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第39話 メインストーリーを進めよう
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メインストーリーは順調に進んだ。
雪平海咲海咲の原作小説の内容に添ったストーリーが展開される。プレイヤーはその物語を俯瞰で眺める第三者のような立場で、登場人物たちからお使いを頼まれたり、モンスターを倒すよう言われたり、遠い場所まで行ったりする。
わりと地道な内容なので、人によっては退屈でかったるくて面倒くさかったりもするのだろう。
実際、スオウは途中からすでに飽きていて、ナツキの傍でずっと文句を言っている。
自由に好き勝手に行動したいタイプほど、メインストーリーは苦手なのだろう。
ナツキはそんなスオウを無視して、メインストーリーを満喫していた。
「おまえ、さっきからうるさいよ。楽しさが半減するだろ?」
振り返って文句を言うと、スオウが捨てられた子犬のような目で見つめてきた。
「俺はただ、せっかくアダルト空間にいるんだから、ナツキとエッチなことをしたいだけで」
「俺はゲームをやりに来てるんだってば」
「メインストーリーに参加してる最中はエッチなことできない仕様になってるから、俺のストレスが溜まる」
「うるせーなー、もう」
そう言えばリュウトが一向に戻って来ない。ステータス画面を見ると、どうやらとっくにログアウトしている。リアルが忙しいのだろうか。
「…………」
リュウトはナツキが他の男とずっと一緒にいることとか気にならないのだろうか。スオウのわかりやすい嫉妬を見ていると、こちらのほうが普通の反応のような気がする。逃げれば探してでも追いかけてくるのに、どうして今は放置されているのだろう。
(わっかんね。考えるのやめとこ)
メインストーリーを進めてみて、ひとつ気になっていることがある。ナツキはスオウを見た。
「ん?」
「なあ、スオウって雪平海咲の原作小説って読んでる?」
「読んでない」
即答だった。
「やっぱりな。メインストーリーへの興味のなさから、そうだろうと思った」
「アニメなら見たことあるよ」
「リュウトはどうなんだろう」
「あいつのことは今はいいじゃん。いないんだから」
「……おまえってホント……」
「ん?」
「……いや、なんでもない……」
ナツキは呆れたようにため息をつき、メインストーリーをさらに進めた。スオウもしぶしぶついてくる。
メインストーリーのモンスターは徐々に強くなっていき、戦うのがだんだん手強くなる。とはいえスオウのレベルが高いこともあり、わりとさくさく進められた。彼はさっさとメインストーリーを終わらせたいと思っているので、非常に協力的だ。
「第一話終わったー。第二話も進めようぜ」
メインストーリーの第一話が終わり、エンディングも見終わった。ナツキがそう言うと、スオウは「えー?」と嫌そうな反応を見せる。
「第二話はまた今度にしない? 結構長いし。息抜きに違うクエストやらない?」
「おまえってホントに……」
「ん?」
「わかったよ。第二話はまた今度にする。で、どのクエストやるんだよ?」
「幻惑の実を拾いに行きたい」
「…………」
スオウの下心が見え見えで、むしろ清々しさすら感じた。
ウラクの町に戻り、幻惑の実を拾うクエストを選んだ。スオウのリクエストに応えてしまったのは、メインストーリーの第一話を丸ごと手伝ってもらったからでもある。
あと、少なからずナツキも、興味がないわけではなかった。スオウがそれほどまでに推してくるこのクエストが、いったいどういうものなのかだんだん気になってきていた。
クエストを受けた後、二人でスフィルの森へと向かう。
森には数々のモンスターがいたが、たいしたことなかった。そもそもスオウと一緒にいたら、どのモンスターも雑魚だ。剣を振り上げ、戦うことにも慣れたナツキは、スオウと共にサクサクとモンスターを倒して行く。
雪平海咲海咲の原作小説の内容に添ったストーリーが展開される。プレイヤーはその物語を俯瞰で眺める第三者のような立場で、登場人物たちからお使いを頼まれたり、モンスターを倒すよう言われたり、遠い場所まで行ったりする。
わりと地道な内容なので、人によっては退屈でかったるくて面倒くさかったりもするのだろう。
実際、スオウは途中からすでに飽きていて、ナツキの傍でずっと文句を言っている。
自由に好き勝手に行動したいタイプほど、メインストーリーは苦手なのだろう。
ナツキはそんなスオウを無視して、メインストーリーを満喫していた。
「おまえ、さっきからうるさいよ。楽しさが半減するだろ?」
振り返って文句を言うと、スオウが捨てられた子犬のような目で見つめてきた。
「俺はただ、せっかくアダルト空間にいるんだから、ナツキとエッチなことをしたいだけで」
「俺はゲームをやりに来てるんだってば」
「メインストーリーに参加してる最中はエッチなことできない仕様になってるから、俺のストレスが溜まる」
「うるせーなー、もう」
そう言えばリュウトが一向に戻って来ない。ステータス画面を見ると、どうやらとっくにログアウトしている。リアルが忙しいのだろうか。
「…………」
リュウトはナツキが他の男とずっと一緒にいることとか気にならないのだろうか。スオウのわかりやすい嫉妬を見ていると、こちらのほうが普通の反応のような気がする。逃げれば探してでも追いかけてくるのに、どうして今は放置されているのだろう。
(わっかんね。考えるのやめとこ)
メインストーリーを進めてみて、ひとつ気になっていることがある。ナツキはスオウを見た。
「ん?」
「なあ、スオウって雪平海咲の原作小説って読んでる?」
「読んでない」
即答だった。
「やっぱりな。メインストーリーへの興味のなさから、そうだろうと思った」
「アニメなら見たことあるよ」
「リュウトはどうなんだろう」
「あいつのことは今はいいじゃん。いないんだから」
「……おまえってホント……」
「ん?」
「……いや、なんでもない……」
ナツキは呆れたようにため息をつき、メインストーリーをさらに進めた。スオウもしぶしぶついてくる。
メインストーリーのモンスターは徐々に強くなっていき、戦うのがだんだん手強くなる。とはいえスオウのレベルが高いこともあり、わりとさくさく進められた。彼はさっさとメインストーリーを終わらせたいと思っているので、非常に協力的だ。
「第一話終わったー。第二話も進めようぜ」
メインストーリーの第一話が終わり、エンディングも見終わった。ナツキがそう言うと、スオウは「えー?」と嫌そうな反応を見せる。
「第二話はまた今度にしない? 結構長いし。息抜きに違うクエストやらない?」
「おまえってホントに……」
「ん?」
「わかったよ。第二話はまた今度にする。で、どのクエストやるんだよ?」
「幻惑の実を拾いに行きたい」
「…………」
スオウの下心が見え見えで、むしろ清々しさすら感じた。
ウラクの町に戻り、幻惑の実を拾うクエストを選んだ。スオウのリクエストに応えてしまったのは、メインストーリーの第一話を丸ごと手伝ってもらったからでもある。
あと、少なからずナツキも、興味がないわけではなかった。スオウがそれほどまでに推してくるこのクエストが、いったいどういうものなのかだんだん気になってきていた。
クエストを受けた後、二人でスフィルの森へと向かう。
森には数々のモンスターがいたが、たいしたことなかった。そもそもスオウと一緒にいたら、どのモンスターも雑魚だ。剣を振り上げ、戦うことにも慣れたナツキは、スオウと共にサクサクとモンスターを倒して行く。
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