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肉料理
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「クマさん!明日のご飯は楽しみにしててね。明日は街に行ってお肉買ってくるから一緒に食べようね」
クマさんは夕飯を食べて僕が寝る支度をし始めると帰っていく。
「クマさんバイバイ、また明日ね」
結局、冬の間ずっと冬眠してない。
そんな熊もいるんだなぁ。
もうすぐしたら他の友達も冬眠から覚めるだろうし、そしたらクマさんを紹介しよう!
みんな恐がらずに仲良くしてくれたらいいんだけど、小動物にとってクマは敵だろうから無理かもしれないなぁ。
次の日天気もよく春らしいポカポカ陽気。
いつも通り野菜を売ってお金を手に入れて、早速精肉店へ向かう。
「・・・どうしてあなたがここに?」
「やぁ奇遇だね!!俺も肉を買いに来たんだよ」
「そうですか。」
精肉店にはルーカスさんがいた。この人のことは嫌いじゃないけど、正直どう接したらいいのかわからないんだ。
今まで獣人とこんなに話したことないしね。
もしかして、この人友達いないのかな・・・。だから友達を作ろうと必死なのかもしれない。
僕が店内のお肉を選んでいると、店主が
「おいルーカス!!お前いい加減に帰れよ!今日は定休日じゃねぇだろ?朝からずっと店の中でうろうろしやがって、邪魔だぜ。」
「なっなんだよ!俺は肉を買いに来た客だよ!?」
「だったらとっとと買え!!」
この人は朝からこの店に来ているのか。
なのにまだ買いたい肉が決まらないなんて・・・。
優柔不断なのか?
それにしてもお肉の種類がたくさんあるな。
クマさんはどんなお肉が好きなんだろう。
・・・そういえば、ルーカスさんもクマ獣人だったな。
もしかしたら同じクマ同士嗜好が合うかもしれない。
「あのっ、ルーカスさんはどんなお肉が好きですか?」
「え?俺!?俺は・・・そうだな、これとかこれが好きだな」
「そうですか。ではおじさん!これとこれを200グラムずつください。」
「はいよーー!」
これで今日の夕飯は肉料理ができる!
クマさん喜んでくれるかな。
精肉店を出ようとすると、
「フィル!実は渡したいものがあるんだ。ウチに寄ってくれないかい?」
ルーカスさんに呼び止められた。
「渡したいもの・・・??」
「あぁ!とにかく来て!」
僕が悩む時間も与えないと言ったように、ルーカスさんは僕の手を握って歩き出す。
仕方なく、家までついていくと
「これなんだけど・・・貰ってくれないかい?」
「え?これどうしたんですか?」
そこには、僕のサイズにピッタリな服が大量に置いてあった。
「実はね、僕の親戚の子が着ていた服なんだけど、大きくなってもう着れないって言うから貰ってきたんだ。フィルに似合うと思って」
「・・・僕が貰っていいのですか?」
「もちろんだよ!貰ってもらわないと捨てるだけだからね」
「・・・ありがとうございます。ありがたく貰います。」
正直、すごく嬉しい。
服なんてほとんど買うことないし、着れればなんでもいいやって思ってたけどこれだけ量があれば僕だってオシャレできるかもしれない!
まぁ外套着てるから、誰かに見せることはないんだけど。
友達が遊びにきてくれた時にお披露目しよう。
クマさんが今日来た時に早速着てみようかな。
僕は大量の服を籠に詰めて自分の家に帰った。
改めて、貰った服をよく見てみるとお古だとは思えないほど綺麗だ。
親戚の子はほとんど着なかったのかな・・・。
それに
「穴がない・・・。」
獣人は尻尾があるから、それ用の穴がズボンには空いてるんだけど、この服には全部その穴がないんだ。
親戚の子は、尻尾がない獣人だったんだろうか。
早速、貰った服に着替えて夕飯の準備に取り掛かった。
クマさんは夕飯を食べて僕が寝る支度をし始めると帰っていく。
「クマさんバイバイ、また明日ね」
結局、冬の間ずっと冬眠してない。
そんな熊もいるんだなぁ。
もうすぐしたら他の友達も冬眠から覚めるだろうし、そしたらクマさんを紹介しよう!
みんな恐がらずに仲良くしてくれたらいいんだけど、小動物にとってクマは敵だろうから無理かもしれないなぁ。
次の日天気もよく春らしいポカポカ陽気。
いつも通り野菜を売ってお金を手に入れて、早速精肉店へ向かう。
「・・・どうしてあなたがここに?」
「やぁ奇遇だね!!俺も肉を買いに来たんだよ」
「そうですか。」
精肉店にはルーカスさんがいた。この人のことは嫌いじゃないけど、正直どう接したらいいのかわからないんだ。
今まで獣人とこんなに話したことないしね。
もしかして、この人友達いないのかな・・・。だから友達を作ろうと必死なのかもしれない。
僕が店内のお肉を選んでいると、店主が
「おいルーカス!!お前いい加減に帰れよ!今日は定休日じゃねぇだろ?朝からずっと店の中でうろうろしやがって、邪魔だぜ。」
「なっなんだよ!俺は肉を買いに来た客だよ!?」
「だったらとっとと買え!!」
この人は朝からこの店に来ているのか。
なのにまだ買いたい肉が決まらないなんて・・・。
優柔不断なのか?
それにしてもお肉の種類がたくさんあるな。
クマさんはどんなお肉が好きなんだろう。
・・・そういえば、ルーカスさんもクマ獣人だったな。
もしかしたら同じクマ同士嗜好が合うかもしれない。
「あのっ、ルーカスさんはどんなお肉が好きですか?」
「え?俺!?俺は・・・そうだな、これとかこれが好きだな」
「そうですか。ではおじさん!これとこれを200グラムずつください。」
「はいよーー!」
これで今日の夕飯は肉料理ができる!
クマさん喜んでくれるかな。
精肉店を出ようとすると、
「フィル!実は渡したいものがあるんだ。ウチに寄ってくれないかい?」
ルーカスさんに呼び止められた。
「渡したいもの・・・??」
「あぁ!とにかく来て!」
僕が悩む時間も与えないと言ったように、ルーカスさんは僕の手を握って歩き出す。
仕方なく、家までついていくと
「これなんだけど・・・貰ってくれないかい?」
「え?これどうしたんですか?」
そこには、僕のサイズにピッタリな服が大量に置いてあった。
「実はね、僕の親戚の子が着ていた服なんだけど、大きくなってもう着れないって言うから貰ってきたんだ。フィルに似合うと思って」
「・・・僕が貰っていいのですか?」
「もちろんだよ!貰ってもらわないと捨てるだけだからね」
「・・・ありがとうございます。ありがたく貰います。」
正直、すごく嬉しい。
服なんてほとんど買うことないし、着れればなんでもいいやって思ってたけどこれだけ量があれば僕だってオシャレできるかもしれない!
まぁ外套着てるから、誰かに見せることはないんだけど。
友達が遊びにきてくれた時にお披露目しよう。
クマさんが今日来た時に早速着てみようかな。
僕は大量の服を籠に詰めて自分の家に帰った。
改めて、貰った服をよく見てみるとお古だとは思えないほど綺麗だ。
親戚の子はほとんど着なかったのかな・・・。
それに
「穴がない・・・。」
獣人は尻尾があるから、それ用の穴がズボンには空いてるんだけど、この服には全部その穴がないんだ。
親戚の子は、尻尾がない獣人だったんだろうか。
早速、貰った服に着替えて夕飯の準備に取り掛かった。
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