71 / 80
第71話 スキルアップ
しおりを挟む
リュウトなのかスオウなのかは判別つかないが、魔法の力で身体は綺麗になっていた。シーツも綺麗になっている。
手首の拘束も解かれており、乳首にはもう何もついていなかった。穴のあいていたパンツもない。ナツキは全裸のままベッドの上に転がっていた。
ふと視線を転じると、スオウはもういなかった。リュウトだけが、どこか気だるげに椅子に腰掛け、テーブルで肘をついている。ずっとナツキを見ていたようだった。
「……スオウは」
「ん? もうとっくに帰ったよ。あれからもう、何時間も経ってる」
「なんで俺、裸のままなの……」
「俺が見ていたかったから。ここはデジタルだし、風邪もひかない」
ナツキは寝転がったまま膝を抱えるようにして、小さくなった。
「俺、たぶんまたさらに性感の数値あがったよ。このスキルばかりが過剰なほど上昇してる。マズくない?」
「俺の理想の身体になってるってことだよ、ナツキ」
リュウトが微笑んだ。ナツキの眉根が寄る。
「エッチなことしか考えられない人になりそうで、怖い」
「ナツキがやりたい時はいつでもしてやるよ」
ナツキは小さくため息をついた。
「もう……普通にゲームできないかも。馬にも普通には乗れなくなってるし」
「どういうこと?」
「その……感じちゃって……」
ナツキは頬を赤く染めた。
「馬の背中の振動で……」
「それは大変だな」
リュウトが他人事のように言う。
ナツキはじろりとリュウトを軽くにらみつけた。
「性感のスキル、下げることはできないの?」
「できるよ」
「…………っ!」
ナツキは目を見開いた。
だが、リュウトは左右に首を振る。
「できるけど、させたくない。ナツキは今のまま育てていきたい」
「俺は育成ゲームかよ」
「調教系のね」
ふふっとリュウトが笑った。
「いいこと教えてやろうか。性感のスキルがあがると、いくつか新しいことが増える」
「なに?」
「精液がエネルギーになる。ライフが回復したり、傷が治ったり、強くなって戦いが有利になったりもする」
「なんだよそれ」
ナツキは思わず笑ってしまった。
「そのうち、ナツキのほうから欲しがるようになるよ。なんてね」
「セックスなんて消耗するだけだと思ってたのに」
「ここはゲームだからね。なんでもありなんだよ」
ナツキは寝転がったまま端末を操り、スキルの画面を開いた。
なにかポイントがたまっている。性感のスキルを上げすぎて、それに付随する何かがたまっているようだ。もしかしたらサキュバスやインキュバスにでも転職できるようになるのだろうか。
ポイントを割り振ると、本当に精液でライフが回復したり、傷が治ったりできるようになった。なんだか変な気分だ。
「リュウト」
「ん?」
「その……口で、してみても、いい?」
「いいよ」
リュウトの返事はあっさりとしていた。緊張や戸惑いを覚えているのはナツキのほうだけのようだ。
ナツキはベッドから降りて、リュウトの足元へと近づいた。
リュウトが両足を開く。その間にナツキは収まった。
リュウトのズボンに手をかけた。柔らかい。ナツキは布を下げ、中にあるものを取り出した。萎えている。
唇を寄せた。
手を添えてキスをした。何度も、何度も。舌先を覗かせ、竿を舐める。あっという間に育った。手の中のものは硬くなり、どんどん張り詰めていく。
裏筋に舌を這わせ、カリの部分も舐め、先端にも吸いつく。尿道口に舌先を押し当て、ちろちろと舐める。
リュウトの手のひらが、ナツキの頭に乗った。よしよしと優しく撫でるような動きを見せた。
「いつの間に覚えたの?」
「わかんない。たぶん、俺にされたことを、そのままやってるだけ」
「素質ありすぎだよ」
ナツキは目の前の怒張を口に入れた。頬をすぼめながら、頭を前後に揺らす。リュウトが小さくビクッとした。
「気持ちいいよ、ナツキ」
褒めるように頭を撫でる。ナツキはそれが気持ちよくて、まぶたを閉じた。
達するまで行為は続いた。やがてリュウトが低くうめき、ナツキの喉に白濁が降りかかる。ナツキはためらいなく喉を鳴らした。
「……んっ、んくっ」
ほう、と息をつきながらナツキが顔を離した。
確かに疲れが取れるような、何かみなぎったものを感じる。エネルギーになっているような気がする。
「やばい……」
「ん? なにが?」
「もし、病みつきになってしまったらどうしよう」
リュウトがナツキの髪を撫でた。
「そうだね。諸刃の剣だね。麻薬のようなものだよね」
「やっぱり、これは取り消す。怖い」
「ナツキがそう思うなら、そうすればいいよ」
口元を拭ったナツキは、端末のステータス画面を開き、先ほど振り分けたポイントを取り消そうと思ったが、やり方がわからなかった。
「……あれ?」
「どうした?」
「一度振り分けてしまったら、もう元には戻せないみたいなんだけど……」
「ああ、ゲームあるあるだね」
リュウトが微笑んだ。
キッとナツキがリュウトをにらむ。
「知ってただろ。戻せないこと」
「ああ、うん、まあね」
「俺はこの先、精液を欲しがる生き物になってしまうのか……っ、なんか、イヤだ」
泣きそうな顔で頭を抱えるナツキを、リュウトはズボンを直しながら微笑ましく眺めていた。
手首の拘束も解かれており、乳首にはもう何もついていなかった。穴のあいていたパンツもない。ナツキは全裸のままベッドの上に転がっていた。
ふと視線を転じると、スオウはもういなかった。リュウトだけが、どこか気だるげに椅子に腰掛け、テーブルで肘をついている。ずっとナツキを見ていたようだった。
「……スオウは」
「ん? もうとっくに帰ったよ。あれからもう、何時間も経ってる」
「なんで俺、裸のままなの……」
「俺が見ていたかったから。ここはデジタルだし、風邪もひかない」
ナツキは寝転がったまま膝を抱えるようにして、小さくなった。
「俺、たぶんまたさらに性感の数値あがったよ。このスキルばかりが過剰なほど上昇してる。マズくない?」
「俺の理想の身体になってるってことだよ、ナツキ」
リュウトが微笑んだ。ナツキの眉根が寄る。
「エッチなことしか考えられない人になりそうで、怖い」
「ナツキがやりたい時はいつでもしてやるよ」
ナツキは小さくため息をついた。
「もう……普通にゲームできないかも。馬にも普通には乗れなくなってるし」
「どういうこと?」
「その……感じちゃって……」
ナツキは頬を赤く染めた。
「馬の背中の振動で……」
「それは大変だな」
リュウトが他人事のように言う。
ナツキはじろりとリュウトを軽くにらみつけた。
「性感のスキル、下げることはできないの?」
「できるよ」
「…………っ!」
ナツキは目を見開いた。
だが、リュウトは左右に首を振る。
「できるけど、させたくない。ナツキは今のまま育てていきたい」
「俺は育成ゲームかよ」
「調教系のね」
ふふっとリュウトが笑った。
「いいこと教えてやろうか。性感のスキルがあがると、いくつか新しいことが増える」
「なに?」
「精液がエネルギーになる。ライフが回復したり、傷が治ったり、強くなって戦いが有利になったりもする」
「なんだよそれ」
ナツキは思わず笑ってしまった。
「そのうち、ナツキのほうから欲しがるようになるよ。なんてね」
「セックスなんて消耗するだけだと思ってたのに」
「ここはゲームだからね。なんでもありなんだよ」
ナツキは寝転がったまま端末を操り、スキルの画面を開いた。
なにかポイントがたまっている。性感のスキルを上げすぎて、それに付随する何かがたまっているようだ。もしかしたらサキュバスやインキュバスにでも転職できるようになるのだろうか。
ポイントを割り振ると、本当に精液でライフが回復したり、傷が治ったりできるようになった。なんだか変な気分だ。
「リュウト」
「ん?」
「その……口で、してみても、いい?」
「いいよ」
リュウトの返事はあっさりとしていた。緊張や戸惑いを覚えているのはナツキのほうだけのようだ。
ナツキはベッドから降りて、リュウトの足元へと近づいた。
リュウトが両足を開く。その間にナツキは収まった。
リュウトのズボンに手をかけた。柔らかい。ナツキは布を下げ、中にあるものを取り出した。萎えている。
唇を寄せた。
手を添えてキスをした。何度も、何度も。舌先を覗かせ、竿を舐める。あっという間に育った。手の中のものは硬くなり、どんどん張り詰めていく。
裏筋に舌を這わせ、カリの部分も舐め、先端にも吸いつく。尿道口に舌先を押し当て、ちろちろと舐める。
リュウトの手のひらが、ナツキの頭に乗った。よしよしと優しく撫でるような動きを見せた。
「いつの間に覚えたの?」
「わかんない。たぶん、俺にされたことを、そのままやってるだけ」
「素質ありすぎだよ」
ナツキは目の前の怒張を口に入れた。頬をすぼめながら、頭を前後に揺らす。リュウトが小さくビクッとした。
「気持ちいいよ、ナツキ」
褒めるように頭を撫でる。ナツキはそれが気持ちよくて、まぶたを閉じた。
達するまで行為は続いた。やがてリュウトが低くうめき、ナツキの喉に白濁が降りかかる。ナツキはためらいなく喉を鳴らした。
「……んっ、んくっ」
ほう、と息をつきながらナツキが顔を離した。
確かに疲れが取れるような、何かみなぎったものを感じる。エネルギーになっているような気がする。
「やばい……」
「ん? なにが?」
「もし、病みつきになってしまったらどうしよう」
リュウトがナツキの髪を撫でた。
「そうだね。諸刃の剣だね。麻薬のようなものだよね」
「やっぱり、これは取り消す。怖い」
「ナツキがそう思うなら、そうすればいいよ」
口元を拭ったナツキは、端末のステータス画面を開き、先ほど振り分けたポイントを取り消そうと思ったが、やり方がわからなかった。
「……あれ?」
「どうした?」
「一度振り分けてしまったら、もう元には戻せないみたいなんだけど……」
「ああ、ゲームあるあるだね」
リュウトが微笑んだ。
キッとナツキがリュウトをにらむ。
「知ってただろ。戻せないこと」
「ああ、うん、まあね」
「俺はこの先、精液を欲しがる生き物になってしまうのか……っ、なんか、イヤだ」
泣きそうな顔で頭を抱えるナツキを、リュウトはズボンを直しながら微笑ましく眺めていた。
22
お気に入りに追加
438
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【R-18】♡喘ぎ詰め合わせ♥あほえろ短編集
夜井
BL
完結済みの短編エロのみを公開していきます。
現在公開中の作品(随時更新)
『異世界転生したら、激太触手に犯されて即堕ちしちゃった話♥』
異種姦・産卵・大量中出し・即堕ち・二輪挿し・フェラ/イラマ・ごっくん・乳首責め・結腸責め・尿道責め・トコロテン・小スカ
首輪 〜性奴隷 律の調教〜
M
BL
※エロ、グロ、スカトロ、ショタ、モロ語、暴力的なセックス、たまに嘔吐など、かなりフェティッシュな内容です。
R18です。
ほとんどの話に男性同士の過激な性表現・暴力表現が含まれますのでご注意下さい。
孤児だった律は飯塚という資産家に拾われた。
幼い子供にしか興味を示さない飯塚は、律が美しい青年に成長するにつれて愛情を失い、性奴隷として調教し客に奉仕させて金儲けの道具として使い続ける。
それでも飯塚への一途な想いを捨てられずにいた律だったが、とうとう新しい飼い主に売り渡す日を告げられてしまう。
新しい飼い主として律の前に現れたのは、桐山という男だった。
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R18】BL短編集
いろあす
BL
がっつりめのエロBLをお求めの皆様へ。
奴隷契約。怪しいきのこ。各種玩具に触手まで取り揃えております。あと新鮮な生姜も。
軽い導入→すけべ→ハピエンが基本。エロだけ欲しい方は*マークを探してください。
各話の内容を下記よりご参照の上お好みのお話をお読みいただければと思います。
お気に召すものがありますように。
【のんびり雑談】
→敬語、言葉攻め、強制・連続絶頂、前立腺、潮吹き
【ロングアイランド・アイスティー】
→甘め、攻フェラ、誘い受、ハッピーエンド
【家なき子】
→玩具(ローター、ニプルクリップ、ディルド、ブジー)・前立腺・強制絶頂・失禁・失神・潮吹き、結腸、尿道、メス堕ち、ハッピーエンド
【冒険の書】
→ファンタジー、触手、前立腺、時間停止(少)、潮吹き、結腸責め、強制・連続絶頂、尿道、ハッピーエンド?
【探偵物語】
→強制・連続絶頂、潮吹き、甘々、ハッピーエンド
【九蓮宝灯】
→鬼畜、イラマチオ、潮吹き、前立腺、連続絶頂、失神、ハッピーエンド(多分)
【2憶4000万の男】
→焦らし、攻フェラ、メンソール、強制・連続絶頂、前立腺、潮吹き、(洗脳?)、ハッピーエンド?
【スイングボーイズ】
→3P、攻フェラ、イラマチオ、喉イキ、前立腺、強制絶頂、潮吹き、呼吸管理、ハッピーエンド
【物実の鏡】
→続編(冒険の書)、じれじれ後甘々、ストーリーメイン、ハッピーエンド
【蓼食う虫も好き好き】
→催淫、連続絶頂、潮吹き、素股、青姦、甘め、ハッピーエンド
【皇帝ペンギン】
→ほんのりハーレム、攻フェラ、前立腺、連続・強制絶頂、潮吹き、溺愛鬼畜、ハッピーエンド
【開発事業は突然に】
→視姦オナ、イラマチオ、結腸、メスイキ、前立腺、連続絶頂、強制絶頂、鬼畜、ハッピーエンド
【部屋とワセリンと鋏】
→前立腺、失神、強制・連続絶頂、巨根、結腸、溺愛鬼畜、ハッピーエンド
【しょうがあるけどしょうがない】
→敬語攻、鬼畜、ビッチ受、山芋、生姜(フィギング)、前立腺、強制・連続絶頂、ハッピーエンド
【頭が痛いと言ってくれ!】
→催眠(脳イキ)、焦らし、強制・連続絶頂、潮吹き、ハッピーエンド
エロだけ欲しい方は*マークを探してください。
プロットもなければ登場人物も全く考えずに書き進める行き当たりばったり作品ばかりです。
容姿の描写を省くことが多いのでお好みに合わせて妄想力を滾らせてください。
導入が長いことが増えてきたので、開始時は1週間くらい放置したらちょうどいいと思います。
ストーリーなんていらねぇ、ただエロが読みたいんだ。って時、覗いてやってください。
少しでも楽しんでいただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる