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第66話 誘うカラダ
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紅潮した頬のままどこか放心したような顔で、ナツキはのろのろと上半身を起こした。全身が熱かった。開発されきった性感帯が疼いてたまらない。達する寸前だったのだ。まだ達していないのだ。
「リュウト」
自分でも、甘えるような声を出していることはわかっていた。恥ずかしい姿をさらしていると思っていた。頬を染め、潤んだ眼差しでリュウトを見上げる。
リュウトは冷静だった。少なくともそう見えた。
「あの……リュウト」
ナツキはもじもじとした。言いたいが、なかなか言えない。心の中の葛藤が邪魔をする。それでも意を決して口を開いた。
「リュウト……乳首、舐めて」
「なんだ急に」
リュウトが苦笑した。ナツキは再びもじもじとした。
「俺、イキそうで、まだイッてなくて、でも、イキたくて……」
「俺にイカせろって? とんだ女王様だな」
「そ、そういう、わけじゃ……」
ふわっと空気が動いた。顔を向けると、リュウトがすぐ傍にいて膝をついていた。ふっと微笑んだかと思うと、おもむろに指先を持ち上げ、ナツキの乳首に触れた。
「んっ……」
「まるで腫れたように勃ってるな」
突起の周りの茶色の部分を撫でられた。
「はぁっ……」
くらりとした。気持ちよくてめまいがする。
(もっと……もっと触って……)
ねだるような顔をしていたのだろうか。リュウトの顔が近づいてきて、キスされた。舌と舌が触れる。絡み合う。押し合う。
(気持ちいい……)
頭がぼうっとする。
リュウトの顔がナツキの胸元へと落ちた。舌先が覗く。疼く突起に触れた。唾液で濡れる。下から上へと押し上げられるように、舌で撫でられる。
「あっ……」
全身が痺れたようになった。まるで電流が流れたように。
「……もっ、と」
「ん?」
「もっと……舐めて……っ」
熱さに声が震えた。
「けしからん乳首だな」
リュウトがふっと笑った。突起が唇に挟まれ、絶妙な力加減で吸われる。
ナツキはまぶたを閉じ、眉根を寄せ、びくびくと全身を震わせた。
乳首を舐められるだけの時間が長く過ぎていった。ナツキは少し焦れた。これだけでは足りなかった。
「リュ、リュウト……っ」
「ん?」
「あ、あの……」
ナツキは潤む瞳でリュウトを見つめると、しどけなく足を開いた。
「い、挿れ……て」
「どこに?」
リュウトの眼差しがきらめく。ナツキは頬を真っ赤に染めながら、足を大きく開く。
「お、おしり……おしりに、挿れて」
「いいよ。おいで」
リュウトは今まで見たことのない、最高の笑顔をナツキへと向けた。
腰の防具を緩め、ほどく。本当はゲームだから一瞬で取り外すことができるのだが、敢えてリュウトはゆっくりと外していく。その様子を焦れたように見つめるナツキを、見ることができるからだ。
下腹部がむき出しになったリュウトは、ナツキに向けて両腕を広げた。
「ナツキ、おいで」
引き寄せられるようにナツキが、リュウトの腕の中へと落ちた。
目の前の肩につかまる。座るリュウトの上にまたぐ姿勢で、ナツキが腰をおろしていく。
「はぁっ……あっ、んっ」
ゆっくりと粘膜が、リュウトのもので押し開かれていく。熱かった。
もう何も考えられなかった。体内にいるリュウトのことしか考えられなくなっていた。
下からも突き上げられるが、ナツキも自分から腰を揺らめかせる。リズミカルに緩急をつけながら奥まで貫かれ、ナツキの腿が震えた。
「ナツキの中、気持ちいいよ」
「俺……も、俺も、気持ちいい……っ」
性感スキルの数値が高いせいなのかもしれない。気持ちいい以外の何も考えられなかった。だが、もうなんでもよかった。ナツキは今、リュウトと繋がっていたい。愛し合っていたい。
疼く粘膜は、リュウトの膨らんだ先端に擦り上げられるたびに歓喜している。狭い場所を強引に押し広げられ、好き勝手に蹂躙されたい。予想外の場所を思わぬ角度から責め立てられたい。どこを突かれても気持ちいいしか考えられない。
リュウトの手が、ナツキの下腹で勃ち上がっているものに絡みついてきた。先走りの透明な蜜を親指ですくい取ると、尿道口で円を描くように塗り広げてくる。蜜は竿にも塗りたくられ、ぬるぬると手が上下し、根元から先端にかけて容赦なくしごかれた。
気持ちよすぎて頭が変になりそうだ。
「リュウ……リュウト……好き……っ」
思わず口走っていた。ナツキは自分でも、どうしてそんなことを言ってしまったのか、よくわからなかった。だが、どうしても言いたかった。言わずにはいられなかった。
この瞬間、スオウのことは微塵も思い出さなかった。
「俺も好きだよナツキ」
リュウトがケモノのように息を切らしながら、微笑んだ。
ひときわ強く下から突かれ、ナツキはのけぞる。
「ひぁっ……あぁっ、あっ、いっ……」
リュウトがナツキの胸に顔を寄せ、乳首を甘噛みした。
中も局部も乳首もほぼ同時に責め立てられ、ナツキの意識が混濁する。
「あっ、あぁっ、いっ、いく……もう、だめっ……」
ガクガクと雷に打たれたように全身が揺れた。ほぼ同時にリュウトの手の中から白濁が飛び散り、さらにナツキの奥にも熱い飛沫の奔流が打ち込まれた。
力尽きたように、がくりと力が抜ける。
ぜいぜいはぁはぁと激しい息遣いだけが、互いの間に漂っていた。
ナツキの頬がリュウトの手のひらに捉えられる。リュウトの顔がゆっくりと迫り、互いの唇が重なった。
「愛してるよ、ナツキ」
その囁きはナツキの鼓膜から入り、身体の奥まで浸透していった。
なぜかはわからない。
なぜかはわからない。
だが、リュウトからそう言われるのはとても気持ちがよかった。
身体の奥底から幸福感が湧き上がり、ナツキを満たしていった。
「リュウト」
自分でも、甘えるような声を出していることはわかっていた。恥ずかしい姿をさらしていると思っていた。頬を染め、潤んだ眼差しでリュウトを見上げる。
リュウトは冷静だった。少なくともそう見えた。
「あの……リュウト」
ナツキはもじもじとした。言いたいが、なかなか言えない。心の中の葛藤が邪魔をする。それでも意を決して口を開いた。
「リュウト……乳首、舐めて」
「なんだ急に」
リュウトが苦笑した。ナツキは再びもじもじとした。
「俺、イキそうで、まだイッてなくて、でも、イキたくて……」
「俺にイカせろって? とんだ女王様だな」
「そ、そういう、わけじゃ……」
ふわっと空気が動いた。顔を向けると、リュウトがすぐ傍にいて膝をついていた。ふっと微笑んだかと思うと、おもむろに指先を持ち上げ、ナツキの乳首に触れた。
「んっ……」
「まるで腫れたように勃ってるな」
突起の周りの茶色の部分を撫でられた。
「はぁっ……」
くらりとした。気持ちよくてめまいがする。
(もっと……もっと触って……)
ねだるような顔をしていたのだろうか。リュウトの顔が近づいてきて、キスされた。舌と舌が触れる。絡み合う。押し合う。
(気持ちいい……)
頭がぼうっとする。
リュウトの顔がナツキの胸元へと落ちた。舌先が覗く。疼く突起に触れた。唾液で濡れる。下から上へと押し上げられるように、舌で撫でられる。
「あっ……」
全身が痺れたようになった。まるで電流が流れたように。
「……もっ、と」
「ん?」
「もっと……舐めて……っ」
熱さに声が震えた。
「けしからん乳首だな」
リュウトがふっと笑った。突起が唇に挟まれ、絶妙な力加減で吸われる。
ナツキはまぶたを閉じ、眉根を寄せ、びくびくと全身を震わせた。
乳首を舐められるだけの時間が長く過ぎていった。ナツキは少し焦れた。これだけでは足りなかった。
「リュ、リュウト……っ」
「ん?」
「あ、あの……」
ナツキは潤む瞳でリュウトを見つめると、しどけなく足を開いた。
「い、挿れ……て」
「どこに?」
リュウトの眼差しがきらめく。ナツキは頬を真っ赤に染めながら、足を大きく開く。
「お、おしり……おしりに、挿れて」
「いいよ。おいで」
リュウトは今まで見たことのない、最高の笑顔をナツキへと向けた。
腰の防具を緩め、ほどく。本当はゲームだから一瞬で取り外すことができるのだが、敢えてリュウトはゆっくりと外していく。その様子を焦れたように見つめるナツキを、見ることができるからだ。
下腹部がむき出しになったリュウトは、ナツキに向けて両腕を広げた。
「ナツキ、おいで」
引き寄せられるようにナツキが、リュウトの腕の中へと落ちた。
目の前の肩につかまる。座るリュウトの上にまたぐ姿勢で、ナツキが腰をおろしていく。
「はぁっ……あっ、んっ」
ゆっくりと粘膜が、リュウトのもので押し開かれていく。熱かった。
もう何も考えられなかった。体内にいるリュウトのことしか考えられなくなっていた。
下からも突き上げられるが、ナツキも自分から腰を揺らめかせる。リズミカルに緩急をつけながら奥まで貫かれ、ナツキの腿が震えた。
「ナツキの中、気持ちいいよ」
「俺……も、俺も、気持ちいい……っ」
性感スキルの数値が高いせいなのかもしれない。気持ちいい以外の何も考えられなかった。だが、もうなんでもよかった。ナツキは今、リュウトと繋がっていたい。愛し合っていたい。
疼く粘膜は、リュウトの膨らんだ先端に擦り上げられるたびに歓喜している。狭い場所を強引に押し広げられ、好き勝手に蹂躙されたい。予想外の場所を思わぬ角度から責め立てられたい。どこを突かれても気持ちいいしか考えられない。
リュウトの手が、ナツキの下腹で勃ち上がっているものに絡みついてきた。先走りの透明な蜜を親指ですくい取ると、尿道口で円を描くように塗り広げてくる。蜜は竿にも塗りたくられ、ぬるぬると手が上下し、根元から先端にかけて容赦なくしごかれた。
気持ちよすぎて頭が変になりそうだ。
「リュウ……リュウト……好き……っ」
思わず口走っていた。ナツキは自分でも、どうしてそんなことを言ってしまったのか、よくわからなかった。だが、どうしても言いたかった。言わずにはいられなかった。
この瞬間、スオウのことは微塵も思い出さなかった。
「俺も好きだよナツキ」
リュウトがケモノのように息を切らしながら、微笑んだ。
ひときわ強く下から突かれ、ナツキはのけぞる。
「ひぁっ……あぁっ、あっ、いっ……」
リュウトがナツキの胸に顔を寄せ、乳首を甘噛みした。
中も局部も乳首もほぼ同時に責め立てられ、ナツキの意識が混濁する。
「あっ、あぁっ、いっ、いく……もう、だめっ……」
ガクガクと雷に打たれたように全身が揺れた。ほぼ同時にリュウトの手の中から白濁が飛び散り、さらにナツキの奥にも熱い飛沫の奔流が打ち込まれた。
力尽きたように、がくりと力が抜ける。
ぜいぜいはぁはぁと激しい息遣いだけが、互いの間に漂っていた。
ナツキの頬がリュウトの手のひらに捉えられる。リュウトの顔がゆっくりと迫り、互いの唇が重なった。
「愛してるよ、ナツキ」
その囁きはナツキの鼓膜から入り、身体の奥まで浸透していった。
なぜかはわからない。
なぜかはわからない。
だが、リュウトからそう言われるのはとても気持ちがよかった。
身体の奥底から幸福感が湧き上がり、ナツキを満たしていった。
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