退届まで書き始めたとのこと。
それに触発され、ブリギオという名の一番大人びていた男性が、自分にも多大な責任があるとし、今朝カカ嬢と一緒に辞めると宣言。
一方でリオは元は強がりらしく、この件に関しても「宝はくれてやったんだから気にすることはない」と最初の方は言っていたらしいが、それも時間が経つごとに弱っていき……。
ブリギオの言葉もあって、今からつい一時間ほど前にはドロシア嬢に「俺も辞めるべきだよな」など、普段の様子からは考えられないほどの弱音をいくつも呟いたのだとか。
今までないくらい弱っている仲間達に、ドロシア嬢はどうしていいかわからず。
そしてトップの人材とそのチームがこんなことになっているため、ギルドである『リブラの天秤』も全体的に暗いムードになっているという状況。
そんな中ドロシア嬢はこの話の根幹である俺を偶然見かけたため、藁にもすがる思いで話かけてみたという訳らしい。たしかにかなり大変なことになっている。
「私達が崩壊しかけてるなんて、君には何の関係もないこと。助ける義理なんてない……それも、わかってる。むしろ恨まれて、仕返しされても仕方がない。でも……もうこの私達の状況、変えられるのはザンくん、だけ。君が元気な姿を見せて、私の仲間三人に、その力の説明をすれば……少しはマシになる。私、私は……どうなってもいい、なんでもする。だから、お願い……」
おお。女の子になんでもするって切羽詰まった様子で言われるのも今週だけで二度目か。まったく、呪われた身になってから想像していたのとは別方向で激動の人生だぜ。
……レディの必死の懇願に対して、紳士としてできる返事は一つしかないだろ?
「とりあえずハンカチだ。涙を拭いて、その美しい顔と頭の中を一旦晴れさせようぜ、レディ」
「……わかった」
ドロシア嬢は俺のハンカチを受け取ると、言う通り涙を拭いてくれた。やっぱり美女に涙は似合わないよな。
「……まあ、なんだ。俺はレディ達を恨んじゃいない。飛んできたあの箱だって、俺の意思でキャッチしようとしたんだ。それが失敗してこんなことになった、むしろ俺が謝るべきなのかもな」
「そ、それはカカを助けようとして……だ、なんて。見てたらわかる。ザンくんは、何一つ……」
「まぁ、不毛な謝り合いは無しにしよう。……そして、そのお願い。紳士としては叶える他ないさ。苦しんでいるレディが居る? 俺にしか救えない? なら、断るなんて選択肢はないんだよ」
俺は帽子を深く被り、最高にカッコつけてそう言った。
それを見たドロシア嬢はホッとしつつも、すぐに疑問が残っているかのような表情を浮かべ、それに対する返事を細い声で紡ぐ。
「ありがとう。でも、なぜそこまで?」
「優しいのかって……か? ふふん、それは俺が紳士だからさ」
「そう……」
まあ、たしかにお人好しすぎるとは自分でも思うが、これが俺なんだから仕方がない。
……なんてな。あの件の原因の一人がカカ嬢で、今お願いしてきたのがドロシア嬢。二人とも美しいレディだから助けるってのが一番の理由なんだろうな。それが俺の本質だ。登場人物が全員男だったらもう少し冷たい対応してたさ、たぶん。
「で、今からギルドに伺えばいいかな?」
そう問うと、彼女は黒い三つ編みを揺らしながら首を振った。
「……待ち合わせは? その相手って、たぶん、例のおひめ様……なんでしょ? 先約、そっちが、優先……」
「ん、そうか」
ロナのことを決して忘れていたわけではない。ドロシア嬢の方が深刻だと判断したんだ。だが、彼女が先約の方が大切だというのならそれに従おう。
しかし、そうなると、あれから何分経ったかがわからないのが不安だ。ドロシア嬢の話に夢中になりすぎた。今ロナは一体どうしている? もう黄色い屋根の店に居るか? それとも俺を探し回ってるか……?
「……急な話だった。だから続きは、明日でいい。明日ここで、三人、連れてくる……から」
「わかった、じゃあ明日の昼前に俺はここに居るとしよう。十時ぐらいがいいかな」
「うん、じゃあ、その時間で」
とりあえず話はひと段落した。俺とドロシア嬢はお別れしようと、ベンチから立ち上がった。その瞬間、右方向から誰かが走って近づいてくるのが見える。
赤い髪に、赤い尻尾。手一杯の袋入りお菓子。紛れもなく、俺の可愛すぎる相棒だった。
「ザン! ザンー!」
「ロナ……!」
「探したよ、お店の前に居ないんだもん!」
「マジで悪い……急用入っちゃってな」
「やっぱり。なにかあったんじゃないかなって思ってたよ。……えっと、その人とご用事だったの? お知り合い?」
「ああ」
ロナはドロシア嬢の方に目を向けた。そして彼女を見るなり、驚いたような表情を見せ、謎の単語を呟いた。
「《銀靴の魔女》……? ほ、本物……?」
「え? なんだそれ」
「それ、私の冒険者としての、二つ名」
「あー、そういうあれか」
有名な冒険者にはこんな感じでカッコいい二つ名がある。俺もそれに憧れていた時期がついこの間まであった。まあ、誰にどんな名前がついてるか把握はしていなかったが。
「……竜族の、女の子。珍しい。この子が……君の言ってた、幸運のおひめ様、なんだね」
「え? え?」
「まあ、こっちの話だロナ。気になるなら後で話すぜ」
「竜族なんて……私、百人くらいしか、見たことない。たしかに、幸運かも」
いや、めちゃくちゃ見てるじゃないか。俺なんてロナが初めてなんだが。珍しいとは言え人の多い都市にいたら、やっぱそれなりに遭遇するものなのかな。
「とにかく、私は、とりあえず……ここで去る。引き止めてごめんなさい」
「いや、いいさ。それじゃあまた明日、会うとしようぜレディ」
「うん。……本当に、ありがとう」
ドロシア嬢は軽く頭を下げると、前に向かって歩き始めた。ある程度進んだところで、どういう原理か俺たちの視界から一瞬で居なくなる。
「おー。Sランクともなると、あんな風に一瞬で移動できるんだな……」
「そういう能力や魔法もあるらしいね? ……それにしても、凄い美人だったね……ザン、あの女性。いいなぁ、綺麗な人って」
ロナはそう言うが。エルフ族のあの美麗な顔を見てから、すぐ彼女のこの顔を見ても微塵も劣っていないように思う。初対面の時からそう思っていたけれど、今回ので確信に変わったぜ。やはりロナは絶世の美女だ。
と、そんな彼女ではあるが、今は俺に助けを求める前のドロシア嬢と同レベルの真顔を浮かべている。普段から表情豊かだから、むしろ初めて見る顔だ。やっぱり待ち合わせ場所に居なかったのは怒るよな。
「俺はロナの容姿は何一つ負けてないと思うが。それより改めて謝るぜ、遅れて本当にごめんな」
「……え? あ。ううん、それはいいよ。なんか深刻そうだったし、相手は凄い人だし、私全然怒ってないよ?」
ロナはいつも通りのキョトンとした表情に戻りつつそう言った。これは、どうやらマジで怒ってはいないようだ。ならば、さっきの顔は何だったんだ……?
まさか、俺が他のレディと喋ってることに対する女性としての嫉妬だったのかも……なんて、な。
まあ嫉妬にしてもロナは俺以外に友達が全然いないみたいなこと言ってたから、そこから来るものだろう。
「それより、私があの人に負けてないっていうのはかなり言い過ぎだと思う。褒めてくれるにしても流石に大袈裟だよ」
「え? そうか? 本心なんだがな。……とりあえず改めてお店に向かうか。その手に持ってるもの全部食べ終わったらな」
「……うん」
それから俺たちは椅子に座り直して、屋台で購入したものを広げた。
フルーツクレープに一口サイズのパイに揚げケーキ、鳥の串物に串腸詰肉に魚の骨のパリパリ揚げ。そのうち一口ずつ俺に分けてくれたとはいえ、爆食いしたランチ後なのによく食べられるものだ。凄まじい。
やっぱり、これだけやって体型が崩れないのはおかしい。もはや生まれつき食べたもの全部を片っ端から魔力に変換できる体質だったとしか思えないな。いや能力獲得したしそうなんだろう、きっと。
……胸に栄養が行ってる説もあるが、それを提唱したらセクハラもいいとこだ。限度だってあるし。
とにかく、食べてロナの機嫌が完全に戻ったところで、俺とロナは黄色い屋根の店へ向かった。
=====
非常に励みになりますので、もし良ければ感想やお気に入り登録などをよろしくお願いします!
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる