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第79話 再びゲームへ
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月曜の夜には家に帰り、そのまま爆睡し、火曜日には大学に行った。
月曜の夜、ひとりで帰らせるのは心配だと言いながら、辰泰が家までついてきた。
もうさんざんやって気が済んでいるからか、送りオオカミにはならず、素直に帰って行った。
火曜の昼間には学食で待ち伏せされ、やはり一緒に食べることになった。
その日は何事もなく普通に家に帰り、疲れているからかゲームをする気にもなれず、とにかくひたすら寝ていた。
水曜は休講だった。
さんざん寝て回復した那月は、ゲームのヘッドセットを装着し、ベッドに仰向けになり目を閉じた。
リュウトと別れた宿屋だった。
室内には誰もいない。
リュウトもスオウもログインしていないようだった。
「……ひとりか」
ナツキは所持金と装備と荷物を確認した。
宿屋を出ると武器屋へと向かった。現時点で揃えられる最強の装備にした。
道具屋に行くと、薬草や回復薬や解毒剤などを買い揃える。
「そう言えば俺、魔法使えなくない……?」
攻撃魔法や回復魔法があれば、もっと戦いやすくなるはずだ。レベルは上がっているが、物理攻撃が多いせいか、剣技のスキルばかりが上がっている。
それでもリュウトやスオウには届かない、しょぼい数値だ。
魔法は自然に覚えることはできない。魔法屋で購入する必要がある。
「もっと早く買えばよかった。でも魔法って高いんだよな」
一度買ってしまえば、後は育てるだけだ。炎の魔法なら、ゼロから地道に育て続けると、もっと強い魔法にレベルアップする。
使えば使うほど育つので、戦闘で積極的に使っていくしかない。
魔法屋で炎の攻撃魔法と、回復魔法のふたつを買った。育てたいので、モンスターのところに戦いに行かねばならない。
炎の魔法、氷の魔法、雷の魔法、大地の魔法の他にも攻撃魔法はある。どれもこれも高いので、いつか揃えられればという気持ちで魔法屋から離れた。
魔法は買うだけで、すぐに使えるようになる。ナツキは端末でステータスを確認した。
さて、どこに行こう。
魔法を育てるだけなら、手近なところでいい。魔力がなくなったら宿屋に戻らなくてはならないので、ナツキはロンディンの街の外に出た。
街の外の草原なら、すぐに宿屋に戻れる。
エンカウントした。
凶暴な牛のようなモンスターが出てきた。内心、うっと思ったが、ナツキは炎の呪文を唱える。
シュバッ。
ダメージを与えた。魔法のレベルが低くて、些細なダメージしか与えられない。ナツキは何度も炎の呪文を唱えた。
しかし、モンスターは当然ながら向かってくる。危機を覚えたナツキは剣を閃かせ、なんとか斬り捨てた。ぶつかられてしまったので、少しライフが減ってしまった。回復魔法を唱える。
だが、手応えはあった。なんとかなりそうな気がする。
リュウトやスオウと出会うと、どうしてもセックスざんまいになってしまうので、ひとりの時はレベル上げを頑張らなくてはならない。
そうこうしているうちに経験値もお金もたまり、ナツキは街に戻って新しい魔法を買った。宿屋に泊まって魔力を回復させると、再び街の外に向かう。
地道な作業は得意だ。久しぶりにまともにゲームで遊べているような気がする。街の外の草原には、普通のモンスターしか出ないようで、エッチなことにはならなかった。ありがたい。
「頑張ってるね」
しばらく経った頃、急に声をかけられた。
驚いてびくっと全身で跳ねたナツキは、恐る恐る振り返る。
リュウトがいた。
微笑ましそうな顔で、ナツキを眺めている。
月曜の夜、ひとりで帰らせるのは心配だと言いながら、辰泰が家までついてきた。
もうさんざんやって気が済んでいるからか、送りオオカミにはならず、素直に帰って行った。
火曜の昼間には学食で待ち伏せされ、やはり一緒に食べることになった。
その日は何事もなく普通に家に帰り、疲れているからかゲームをする気にもなれず、とにかくひたすら寝ていた。
水曜は休講だった。
さんざん寝て回復した那月は、ゲームのヘッドセットを装着し、ベッドに仰向けになり目を閉じた。
リュウトと別れた宿屋だった。
室内には誰もいない。
リュウトもスオウもログインしていないようだった。
「……ひとりか」
ナツキは所持金と装備と荷物を確認した。
宿屋を出ると武器屋へと向かった。現時点で揃えられる最強の装備にした。
道具屋に行くと、薬草や回復薬や解毒剤などを買い揃える。
「そう言えば俺、魔法使えなくない……?」
攻撃魔法や回復魔法があれば、もっと戦いやすくなるはずだ。レベルは上がっているが、物理攻撃が多いせいか、剣技のスキルばかりが上がっている。
それでもリュウトやスオウには届かない、しょぼい数値だ。
魔法は自然に覚えることはできない。魔法屋で購入する必要がある。
「もっと早く買えばよかった。でも魔法って高いんだよな」
一度買ってしまえば、後は育てるだけだ。炎の魔法なら、ゼロから地道に育て続けると、もっと強い魔法にレベルアップする。
使えば使うほど育つので、戦闘で積極的に使っていくしかない。
魔法屋で炎の攻撃魔法と、回復魔法のふたつを買った。育てたいので、モンスターのところに戦いに行かねばならない。
炎の魔法、氷の魔法、雷の魔法、大地の魔法の他にも攻撃魔法はある。どれもこれも高いので、いつか揃えられればという気持ちで魔法屋から離れた。
魔法は買うだけで、すぐに使えるようになる。ナツキは端末でステータスを確認した。
さて、どこに行こう。
魔法を育てるだけなら、手近なところでいい。魔力がなくなったら宿屋に戻らなくてはならないので、ナツキはロンディンの街の外に出た。
街の外の草原なら、すぐに宿屋に戻れる。
エンカウントした。
凶暴な牛のようなモンスターが出てきた。内心、うっと思ったが、ナツキは炎の呪文を唱える。
シュバッ。
ダメージを与えた。魔法のレベルが低くて、些細なダメージしか与えられない。ナツキは何度も炎の呪文を唱えた。
しかし、モンスターは当然ながら向かってくる。危機を覚えたナツキは剣を閃かせ、なんとか斬り捨てた。ぶつかられてしまったので、少しライフが減ってしまった。回復魔法を唱える。
だが、手応えはあった。なんとかなりそうな気がする。
リュウトやスオウと出会うと、どうしてもセックスざんまいになってしまうので、ひとりの時はレベル上げを頑張らなくてはならない。
そうこうしているうちに経験値もお金もたまり、ナツキは街に戻って新しい魔法を買った。宿屋に泊まって魔力を回復させると、再び街の外に向かう。
地道な作業は得意だ。久しぶりにまともにゲームで遊べているような気がする。街の外の草原には、普通のモンスターしか出ないようで、エッチなことにはならなかった。ありがたい。
「頑張ってるね」
しばらく経った頃、急に声をかけられた。
驚いてびくっと全身で跳ねたナツキは、恐る恐る振り返る。
リュウトがいた。
微笑ましそうな顔で、ナツキを眺めている。
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